天帝

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天帝(てんてい、拼音: tian di)、上帝(じょうてい、拼音: shang di)は、中国における天上最高神を意味する語[1][2]

  1. 天地宇宙・万物を支配する造物主古代中国)。
  2. 昊天上帝古代中国
  3. 太一古代中国
  4. 山海経の帝俊古代中国
  5. 先秦の五方上帝,中央天帝黄帝・南方天帝赤帝・北方天帝黑帝・西方天帝白帝・东方天帝青帝。(古代中国
  6. 道教の六御玉皇大帝紫微大帝天皇大帝南極長生大帝東極妙厳青華大帝。(道教
  7. 東王父道教)。
  8. ヤハウェキリスト教)。
  9. 帝釈天仏教)。

分類

殷代の上帝

古代中国より天子は天帝を祀ることを義務(天義)とされた。これらは歴代の王朝に受け継がれている。商()の甲骨文に上帝の名でこのことが書かれている。ただし、当時天帝を祀ることは天子にしか出来ないことで、これを天子の天権といった。一般の民が太上老君老子)や黄帝を祀ると、それが道教の基盤になる。の時代で天命革命の概念と結びつく。

周代の天帝

五方帝と総称される。先秦時代には殷と周の昊天上帝と並ぶ至高の神帝とされ、漢代以降の国家祭祀においては、昊天上帝を補佐して世を治める五方の神帝および天主として祀られ、道教においては五老君とも称される。

周代に於いてはほとんどの民は昊天上帝の存在を認知しておらず、天子のみ拝することのできるものとして捉えられている。始上天帝は夏代後期に完成したとされているが、周代ではすでにあらゆるものの司神として崇められている。

道教の天帝

唐代では太上老君太上道君元始天尊三尊などが崇拝され、これらが道教の中心となった。道教においての最高神であるが、道教本教にはあまり記述はみられない。 同意で「天皇大帝」とも。元は「大帝」や「上帝」と呼んだ。道教の誕生と同時に三皇五帝と同時に信仰される対象である。ヤハヴェアッラーフのように容姿が見えない主であり、写像が禁止されているわけではないが、絵画としては描かれない。対義に「地帝」がある。万物を支配し、陰陽太極を司る。天帝はこの世の全ての者を監視し、裁判を行う。天帝を信じ、善行を行う者は天恵を与え、天帝を背徳し悪行を行う者は天罰を与える。それらは寿命にも影響を及ぼす。人々に「三尸(さんし)」という虫を忍ばせ、庚申の日の夜に人が寝ている間に天帝あるいは泰山府君の元へその者の罪を知らせに行かせるとされる。「庚申塔」という場所でその日徹夜をして、三尸を行かせないようにする儀式もある。死を司る北斗星君との習合もされた。北斗七星を乗り物にするとも。

天帝は普段人の前に姿を見せない。人がもっとも天帝に近づけるのは泰山の頂上である。天帝自身は特に役割を持っていない(後に役割を持つ天帝への整備・分割も行なわれた)。それぞれの役割を他の帝に任せている。また、天子聖人が現れる際に「麒麟」という架空の動物を遣わしたり、悪人が増えれば天災を堕としたりと、善悪に関しては厳しい。基本的に道教の中心となっている上に、絶対的な決定力を持つ。宇宙神とは少し考え方が違う。

道教における五老上帝は地位が極めて尊崇され、至高の神祇に属する。その信仰は五方帝信仰を吸収して成立したが、中国古代における五方帝の指す存在とは全く異なる。中華の国祭で祀られる五方帝ではなく、五位の偉大な聖王が神格化された存在でもない。

厳東の注釈に曰く:東方の青帝は霊威仰、南方の赤帝は赤熛怒、西方の白帝は白招矩、北方の黒帝は時光紀、中央の黄帝は含枢紐である。李少微はこれに補注する:これを五老上帝と称し、彼らはそれぞれ赤書符命を授かり、天においては五方の神仙を鎮護し、地においては五岳を主宰し、人間においては五臓を司る。

『天皇至道太清玉册』巻五に曰く:「九宸とは、長生大帝、青華大帝、普化天尊、雷祖大帝、太乙天帝、洞淵大帝、六波帝君、可韓真君、採訪真君のことであり、すなわち元始九気が変化して生じた存在なので、九宸上帝と号する。天に代わって造化を司り、万物を主宰する。」これら九柱の大神は、多くは神霄派が祭祀と伝承を便利にするために総称したもので、神霄派雷法の主神であり、総称して「雷霆九宸高真」と号する。

後世の変遷の中で、このうち東極青華大帝は太乙救苦天尊とも名乗り、南極長生大帝は玉清真王とも名乗り、この両神は格別に異なる存在とされた。のちに道教によって六御体系に取り込まれ、至高無上の尊神の一員となった。

また、普化天尊は道教天庭体系における雷部の至高の天神でもある。元始九気の一つとしての身分のほかにも、南極長生大帝の化身であるという説、有熊の軒轅氏が成じた至高神であるという説、聞仲が封神されて成ったという説などの典故が伝わっている。

また、道教には三十二天天帝の体系も存在する。これらの天帝は四方三十二界を主宰する存在であり、それぞれの世界における至高の支配者、最も偉大な天神である。

道教全体の体系の中では、三清、治世の六御上帝、神霄九宸上帝に次ぐ地位にあり、十方救苦天尊、九天生神上帝、東王公・西王母、五方五老と同列に数えられる。

東方八天帝(太皇黄曾天,帝郁襤玉明。太明玉完天,帝須阿那田。清明何童天,帝元育斉京。玄胎平育天,帝劉度内鮮。 文明文挙天,帝丑法輪。上明七曜摩夷天,帝恬懀延。虚無越衡天,帝正定光。太极蒙翳天,帝曲育九昌。)

南方八天帝(赤明和陽天,帝理禁上真。玄明恭華天,帝空謡丑音。耀明宗飄天,帝重光明。竺落皇笳天,帝摩夷妙弁。 虚明堂曜天,帝阿婁生。観明堂曜天,帝郁密羅千。玄明恭慶天,帝龍羅菩提。太煥極瑶天,帝宛黎無延。)

西方八天帝(元載孔昇天,帝開真定光。太安皇崖天,帝婆婁阿貪。顕定極風天,帝招真童。始皇孝芒天,帝薩羅婁王。 太皇翁重浮容天,帝閔巴狂。無思江由天,帝明梵天。上擛阮楽天,帝勃勃監。無極曇誓天,帝飄弩穹隆。)

北方八天帝(皓庭宵度天,帝慧覚昏。淵通元洞天,帝梵行観天。太文翰寵妙成天,帝那育丑瑛。太素秀楽禁上天,帝龍羅覚長。太虚元上常容天,帝总监鬼神。太釈玉隆騰勝天,帝眇眇行元。龍変梵度天,帝運上玄玄。太极平育賈奕天,帝大択法門。)

天帝の事績

寓話・七夕記(牛郎織女)/天帝の娘である織女(織姫)の織る生地はそれは見事であったという。しかし、毎日それに明け暮れるのは如何程かと考えた天帝は、織女に牽牛(彦星)という若者を紹介した。しばらくすると織女は機織りの仕事を忘れ、牽牛と遊んでばかり。それに立腹した天帝は、二人を天の川を境に引き裂いた。だが、牽牛と会えないと知った織女は機織りも手につかず、毎日のように嘆くばかり。そこで天帝(玉皇大帝)は一年に一度、中国暦太陽太陰暦)の7月7日旧暦)に出会う事を許した。当日は天の川をカササギが橋を造る。しかし、曇った日は天の川が氾濫し、出会うことが出来なくなる。そこで、二人が出会えるように笹と短冊を奉り祈るのである。

五方上下の守護を司る、黄帝、白帝、赤帝、黒帝、青帝、天帝、地帝の一人。古くはこれを七帝といった。属性色を蒼、風水上は命。現行風水術では天を計測範囲としないが、昔は七方向を全て測った。

儒教経典では五方上帝(黄帝、白帝、赤帝、黒帝、青帝)の上に昊天上帝(皇天上帝、皇皇后帝とも)がある。

「皇帝」もまた、天帝と同じ位であることを示すために始皇帝が用いた単語である。それ以前にや商()、の諸王が「帝」という単語を至一の尊語として用いた。天帝はそれらを超えて、最上級の尊称である。

天帝には過ちが三つあるというが、その詳細は不明である。恐らく信仰上で不都合となり、抹消されたとの考え方もあるらしい。

仏教の天帝

妙見菩薩へと習合された。また帝釈天との習合もされ、三尸は青面金剛四天王にも習合された。毘沙門天を天主とすることも。

キリスト教の天帝

キリスト教におけるの事。天帝はDeus(デウス)の訳語のひとつ。キリスト教は天主教、天主公教などの呼称とともに天帝宗とも称された。

出典

関連項目

外部リンク

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