仙台市ガス局

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仙台市ガス局(せんだいしガスきょく)は宮城県仙台市および多賀城市名取市富谷市大和町利府町大衡村の4市2町1村において公営ガス事業を行う仙台市の地方公営企業のひとつで、一般ガス事業者である。1909年(明治42年)に仙台瓦斯株式会社として創立し、1941年(昭和16年)に仙台市がこれを買収し電気水道事業部瓦斯事業所となった後、1956年(昭和31年)にガス局となった[1]2008年度(平成20年度)の都市ガス販売量は約2億5200万立方メートル、売上高は約343億であり、公営ガス事業者として国内最大の規模であり[3]、民間事業者を含めた供給戸数当たりでも全国で8番目の規模である。

設立 1941年昭和16年)[1]
目的
概要 設立, 種類 ...
仙台市ガス局
Gas Bureau, City of Sendai
仙台市ガス局(幸町庁舎)
設立 1941年昭和16年)[1]
種類 地方公営企業
法的地位 地方公営企業法
目的
所在地 宮城県仙台市宮城野区幸町五丁目13番1号
座標 北緯38度16分24.7秒 東経140度54分24.5秒
ガス事業管理者 佐野直樹
重要人物 稲葉信義(元管理者)
加盟 日本ガス協会
関連組織 #関連企業参照
予算
  • 資本金:174億5547万7千円
  • 製品売上:345億8497万8千円
  • (2023年度決算)[2]
職員数
309名(2024年4月1日現在)
ウェブサイト https://www.gas.city.sendai.jp/
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歴史

市営ガス事業の発足

かつて、宮城県中央部(現在の仙台市都心部および旧宮城郡エリア)では「仙台瓦斯株式会社」という民間企業がガス事業を行っていたが、第二次世界大戦中の1941年昭和16年)に陸軍からの「兵器工場へのガス供給」の要請を受けた仙台市が買収・公有化した。鉄道国有法改正陸運統制令に基づく戦時買収私鉄のように、全国規模で強制的に実施された命令ではなかったことから、現在も全国各地で一貫して株式会社形態(東京ガス大阪ガスなど)をとる事業者が大半を占め、宮城県内でも仙台市と気仙沼市以外では同様の形態である。

仙台市ガス局は公営企業である数少ないガス事業者であり、政令指定都市でもこのような形態を取るのは仙台市のみである。なお、県庁所在地で他にガス局(水道など他の公営事業との兼業でない独立部局として)を設けている都市[† 1]としては松江市が運営する松江市ガス局が該当する。

戦災と復興

1945年(昭和20年)7月10日の仙台空襲は仙台市中心部を焼き払い、ガス事業にも壊滅的な損害を与えた。事務所・工場など8棟が全焼し、機械設備も多く損傷し、市街の配管も被害を受けた。仙台市はガス供給が停止した状態で敗戦を迎えた[4]

応急工事は8月に始まり、10月10日に焼け残りの約1500戸に供給を再開した。需要家の数は空襲前の半分以下である。戦後のガス供給のネックになったのは原料となる石炭の不足で、時間制限や休日休止といった制限をかけての供給だった。24時間供給が可能になったのは、1950年(昭和25年)12月30日からになった。設備の完備、需要戸数などについても、戦前水準に回復したのはこの頃である[5]

仙台市は、1952年(昭和27年)施行の地方公営企業法を受けて、水道ガス事業局を発足させ、仙台市営の公営企業とした。1954年(昭和29年)に国がガス事業法を施行すると、翌1955年(昭和45年)に仙台市はこれにあわせて仙台市ガス供給条例を制定。翌1956年(昭和31年)3月に水道とガスを分離して仙台市ガス局を設置した[6]

民営化の検討

仙台市は、第三セクター方式で受け皿会社を設立した上で、事業と職員を移管して市ガス局を廃止した後、市の出資・出向比率を徐々に引き下げる方法(旧三公社郵政事業民営化に近い)での民営化を検討していた。譲渡先として設立される企業には当初、東京瓦斯東北電力石油資源開発を中核とするグループが出資に名乗りを上げていたが[7]、折からの景気悪化に加え、拒否権付種類株式(黄金株)の取り扱いを始め、その後条件交渉は難航し、事業継承者の公募からいずれの事業者も辞退したため、2010年の民営化実施は困難な情勢となっていた[8]

2015年2月の定例市議会において、伊藤敬幹副市長(当時)が市ガス局の民営化について「具体的検討を深める時期に来ている」と述べ[9]、同年4月には市ガス局内に事業改革調整室を設置した[10]。その後市ガス局は2016年3月までに、民営化の可否について決するとしていたが、2016年2月、事業環境を見通せない状況が続いているとして、民営化についての判断は16年度以降にずれ込むと奥山恵美子市長(当時)が定例記者会見で説明した[11][12]。その一方で、市ガス局は全面自由化による他社との競合激化に備え、財務体質を改善して経営の安定を図るため、旧港工場(多賀城市)の土地など未利用地の売却を進める方針と報じられている[13]

公募再開、推進委設置

2019年2月14日開催の市議会2月定例会で、郡和子市長が「できるだけ早い時期に民営化を実施することが望ましいと考え、新年度は公募再開に向けた具体の検討を進める」と述べ[14]、6月市議会では有識者委を夏までに立ち上げ、19年度内に民営化計画を策定する方針を示した[15]。これを受け、同7月22日に市は設置した「仙台市ガス事業民営化推進委員会」の初会合を仙台市役所で開催した。同会はエネルギー専門家ら6人で構成し、委員長には橘川武郎東京理科大学大学院経営学研究科教授を選出。次回以降、開催する推進委で事業継承者の選定方法などの検討を本格的に始める[16][17]

市は令和4年(2022年)度中にガス事業の民営化実施を目指しているが、専門家で構成する市ガス事業民営化推進委員会[18]は令和3年(2021年)9月7日、ガス事業の譲渡先にふさわしい最優秀提案者は「該当なし」とする答申書を郡市長に提出した。郡は「答申は重く受け止める」としている[19]

年表

主要施設

管理・窓口

工場・供給所

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名称 位置 ガスホルダー
港工場北緯38度16分48.3秒 東経141度1分27秒球形 10万m3×1基
多賀城供給所北緯38度17分14.2秒 東経141度1分28.8秒球形 10万m3×2基
幸町供給所北緯38度16分27.6秒 東経140度54分19.8秒球形 10万m3×3基
泉供給所北緯38度21分1.5秒 東経140度49分5.7秒球形 10万m3×1基
茂庭供給所北緯38度13分39.4秒 東経140度48分8.2秒球形 10万m3×2基
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仙台市ガス局は供給する都市ガスを港工場(仙台市宮城野区)で製造しているが、同工場への原料調達は、マレーシアサラワク州ビンツルから液化天然ガス (LNG) タンカー「アマン センダイ」を用いて太平洋側にある仙台港まで液体で輸入する方法と、石油資源開発所有の「新潟・仙台天然ガスパイプライン[† 3]」を用いて日本海側にある新潟東港から気体で移入する方法を持つ[33]。このように太平洋側と日本海側に原料調達ラインを複数化していたため、東日本大震災の際には迅速な復旧が実現した[29]

供給エリア

供給エリアの概ねの位置関係
大和町(南部)富谷市(南部)利府町(西部)


泉区多賀城市(海岸部を除く全域)
青葉区宮城野区
太白区若林区
名取市(北部)

仙台市の地方公営企業であるが、上記の通り、仙台市以外にも供給エリアがある。即ち、仙台都市圏DID地区へ主に供給しており、DID以外の上記自治体の居住区については簡易ガス事業による供給も行っている。供給戸数は約36万戸で、約80の事業者と大口契約を結んでいる。

2010年(平成22年)にセントラル自動車(現・トヨタ自動車東日本)が大衡村に、パナソニックEVエナジー(現・プライムアースEVエナジー)が大和町に進出するのを受け、2009年(平成21年)12月18日に両町村の3工業団地に天然ガスパイプラインを延長・開通した[34][35][36]。なお、ガス局が保有する2007年度末のパイプライン総延長距離は約4,100kmであり、東北電力からガスの供給を受けている。

広告活動

地方公営企業ながら、単独でテレビCMを出稿する場合がある。また、ミヤギテレビ名探偵コナン内で放映される日本ガス協会のCMも、仙台市ガス局を中心とした宮城県都市ガス協会のCMである。

2006年8月、宮城県を中心に活動するパーソナリティー・本間秋彦イメージキャラクターに起用。2018年からキービジュアルとして、「炎JOY(エンジョイ)ガール・つどいちゃん」も使用している。

スポンサー番組

過去

関連企業

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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