SL冬の湿原号
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概要
運行形態
主に1月下旬から2月下旬にかけて[新聞 1]、年によっては3月まで運行される。釧路駅行きでは、終点で機関車を付け替え、逆機での運行となる[1]。
2013年(平成25年)は、当時牽引機の一つであったC11 207の車輪トラブルのため、一部の日はディーゼル機関車牽引による「DL冬の湿原号」として運転された[2]。また、2017年(平成29年)も、牽引機のC11 171の車輪に傷が発見され、2月11日以降は全日ディーゼル機関車牽引による「DL冬の湿原号」として運転された[JR 3]。さらに2022年(令和4年)には牽引機C11 171の試運転中にピストンリングが割損し、1月22日からの運用はDE10形が担当することになった。C11 171は2021年(令和3年)に全般検査に入っており、その際にこのピストンリングも新製交換されていた。のちに同じ部品を新たに製作したものの再度割損し、その後も復活に向け調整が行われたが間に合わず、結果的に3月21日の最終運用日までDLによる代走が続けられた。列車名については、C11 171が修理でき次第復活する予定であったため、「SL冬の湿原号」のままであった。なお代走の担当は国鉄色のDE10 1690だったが、3月18日は「くしろ湿原ノロッコ号」とのコラボとして同列車専用塗装のDE10 1661が運用に入っている。
運行サービス
釧路湿原を縦断するため、タンチョウ、エゾシカ、オオワシなどの大型野生動物に出会うことがごく普通であり、その際には列車を停止させてやり過ごすことがある。観光列車であるため、車内アナウンスによるガイドや乗車記念品の車内販売も行われる。また、この時期、JR北海道は知床斜里駅 - 標茶駅間で臨時バス「ツインクルバス知床号」を運転し、SL冬の湿原号と同様、2月を中心に1月から3月までの期間、網走駅 - 知床斜里駅間を運行する観光列車「流氷ノロッコ号」からの乗り継ぎを実施している。一度の運行に約400人前後が乗車する、人気の高い観光列車である。
停車駅
使用車両
牽引機関車
過去の牽引機関車
上記の2両のSLが重連で運転されたこともあった。また、2001年(平成13年)1月21日に川湯温泉駅で開催されたイベント「北海道SLサミット」に合わせて、反向重連で運転されたこともある[新聞 3]。
ヘッドマークは、「C11 171」と「C11 207」のいずれかが入った2種が牽引機に合わせて用意されていた。(C11-171用のみ番号の下に「SINCE 2000」が入る)。またイベントなどで特別なヘッドマークを掲出することがあった。
補助機関車
- DE10 1660 - ノロッコ色
- DE10 1661 - ノロッコ色
- DE10 1690 - 国鉄色
すべて釧路運輸車両所の所属である。後述の釧路運輸車両所所属のDE15形が全廃されて以降、本所所属の機関車がC11 171を除いてDE10形の上記3機のみとなったため、補機の運用は当該機が担当している。C11 171が不調または故障の場合、C11 171の運転を取りやめて代走する場合は国鉄色の1690号機が優先的に運用されるが、C11 171が本務機の上で補機として運用される場合にはこの限りではない。補機として運用される際、上り(釧路発標茶行き)時点では釧路方に連結(プッシュプルの形態)されるが、標茶駅での入換の際には本機は行わず引き続き釧路方に連結されているため、下り(標茶発釧路行き)ではC11 171の次位に連結(重連の形態)される。
過去の補助機関車
- DE15 2510 - 車体上部が黒で残りが赤の塗装(「SL冬の湿原号」塗色)
- DE15 2526 - 国鉄色
客車
牽引される客車の基本的な編成内容は以下のとおり。標茶方が1号車。座席車は1・5号車の「たんちょうカー」がボックス席(山側)とカウンター席(川側)、残り2-4号車が全席ボックス席になっている[3]。
- 1号車:スハフ14-505(座席車「たんちょうカー」)
- 2号車:スハシ44-1(カフェカー・座席車)
- 3号車:オハ14-526(座席車)
- 4号車:オハ14-519(座席車)
- 5号車:スハフ14-507(座席車「たんちょうカー」)
客車は2021 - 2022年(令和3 - 4年)に全面改修された[JR 1][新聞 4]。このうち1・5号車は2021年(令和3年)に苗穂工場に入場し、車端部に展望通路を配し座席配置も変更したうえで、2022年(令和4年)から「たんちょうカー」として運行開始した。また2号車(カフェカー・座席車)は、旧型客車の雰囲気を損なわない範囲で内装リフレッシュが実施され[JR 1]、発電エンジンや台車部品などの機器取替が実施された[JR 1]。
また、過去には6号車として、SLすずらん号やノロッコ号などで用いていた、片側にヘッドマークや渡り板と幌付けされた車掌車のヨ4647(もしくはヨ4350)が緩急車兼展望車として連結されたこともあった。さらに、ホキ835やSL機器運搬や救援用のワム281395などの貨車との貨客混結の演出による牽引もあったがいずれも廃車された。
利用状況
JR北海道釧路支社によると、近年の利用実績や運行実績は以下のとおりである。
| 年度 | 乗車人員 (1日平均) (単位:人) |
乗車人員 (計) (単位:人) |
運転日数 (単位:日) |
備考 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2006年度(平成18年度) | 319 | 15,300 | 48 | [JR 4] | |
| 2007年度(平成19年度) | 304 | 14,600 | 48 | [JR 4] | |
| 2008年度(平成20年度) | 331 | 12,900 | 39 | SLの全般検査実施等により、運行日数が前年度比減少。 | [JR 4] |
| 2009年度(平成21年度) | 348 | 13,600 | 39 | [JR 5] | |
| 2010年度(平成22年度) | 358 | 14,000 | 39 | 累計乗車人員20万人達成[JR 6]。 | [JR 5]。 |
| 2011年度(平成23年度) | 275 | 15,100 | 55 | 運転日増加により、合計乗車人員が前年度比増加。 | [JR 7] |
| 2012年度(平成24年度) | 300 | 12,500 | 41 | 2013年2月・3月の一部の日は「DL冬の湿原号」として運転。 | [JR 8] |
| 2013年度(平成25年度) | 300 | 12,300 | 41 | [JR 9] | |
| 2014年度(平成26年度) | 368 | 10,300 | 28 | 2015年2月・3月の一部の日は「DL冬の湿原号」として運転。 | [JR 10] |
| 2015年度(平成27年度) | 507 | 10,660 | 21 | アジア圏中心の訪人個人旅行増加により、乗車人員が前年度比増加。 | [JR 11] |
| 2016年度(平成28年度) | 395 | 7,900 | 20 | 2017年2月11日 - 28日は「DL冬の湿原号」として運転 | [JR 12] |
| 2017年度(平成29年度) | 453 | 9,508 | 21 | 北海道内外およびアジア圏の利用が増加し、乗車人員が前年度比増加。 | [JR 13] |
| 2018年度(平成30年度) | 442 | 9,284 | 21 | [JR 14] | |
| 2019年度(令和元年度) | 431 | 9,483 | 22 | 2020年2月24日に累計乗車人員30万人達成。 | [JR 15] |
| 2020年度(令和2年度) | 356 | 7,123 | 20 | [JR 16] |