有田川 (佐賀県)
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治水
有田川は、流下断面の不足から従来より洪水のたびに被害が発生しており、有田ダムが1961年(昭和36年)6月に完成し治水機能を発揮していたが、1967年(昭和42年)7月の記録的な集中豪雨(時間雨量85mm、2時間雨量164mm)に見舞われ、堤防決壊などの壊滅的な被害のほか、浸水家屋3,492戸、浸水農地1,160haなど被害を受けた。また、死者24名、負傷者472名の多数の死傷者を出すなど甚大な被害となった。このため、竜門ダム(1976年(昭和51年)3月完成)の計画と併せて、1978年(昭和43年)度から河道拡幅などの河川改修工事に着手し、治水安全度の向上を図っている。しかし、近年では沿川の市街化が進み、特に中・上流部の有田町では、1990年(平成2年)7月の平成2年梅雨前線豪雨により浸水家屋55戸、浸水農地118haの被害を受けるなどしており、洪水被害の増加が懸念されている[3]。
流域の植生・魚類・鳥類
- 有田川の上流域は、全体的にシイ・カシ萌芽林の二次林やスギ・ヒノキの植林地となっている。ガンピ群落やカネコシダ群落なども見られる[4]。水際部にはツルヨシ群落が多く分布し、カワムツB型やオヤニラミなどが生息している。魚類は水深のある淵に多く生息しているが、種類は少ない。山付きではアラカシ群落などが河畔林を形成しており、ヤマセミも見られる[3]。
- 中流域は、シイ・カシの天然林やスギ・ヒノキの人工林も広がっている。魚類は、ギンブナ、ムギツクなどが多い。カゼトゲタナゴが水生植物の見られる所に生息している。水際部などには、ツルヨシ群落が大群落を形成しており、バンなどが生息している。また、チュウサギやカワセミが採餌に飛来している[3]。
- 下流域は、スギ・ヒノキの植林地となっている。水際部などには、ヨシ群落やタチスズメノヒエ群落が見られ、カイツブリなどの多くの鳥類が生息している。感潮域ではシオクグ群落などの塩生植物を主体とした群落が分布している。河口部ではウラギクなどの貴重種が生育している。魚類では、淡水域の流れの緩やかな辺りにはギンブナが生息しており、感潮域にはヒイラギやセスジボラ[5]などの汽水・海産性の魚種が多い。支川の大里川ではメダカが生息している。河口伊万里湾はカブトガニの生息地として知られている。鳥類では、マガモなどのカモ類や、ハマシギなどのシギ類が見られる。また、サギ類やカワウなどが採餌に飛来している[3]。



