水虎

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寺島良安和漢三才図会』より「水虎」
鳥山石燕今昔画図続百鬼』より「水虎」

水虎(すいこ)は、中国湖北省などのにいたとされる伝説上の生き物。3・4歳ぐらいの子供の大きさをしており、水虎という呼び名はに似た要素を体に持っていることに由来している。

日本では、江戸時代河童のような川に住む妖怪の総称として、主に知識人の間で「水虎」という呼称が用いられていた。

水虎は、3・4歳の児童ぐらいの大きさで、体は矢も通さないほどに硬い鯪鯉(りょうり、センザンコウ[注 1])のようなに覆われている。になると沙の上に身を曝す[1][2]

水虎については、の時代に編まれた『本草綱目』(四庫全書本・巻42)に記載されここから広く知られる。その原典は『襄沔記』(じょうべんき。8世紀初頭)であるが、水虎は、中廬県(現在の湖北省襄陽市襄城区)の涑水そくすい[注 2]が沔水(べんすい、漢江)にそそぐ合流点にいたと記されている[3][4][2]

『本草綱目』にみえる外見特徴については解釈の推移がある。のちに改められた解釈では、虎のような頭や膝(または虎のような掌爪[4])をもつが、これらは常に水中に隠れており、膝頭のみ水上に曝して出し人間の目に触れる。ところが、それに悪戯をしかけるような子供は、人間といえどもこれに噛みつく、とされる[5][4][6]

だが従来の日本では、水虎の膝頭に虎の掌爪のようなものがついているという解釈がある。寺島良安和漢三才図会』(1712年)にこのように漢文で記載され、図解されている[3][7]。ついで、それを参照した鳥山石燕今昔画図続百鬼』も[9]、この解釈を汲んだ絵図を掲載した[10]

また、生け捕りにした水虎の効能について『本草綱目』で述べるが[1]、鼻をつまむことで使役することが出来る、と日本では従来解釈されてきた[11][3][注 3]

しかしこの箇所については、いまでは薬用としての解釈がされ「生け捕りして鼻を摘出/採取すれば、[その部分]はささいなことに利用できる」などと訳出される[12][4]。これでは曖昧だが、他の注釈等からより具体性をもたせることができる:

生きた水虎から摘出する部分はじつは「鼻」ではなく「鼻厭」(「皋厭」[13])であると方以智『通雅』中国語版等にみえe、その部位は生物の「陰」あるいは「勢」の事だと説明される[14][15][4]。皋厭を摘むということは即ち勢去(去勢)であり[16]、つまりは生殖器の採取である[17]。その部位は媚薬に使われるのだと『通雅』等に記載される[14][4][注 4]

日本における水虎

注釈

出典

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