永遠の別れ
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| 永遠の別れ Doomsday | |||
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| 『ドクター・フー』のエピソード | |||
ジェイクと裂け目の発生装置 | |||
| 話数 | シーズン2 第13話 | ||
| 監督 | グレアム・ハーパー | ||
| 脚本 | ラッセル・T・デイヴィス | ||
| 制作 | フィル・コリンソン | ||
| 音楽 | マレイ・ゴールド | ||
| 作品番号 | 2.13 | ||
| 初放送日 | |||
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「永遠の別れ」(えいえんのわかれ、原題: "Doomsday")は、イギリスのSFテレビドラマ『ドクター・フー』の第2シリーズ最終話。2006年7月8日に初めて放送され、7月1日に放送された「嵐の到来」と二部作をなすその後編である。この二部作には2005年のエピソード「わかれ道」での出来事での絶滅を回避したダーレクと、2006年のエピソード「サイバーマン襲来」「鋼鉄の時代」のパラレルワールド由来のサイバーマンが登場する。両種族は「嵐の到来」の結末で予期せず地球に到来した。
ダーレクとサイバーマンの両方を登場させるコンセプトは1967年に提案されたが、ダーレクの製作者テリー・ネイションに却下された。このエピソードは1963年11月23日に始まった『ドクター・フー』の歴史で初めて両種族の対立を描いており、ローズ・タイラーとしてビリー・パイパーがメインのコンパニオンとして登場した最後のエピソードでもある。また、ローズの恋人ミッキー・スミス役でノエル・クラークが、ローズの両親ジャッキー・タイラー役とピート・タイラー役でカミーユ・コデュリとシャウン・ディングウォールがレギュラー出演する最後のエピソードでもある。本作と「嵐の到来」は2005年11月から2006年1月に撮影され、これは「サイバーマン襲来」や「鋼鉄の時代」と同時進行であった。
舞台は主にカナリー・ワーフの超高層ビルワン・カナダ・スクウェアで、エピソードのプロットの大部分はダーレクとサイバーマンの世界戦争の勃発と、大変動の中で絶滅の縁に立たされる人類からなる。10代目ドクターとタイラー一家、そしてミッキー・スミスは状況の逆転と生存をかけて戦いに挑む。彼らは成功を収めるが、ローズとドクターは別々の宇宙に取り残されるという結末を迎える。
本作は番組のリバイバル以降、『ドクター・フー』で最も人気の高いエピソードの1つである。本作は「嵐の到来」と共に2007年ヒューゴー賞映像部門短編部門にノミネートされ、同じくシリーズ2の「暖炉の少女」が受賞した。評価指数は「わかれ道」、「静寂の図書館」「影の森」に並ぶ89で、2008年6月28日に「盗まれた地球」が評価指数91を記録するまでは最高値であった[1]。ダーレクとサイバーマンの対立、ドクターとローズの別れのどちらもが、大半の批評家から高評価を受けた。
コンセプト

ダーレクとサイバーマンが共に画面に登場するコンセプトは新しいものではない。1967年12月、BBCはテリー・ネイションに両種族を共演させるよう依頼したが、ネイションはこのアイディアを拒否していた。2006年にデイヴィスがシリーズの構想を考えているとこのアイディアが頭に浮かび、人気の高いダーレクに復活をもたらし、2シリーズの後に『ドクター・フー』を降板すると決めたパイパーにも適切な退陣を提供できるとした[2]。「永遠の別れ」はサイバーマンとダーレクが同じ画面に登場した『ドクター・フー』で最初のエピソードである。サイバーマンとダーレクは The Five Doctors と「嵐の到来」で同じエピソードに登場したが、別々のシーンであった[3][4]。
フィナーレである本二部作は当初、「にぎやかな死体」と「悲しきスリジーン」で焦点が当てられた裂け目のあるカーディフを舞台にしていた。2005年にスピンオフ作品『秘密情報部トーチウッド』の会議があり、デイヴィスがこのシリーズの舞台をカーディフに決定し、「嵐の到来」と「永遠の別れ」の舞台はロンドンのカナリー・ワーフに移された[2]。
制作スタッフの間で議論の種となったのは、誰がローズを救うかという問題だった。デイヴィスとジュリー・ガードナーはピートがローズを救うことを望んだ一方、クラークとフィル・コリンソンはミッキーを望んだ。この役割は最終的にピートに与えられ、彼がローズを代わりの娘として受け入れたことが強調された[2]。また、ドクターがローズに返そうとした言葉も議論された。デイヴィスは返事を特定しないようにし、コリンソンにDVDコメンタリーで内容を問われたときには知らないと主張した。一方で、ガードナーはドクターがローズの愛に報いたと情熱的に信じた[5]。
ストーリーの要素にはフィリップ・プルマンの『ライラの冒険』三部作にインスパイアされたものもある。プルマンはエピソード中の反映に喜び、作品を反映する彼自身の実践とデイヴィスの行動を対比した[6]。
撮影

クラークとディングウォールが撮影に確実に参加できるようにするため、本作はシリーズ2の第3制作ブロックで「サイバーマン襲来」と「鋼鉄の時代」と共に撮影された。撮影は2005年11月2日にロンドンのケニントンで開始されたが、制作クルーが主に注力を始めたのは11月29日で、球体の部屋を巡るシーンから撮影が始まった。タイラー一家がノルウェーを車で走り抜けるシーンは12月6日にブリジェンドで撮影された。主に今作の舞台であるレバーの部屋のシーンは2005年12月12日から15日、2006年1月3日から5日にかけて撮影された。ローズがボイドの裂け目に吸い込まれるシーンのグリーンスクリーン処理は1月13日に行われ、橋の上での軍とサイバーマンの衝突は1月15日に撮影された[2]。
他の撮影はカーディフ湾のコール・エクスチェンジとマウント・スチュアート・スクウェアで行われた[7]。本作の最後から2番目のシーンであるドクターとローズの別れは2006年1月16日に撮影され、この日はクラークとディングウォールの最後の撮影であった。バッド・ウルフ・ベイでの全シーンはヴェール・オブ・グラモーガンのサウザーンダウンで撮影された[8]。パイパーが最後に撮影したシーンは、3月31日の「地獄への扉」でローズがドクターと合流するシーンだったが[9]、撮影は遥かに感情的で[5]、セットには涙が数滴零れていた[10]。
「永遠の別れ」のラストシーンはキャサリン・テイトがドナ・ノーブルとしてターディスに出現するシーンで、これはラップパーティーの間の3月31日に撮影された。ローズの別れとテイトの登場を伏せておくため、別れのシーンはパイパーとテナントだけに台本が手渡され、監督のグレアム・ハーパーは最後の瞬間まで最終シーンのことを知らされていなかった[2]。
音楽
ダーレクやサイバーマンやローズのテーマといった既存の音楽を使うだけでなく、マレイ・ゴールドは特別に "Doomsday" という題のローズの別れのための音楽を作曲し、ヴォーカルにメラニー・パッペンヘイムを起用した。ゴールドは、デイヴィスや他の制作チームが期待していた込み上がるバイオリンではなく、最小限のアプローチを採用した。制作チームに曲を売り込む際、ゴールドはローズの解放されたエネルギーと、ドクターを捜すという決意を曲が表すと説明した。後に彼は、「ドキドキするような、極めて感情的なロックの辛そうな音が欲しかった。なぜなら、ローズは傷ついたら寝室に駆けこんで閉じこもり、本当に思い切りなく泣く、それが彼女のすることだろうから。」[注 1]と述べた[11]。この曲はローズが「マネキンウォーズ」でターディスに初めて入ったときと同じヴォーカルが使用され[11]、ファンやエグゼクティブ・プロデューサーのジュリー・ガードナーに好まれた[5]。パッペンヘイムの全面的貢献を以て、「クリスマスの侵略者」の "Song for Ten" と共に数か月後に両シリーズのサウンドトラックが発売された[12][13]。
