甲斐享
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特命係配属までの経緯
2005年に早慶大学政治経済学部経済学科を卒業してノンキャリアとして警視庁に入庁、交番勤務を経て署長推薦の選抜試験に合格し中根警察署刑事課捜査一係に配属された(S11-2)。悦子と旅行に来ていた香港で偶然右京と遭遇、その後とある事件で関わり、解決後は右京から指名され特命係に配属された(S11-1)。
ダークナイト事件
親友である梶の妹が薬物中毒者に殺害される事件が発生し、犯人は逮捕されるまで心神喪失で不起訴処分となる。享は仇を討とうとする梶を止める為、出所後の犯人に接触し死なない程度に暴行を加えて復讐の愚かさを梶へと伝える。しかしこれをネット上で賞賛された事を機に次第に暴走するようになり、以降警察の追及を逃れた犯罪者たちに制裁を下す暴行犯「ダークナイト」として約2年に渡り犯行を重ねるようになる[4]。しかし「ダークナイト」に憧れた模倣犯の種村が殺人を犯し、種村への制裁を行おうと脱獄の手引きをした事で右京に真実を突き止められ懲戒免職となる(S13-19〈終〉)。その後は名前がネットに流出しており(S16-20)、S22時点でも服役中である。また、自身の起こした事件の悪影響が息子の桔平に及ぶことを危惧して悦子との婚姻をずっと拒み続けている事が明かされている(S22-10)。S24時点でも服役中であるが、刑期を終えて出所が近いことが明かされている(S24-10)。
人物像
性格
御曹司という出自とは裏腹に、荒っぽく血の気の多い性格。峯秋との親子仲は冷えきっている一方、侮辱する発言には激怒するなど複雑な感情を抱いている様子(S12-1)。一人称は「僕」または「俺」。二人称は、「あなた」だが性格が荒れると「あんた」に変わる(S11-2など)。父親である峯秋のことは基本的に「親父」と呼んでいる(S12-19など)。右京については、後述参考。
人物
愛称は本名を縮めた「カイト」。CAの彼女・笛吹悦子がいる。 前任者たちよりもかなり若いだけあって荒々しく暴走もしがちで、やや感情的な言動や行動が多く、自分を挑発してきたり、反省の色が見られない人物に激昂して掴みかかり、右京などに止められることもある(S11-1など)[5]が、正義感はしっかり持っている。他人への思いやりの心が強い。さらには迂闊なミスから取り返しのつかない事態を引き起こすなど、大きな失敗をする事もあるが、自分の失敗にしっかりと向き合い、忘れずにいようとする意識も持っており、良くも悪くも素直な性格である(S11-3、19〈終〉)。 右京はこれらの正義感の強さから、刑事としての生来の気質を見抜いた上で自らの意思で享を特命係へと引き抜くに至った(S11-1)。 また、歴代の特命係員の中で唯一被弾したことがある(S12-19〈終〉)。
能力
駆け出しのホストと言われる(S12-18)などかなり美形の模様。 若年ながら細かな事にも気付く優れた観察力を持ち、勘も非常に鋭い(S12-10など)。不測の事態に陥った場合を除き(S12-10など)、車の運転は普段は右京や悦子に任せている。
右京との関係
右京のことは「杉下さん」と呼ぶ[注 4]。右京からはあだ名で「カイトくん」と呼ばれているが、公的な場では「甲斐くん」と呼ばれる事もある(S11-4、S12-10)。
右京と邂逅して当初は、その変人ぶりに辟易して悪態をついたり特命係配属への不満を露骨に示していた他、冷徹に事件の真相を追求する右京に対し反発する事もあった(S11-6)。それでも数々の事件に関わって右京の能力と正義感を認めるようになり「最強の味方」と吐露する程の信頼を寄せるまでになった(S12-10)。
捜査一課との関係
子供の頃に見ていた刑事ドラマの影響で刑事課への憧れは強く捜査一課に憧れており、「いつか入ろう」と意気込んでいた事もあって、トリオ・ザ・捜一と対面した時には「何かあったら手伝いますから!」とアピールするなど、前任の薫・尊や後任の亘とは異なり捜査一課の面々を素直に慕っている(S11-2など)[注 5]。
その捜査一課の伊丹からは「特命係のお坊っちゃま」と呼ばれていた。
現実世界での扱い
起用・卒業の経緯
3代目相棒の甲斐享役として何人かの候補者の中から「右京が一度、若い相棒と組むのも良いんじゃないか?」と言うことになり[6]、season11第1話より成宮寛貴が起用された[6][7]。水谷と成宮は実年齢で30歳離れており、歴代で最も年齢差のあるコンビとなった[注 6]。
水谷は成宮演じる享からは色気を感じていて、男同士の何かを感じさせるものがありつつも、若さゆえの葛藤や揺れ動く様を見せる姿が自分の若いころに通じる不安定さがあったとも話している[8]
元々は2年の約束だったものを水谷や制作陣の申し出により1年延長してもらい[9][10]、season13 最終話をもって卒業した。
成宮も先代の及川同様、3年での卒業となったが、これに関して水谷は成宮はまだ若い分、あまり長い期間こちらに拘束させておくのもどうかという思いからの判断であったとの事で、俳優として他にやりたい仕事も当然あるはずだろうと言う思いと、常に前進し続ける『相棒』としてはこれくらいが妥当ではないかと言う思いがあったと語っている[11]。しかし、その翌年に成宮が芸能界の引退を発表し、その際に水谷にも本人から連絡が行っており、挨拶を受けていたと言いその当時を振り返った水谷は「彼が自分で選んだ道ですからね。俳優じゃなくてもいいんですよ。いい世界を持ってほしいと思いますね。」と語っている[11]。
また、season13最終話「ダークナイト」での享の卒業の仕方はファンの間でかなりの衝撃的な終わり方として話題になっており、この事に関して水谷は以下のように語っている。
あれもひんしゅくを買った作品ですね。右京としては、カイト君の思いは正しい、だけどやり方は間違っている、ということです。要は彼の正義感を責めることはできないけど、警察官としては間違った。でも、人ってああなってもおかしくはないんですよ。僕は、人は極限までいくことがあるという話を、ものすごく納得して演じていたんです—水谷豊[11]
反響・評価
ねとらぼ調査隊が2024年に行った「相棒」の登場人物人気ランキングでは第7位であった[12]。また初登場時から右京はあまりそっけない態度は取らず、それまでの相棒たちにはなかった優しい対応も見せ最初からあだ名で呼ぶなどが印象的である。一見するとヤンキーのようだが刑事としての強い正義感と高い能力を持ち右京にはなかなかできない所をカバーしていた。演者の成宮寛貴が俳優業を引退したこともあり、享がその後登場したのは回想シーンのみだがその度にSNSでは大きな反響を呼んだ。享は、事件に巻き込まれやすい体質だったが、それがしっかりと息子・桔平にも受け継がれているとも評価されている。[13]。