聖家族 (バトーニ)
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| ロシア語: Святое семейство 英語: Holy Family | |
| 作者 | ポンペオ・バトーニ |
|---|---|
| 製作年 | 1777年 |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 226 cm × 149.5 cm (89 in × 58.9 in) |
| 所蔵 | エルミタージュ美術館、サンクトペテルブルグ |
『聖家族』(せいかぞく、露: Святое семейство、英: Holy Family)は、イタリア18世紀の画家ポンペオ・バトーニ が晩年の1777年に制作した絵画である。聖エリサベト (左端) の衣服の端に画家の署名と制作年が記されている[1]。ロシア皇太子パーヴェル・ペトロヴィチ(Pavel Petrovich, 後のパーヴェル1世)が1782年に母のエカチェリーナ2世のためにバトーニのアトリエで購入した[1][2]。現在、サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館に所蔵されている[1][2][3]。
バトーニは聖家族を何度も描いているが、同時代の人々から熱烈に讃えられ、画家の代表作の1つと呼ばれたのが本作である[1]。1779年9月7日、バトーニのアトリエで働いていたドイツの画家ヨハン・ゴットリープ・プールマン (Johann Gottlieb Puhlmann, 1751–1826年) は、以下のように述べている。
バトーニは初めて評判の『聖家族』を私に見せてくれた。…私が感想を述べるまで彼はまる1時間も待たなければならなかったが、感嘆のあまり口もきけなくなってしまったこと自体が、その作品の意義を物語っていた。私は午前中ずっとこの作品を賛美し続けた。それは人間が絵画でなし得る完璧さの最たるものであった[1]。
ローマにいたイギリス人イエズス会士ジョン・ソープ (John Thorpe) が1776年のアランデル伯爵への手紙で本作について記述しているが、その手紙は、バトーニが本作を注文で描いたのではなく、自分自身のために描いたと語っていたことを明かしている。1778年、すでに広く評判を呼んでいたこの絵画は、ヴァチカン宮殿でも展示された[1]。
画面の聖母マリアからただちに連想されるのは、カルロ・マラッタが1663年に制作した『無原罪の御宿り』 (サン・イシードロ聖堂、ローマ) の聖母マリアである。バトーニは顔の造作、頭部の傾きや動きを反転させて再現している[1]。理想的に描かれている聖母マリアと幼子イエス・キリストは、自然主義的、風俗画的に描かれている聖ヨセフおよびエリサベトと対比されている[3]。構図はラファエロの聖家族に由来するが、柔和さや洗練性においてロココ絵画、あるいはパルミジャニーノの作品すら想起させ、理知的で厳格な新古典主義絵画の構図とは一線を画している[2]。