草野絵美

From Wikipedia, the free encyclopedia

生誕 (1990-08-04) 1990年8月4日(35歳)
日本の旗 日本 東京都
職業
くさの えみ
草野 絵美
2022年
生誕 (1990-08-04) 1990年8月4日(35歳)
日本の旗 日本 東京都
出身校 慶應義塾大学環境情報学部
職業
著名な実績
子供 Zombie Zoo Keeper(長男)
受賞

2024年 Meta Morph Award Winning Prize 2024年 Lumen Prize Finalist 2025年 Currents Art Award 優秀賞

2025年 世界経済フォーラム ヤング・グローバル・リーダーズ2025
公式サイト www.emikusano.art
テンプレートを表示

草野 絵美(くさの えみ、1990年8月4日 - )は、日本アーティスト[1]生成AI技術を用いて、写真、映像、インスタレーションを制作し、ノスタルジア、ポップカルチャー、集合的記憶を主題とする。日本における生成AI表現の早期実践者の一人としても知られる。[2][3]

作品は金沢21世紀美術館で展示され、M+美術館のAsian Avant-Garde Film Festivalで上映されたほか[4]パリ・フォトアート・バーゼル香港などの国際的なアートフェアにも参加している。[5][6]

2025年には世界経済フォーラムの「ヤング・グローバル・リーダーズ」に選出された。[7]2026年、ムハンマド・ビン・ザーイド人工知能大学の AI x Arts Fellowship のフェローに選出された。[8]

高校時代から原宿を中心にストリートスナップを撮影し[9]。写真作品は、FIT美術館[10]およびヴィクトリア&アルバート博物館で展示された。[11]

2014年に音楽ユニット「Satellite Young」を結成し、作詞作曲・ボーカルとして活動。2017年にサウス・バイ・サウスウエストへ出演した[12][13]。2017年より、《Dividual Heart》のMV制作において、AI技術の前進となる、ディープラーニング技術を取り入れた。[14]

2018年には日本科学未来館の「Art Hack Day」で人工生命をテーマにした、インスタレーション作品《Singing Dream》を発表し審査員特別賞を受賞[15]、2019年にはSIGGRAPH Asia Art Galleryで「Instababy Generator」が入賞した[16]。同年より2024年まで東京藝術大学で非常勤講師を務めた[12][17]

新星ギャルバース

2022年、アニメーション作家の大平彩華らとともにアニメプロジェクト「新星ギャルバース」を始動した。90年代アニメやギャル文化の図像を参照するプロジェクトとして展開され、NFTを活用した参加型アニメプロジェクトとして注目を集めた。2023年にはトーヴ・ローのシングル「I like u」のオフィシャルミュージックビデオ制作にエグゼクティブ・プロデューサーの一人として参加した。[18]

生成AIを用いた制作

2023年以降、生成AIを用いた写真・映像作品の発表を本格化した。「Bright Moments Tokyo」で発表した《Neural Fad》は、東京のストリートファッション史と架空のサブカルチャーをAIで再構成するシリーズとして制作された。[18][19]

2023年、ファッション業界誌『WWD JAPAN』の表紙ビジュアルに、自身をモチーフとした生成AIセルフポートレート作品が採用された。[20]

同年、クリスティーズグッチによるオークション「Future Frequencies: Explorations in Generative Art and Fashion」に参加し、クレア・シルバーと共同でAI生成による3Dドレス作品《Shinjitai》を発表した。[21]

また、金沢21世紀美術館の「DXP(デジタル・トランスフォーメーション・プラネット)」では、AIと人間の記憶の関係を探る映像作品「Morphing Memory Of Neural Fad」を発表した。[22]

2024年にはGrand Palais Immersifの「Artificial Dreams」に参加した。[23] 同年、ジェネラティブアート・プラットフォームArt BlocksのCurated部門に選出され、《Melancholic Magical Maiden》を発表した。[24]また、クリスティーズのデジタルアート部門 Christie’s 3.0で開催されたUNHCR支援のチャリティーオークション「Bridging Worlds: Digital Art Beyond Borders」に参加した。[25]

2025年には香港のM+のAsian Avant-Garde Film Festivalで《Morphing Memory of Neural Fad #2》が上映され[4]パリ・フォト 2025では、《Office Ladies: Rituals of Overflow》を発表。日本の「OL」というイメージをAIによって再構成し、労働、ケア、欲望をめぐる反復的な身振りを扱った作品群として紹介されている。[5]

同年10月には『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』との正式なコラボレーションによる個展「EGO in the Shell: Ghost Interrogation」をニューヨークのOfflineで開催した。公式紹介では、同展は『攻殻機動隊』シリーズの世界に着想を得て、記憶、監視、アイデンティティが交錯する場として構想されたと説明されている。[26]2026年にはTOKYO NODEで行われた「攻殻機動隊展 Ghost and the Shell」に《EGO in the Shell》を出展した。[27]

2026年、アート・バーゼル香港の「Zero 10」では、新作インスタレーション《Ornament Survival》を発表した。[6]同作は、日本のアニメにおける「変身ヒロイン」の図像を現代的に再解釈し、立体作品、映像、平面作品によって構成された。外部メディアでは、幼少期の記憶や経験を基点としつつ、現代のテクノロジー社会や監視資本主義に対する批評的な視点を含む作品として紹介された。[28]

公的活動

2023年より、文化庁の著作権分科会の会合で委員として発言し、自身を「AIとコラボレーションするデジタルアーティスト」と紹介したうえで、生成AIをクリエイターをエンパワーするツールとしても捉える立場を示ている。[29]

2024年には、国際連合の専門機関である、世界知的所有権機関(WIPO)に掲載生成AIに関する情報セッションに登壇した。[30]

2025年には世界経済フォーラムの「ヤング・グローバル・リーダーズ」に選出された。[7]

2026年、世界経済フォーラム年次総会に関連する Arts and Culture Programme に参加し、アジアのクリエイティブ産業をテーマとするセッションに登壇した。[31]

2025年には、OpenAIサム・アルトマン真鍋大度とともに、AIとクリエイティビティをめぐるトークイベントに登壇した。[32]

受賞・選出

  • 2024年、Meta Morph AI Film Award受賞(《Morphing Memory of Neural Fad》)[33]
  • 2024年、Lumen Prize Still Image Award Finalist(《Neural Fad》)[19]
  • 2025年、Currents Art Award 2024 優秀賞[34]
  • 2025年、世界経済フォーラム Young Global Leaders 選出[7]
  • 2026年、世界経済フォーラム Cultural Leader 選出。 [35]
  • 2026年、MBZUAI AI x Arts Fellowship フェローに選出。[36]
  • 2026年、Forbes JAPAN「Women In Tech 30」に選出。[37]
  • 2026年、Digital Art Awards curated by HOFA in Partnership with Phillips Still Image Award Finalist[38]

作風

草野の作品では、東京のポップカルチャー、ノスタルジア、集合的記憶が、AIを介して再構成される。M+は《Morphing Memory of Neural Fad #2》を、AIによって東京のストリートファッションの歴史を可視化し、記録された記憶と機械生成された記憶のつながりを探る作品として紹介した。[4]

『The Brooklyn Rail』は、草野の実践をノスタルジア、テクノスタルジア、レトロフューチャリズムをめぐる議論の中に位置づけ、作品に日本のファッション史とポップカルチャーが含まれること、また《Neural Fad》が原宿、ギャル、デコラなどの東京のストリートファッション文化を、アーカイブ写真と想像上の文化運動を交差させながら再構成していることを指摘した。[39]

WIPOに掲載されたインタビューで草野は、AIを創造的なパートナーとして位置づけ、AI時代におけるアーティストの役割を問い直す制作態度を述べている。[30]

2026年のアート・バーゼル香港で発表された《Ornament Survival》について、Wallpaper* は魔法少女の図像をアルゴリズム時代に更新し、デジタル環境で可視性を維持するための自己最適化の労働を可視化する作品として紹介した。Dazed もまた、草野の実践について、幼少期の記憶と経験を基点にしながら、現代のテクノロジー社会や監視資本主義に批評的に向き合う作品として取り上げた。[40][41]

主な展示

  • Japan Fashion Now(2011年4月、ニューヨーク州立ファッション工科大学、ニューヨーク、アメリカ合衆国)[42]
  • SIGGRAPH ASIA Art Gallery(2019年11月、ブリスベン・コンベンション&エキシビションセンター、ブリスベン、オーストラリア)[42]
  • Kimono: Kyoto to Catwalk(2020年8月、ヴィクトリア&アルバート博物館、ロンドン、イギリス)[42]
  • Bright Moments Tokyo(2023年5月、渋谷パルコ、東京、日本)[42]
  • Christie’s 3.0 presents Future Frequencies: Explorations in Generative Art and Fashion in collaboration with Gucci(2023年7月、クリスティーズ・ニューヨークロックフェラー・センター、ニューヨーク、アメリカ合衆国)[42]
  • E-Motions(2023年9月、UNIT ロンドン、ロンドン、イギリス)[42]
  • Long Live London – All Star Collections vol.1(2023年10月、サーチ・ギャラリー、ロンドン、イギリス)[42]
  • DXP(デジタル・トランスフォーメーション・プラネット) ―次のインターフェースへ(2023年10月–、金沢21世紀美術館、金沢、日本)[42]
  • Gateway Art Basel Miami(2023年12月、ファエナ・フォーラム、マイアミ、アメリカ合衆国)[42]
  • Neural Fad: AI Dreams Nostalgia(2023年12月、東京都現代美術館、東京、日本)[42]
  • Bright Moments Finale(2024年4月、ヴェネツィア、イタリア)[42]
  • Cognitive Chaos(2024年4月、ベルリン、ドイツ)[42]
  • Artificial Dreams(2024年5月、グラン・パレ・イマシフ、パリ、フランス)[42]
  • Kiaf SEOUL(2024年9月、COEX コンベンション&エキシビションセンター、ソウル、大韓民国)[42]
  • Art of Punk(2024年9月、フランシスコ・カロリヌム美術館、リンツ、オーストリア)[42]
  • Artificial Dreams(2024年10月、MEET デジタル・カルチャー・センター、ミラノ、イタリア)[42]
  • AI Biennale: Reimagine Tomorrow(2024年11月、ツォルフェライン財団・デジタルキャンパス、エッセン、ドイツ)[42]
  • 19th Digital Art Festival Taipei(2024年11月、台湾現代文化実験場(C-LAB)、台北、台湾)[42]
  • Ai: The Expo(2024年12月、ディスカバリー・ミュージアム、ケルクラーデ、オランダ)[42]
  • Untitled Art(2024年12月、マイアミ・ビーチ、アメリカ合衆国)[42]
  • The Second-Guess(2025年1月、スイス電子芸術センター(HEK)、バーゼル、スイス)[42]
  • RIVALS – Photography vs. Promptography(2025年3月、ベルリン、ドイツ)[42]
  • Truth Or(2025年4月、ニューヨーク、アメリカ合衆国)[42]
  • FACTORY REALITY: Post-Realism in the 2025(2025年5月、ニューヨーク、アメリカ合衆国)[42]
  • New Dimensions: Expanded Consciousness(2025年5月、東京、日本)[42]
  • Asian Avant-Garde Film Festival(2025年5月、M+ ミュージアム、香港)[42]
  • Source Data Artist Group Show(2025年5月、マサチューセッツ現代美術館、ノースアダムズ、アメリカ合衆国)[42]
  • We Emotional Cyborgs: On Avatars and AI Agents(2025年6月、バーゼル、スイス)[42]
  • Frieze Korea(2025年9月、COEX エキシビションセンター、ソウル、大韓民国)[43]
  • Ghost in the Shell × Emi Kusano: Immersive Solo Exhibition EGO in the Shell(2025年10月、Offline Gallery、ニューヨーク、アメリカ合衆国)[44]
  • Paris Photo 2025 — Digital Sector(2025年11月、グラン・パレ、パリ、フランス)[45]
  • 攻殻機動隊展〜Ghost and the Shell~(2026年1月、Tokyo Node、東京
  • Art Basel Hong Kong 2026: Zero 10(2026年、香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター、香港)[46]

ブランド・タイアップ

  • 2025年、フリーズ・アートフェア・ソウルの公式プログラムの一環として、adidas CONFIRMED lounge および “CONFIRMED UNIVERSE” in Seoul にコミッションワークを出展した。[47]
  • 2025年Open AI Sora Artist Selctで作品発表[48]
  • 2024年LG Art Galleryとコミッションワークを作成。米国内のスマートスクリーンに作品を配信[49]
  • 2024年アディダス Adidas Originals 2024-25 AW「adicolor WINTER x HOME」キャンペーンビジュアルにモデルとして出演[50]
  • 2023年グッチ x クリスティーズのデジタルオークションでデジタルドレスを発表[51]
  • 2020年 Google Pixel Buds 店頭CM出演・およびテーマソング起用[52]
  • 2018年 参天製薬・サンテPC、テレビCM出演[53]
  • 2018年 アドビ Premiere Rush CC ウェブCM出演・およびテーマソング起用[54]

教育活動

作品制作に加えて教育や社会との接点を持つ活動も行っている。2019年より東京藝術大学で非常勤講師を務め、著書に『親子で知的好奇心を伸ばす ネオ子育て』(2022年3月、CCCメディアハウス)『ミライの科学にふれてみよう おうちじっけん号』(2022年3月、CCCメディアハウス)がある。2021年には、長男によるNFTプロジェクト「Zombie Zoo Keeper」が国内外で注目を集めた。[55][56]

出演

脚注

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI