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美術手帖

日本の雑誌 From Wikipedia, the free encyclopedia

『美術手帖』(びじゅつてちょう)は、カルチュア・コンビニエンス・クラブが編集・発行[1]、美術出版社が発売している季刊(年4回発行)の美術誌[注釈 1]。愛称は『BT』。A5サイズ。1948年創刊。

ジャンル 美術誌
刊行頻度 季刊
発売国 日本の旗 日本
言語 日本語
概要 美術手帖, ジャンル ...
美術手帖
ジャンル 美術誌
刊行頻度 季刊
発売国 日本の旗 日本
言語 日本語
出版社 美術出版社
刊行期間 1948年 -
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概要

近現代美術を中心に、内外の美術動向を紹介する雑誌である。各号ごとの特集のほか、海外ニュース、展覧会ガイドなどを掲載する。

『美術手帖』は戦後日本美術における重要な批評の舞台でもあった。たとえば1964年4月号から7月号にかけては、宮川淳と東野芳明のあいだで「反芸術論争」が誌上で展開された。これは、同年の公開討論会「反芸術、是か非か」を背景として、「反芸術」をどのように理解すべきかをめぐって交わされた論争であり、1960年代日本美術批評を代表する論争の一つとされる。4月号には宮川の「反芸術—その日常性への下降」、5月号には東野の「異説・『反芸術』—宮川淳以後」が掲載され、その後も応答が続いた。[4][5][6][7]

歴代編集長

  • 愛甲健児(1931年生まれ)(?~1967年)
  • 宮澤壯佳(1933年生まれ)(1968年~1971年):「編集人」名義
  • 福住治夫(1971年~1973年)別名・高島平吾:「編集人」名義[8]
  • 川合昭三(1928年生まれ)(1974年):「編集人」名義
  • 田中為芳(1975年~1978年):「編集人」名義
  • 木村要一(1944年生まれ)(1979年~1985年):「編集人」名義
  • 大橋紀生(1943年生まれ)(1986年~1989年)副編集長:三上豊
  • 伊藤憲夫(1952年生まれ)(1990年~1992年)
  • 椎名節(1993年~1995年) :「編集主幹」という役職名。その部下に位置する同時期の「編集長」は篠田孝敏
  • 真壁佳織(1996年~1997年)
  • 伊藤憲夫(1952年生まれ)(1997年~2001年)(再任)
  • 楠見清(1963年生まれ)(2001年~2004年)
  • 押金純士(1969年生まれ)(2004年~2008年)
  • 岩渕貞哉(1975年生まれ)(2008年~2019年)2019年より「総編集長」
  • 橋爪勇介(1983年生まれ)(2019年~)ウェブ版編集長

別冊・増刊など

  • みづゑ(2001-2007のものは「別冊美術手帖」という位置づけ)
  • デザインの現場
  • マンガ・テクニック(別冊美術手帖)
  • コミッカーズ(別冊美術手帖)

芸術評論募集

美術手帖の主催で、不定期に「芸術評論募集」が開催されている。第1回は1954年で(ただし、月刊『美術批評』の「新人評論募集」という位置づけ)、最新のものは、2019年に募集された「第16回」。

第1回(1954年)

第2回(1955年)

  • [第一席] 中原佑介「創造のための批評」
  • [佳作] 多木浩二「井上長三郎論」
  • [佳作] 金子昭二「美術批評の問題」
  • [佳作] 木村彰「これからの日本画はどうあるべきか」

第3回(1958年)

  • [第一席] 織田達朗「「原爆の図」とその周辺」
  • [佳作] 松本俊夫 ※掲載が予告されながらも掲載されず。

第4回(1963年)

  • [第一席] 宮川淳「アンフォルメル以後」
  • [佳作] 安藤貞之「デザイン参加論」
  • [佳作] 日向あき子「藤松博論ー近作と風土」
  • [佳作] 早野永明「懐疑からの出発」
  • [佳作] 本間禎一「科学時代における芸術と芸術家 そのヴィジョン」

審査員:瀧口修造、浜口隆一、針生一郎

第5回(1965年)

  • [第一席] 岡田隆彦「はんらんするタマシイの邦 イヴ・タンギーの難破譚につき」
  • [佳作] 中村英樹「両義的イメージの予感」
  • [佳作] 平井亮一「私の主題」
  • [佳作] 中村隆「現代建築・デザインの状況」

審査員:瀧口修造、浜口隆一、針生一郎

第6回(1969年)

  • [第一席] 大久保喬樹「ジャクスン・ポロックーMへ」
  • [佳作] 菅木志雄「転移空間〈未来のノートから〉」(筆名:桂川青)
  • [佳作] 李禹煥「事物から存在へ」
  • [佳作] 中村英樹「獰猛神群・交合神群」

第7回(1972年)

『みつゑ』800号として。

  • [第一席] 谷新「芸術における〈制度〉の問題」
  • [佳作] 伏久田喬行「なぜ〈表現〉なのか--前提としての〈存在〉概念の素描」
  • [佳作] 小林康夫「劇(ドラマ) 読むことについて」
  • [佳作] 花村誠一「エムペドクレスの末裔ーー現代美術へのサイコレオロジカルな接近の試み」
  • [佳作]森田一敏 「十三番目の騎士」

審査員:針生一郎、中原佑介、宮川淳

第8回(1979年)

『美術手帖』創刊30周年記念

  • [入選] 秋田由利「美術における終焉と自由 − 構造主義以降の一地平から」
  • [入選] 西嶋憲生「時代・仕事・アイデンティティーデラシネからの再生のために」
  • [佳作] 那賀裕子 + 貞彦「発生的絵画の発生」
  • [佳作] 高橋誠「P・セザンヌとD・H・ロレンス − 現象学的考察」

審査員:針生一郎、多木浩二、藤枝晃雄

第9回(1983年)

創刊500号記念

  • [第一席] 松浦寿夫「絵画のポリティーク」
  • [佳作] 田野金太「創造・実存・自由」
  • [佳作] 篠田達美「ジュリアン・シュナーベル」
  • [佳作] 暉峻創三「美術史の前衛から前衛の政治学へ」

審査員:高階秀爾、東野芳明、中原佑介

第10回(1986年)

  • [第一席] 倉林靖「「ポスト・モダン」あるいはイメージのアナーキズムについて」
  • [第一席] 石津隆志「絵画の場所」
  • [佳作] 清水哲朗「器官からの逃避ーーもうひとつの逃走線としてのアルトーへ」
  • [佳作] 飯島洋一「挑発する都市」

審査員:多木浩二、東野芳明、中原佑介

第11回(1993年)

  • [第一席] 伊藤制子「水のオマージュとしての音楽 − 武満徹論」
  • [佳作] 西村智弘「ウォーホルーー映画のミニマリズム」
  • [佳作] 菅章「アンチ・ミメーシスの文脈 − 川俣正におけるコンテクストの意味」
  • [入選] 原田環「フェイクの国のアリスーーシンディ・シャーマンの作品世界」
  • [入選] 暮沢剛巳「イメージ批判序説」
  • [入選] 浜田邦裕「アンビルトの理論」
  • [入選] 古屋俊彦「不関与性の芸術」

審査員:多木浩二、中原佑介、酒井忠康

第12回(2003年)

審査員による座談会「新しい批評の時代のために」が掲載。

  • [佳作] 木村覚「踊ることと見えること-土方巽の舞踏論をめぐって」
  • [佳作] 土屋誠一「失くしたものの在処をめぐって-斎藤義重、1973年、再制作」
  • [佳作] 福住廉「alternative reality アマチュア・ストリート・クリティカル」

審査員:谷川渥、小林康夫、椹木野衣

第13回(2005年)

  • [佳作] 荒木慎也「受験生の描く絵は芸術か」
  • [佳作] 粟田大輔「榎倉康二における出来事性と層の構成」
  • [佳作] 大森俊克「グレゴール・シュナイダー試論・建築と有限」

審査員:谷川渥、椹木野衣、中村英樹

第14回(2009年)

「『美術手帖』創刊60年記念」と銘打たれている。

  • [第一席] 沢山遼「レイバー・ワーク − カール・アンドレにおける制作の概念」
  • [佳作] 石村実「藤井博論 − もの・言葉・時間」
  • [佳作] 野田吉郎「余白に(アド・マルギネム)─55年後のパウル・クレー試論」
  • [佳作] 本阿弥清『「もの派」─隠された真実をめぐって』
  • [佳作] 森啓輔「高松次郎《THE STORY》─反復および知覚される持続について」
  • [佳作] 奥村雄樹(筆名:山辺冷)「河原温の量子重力的身体─あるいは時空の牢獄性と意識の壁抜けについて」

審査員:谷川渥、椹木野衣、松井みどり[9]。

第15回(2014年)

『美術手帖』通巻1000号を記念して開催。

審査員:谷川渥、椹木野衣、松井みどり[10]。

第16回(2019年)

『美術手帖』創刊70周年を記念して開催。112件の応募。第1席該当者なし。

  • [次席] ウールズィー・ジェレミー「インターネット民芸の盛衰史」
  • [次席] 北澤周也「東松照明『日本』(一九六七年)と「群写真」− 社会化された自由な「群れ」 −」
  • [佳作] 大岩雄典「別の筆触としてのソフトウェア——絵画のうえで癒着/剥離する複数の意味論」
  • [佳作] 沖啓介「Averages 平均たるもの エドワード・ルシェから始める」
  • [佳作] はがみちこ「『二人の耕平』における愛」
  • [佳作] 布施琳太郎「新しい孤独」

審査員:椹木野衣、清水穣、星野太

第17回(2026年)

  • [第一席] 寺町英明「寝そべって見る革命──動画、気散じ、統覚の変容をめぐる美学的考察」
  • [次席] 久保田荻須智広「返済不能な作品たち──その死の設計へ向けて」
  • [次席]渡邉武徳「自然のもどき──藤本壮介《大屋根リング》批判」
  • [佳作] 石川嵩紘「『リバース・オリエンタリズム』から見た生活陶芸 現代美術という帝国に向かう周縁」
  • [佳作] 大友渉「演算された幽霊たちの臨床記録──唯物論的還元を超えた、美と愛の対象関係論」
  • [佳作] 吉見太一「荒川修作/マドリン・ギンズという人類学的徴候──デュシャン的なパラダイムと訣別するため」

審査員:椹木野衣、清水穣、富井玲子、星野太[11]。

脚注

外部リンク

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