豊原氏は楽家の一つであり、笙を主業として代々朝廷に仕える京方楽人として活動した。
豊原氏の実質的な氏祖は豊原有秋(小治田有秋)である。有秋は小幡行見より笙を相伝され、雅楽笙師を務めた。また村上天皇の笙の師であった。有秋は弟・豊原龍元(小治田龍元)の子・豊原公元を養子として家督を継承させた。公元からは時延-時光-時元(堀河天皇の笙の師)-時秋と続いた。
時秋は雅楽允を務めた。また、源義光に従い後三年の役に参戦しようとしたが義光に止められ、その代わりに義光が時秋の父・時元から継承された楽曲を伝えられ継承したという話が『古今著聞集』に見える。また時秋からは利秋-忠秋-好秋-豊秋-清秋-龍秋-信秋(後円融天皇の師)-音秋・・・景秋(信秋の子、後小松天皇の師)-幸秋(称光天皇の師)-治秋-統秋(後柏原天皇の師)-俊秋・・・守秋(統秋の子)-隆秋-為秋-光秋・・・頼秋(太秦広頼の子)-通秋-速秋・・・直秋(通秋の子)-順秋・・・収秋(多忠職の子)・・・文秋(多久弘の子)・・・陽秋(安倍季隨の子)-胖秋と続いた。