迦陵頻伽

仏教における想像上の生物 From Wikipedia, the free encyclopedia

迦陵頻伽(かりょうびんが、歌羅頻伽羯羅頻伽[1]迦陵頻迦迦陵嚬伽)は上半身が人で、下半身が仏教における想像上の生物。サンスクリットのカラヴィンカ (kalaviṅka) の音訳。迦陵頻、迦陵、羯毘、頻伽とも略される[1]。『阿弥陀経』では、共命鳥とともに極楽浄土に住むとされる[1]

『阿弥陀経変相』に描かれた迦陵頻伽
迦陵頻伽文の金銅華鬘(国宝、中尊寺)

殻の中にいる時から鳴きだすとされる。その声は非常に美しく、仏の声を形容するのに用いられ、「妙音鳥」、「好声鳥」、「妙声鳥」、「逸音鳥」、「妙声鳥」、「好声」、「美音鳥」とも意訳される[1]。『大般若経』、『楞厳呪』、『菩薩瓔珞本業経』などの仏典において仏の声の勝妙な様子を迦陵頻伽の鳴き声に譬える例がある。一説によれば、迦陵頻伽は現代のベンガル語においてブルブル (Bulbul) と呼ばれる雀の一種であるとされる[1]。また、日本では美しい芸者花魁、美声の芸妓を指してこの名で呼ぶこともあった。

一般に、迦陵頻伽の描かれた図像は浄土を表現していると理解され、同時に如来の教えを称えることを意図する。中国の仏教壁画などには人頭鳥身で表されるが、日本の仏教美術では、有翼の菩薩形の上半身に鳥の下半身の姿で描かれてきた。敦煌の壁画には舞ったり、音楽を奏でている姿も描かれている。その一方で、礼拝の対象として尊崇をうけることはほぼなく、浄土を描いた様子あるいは仏具を荘厳するために用いられることが多かった[2]

描かれている場所

迦陵頻伽の壁画(大阪市平野区・専念寺)

その他

極楽浄土の迦陵頻伽と共命鳥。『阿弥陀経和訓図会』(1864年刊)の挿絵
  • 迦陵嚬伽岡(迦陵嚬伽の丘) - 岩手県一関市千厩町にある標高215mの。迦陵頻伽がこの地の老松で翼を休めていたのを巡行中の僧侶が目撃したと伝えられている。
  • 迦陵頻(かりょうびん) - 仏教行事の舞楽。迦陵頻伽の舞を表現しており、蝶をモチーフとした胡蝶と対で舞われる(「番舞(つがいまい)」と呼ばれる)。
  • 1962年11月1日発行の「第3次動植物国宝切手」、次いで1966年7月1日発行の「新動植物国宝図案切手」(ローマ字入り、凹版)、さらに1972年4月10日発行の「新動植物国宝図案切手」(灰)の120円切手の図案(三種類で色や印刷方法が異なる)として、中尊寺金色堂華鬘に描かれた迦陵頻伽が採用された。

脚注

参考文献

関連項目

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