金属中毒
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金属中毒(きんぞくちゅうどく、英: metal poisoning)または、金属毒性(きんぞくどくせい、英: Metal toxicity)とは、特定の金属が特定の形態や、摂取などにより生体に対して有毒となる作用である。これは可溶性の金属が毒性のある化合物を形成することがあるためである。
金属には、必須ミネラルのような生物学的な役割を持たないものや、特定の形態で毒性を持つものがある[1]。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によれば、例えば、重金属である鉛は計測が可能な量であれば、必ず健康に悪影響を及ぼしうる物質である[2]。
有毒金属は、体内の必須元素の作用を模倣して代謝プロセスに入り込み、疾患を引き起こすことがある。例えば、放射性重金属であるラジウムは、カルシウムを模倣して生体に取り込まれる。鉛や水銀の中毒も同様であることが示唆されている。
多くの重金属が有毒であるため重金属のみが有毒と見なされがちであるが、ベリリウムやリチウムなどの軽金属も状況によっては有毒である。また、重金属は常に特別に有毒であるとは言えず、中には鉄のように生体の必須ミネラルであると同時にフェリチン過剰の原因となるものもある。したがって、有毒金属には限度無く服用した場合の微量元素も含まれ、ビスマスのような低毒性の金属も含まれる。
有毒な金属の定義には、少なくともタリウム、カドミウム、マンガン、鉛、水銀、そして放射性の金属が含まれることが多い[3]。半金属(ヒ素、ポロニウム)も含まれることがある。放射性の金属は、放射性の毒性と化学的な毒性の両方がある。酸化した金属もまた生体にとっては異物であり、毒性を生じることがある。すなわち、クロムなら微量元素の三価クロムは必須ミネラルであるが、六価クロムは発がん性物質である。
有毒金属は溶解することで毒性を生じる。金属毒性は全て、その配位子に左右される。有機金属は、メチル水銀やテトラエチル鉛が極めて有毒である一方、コバルトセノシウム・カチオンのような有機金属誘導体は毒性が低い場合もある。有機化合物でも無機化合物でも金属でも溶解性が低い場合は、毒性は無視できることが示されている。
