釣って食べたいギャル澤さん
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主に東京湾での釣りを舞台としており、実在する釣り船や船宿、飲食店が登場する。 単行本第1巻が発売された際には原泰久が、第2巻では森恒二、第3巻では森川ジョージがそれぞれ帯に推薦のコメントを寄せている[1]。 作中で語られている釣りのエピソードは、ほぼ作者の実体験であり、調理シーンや食事シーンに出てくる料理のイラストは作者が実際に作って盛り付けた物を細部まで拘ってデッサンしたものである[3]。
当作品を執筆する前に、作者が『グランドジャンプ2022年第19号』にて発表した読切作品『つりけん!〜武蔵山大学釣理研究会〜』が好評だった事から、次の連載作品は「釣り」をテーマとした作品に決定し、当初は「屋敷で働く釣り好きのメイドが、主君のお嬢様をこっそり連れ出して釣りをさせる」物語の予定であったが、ふと全く同じ内容の作品の「平凡なサラリーマンと偶然知り合ったギャル」バージョンに改変したものを家族や担当編集者に読み比べさせたところ、全員が「サラリーマンとギャルの方がふなつかずき作品っぽい」という意見であったため、当初のプロットを廃案し当作品を執筆するに至った[4]。なお主人公の出身大学名は『つりけん!〜武蔵山大学釣理研究会〜』の設定が引き継がれている。
2025年12月18日、台湾角川より『老饕釣客辣妹春澤』のタイトルにて繁体中国語版が出版された[5][動画 1]。
2026年2月には累計発行部数35万部を突破した[6]。
あらすじ
東京の印刷会社に勤める釣谷一尋は休日に1人で釣り場に出かけ、釣った魚を食べる事をささやかな趣味としていた。そんなある日、釣り船で出会った陽キャなギャル春澤祭に話しかけられる。後日、中途採用で入社した祭と偶然再会し、さらに祭が会社の社長令嬢だと知り、流されるままに釣りや料理を教える約束をさせられる。こうして一尋と祭の釣り&魚料理ライフが始まるのである。
登場人物
春澤印刷フィッシングクラブ
通称「釣り部」。一尋と祭の噂を聞いた人事部長の潮木が一計を案じ、一尋・祭・波乃の3名に声を掛けて半ば強引に結成した企業内サークル。 部長 = 春澤祭・副部長 = 潮木宗和・会計 = 小桜波乃・書記 = 釣谷一尋がそれぞれ務める。『株式会社HALL PRINTING(ハルプリンティング・以下、HALL PRINTINGと表記)』の規定では、正式な部としての承認を得て福利厚生費から部費を捻出するには、5名以上の部員と活動レポートの提出が義務付けられており[7]、残りの部員の勧誘や活動レポートの作成は書記である一尋に一任されている。
釣谷 一尋 ()- 静岡県掛川市出身。社会人3年目[1]。24歳。
- 家族は酒屋を経営している両親と祖父に一尋と大学2年生の妹の5人家族で、一尋は大学進学を機に上京して以降、東京都内で一人暮らしをしている[8]。
- 武蔵山大学という三流大学を卒業後、祖父の伝手を使って祖父の50年来の友人の息子が経営するデザイン事務所『株式会社シムズデザイン』に就職[9]。その後、大手印刷会社『HALL PRINTING』に出向し、製造部第一課DTP科に在籍し、商品パッケージなどの製版作業を担当している[8]。釣りが唯一の趣味[10]で小4から続いており、週1から隔週のペースで没頭している[11]。祭から「るーやん」、神楽と花火兄妹からは「ピッピ(さん)」と呼ばれている。
- 正社員ではなく出向社員のため社内での認知度は低く、祭と噂になるまで存在を知らない社員が多かった。本人のコミュ障もあって、先輩からの飲みの誘いを断るなど日頃の同僚への対応にも難があり、「三流大卒のくせに」と陰口を叩かれる事もしばしばあるが、本人は全く意に介していない[10]。
- 実家が酒屋のため酒についても博識で、日本の酒だけではなく、ワインやテキーラ、ソジュといった海外産の酒についても詳しい[12]。
- 視力は裸眼で2.0。
- 自動車免許を取得しており、釣行では祭の運転の危なっかしさやナビも兼ねて祭の車を運転する。
春澤 祭 ()- 通称「ギャル澤さん」[1]。3月15日生まれの21歳で血液型はO型。身長155センチ、スリーサイズは『B94・W60・H88』[13]の抜群のプロポーションを持つ常にテンション高めなギャル[1]。
- 『HALL PRINTING』の社長令嬢で総務部総務課所属の新入社員。入社前は居酒屋のバイトしか職務経験が無い。
- 「釣った魚を食べたい」と軽い気持ちで最近釣りを始めたばかりの初心者。小学校まで大阪の田舎育ちで昆虫に強く、アオイソメなどの虫エサにも触れることができる他、時々関西弁になる。また山村生活が長かったのもあって海に対する知識が乏しい上に船酔いにあまり強くなく、長時間の船釣りの際には酔い止め薬の服用が必須になる。
- 釣り船では波対策として水着姿にレインコートとサンダルとギャルな格好をしている。また右胸元にほくろがあり、一尋もほくろに目がいってしまいがち。
- 初心者ということもあり、お目当て以外の外道[注釈 1]に高確率で当たる。
- 制服を改造するなどいかにもギャル風な容姿をしており、普段の言葉もノリが軽いものが多いが、性格はむしろ純情で男を手玉に取るような言動は決してしない。また一般常識と向学心も相応に持って真面目な面もあるため、仕事もこなせる。社長令嬢という立場を抜きにしても総務部内での評価は高い。
- 母の影響で幼稚園時代に既にギャルマインドが確立しており、中学ではバスケ部の主将を務めていたこともあり外見には特に手を加えていなかったが、高校進学を機に金髪にしている。
- レーシックを受けた時からハロー・グレア現象を持ってしまっているため、自動車免許を取得しているが暗いところの運転が苦手。本人も自覚していて夜間の運転では眼鏡を着用しているが、それでも車間感覚が掴めないほど。家の車のBMW MINI(クーパーS 5ドア)を運転し、釣行では一尋がナビも兼ねて運転を代行する。
小桜 波乃 ()- 総務課所属で祭の教育係。5月2日生まれの25歳。身長160センチ、スリーサイズは『B82・W62・H90』、血液型はA型[14]。
- 仕事中は祭に対して厳しいが、実は『大のギャル好き』であり、祭の事は『容姿的にも性格的にも好みに物凄く近い』らしく[注釈 2]、そのため仲が良い男の一尋をあまり快く思っていない。祭から「はのピ/パイセン」と呼ばれている。大食いで、社食は主にチャーシュー麺の大盛り。泣き上戸。
- 祭と大差ない初心者だがセンスが良いようでキャスティングもすぐ修得[注釈 3]、釣行でも目当ての魚を少ないながらも釣っている。
潮木 宗和 ()- 『HALL PRINTING』人事部長で春澤社長と同期入社の盟友。春澤社長の命で一尋と祭の釣行に一般客として変装して同伴する。一尋を自社営業マン基準で観察し、いまいち覇気が足りない反面、今時礼儀正しい青年として評価している。祭のことは「お嬢」と呼んでいる。
- 美味しいものを食べると眉間にしわが寄り怖い顔になる。
- 高評価の際は「プラス○点」、低評価の際は「マイナス△点」と伝えるのが口癖である。ただし、100点満点評価ではなく、過去には「プラス100万点」という評価が付けられた事もある[15]。
- 結婚はしていないが、鈴宮誉と同棲中。
太田 ()- 制作部第一課に在籍する釣谷の先輩社員の1人。一尋に人数合わせ要員として釣り部に勧誘されて入部。学生時代はバス釣りが趣味で、ルアーのカスタムを自分で行っていたなど、部内では貴重な釣り経験者ではあるが、自分の釣り道具は実家の物置きに仕舞ったままになっていたため、手元に届くまでは幽霊部員として名前だけの在籍となっている[16]。
- 一尋と祭がドライブしているのを目撃してしまい、一尋を社内中の噂の的にしてしまった張本人でもある。
- かつて終業後に一尋を飲みに誘うも断られた際に、一尋に対して「三流大卒」や「頭モジャモジャ」といった暴言を吐いたメンバーの1人だったが[17][8]、後に一尋との釣り談義を機に意気投合し和解した[18][19]。
春澤家
春澤 誠司 ()- 祭の父親で『HALL PRINTING』の現社長。「祭に悪い虫が付かないように」との理由で、自社に就職させただけでなく、男性社員には祭との接近禁止令を出すほど、祭を過干渉レベルで溺愛している。祭が一尋と仲が良いと聞き部下の潮木に調査させた結果、潮木が釣りに目覚めるキッカケを作る。
- 一尋と社内ですれ違った際に一尋の事を睨みつけるなど[20]、彼を目の敵にしている。
春澤 神楽 ()- 祭の弟で小学5年生。祭同様のお調子者。
- 大の海洋生物好きで魚介類に非常に詳しく、自前のアニサキスライトを使用して祭と一尋が釣って捌いた魚からアニサキスを見つけようとしたこともある[22]。
- 祭から「カッくん」と呼ばれている。
- 日頃から祭の胸を見たり揉んだりするのは当たり前[23][24]で、ポケットに祭のTバックを忍ばせて持ち歩いている「エロガキ」である[注釈 4][25]。
- ボンオドリ
- 春澤家で飼っているバーニーズ・マウンテン・ドッグ。あだ名は「ボンちゃん」。
- 初対面の一尋にも躊躇が無いほど人懐っこい[26]。
- 祭・神楽・花火の祖母
- 神楽と花火が2人だけで留守番する際、春澤家にやってきて2人の面倒をみている。
- 一尋が春澤家に初めて行った時は入れ違いで帰ってしまっていた。
- 第5巻現在、名前だけ登場。
HALL PRINTING関係者
岩場 ()- 『HALL PRINTING』専務取締役。
- 他人宛のお土産を無断で食べるなど意地汚い一面があり、その結果、田宮川が一尋に仕掛けた激辛饅頭トラップに引っかかった被害者となった[27]。
田宮川 ()- 釣谷一尋の同僚。一尋を勝手に「非モテ同盟」の仲間にしている。
- 一尋が釣り部のメンバーを集める際に一番最初に声を掛けたが、「裏切り者を助ける義理はない」と言って入部を断った[19]。
- 祭と仲の良い一尋に嫉妬して、一尋の机に花瓶や激辛饅頭を置いたり、人事部に「一尋がオンラインカジノに関与している」と匿名で虚偽の通報をしたりと、一尋に対して他人を巻き込んだ嫌がらせを仕掛けるなど、周囲の社員もドン引きする行動を取る。
- 「おっぱい星人」であり、祭の水着姿を生で見たいがために一度断った釣り部への入部を涙ながらに直訴するも、前述の度を超えた一尋への嫌がらせ行為が祭の逆鱗に触れ、祭と波乃からは軽蔑されてしまい入部を拒絶されている[29]。
鳴海 慶将 ()- 『HALL PRINTING』営業部営業一課所属のイケメン営業マン[30]。
- 自称「営業第一課の主砲にして守備の要〔ママ〕」だが、仕事の実力は本物で、大きな契約も余裕で獲得できる、自他共に認める営業部のエースである。
- 社内に女性ファンも多く、女性にモテる為の努力は惜しまず、料理の腕も確か。反面、人間以外の生き物全般が苦手で、写真を見ただけで怯えるほど。魚や釣り餌のオキアミを怖がる姿を見た釣り女子から、ドン引きされるくらいの怖がりである。ただし、加工されて食肉や魚肉となった時点で生き物ではなく食材と認識するため、恐怖感が皆無となる[31]。
- 最初の頃は一尋のことは名前ではなく「キミ」と呼んでいたが、魚料理が得意で酒についても博識であり、生まれて初めて魚を美味しいと思わせてくれた一尋の事を一目置いてからは「釣谷くん」と呼ぶようになった。
- 接待終了後に祭から釣り部に勧誘されたが、「接待釣行は自分にとって地獄でしかなかったから」という理由で断りを入れた[32]。
美芳 優杏 ()- 『HALL PRINTING』の社長秘書。
その他
魚谷 次男 ()- 居酒屋『うおとみず』の経営者で、一尋の叔父。娘の灯(とも)をはじめとする家族で経営している。一尋が時々釣った魚を卸すところでもあり、見返りに調理場を借りて調理する。
大友 翠 ()- 6月11日生まれの21歳。身長158センチ、スリーサイズは『B80・W60・H88』、血液型はB型[34]。
- 祭から「すいちゃ」と呼ばれる髪の半分が緑色のギャル友達。幼馴染でもあり祭の家庭の事情にも通じており、それもあってここ最近釣りに夢中の祭の変化を気にしている[35]。ギターが趣味で、祭のギャル友の中で唯一のバンギャである[34]。
- ギャル好きかつ巨乳好きの兄がおり、兄のシーバス釣りに気まぐれで同道したときに偶然一尋と遭遇、祭との関係を問いただした[36]。
沖野 朱璃 ()- 祭の幼馴染でギャル友[37]。ガールズバーで働いており、祭にTバックをプレゼントした張本人。
- 10月4日生まれの22歳。身長は156センチでスリーサイズは『B80・W60・H88』、血液型はA型。左肩にトカゲと下腹部に淫紋のタトゥーがあり、へそピアスを空けているセクシー系のギャル[38]。
- ラブラブのカレシがいるが嫉妬深く、しばしば別れ話が発生する。
- きゃんちな
- 本名不詳。祭の幼馴染でギャル友[37]。
サントス・マリア 灯 ()- 魚谷次男の娘で一尋の従姉。父親の経営する居酒屋『うおとみず』で、経営を手伝っている。
- 8月25日生まれの28歳。身長162センチ、スリーサイズは『B88・W64・H92』、血液型はAB型。ギャンブル好きで、趣味は「麻雀」「競馬」「パチンコ」である[39]。
- 既婚者で子供がいる。
鈴宮 誉 ()- 潮木宗和の内縁の妻。釣りにハマった潮木をいつもニコニコと見守っている。
- 一尋の祖父
- 掛川市で酒屋を経営しており、様々な酒を扱う。春澤家とは50年来の付き合いがあり、就職に悩む一尋に就職先を斡旋した。