M-1グランプリ2019
2019年開催のM-1グランプリの第15回大会
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大会の流れ
予選
エントリー受付は6月13日から8月31日まで。
エントリー数は再エントリーを含め5040組。1回戦は8月1日から10月4日にかけて全国各地で開催され、その後は東京、大阪・京都の2地区に分けて、10月7日 - 23日に2回戦、10月28日 - 11月11日に3回戦、11月18日・19日に準々決勝が行われた。
準決勝は12月4日に行われ、ワイルドカード枠の金属バットを含む26組が出場した。準決勝初進出はミルクボーイ、ぺこぱ、オズワルド、すゑひろがりず、四千頭身、くらげ、ラランド、ロングコートダディの8組で、そのうちラランドは準々決勝が導入されてから、アマチュアとして準決勝に進出した唯一のコンビである。
審査の結果、かまいたちが3年連続、見取り図が2年連続、インディアンス、ミルクボーイ、オズワルド、ぺこぱ、からし蓮根、ニューヨーク、すゑひろがりずが初の決勝戦進出を果たした。
- 決勝初進出7組は、第2回(2002年)以降で史上最多。また、ノーシードからの決勝戦進出も5組(うちシード未経験は4組)と、第11回(2015年)と並び最多である。
敗者復活戦(大会の流れ)
12月22日、六本木ヒルズアリーナにて開催。司会は陣内智則と新川優愛。
ワイルドカードを除く準決勝で敗れた16組が出場。第11回(2015年)から前回まではネタの持ち時間が3分だったが、今大会から決勝戦および大会復活前と同様の4分に変更されている。審査は視聴者投票によって行われ、全16組のネタが終了した後、視聴者は公式サイトもしくはデータ放送にて、面白いと思った3組を選んで投票する。投票時間中に最も多くの票を獲得した1組が、決勝戦へ勝ち上がる。
出番順は前回と同様、準決勝の順位が高い順にくじを引いて決定した。
決勝戦(大会の流れ)
12月22日、テレビ朝日にて開催。司会は今田耕司と上戸彩[3]。
審査員はオール巨人、塙宣之、立川志らく、富澤たけし、礼二、松本人志、そして前回大会の終了直後に引退の意向を示していた上沼恵美子[4]の7名が揃って続投した。
敗者復活組が発表されるタイミングは、前々回・前回ではファーストラウンドの開始前だったが、今大会から笑神籤で「敗者復活組」が引かれた直後に変更され、決勝戦の会場に移動した直後にネタを披露する形になった。
笑神籤プレゼンターとして、この年に行われたラグビーワールドカップ2019の日本代表から堀江翔太、福岡堅樹、稲垣啓太が出演し、1 - 3組目を堀江、4 - 6組目を福岡、7 - 10組目を稲垣が抽選した。その結果、ニューヨーク、かまいたち、敗者復活組、すゑひろがりず、からし蓮根、見取り図、ミルクボーイ、オズワルド、インディアンス、ぺこぱの順でネタを披露することになった。
3組目の抽選で「敗者復活組」のくじが引かれ、敗者復活戦の結果発表が行われた。投票の結果、四千頭身、ミキ、和牛、アインシュタインが上位4組に名を連ね、300万票を超える投票のうち、65万0095票を獲得した和牛が決勝戦に進出した[5]。
審査員7名による採点の結果、ミルクボーイが1位通過、かまいたちが2位通過、ぺこぱが3位通過で最終決戦に進出。ファーストラウンド上位の組からネタ順を選択し、例年通りファーストラウンド下位から順にネタを披露した。
最終投票では松本がかまいたちに、他の6名がミルクボーイに投票。6票を獲得したミルクボーイが第15代王者となった。
結果
決勝戦(結果)
| 金背景 | 1位通過、優勝 |
| 銀背景 | 2位通過 |
| 銅背景 | 3位通過 |
| 赤文字 | 審査員別の最高評点 |
| 青文字 | 審査員別の最低評点 |
| 赤太文字 | 全体の最高評点 |
| 青太文字 | 全体の最低評点 |
- 順位は最終決戦に進出したコンビは票数、それ以外のコンビはファーストラウンドの得点による順序。
- 所属事務所は出場当時[注 1]、結成年の太字はラストイヤー。
- 敗者復活組はキャッチコピーがないため、「(敗者復活組)」とする。
- 順位や得点などをまとめた表は、矢印がついたセルをクリックすると、昇順、降順、元の順の順番で並び替えられる。
| 順位 | コンビ名 所属事務所 | No. | 結成年 | 決勝戦進出歴 | キャッチコピー | ファースト | 最終決戦 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 出番 | 得点 | 出番 | 得票 | ||||||
| 優勝 | ミルクボーイ 吉本興業 | 297 | 2007年 | 初進出 ノーシード | ナニワスパイラル | 7番 | 681点 | 3番 | 6票 |
| 2位 | かまいたち 吉本興業 | 4440 | 2004年 | 3年連続 3回目 | 憑依する漫才 | 2番 | 660点 | 2番 | 1票 |
| 3位 | ぺこぱ サンミュージックプロダクション | 846 | 2008年 | 初進出 ノーシード | ツッコミ方改革 | 10番 | 654点 | 1番 | 0票 |
| 4位 | 和牛 吉本興業 | 4547 | 2006年 | 5年連続 5回目 | (敗者復活組) | 3番 | 652点 | ||
| 5位 | 見取り図 吉本興業 | 3659 | 2007年 | 2年連続 2回目 | 真逆の個性 | 6番 | 649点 | ||
| 6位 | からし蓮根 吉本興業 | 189 | 2013年 | 初進出 | 火の国ストロング | 5番 | 639点 | ||
| 7位 | オズワルド 吉本興業 | 1178 | 2014年 | 初進出 ノーシード | 新・東京スタイル | 8番 | 638点 | ||
| 8位 | すゑひろがりず 吉本興業 | 1365 | 2011年 | 初進出 ノーシード[注 2] | 令和の伝統芸能 | 4番 | 637点 | ||
| 9位 | インディアンス 吉本興業 | 3328 | 2010年 | 初進出 | ノンストップ | 9番 | 632点 | ||
| 10位 | ニューヨーク 吉本興業 | 2594 | 2010年 | 初進出 ノーシード[注 3] | 漫才ジョーカー | 1番 | 616点 | ||
| 出番順 | コンビ名 | 得点計 | 巨人 | 塙 | 志らく | 富澤 | 礼二 | 松本 | 上沼 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ニューヨーク | 616 | 87 | 91 | 90 | 88 | 88 | 82 | 90 |
| 2 | かまいたち | 660 | 93 | 95 | 95 | 93 | 94 | 95 | 95 |
| 3 | 和牛 | 652 | 92 | 96 | 96 | 91 | 93 | 92 | 92 |
| 4 | すゑひろがりず | 637 | 92 | 91 | 92 | 90 | 91 | 89 | 92 |
| 5 | からし蓮根 | 639 | 93 | 90 | 89 | 90 | 93 | 90 | 94 |
| 6 | 見取り図 | 649 | 94 | 92 | 94 | 91 | 93 | 91 | 94 |
| 7 | ミルクボーイ | 681 | 97 | 99 | 97 | 97 | 96 | 97 | 98 |
| 8 | オズワルド | 638 | 91 | 89 | 89 | 91 | 94 | 90 | 94 |
| 9 | インディアンス | 632 | 92 | 89 | 87 | 90 | 92 | 88 | 94 |
| 10 | ぺこぱ | 654 | 93 | 94 | 91 | 94 | 92 | 94 | 96 |
| 出番順 | コンビ名 | 得票数 | 巨人 | 塙 | 志らく | 富澤 | 礼二 | 松本 | 上沼 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ぺこぱ | 0 | |||||||
| 2 | かまいたち | 1 | ★ | ||||||
| 3 | ミルクボーイ | 6 | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ |
敗者復活戦(結果)
- コンビ名、所属事務所は出場当時[注 1]、結成年の太字はラストイヤー、金背景は決勝戦進出者。
- 結成年が本来と異なる場合は打消し線を付け、正しいものを併記する。
| 順位 | コンビ名 | 所属事務所 | No. | 結成年 | 予選 | 出番 | 得票 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | 和牛 | 吉本興業 | 4547 | 2006年 | 11位 | 4番 | 65万0095票 |
| 2位 | ミキ | 吉本興業 | 4289 | 2012年 | 13位 | 7番 | 47万1627票 |
| 3位 | 四千頭身 | ワタナベエンターテインメント | 3963 | 2016年 | 23位 | 9番 | 30万7115票 |
| 4位 | アインシュタイン | 吉本興業 | 84 | 10位 | 15番 | 29万7313票 | |
| 5位 | 天竺鼠 | 吉本興業 | 2424 | 2004年 | 19位 | 3番 | |
| 6位 | カミナリ | グレープカンパニー | 2543 | 2011年 | 16位 | 1番 | |
| 7位 | トム・ブラウン | ケイダッシュステージ | 4533 | 2009年 | 15位 | 16番 | |
| 8位 | くらげ | 吉本興業 | 1463 | 2018年 | 20位 | 8番 | |
| 9位 | 錦鯉 | SMA | 2429 | 2012年 | 24位 | 11番 | |
| 10位 | 東京ホテイソン | グレープカンパニー | 2781 | 2015年 | 12位 | 10番 | |
| 11位 | ラランド | アマチュア | 2419 | 2014年 | 22位 | 5番 | |
| 12位 | セルライトスパ | 吉本興業 | 2299 | 2009年 | 17位 | 12番 | |
| 13位 | ダイタク | 吉本興業 | 1368 | 21位 | 13番 | ||
| 14位 | マヂカルラブリー | 吉本興業 | 1356 | 2007年 | 14位 | 6番 | |
| 15位 | ロングコートダディ | 吉本興業 | 2901 | 2009年 | 25位 | 14番 | |
| 16位 | 囲碁将棋 | 吉本興業 | 4469 | 2004年 | 18位 | 2番 |
社会的反応
当時無名だったミルクボーイ・ぺこぱがノーシードから最終決戦に進出したほか、前大会まで3年連続で準優勝しており今回も優勝候補と目されていた和牛が準決勝敗退、その後敗者復活を果たすも最終決戦進出は逃すなど、下馬評を覆す展開が特に多く見られた大会となった。またミルクボーイがM-1史上最高得点(審査員あたりの平均点最高記録)を更新し、大きな盛り上がりを見せた。
お笑いナタリーでは結果予想企画が実施され、メンバーはお笑い好きを公言するDJ KOO、IMALU、川谷絵音、井口綾子、RAM RIDERの5名。優勝はDJ KOO、IMALU、井口がインディアンス、川谷がニューヨーク、RAM RIDERがかまいたちと予想した[6]。
ファーストラウンドでミルクボーイがコーンフレークをネタにしたことに対し、M-1決勝翌日にケロッグがミルクボーイに対し、コーンフロスティ1年分を進呈することを発表した[7]。また、翌年の1月28日にケロッグの応援サポーターに就任した[8]。また、すゑひろがりずがハッピーターンやサッポロポテトなどをネタにしたことに対して、亀田製菓とカルビーが特別仕様のパッケージ商品を贈呈した[9]。
松陰寺太勇(ぺこぱ)の「悪くないだろう」という否定しないツッコミから、ぺこぱの漫才は「人を傷つけない笑い」だとして、話題となった。若林正恭(オードリー)はツッコミというシステムそのものを「(そもそもが)多様性の否定である」と分析しており、ぺこぱの否定しないツッコミを「時代の転換点」だと高く評価した[10]。メディアでは併せて、ミルクボーイの漫才も「人を傷つけない笑い」と括られたが、駒場は「(漫才には)結構毒を入れさせてもらっている。僕らは猛毒ですよ正直」と語り、内海も「『寝ぼけている時だからコーンフレークを食べられる』って言ってますからね」と、自分たちは人を傷つけない笑いではないと否定した[11]。また、松陰寺は2022年3月30日放送の『ぺこぱポジティブNEWS』(テレビ朝日)で「人を傷つけない笑いっていうワードだけがひとり歩きしだして、芸人がやりづらくなっているっていうのも、ちょっとずつ耳に入ってて。俺はそれ、スゴく責任感じたけどね」と語っている[12]。
本大会はファイナリストの実力の高さや波乱の展開から、放送直後よりメディアやSNS上で「史上最高の大会」「神回」と絶賛され、歴代大会の中でもとりわけ人気が高い[13][14]。
スタッフ
個別記事のある人物・会社のみ記載し、所属先は省略する。
- 構成:倉本美津留、前田政二、石原健次
- 予選審査員:遠藤敬、大井洋一、里村仁志、下田雄大、友野英俊、ハスミマサオ、長谷川朝二、堀由史、諸岡立身、やまだともカズ
- ナレーション:畑中ふう、アラン・J、Sayoko Kamei
- 六本木ヒルズアリーナ 敗者復活会場
- P:山田敬文
- デジタル:辻史彦、佐々木匡哉
- WEB企画協力:GYAO!
- 協力:よしもとブロードエンタテインメント、テイクシステムズ、テルミック、テレビ朝日映像、共立、VALSE inc.、森ビル、tv asahi create、テレビ朝日サービス、俳優座劇場、アイネックス、テレフィット、つむら工芸、イングス、戯音工房
- 映像提供:読売テレビ
- 写真提供:文部科学省
- プロデューサー:近藤真広
- 制作協力:ウインズウイン
- 協力:テレビ朝日
- 制作:朝日放送テレビ、吉本興業
関連番組
朝日放送テレビ(ABCテレビ)では、決勝前週の12月15日に、12:55 - 13:55の放送枠(本来は同局制作の『新婚さんいらっしゃい!』『パネルクイズ アタック25』を編成)でテレビ朝日系列全国ネットでの事前特別番組『2019ニュースな場所!M-1王者の突撃漫才 〜ラグビー日本代表&ZOZO 裏側をネタにします〜』を放送。決勝当日には、13:55 - 16:25に敗者復活戦、18:34 - 22:10に決勝の生中継を全国ネット向けに実施した。決勝の生中継では、Yahoo!JAPANとのコラボレーションによる「M-1検索ワードランキング」(第15回M-1グランプリに関するYahoo!でのキーワード検索件数の上位5語を集計したうえで発表する企画)を随時挿入している。
朝日放送ラジオ(ABCラジオ)では、決勝戦の生中継をサイマル形式で組み込んだ『ラジオでウラ実況!?M-1グランプリ2019』を、18:30 - 22:30に生放送。前年に進行役で復帰したばかりの喜多ゆかり(朝日放送テレビアナウンサー)が、2019年11月から第2子の出産に伴う産前産後休暇に入っているため、八塚彩美(朝日放送テレビアナウンサー)が3年振りに進行を担当した。また、出場資格の最終年(ラストイヤー=コンビ結成15年)であった前年の第14回で決勝進出を果たしたギャロップから、林健をゲストに迎えた。