あすなろ物語
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その他
井上の文学活動は、下記のように随所に詩的な文章が散りばめられている。
- 深い深い雪の中で
- 「トオイ、トオイ山ノオクデ、フカイ、フカイ雪ニウズモレテ、ツメタイ、ツメタイ雪ニツツマレテ、ネムッテシマウノ、イツカ。」
- 「あすは檜になろう,あすは檜になろうと一生懸命考えている木よ。でも,永久に檜にはなれないんだって!それであすなろうと言うのよ。」
- 寒月がかかれば
- 寒月ガ カカレバ君ヲ シヌブカナ アシタカヤマノ フモトニ住マウ[1]
- 漲ろう水の面より
- 「貴方は翌檜でさえもないじゃありませんか。翌檜は、一生懸命に明日は檜になろ うと思っているでしょう。貴方は何にもなろうとも思っていらっしゃらない。」
- 春の狐火
- 「いいえ、わたしは反対の方へ走り ましたの。ご一緒の方向へ逃げていたら・・・。よくそんなことを考えます。でも、ああいう場合は、 神さまのお指図ですもの、仕方ありませんわ。」
- 勝敗
- 「皮肉ではない。実際、僕はそう 思っていたんだ。これでもか、これでもかと、やっつかたつもりなんだが、いつも、どうも勝ったような気がしなかった。不思議だよ、君という人間は。」
- 星の植民地
- 明日は何ものかになろうというあすなろたちが、日本の都市から全く姿を消してしまったのは、B29の爆撃が漸く熾烈を極め出した終戦の年の冬頃 からである。日本人の誰もがもう明日と言う日を信じなくなっていた。