わが母の記
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昭和の文豪である井上靖が68歳の時に出版した自伝的小説。老いた母の80歳から亡くなる89歳について書かれた「花の下」(1964年)、「月の光」(1969年)、「雪の面」(1974年)の3部作となっている。
『しろばんば』などに描かれている5歳の時から8年間、伊豆の山奥の土蔵で彼を育てた曽祖父の妾で小説家の伊上洪作(いがみこうさく)とは血の繋がらない「おぬいばあさん」(実在の名は「おかの」)との生活について、自分は捨てられたのではないかという疑問があった。ある朝、おぬいに息子を奪われたという母親・八重の言葉に感情を抑えられなくなった伊上は、初めて母と対決しようと「息子さんを郷里に置き去りにしたんですよね」と問いつめる。しかし、八重の口からこぼれたのは、伊上が想像もしなかったある「想い」だった。
書誌情報
- 講談社『わが母の記』 1975年発行 ASIN B000J967XG
- 講談社文庫『わが母の記 花の下・月の光・雪の面』 1977年5月発行 ASIN B000J8UDEQ
- 講談社文芸文庫『わが母の記 花の下・月の光・雪の面』 1997年7月発行 ISBN 978-4061975750
- 岩波書店『井上靖短篇集 第五巻』 1999年4月発行 ISBN 978-4000263054
- 講談社文庫『わが母の記』 2012年3月発行 ISBN 978-4062772228