イティハーサ
From Wikipedia, the free encyclopedia
1987年より1997年にかけて集英社刊行の少女漫画雑誌『ぶ〜け』にて不定期連載された。掲載誌の方針が変わったために打ち切られてしまうが、最終巻を描き下ろす形で1999年に作品は完結した。なお『ぶ〜け』は同時期に廃刊となり、集英社からは単行本(豪華版)化とコミックス化された。2000年に早川書房に版権が移り、文庫化されている。
作品は4部構成となっており、以下に分けられる。括弧内は掲載された期間。
- 第一部 神名を持つ國 (1986年5月号 - 1987年8月号)
- 第弍部 神名を持つ者 (1988年6月号 - 1990年6月号)
- 第参部 不二・天音 (1990年10月号 - 1993年10月号)
- 第四部 目に見えぬ神々 (1994年4月号 - 1997年7月号)
ドラマアルバム化も『イティハーサ 水の惑星に生まれて』名でされたが、廃盤のため入手は困難。
ストーリー
作中は1万2千年前の古代日本を舞台にしており、真言告(言霊)の概念が存在する。
「目に見えぬ神々」を信仰するある村の少年鷹野(たかや)は、ある日捨て子を拾う。赤子は透祜(とおこ)と名付けられ、鷹野の妹として育てられた。7年後、透祜が育った村は目に見える神、威神の徒党に襲われる。生き延びた透祜と鷹野、彼等の兄のような存在の青比古(あおひこ)は目に見える神、亞神(あしん)の信徒に助けられる。威神・亞神は大陸から渡ってきた神々で、威神は人の悪心や残虐さを引き出して暴威をふるい、亞神の信徒たちはそれに対抗していた。亞神一行に加わった鷹野と透祜は武術の腕を磨き、青比古は戦いと世界の真実を追い求める。透祜は戦いの中、自分とうり二つの少女と出会う。それは威神に捕らわれて人を殺しながらも、透祜を生かすために生き続けていた双子の姉妹の夭祜だった(双子はどちらかが死ねば片割れも死ぬと考えられていた)。
目に見えぬ神々、目に見える神(平和を尊ぶ亞神、争いを好む威神)とその信徒の戦い、善と悪の戦いとその超克を描く。
鳥居がワープの門になっていたり、海に沈んだ超古代文明が描かれていたりと、オカルト・スピリチュアルの要素が多く取り入れられている。
登場キャラクター
人物
- 透祜(とおこ)
- 主人公の一人。川から流れてきた捨て子で鷹野に育てられた。巫女の素質がある。威神に囚われた双子の姉妹と殺しあう運命にある。
- 鷹野(たかや)
- 主人公の一人。赤子の透祜を拾い、育てる。まっすぐな性格で強い肉体を持つ。巫女の資質がある透祜を威神の手から守るため鍛錬を重ね、強くなる。
- 青比古(あおひこ)
- 透祜や鷹野の兄のような存在。物事に捕らわれない冷静で広い視野と深い知識を持つが将来己を失う運命を抱えており、人と距離を置いている。
- 桂(かつら)
- 亞神の律尊の戒士。威神の襲撃から生き延びた透祜達を助ける。己を省みず世界の謎を希求する青比古に衝撃を受け、慕うようになる。
- 一狼太(いちろうた)
- 亞神の律尊の戒士で、桂を慕っている。元は威神の徒で、那智と呼ばれていた。桂が慕う青比古を、その透徹とした在りようを含めて憎んでいる。
- 夭祜(よおこ)
- 透祜の双子の姉妹。威神の戒士。幼いころ誘拐され、悪心を引き出されて育った。人を殺すこと、殺戮に喜びを感じることに苦しんでいる。
亞神
目に見える神。善を好み、聖を欲し、平和を望む。
- 律尊(りつそん)
- 桂ら戒士を従え、威神と戦っている。亞神と威神の戦いの謎を追い求めている。
威神
目に見える神。悪を好み、魔を欲し、破壊を望む。
- 鬼幽(きゆう)
- 多くの威神を束ねている首魁(リーダー)。律尊と同じく戦いの謎を追い求めている。