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ウミヘビ亜科 (爬虫類)

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ウミヘビ亜科(ウミヘビあか、Hydrophiinae)は、爬虫綱有鱗目コブラ科に分類される亜科インド太平洋に分布する海棲種とオーストララシアに分布する陸棲種が含まれ、前者をウミヘビと呼ぶ[2][3]エラブウミヘビ属を除くウミヘビを胎生ウミヘビとも呼び、True sea snakeは胎生ウミヘビを指す[3]

概要 ウミヘビ亜科, 分類 ...
ウミヘビ亜科
セグロウミヘビ
セグロウミヘビ Hydrophis platurus
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
: コブラ科 Elapidae
亜科 : ウミヘビ亜科 Hydrophiinae
学名
Hydrophiinae Fitzinger, 1843[1]
和名
ウミヘビ亜科[1]
分布域
分布域
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形態

この群の特徴として、口を開けた時に口蓋翼状骨に対して立ち上がらない (Palatine dragger) ことが挙げられる[4]

形態・生態(海棲種)

ウミヘビ亜科のうち、海洋に棲息するグループは単系統群をなす。熱帯から亜熱帯の海域に生息し、回遊する種は亜寒帯の地域まで北上することもある。体型は種類によって異なり、セグロウミヘビのように腹板を持たない種や、エラブウミヘビのようによく陸に上がるために腹板を持つ種などさまざまな種がいる。

を持たないため、水面で肺呼吸し息を止めて水に潜る。また、水中では皮膚呼吸によって、酸素をまかない、二酸化炭素を排出する[5]。気管や肺、赤血球などが陸棲ヘビより発達している。鼻孔には特殊な海綿状組織からなる弁があり、水を遮断する。

ウミヘビは200メートル以上の深さまで潜れることが確認されている[6]

ネジウミヘビ英語版が最長のウミヘビと見られ、3メートル近くなる[6]

尾は縦に平たくなっており、泳ぐのに適している。泳ぐ際は体を横にくねらせて泳ぐ。また、横縞を持つ種類が多い。これは、ウミヘビがアマガサヘビサンゴヘビなどの横縞を持つコブラの仲間から進化してきたためであるという説がある。

性質はおとなしい種類が多いが、手で持つと咬まれることがある。

エサなどから塩分を過剰に摂取するため、舌の下部には体内の塩分を排出する後舌下腺(posterior sublingual glands)を持ち、舌の動きで塩分を排出する[7][8]

毒ヘビの中でもトップクラスに強い毒を持つ種が多い。ウミヘビ亜科のヘビは、獲物や敵の神経放電を塞ぐ神経毒を持ち、咬まれると主に麻痺しびれが起き、やがて呼吸心臓が停止して死に至る(ただし、スズメダイ科やハゼ科の魚類の固着性の卵塊を専門に摂食するカメガシラウミヘビ属英語版は、毒腺が完全に退化して唾液の毒性も失われているという)。

ウミヘビの場合は海中で咬まれることが多く、放っておくと身動きが取れなくなって溺死してしまう恐れもあるため、速やかに陸もしくは船上に上がることが望ましい。

ほとんどのウミヘビは牙が小さく、咬まれても毒を注入されることは少なく、人間の死亡例は少ない[6]

感覚器

他の爬虫類と同様に、舌が嗅覚器官となっており(鋤鼻器)、水中の方が匂いの感度が高くなるためか、舌の出す時間は短く、先端のみを出す[7]

視力がよくないため好奇心から近付いてくることもあるが、人間だと分かった途端に逃げていくことが多い。

視覚は短波長側(青や紫外線など)で捉えられるよう水中に適応している[9]

分布と進化

大洋を泳げるセグロウミヘビを除いたウミヘビの活動範囲。

東南アジアのフィリピンやソロモン諸島近海のコーラル・トライアングル英語版で2,500万年以内に進化を遂げて、太平洋へ進出した。大洋で生息できるのはセグロウミヘビ一種のみで、他の種は浅瀬で生息する。セグロウミヘビは18℃以下の水温では死んでしまうため、喜望峰周辺の水温では棲息できない。またアフリカ南西部は乾燥しており降雨がないため、嵐で海面にできた真水の層から水分を補給するウミヘビでは、水分が得られず生きていくことが出来ないため、大西洋へ進出できない状態となっている[10]

繁殖

繁殖形態はエラブウミヘビ属を除いて胎生[3]。エラブウミヘビ属は卵生だが、レンネルウミヘビは胎生と考えられている[11]

形態・生態(陸棲種)

オーストラリア大陸ではナミヘビ科はわずかに分布し、クサリヘビ科は分布しないため、陸棲種が両科の生態的地位を占めている[12]アフリカアダー属に似たデスアダー属など、形態や生態の収斂進化が見られる[11]

フィジーヘビ属とドクアシヘビ属は、コブラ科では例外的にミミズを餌とし、この2属は近縁だと考えられる[13]

繁殖形態は胎生もしくは卵生[11]。胎生の陸棲種はほぼ全種がオーストラリア固有である[13]。胎生を得たことにより、大陸の冷涼な地方や海洋に進出できたとされる[14]。胎生ウミヘビは胎生の陸棲種から進化したと考えられている[13]。沼沢地に生息するグレーアスプ属は、胎生ウミヘビに最も近縁であるとされる[13]

分類

エラブウミヘビ属Laticauda

キグチドクアシヘビToxicocalamus loriae

イカヘカMicropechis ikaheka

ホオジロドクアシヘビT. preussi

ムチコブラ属Demansia

ブラックスネーク属Pseudechis

デスアダー属Acanthophis

アスプモドキ属Aspidomorphus

シモフリブラウンスネークPseudonaja guttata

タイパン属Oxyuranus

ブラウンスネーク属Pseudonaja

フリナヘビ属Furina

フクメンヘビ属Simoselaps(クロクビフクメンヘビを含む)

ゴウシュウサンゴヘビ属Brachyurophis

マッドアダーDenisonia devisi

カンムリヒメチャヘビElapognathus coronatus

カクレヘビRhinoplocephalus bicolor

クロヒソメヘビCryptophis nigrescens

カールヘビ属Suta(クロズキンヘビ属を含む)

バンディバンディ属Vermicella(クロスジフクメンヘビを含む)

グレーアスプ属Hemiaspis

バーディックEchiopsis curta

ヒバカリモドキ属Drysdalia

オーストラリアカパーヘッド属Austrelaps

キールアダーTropidechis carinatus

タイガースネークNotechis scutatus

ズグロバーティックParoplocephalus atriceps

ミナミオオズヘビ属Hoplocephalus

カメガシラウミヘビEmydocephalus annulatus

ミナミウミヘビ属Aipysurus

マングローブウミヘビEphalophis greyae

アラフラウミヘビParahydrophis mertoni

ウミコブラHydrelaps darwiniensis

ウミヘビ属Hydrophis(コヨリウミヘビを含む)

Figueroa et al.(2016)より、エラブウミヘビ属を含む本亜科内の系統樹より抜粋[15]

伝統的な分類では海棲種のみがウミヘビ亜科、またはウミヘビ科Hydrophiidae[16]とされていた。陸棲種はタイパン亜科 Oxyuraninae として分けられていたが、分子系統解析の結果からタイパン亜科が側系統群であることが分かり、ウミヘビ亜科に含まれるようになった[17]エラブウミヘビ属は「ウミヘビ」の名がつくものの他の海生ウミヘビ類とは別の系統に属し、ウミヘビ亜科の姉妹群である単型亜科のエラブウミヘビ亜科 (Laticaudinae) に分類されることが多い。

分子系統解析により、複数の属がウミヘビ属に統合された。

以下の分類・英名・生態は、付記のない限りReptile Database(2026)に従う[18][19]。和名は、付記のない限り中井(2021)に従う[20]

人間との関係

日本では、コブラ科単位で特定動物に指定されている[25]

出典

関連項目

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