オスミウム酸カリウム

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オスミウム酸カリウム
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.157.189 ウィキデータを編集
EC番号
  • 243-247-1
UNII
性質
K
2
[OsO
2
(OH)
4
]
モル質量 368.42 g/mol
外観 赤色[1]
可溶[2]
溶解度 アルコール、エーテルに不溶
危険性
GHS表示:
急性毒性(高毒性)
Danger
H301, H311, H330, H331
P260, P261, P264, P270, P271, P280, P284, P301+P310, P302+P352, P304+P340, P310, P311, P312, P320, P321, P322, P330, P361, P363, P403+P233, P405, P501
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。

オスミウム酸カリウム(オスミウムさんカリウム、英語: Potassium osmate)は、化学式K2[OsO2(OH)4]で表される無機化合物である。反磁性を示す紫色のであり、酸化数が +6 のオスミウムを含む[4]オレフィン不斉ジヒドロキシ化における触媒として関心を集めている[5]

錯イオンのアニオン八面体形である。関連するd2ジオキソ錯体と同様に、オキソ配位子はtransに位置する[6]。Os=O結合およびOs-OH結合の結合長はそれぞれ1.75(2) Å、1.99(2) Åである。18電子則を示すオキソ金属錯体の比較的稀な例である。

合成

この化合物の合成は、1844年にEdmond Frémyによって初めて報告され[7]四酸化オスミウムエタノールによって還元することで合成された[8]

2 OsO4 + C2H5OH + 5 KOH → CH3CO2K + 2 K2[OsO2(OH)4]

また、金属オスミウムのアルカリ酸化溶融によって合成することもできる[4]

性質

固体のオスミウム酸カリウムは空気中で安定である。水に溶けると赤色の溶液となり、緩やかに分解して四酸化オスミウムを生成する。なお、過オスミウム酸カリウムをアルコールによって還元して合成した場合は、ピンク色の溶液が得られる[9][10]。アルカリ性の冷水中ではより安定であるが、熱水やは分解を促進させる。日光に長時間曝露すると分解し、四酸化物の臭気を伴う煤状の粉末を生成する。アルコールやエーテルには不溶である[1][11][12]

反応

オスミウム酸カリウムは酸と反応して塩化オスミルカリウムや臭化オスミルカリウムなどのオスミル塩を生成する。また、シュウ酸と反応することでシュウ酸オスミルカリウムを生成する[12][1]

K
2
[OsO
2
(OH)
4
] + 4 HCl → K
2
[OsO
2
Cl
4
] + 4 H
2
O
K
2
[OsO
2
(OH)
4
] + 2 H
2
C
2
O
4
→ K
2
[OsO
2
(C
2
O
4
)
2
+ 4 H
2
O

亜硝酸カリウムと反応して亜硝酸オスミルカリウムを生成し、さらにアンモニウム塩と反応して[OsO
2
(NH
3
)
4
]SO
4
[OsO
2
(NH
3
)
4
]Cl
2
などのテトラアンミンオスミル化合物を生成する[12][13]

オスミウム酸カリウムはアルコールによって二酸化オスミウムへ還元される[1][12]

K
2
[OsO
2
(OH)
4
] + C
2
H
5
OH → OsO
2
(H
2
O)
2
+ 2KOH + CH
3
CHO

また、ヘキサクロリドオスミウム(IV)酸アンモニウムを合成する際にも用いられる[要出典]

他にも様々な化合物の合成に用いられる。オスミウム酸カリウムを塩化水素によって還流することでヘキサクロリドオスミウム(IV)酸へ還元され、臭化水素によって還流することでヘキサブロモオスミウム(IV)酸へ還元される[要出典]硫化水素と反応して二硫化オスミウム(OsS
2
)を生成し、亜硫酸と反応して亜硫酸オスミウムカリウムを生成する[12][11]

応用

オスミウム酸カリウムはオレフィンの不斉ジヒドロキシ化における触媒として用いられ、この用途ではオレフィンに付加するOs(VII)誘導体へと変化する。四酸化オスミウムも等価のはたらきをする。

関連する化合物

関連項目

脚注

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