ジャンニ・インファンティーノ
スイスの弁護士、第9代国際サッカー連盟会長 (1970-)
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来歴
批判・問題・トラブル
FIFA会長としての基本給は260万スイスフラン(約5億3000万円)で、25年の報酬総額はクラブW杯の成功報酬などとして増額され、2倍近い600万スイスフラン程度に膨らんだ[3]。報酬が収益に連動するため、稼ぎ頭のW杯で収益を最大化する野心を隠さない。独断で創設したとされる「FIFA平和賞」をトランプ米大統領に授与するなど、政治的中立を是としてきた過去のFIFAと比較しても私物化の懸念があるとされる[3]。
2016年7月、インファンティーノはFIFA倫理委員会の調査委員から、FIFA倫理規定違反の疑いで事情聴取を受けた[4]。調査は、「インファンティーノ氏が会長就任後数ヶ月間に利用した複数のフライト、会長室の採用プロセスに関する人事問題、そしてFIFAとの雇用関係を明記した契約書への署名拒否という3つの問題に焦点を当てて行われた[5]。
FIFAによる不正な資金支出が記されていた文書が流出したにもかかわらず[4]、FIFAの経費とガバナンスについては調査されなかった[5]。この文書によると、インファンティーノはFIFAに対し、自宅のマットレスの購入費用8,795ポンド、ステッパー運動器具の購入費用6,829ポンド、タキシードの購入費用1,086ポンド、花の購入費用677ポンド、洗濯の料金132ポンドなど、個人的な支出を請求していたとされており、さらに、インファンティーノは、不在中に家族や顧問のために外部の運転手を雇うようFIFAに要求していた[4]。また、2018年ロシア大会および2022年カタール大会の開催国から特別な便宜供与を受けていたとされ、そのことがFIFA会長として中立・公正であるべき立場との利益相反につながる可能性があると指摘されている。報道によれば、ロシアとカタールへの訪問では、開催国側がインファンティーノとそのスタッフのためにプライベートジェットを手配していたという[4]。 調査委員会は、違反行為はなかったとの見解を示し、「人事問題、そしてインファンティーノ氏のFIFAとの契約に関する行為は、倫理問題というよりは内部コンプライアンスの問題に該当する」と判断した[5]。調査委員会は調査を打ち切ったが、彼の行為に対する批判は続き、バイエルン・ミュンヘンの会長カール=ハインツ・ルンメニゲは、インファンティーノが透明性、民主主義、ガバナンスに関する約束を果たしていないと批判した[6]。
2020年7月、インファンティーノがスイスのミヒャエル・ラウバー検事総長と秘密裏に会談したとの疑惑が浮上し、さらなる疑惑が持ち上がったが、ラウバー検事総長は、FIFAを巡る汚職に関する自身の事務所の捜査において、この会談を隠蔽し、上司に虚偽の証言をしたとして裁判所から有罪判決を受け、辞任を申し出ることとなったが、インファンティーノは、「スイスの検事総長と会うことは完全に正当であり、完全に合法である。何ら違反行為ではない」と弁明した[7]。
インファンティーノは、2016年に公開されたパナマ文書でFIFAの汚職スキャンダルに関与していたことが明らかになり、これらの文書は、UEFAが以前に関係を否定していたがその後起訴された人物と取引を行っていたことを示している[8]。 インファンティーノは、これらの報道に対して「落胆している」と述べ、関係者と個人的に取引したことは一度もないと述べた[9]。2022年5月3日、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、インファンティーノによる労働者の権利侵害疑惑を記録した報告書を発表したが、この報告書は、カタールで開催された2022年FIFAワールドカップのスタジアム建設中に死亡した労働者に関するものである[10]。
2025年5月15日、アスンシオンで開催された第75回FIFA総会において、インファンティーノはサウジアラビアとカタールでドナルド・トランプと会談したために会議に2時間遅れて到着したが、これに対し、UEFAの首脳達は抗議のため退席しインファンティーノがサッカーよりも政治的利益を優先していると非難した[11]。
2026年6月、UEFAの元会長ミシェル・プラティニは、インファンティーノを相手取りフランスで刑事告訴を行った[12]。プラティニ側は、インファンティーノがプラティニ自身のFIFA会長就任を阻止し、それによって2016年の選挙で自らが選出されるよう、虚偽の告発や影響力行使を画策したと主張している[12]。スポーツ仲裁裁判所によってFIFAからの資格停止処分が軽減され、2022年にはスイスの裁判所から関連する刑事容疑について無罪判決を受けていたプラティニは、損害賠償を求める民事訴訟の提起も表明した[12]。一方でFIFAは不正行為を否定し、これらの疑惑について法廷で事実関係が審理・判断されることはなかった[12]。
長嶋一茂は6月12日に放送された羽鳥慎一モーニングショーの番組内で、インファンティーノが推し進めるワールドカップの過度な商業化について痛烈に批判している[13][14]。
政治指導者との関係
インファンティーノは、権威主義的あるいはポピュリスト的な国家元首らと関係を持っているとして批判を浴びおり、同氏は2018年ワールドカップに関連してロシアのウラジーミル・プーチン大統領から「友好勲章」を授与されたほか、カタールやサウジアラビアの支配層と親密な関係を維持し、カタール政府が提供する航空機で移動を行っている。2026年FIFAワールドカップ開催を控えた時期には、米国のドナルド・トランプ大統領との親密な関係を公にアピールした[15][16]。FIFAは2025年11月5日に「FIFA平和賞」を創設し、初回の受賞者にドナルド・トランプ米大統領を選出した。この決定については、賞の創設時期や選考基準をめぐり、一部から批判や疑問の声が上がった。インファンティーノは同賞について「不安定で分断が進む世界において、紛争を終わらせ、平和の精神で人々を結びつけるために尽力する人々の卓越した貢献を認めるもの」と説明し、平和への貢献を称える意義を強調した。一方、インファンティーノに対して批判的な人々は、インファンティーノの指導下でFIFAが国家主体や政府系ファンドとの結びつきを強め、それらへの財政的依存度を高めていると指摘している[15][16]。
報酬と自己宣伝
FIFAが非営利団体であるという性質上、インファンティーノの報酬についても長らく批判の的となっている。年間報酬総額は約600万ドルにのぼると報じられており、2023年には更に増加していた[17][18]。また、2026年にル・モンドによって報じられたアメリカ合衆国の税務関連の流出文書には、インファンティーノの就任以降の収入の詳細が記されてた[17][18]。2024年にFIFAは、規模を拡大して初開催されるクラブワールドカップのトロフィーに、インファンティーノの名前とクラブワールドカップ開催実現に導いた功績を称える文言を刻印することを決定した[17][18]。
レバノン国籍の取得
2025年11月25日、インファンティーノはレバノンのジョセフ・アウン大統領およびレバノンサッカー連盟のハシェム・ハイダル会長と会談した後、レバノン国籍取得の手続きを開始され、2026年2月16日に、これを取得した[19][20]。レバノンの法律では、女性が外国人である夫や子供に国籍を継承させることは原則として認められていないため、この特例措置はレバノン国民の議論を巻き起こすこととなった[21]。
2022年ワールドカップ
カタールでのワールドカップ開催に伴い、移民労働者の権利問題が注目を集めることとなり、カタールは、賃金未払い、過重労働、違法な人材募集、スタジアム建設に従事していた労働者の死亡などで非難されていた[22]。2022年FIFAワールドカップのカタール開催準備に携わった移民労働者への人権侵害など様々な問題について問われた際、インファンティーノは、移民労働者には仕事と賃金が与えられ、スタジアム建設に貢献できたことを誇りに思っていたと述べた[23]。2022年FIFAワールドカップは、人権団体アムネスティ・インターナショナルによって非難されており、同団体は労働者が強制労働を強いられていたと主張している[24]。ワールドカップ開幕直前の2022年11月19日、インファンティーノは「自分はカタール人であり、アラブ人であり、アフリカ人であり、ゲイであり、障害者であり、そして移民労働者でもある」と述べた[25]。
インファンティーノはまた、道徳的な観点からカタールを批判する西側諸国を「偽善者」だと非難した[26][27]。1時間にわたる独白の中で、彼は記者団・マスメディアに対し、「我々ヨーロッパ人が過去3000年間行ってきたことを、道徳的な教訓を説く前に、今後3000年間謝罪すべきだ」と述べ[28]また、カタールで事業を展開する西側諸国の企業が、移民労働者の権利についてカタール当局と協議することなく利益を上げているとして、偽善的だと重ねて非難した[29]が、このインファティーノの発言に対してノルウェー代表監督であるストーレ・ソルバッケンは、インファンティーノには道徳や倫理について誰かに教える資格などなく、偉大なスポーツ指導者でも偉大な歴史家でもないと反論し、痛烈に非難した[30]。

2026年ワールドカップ
2026年ワールドカップにおける二酸化炭素排出量と持続可能性
2026 FIFAワールドカップ期間中にインファティーノは3カ国共催という事もあって頻繁な移動を余儀なくされているが、大会の試合視察の為に頻繁にプライベートジェット機を利用しており、これについてスウェーデンの独立系ニュースメディアNyheter24は、大量の二酸化炭素を排出し、深刻な環境負荷を与えていると報じた[31][32]。Nyheter24によれば、インファティーノの頻繁なプライベートジェット機利用に伴う二酸化炭素排出量はフランス人50人分の年間排出量に相当するという[31][32]。二酸化炭素排出量の算出を専門とするフランスの企業グリーンリーによれば、インファンティーノがラウンド16終了時まで1日に2都市を巡り、ベスト8の試合を全て観戦した場合、二酸化炭素排出量は300~500トンになると試算した[31][32]。一方でFIFAの幹部らはインファティーノの移動について、何が最も効率的で費用対効果が高いかに基づき民間機かプライベートジェットかを選択しており、いかなる場合も組織が移動費用をカバーしていると強調した上で擁護した[32]。AP通信はワールドカップ期間中にインファンティーノがプライベートジェット機を利用し、およそ地球2.5周分の移動をしていたと報じた[33]。プライベートジェット機を利用し数多くの試合を観戦していたインファンティーノであったが、大会での試合中継では2022年大会同様にインファンティーノがほぼ必ず中継に映し出されていていたが、これは今大会の映像制作を担っていた制作会社ホスト・ブロードキャスト・サービス(HBS)とFIFAとの間で取り決めがあるとThe Athleticは指摘しており、HBSはFIFAが49%の株式を保有しており、HBSによる試合中継では試合会場で観戦する要人を紹介するための映す取り決めがあり、その為にインファンティーノが一緒に映る事が多くなっていた[34]。
フォラリン・バログンの出場停止処分をめぐる論争
2026年7月、ドナルド・トランプはインファンティーノへ電話をかけて、アメリカ対ボスニア・ヘルツェゴヴィナ戦において、アメリカのフォラリン・バログンがタリク・ムハレモヴィッチの足首を踏みつけたことによって提示されたレッドカードについて、FIFAに判定の見直しを求めていた[35]。ガーディアンの報道によれば、トランプはバログンへの出場停止処分の解除を求めてFIFAに3回電話をかけて働きかけを行っていたという[36]。その後、FIFAはバログンに対する1試合の出場停止処分を1年間の執行猶予とすることを決定し、これによりバログンはベルギーとのラウンド16の試合に出場できるようになったが、この決定に関しては、フェアプレーや今後の懲戒判断への影響について懸念するベルギーサッカー協会や複数の国際的なサッカー指導者から批判を招いた[37][38][39]。世界中のサッカー関係者から激しい批判を浴びたインファンティーノであったが、これに対してバログンの出場停止処分を執行猶予とした懲戒委員会は独立した組織であると反論し、トランプによる政治的介入があったことを否定した[40][41]。
アメリカ対ベルギー戦終了後から数日後には、ニューヨークのウォルドルフ・アストリアのロビーでインファンティーノはサム・クンティ記者から「バログンの一件を受けて、辞任するつもりなのか?」と質問を受けたが、これに対してインファンティーノは返答をせずに微笑み、両手の親指を立てて無言で去っていき回答を拒否した[42]。
その後7月8日には、上述の通りIOC委員を務めているインファンティーノへの調査要請が、IOCの倫理委員会に対してなされた[43][44]。IOC会長のカースティ・コベントリーはIOCがこの問題を注視していると語り、倫理委員会が調査要請を受理次第、精査が行われると述べた[43][44]。
決勝戦

2026年7月19日、ニューヨーク都市圏のメットライフ・スタジアムで開催された2026 FIFAワールドカップ・決勝に出席し、アメリカ代表領のドナルド・トランプ、スペイン国王のフェリペ6世、メキシコ大統領のクラウディア・シェインバウム、スペイン首相のペドロ・サンチェス、カナダ首相のマーク・カーニーなどと貴賓席で観戦した[45]。スペインがアルゼンチンに1-0で勝利し、トランプ大統領と共にFIFAワールドカップトロフィーをスペイン代表選手に授与した。この試合の全米視聴者数はスーパーボウルを除く21世紀のスポーツ中継として最多を記録し、歴代のワールドシリーズやNBAファイナルを大きく上回った[46]。また収容人数8万人以上の巨大スタジアムが満員となる一方、平均チケット価格は1万2751ドル(約206万円)に跳ね上がり、2024年のスーパーボウルを上回るスポーツ史上最も高額な試合にもなっている[47]。
大会終了後にはスポーツイラストレイテッドで「2026年ワールドカップは成功だったのか、それとも失敗だったのか」と題した特集が掲載されたが、48カ国制によるグループリーグの全体的なレベル低下を指摘し、「全てのチームが高いレベルだった」というインファンティーノ会長の発言に対して矛盾を指摘しつつ疑問を投げかけ、試合数増加の最大の目的は競技性ではなく収益拡大だったと分析し、ハイドレーションブレイク(3分間の水分補給タイム)に対しても厳しく批判し、大会期間中に起きた数多くの批判・問題・論争にも言及し、イラン代表のビザ問題やバログンの出場停止処分取り消しを巡っての騒動、そしてトランプ米大統領が優勝トロフィー授与後も壇上に残り続けたシーンなど数多くの問題点を挙げ、「競技以外の話題が大会を何度も支配した」と指摘し、「史上最大の大会ではあったが、必ずしも史上最高ではなかった」と最終的には総括した[48]。
大会期間中から、大会の運営について数多くの批判の声が挙がったが、これらの多方面からの批判について、大会終了後インファンティーノは自身のInstagramにて15枚に及ぶ声明を発表し、反論したが、この投稿後すぐにサッカー関係者やサッカーファンなどから反論・反発・非難する声が相次いだ[49]。
ワールドカップ売却計画の中止
2026年7月、ザ・タイムズによって、FIFAが実質的に運営する子会社を設立し、(FIFAが)子会社の過半数の株式を保有する一方で、20~30%程度の株式を民間の投資家などへ売却するという計画をFIFA内部で立案されていると報じられた[50]。この一連の報道などによって、FIFAおよびインファンティーノ自体にも激しい批判の声が向けられ、UEFAは加盟している55協会が一致した上で、FIFAが主催する国際大会のボイコットを行うという方針を決定したと発表し、FIFAの子会社設立と一部株式売却という計画に断固反対する姿勢を示していた[50]。UEFAだけでなくCONCACAFもこの計画について反対姿勢を表明し、公式声明ではワールドカップ売却計画については報道や、その後に発表されたプレスリリースで初めて知ったと説明し、十分な手続きを踏まずに計画が公表されたことについて強い懸念を示し、ガバナンス機関や関係者との議論などが行われる前に情報が公開されたことに深く失望していると批判した[51]。AFC会長のシェイク・サルマンもAFCに加盟している46協会に宛てた書簡でワールドカップ売却計画について警鐘を鳴らしていた[51]。
FIFAはザ・タイムズなどを含めた各メディアに対して一連の「誤ったメディア報道」によって予定されていた協議プロセスが妨げられたとして、その点を明確にしようとする声明を公表していた[52]。またFIFAでCOOを務めているケビン・ラムーアは、ワールドカップ売却計画についてFIFA内部で数か月にわたって明かされていなかったと述べ、一方で先にこの計画に対して反対を表明したインファンティーノのシニアアドバイザー、カルロス・コルデイロが7月31日には辞任する事態となっていた[53][54]。コルデイロはFIFAは既に数十億ドルの準備金を持ち、負債もないと指摘し、既存の資金でもサッカー途上国のインフラ整備や育成支援を拡大できるにもかかわらず、最も価値のあるワールドカップの恒久的な持ち分・株式を手放すことは、正当な理由なくサッカーの未来を抵当に入れる行為だとこの計画について批判し、 ラムールは、この計画を立案したのはインファンティーノ個人によってであると語り、またこの計画を進めてはならないと批判している[54]。ワールドカップ売却計画が、FIFAに加盟している211協会の投票による承認された場合、アメリカのベンチャーキャピタルのスライヴ・エターナルが、投資家を率いてFIFAの子会社が売却する株式を取得する見込みであるとFIFAはコメントしており、スライヴ・エターナルは、トランプの義理の息子であるジャレッド・クシュナーの弟、ジョシュア・クシュナーによって設立された[55]。
7月31日、FIFAは公式Xを更新し、世界中から大きな反発を受けていたワールドカップ売却計画を中止すると発表した[50]。
2034年ワールドカップ
2023年10月31日、インファンティーノはサウジアラビアが2034年FIFAワールドカップの開催国となることを発表した。FIFAは、2030年FIFAワールドカップをアフリカ、ヨーロッパ、南米の3大陸の内のいずれかで開催することを決定(その後モロッコ、スペイン、ポルトガルの3カ国共催となった)し、2026年FIFAワールドカップ後には北米が対象外となることから、開催資格がアジアまたはオセアニアに限定されたが、これによって他の開催国による立候補の可能性が大幅に減少し、サウジアラビアが2034年FIFAワールドカップを開催する可能性が大きく高まっていた[56]。インファンティーノはサウジアラビアと強い関係があることで知られている[57]。

2023年10月、FIFAは2030年FIFAワールドカップの最初の3試合をウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイで開催し、残りの試合はスペイン、ポルトガル、モロッコで開催すると発表した[58]。これにより、2034年FIFAワールドカップの開催地として、ヨーロッパ、アフリカ、南米諸国は立候補できなくなり、アジアまたはオセアニア諸国のみが立候補可能となったが、その後FIFAは、ワールドカップの招致プロセスを予想外に加速させ、開催に関心のある国々に対して求められる開催意思表明の期限についてわずか25日間しか与えず、一方でサウジアラビアはすぐにに立候補を表明すると、その数時間後にはアジアサッカー連盟(AFC)会長がサウジアラビアの立候補を支持している[57]。またインファンティーノは、AFCに対してサウジアラビアの立候補を全面的に支持し結束するよう促し、他のAFC加盟国には立候補を控えるよう促していた[59]。この選定プロセスに関しては人権団体やサッカー関係者から批判を浴びたほか、FIFAが規模を拡大したクラブワールドカップへのサウジアラビア関連の資金提供と時期が重なっていたことも指摘されている[15][16]。
FIFA会長としての運営スタイル
2026年大会ではワールドカップの出場国枠を拡大させるなど、以前までワールドカップ出場の可能性の低かった各国代表チームにも門戸を開いたりチャンスを与える施策を講じており、中小規模の数多くの世界中のFIFAに加盟している各国のサッカー協会にとっては、インファンティーノが推し進める(途上国などの諸国への)インフラ整備や発展途上支援金といった施策は魅力的であり、UEFAを中心とするインファンティーノへの反対勢力の反発があっても、一方で世界中のサッカー協会からの支持を集めている[60][61][62]。インファンティーノに対して批判的な人々は、この(インファンティーノによる)施策は恩顧主義(パトロネジ)であると指摘しており、2023年から2025年の間に、ブラジルサッカー連盟がFIFAから受け取った分配金は635万ドルだったが、これはFIFAランキングでも最下位が続いているサンマリノサッカー連盟が受け取った額よりも約9万4000ドル少なかった[63]。RMCスポーツが2026年7月16日に報じた記事の内容によると、2027年3月に実施される予定のFIFAの会長選挙でも、会長選挙が行われる前年7月の時点であるにもかかわらず既にインファンティーノの再選が有力であると報じられおり、世界中のサッカー協会への支援を行うことで票の獲得や支持基盤を絶対的なものとしている[60][61][62]。
ザ・ニューヨーカーの記事では、インファンティーノのかつての同僚のコメントを紹介し、インファンティーノがFIFAを個人的に厳格に統制していると元同僚は評しており、ある元理事は「彼(インファンティーノ)がFIFAでの決定事項を全てを自分一人で決めている」と述べた[63]。約420万人のフォロワーを有し、コメント欄の投稿などが制限されている自身のインスタグラムのアカウントでは、FIFAが世界中に向けた情報の発信やプロモーション活動の一部として機能している[63]。