2026 FIFAワールドカップ
2026年にアメリカ・カナダ・メキシコで開催された第23回FIFAワールドカップ
From Wikipedia, the free encyclopedia
2026 FIFAワールドカップ(英: FIFA World Cup 26[注釈 1])[3]は、2026年6月11日から7月19日にかけて開催された23回目のFIFAワールドカップ。北米3か国[注釈 2]の16都市で共同開催され、試合の主開催国はアメリカ合衆国で、カナダとメキシコが補助開催国となり、この大会は3か国で開催されるワールドカップ史上初の大会となった[4][5]。
| 2026 FIFAワールドカップ FIFA World Cup 26 Copa Mundial de la FIFA 2026 Coupe du Monde FIFA 2026 | |
|---|---|
優勝したスペイン代表 | |
| 大会概要 | |
| 開催国 | |
| 日程 | 2026年6月11日 - 7月19日[1] |
| チーム数 | 48 (6連盟) |
| 開催地数 | 16 (16都市) |
| 大会結果 | |
| 優勝 |
|
| 準優勝 |
|
| 3位 |
|
| 4位 |
|
| 大会統計 | |
| 試合数 | 104試合 |
| ゴール数 |
308点 (1試合平均 2.96点) |
| 総入場者数 |
6,810,966人 (1試合平均 65,490人) |
| 得点王 |
|
| 最優秀選手 |
|
| 最優秀若手選手 |
|
| 最優秀 ゴールキーパー |
|
| フェアプレー賞 |
|
| < 20222030 > | |
本大会の決勝ではスペインが前回大会優勝のアルゼンチンを延長戦の末1-0で下し、2010年南アフリカ大会以来4大会ぶり2回目の優勝を獲得した。
概要
今大会は、参加チームが32か国から拡大し、史上最大枠となる48か国が参加する。モスクワで行われた第68回FIFA総会での最終投票で、本大会の開催招致がメキシコ・カナダ・アメリカ合衆国との共同開催に決まり、ライバル候補のモロッコを破った。複数の国で開催されるワールドカップは2002年大会以来となる。
メキシコは1970年大会と1986年大会の2大会で開催した経験があり、男子ワールドカップを3回開催する初の国となる。アメリカ合衆国は1994年大会以来2回目の開催で、カナダが男子大会を開催するのは初めて。また、カタールで開催された2022年大会は夏の高温により11月から12月にかけて開催されたが、本大会は伝統的な北半球の夏のスケジュールに戻る。
開催国であるカナダ、メキシコ、アメリカ合衆国は自動的に出場権を獲得した。出場資格を獲得した48か国のうち、ヨルダン、ウズベキスタン、カーボベルデ及びキュラソーはワールドカップ初出場となる。ディフェンディングチャンピオンは、2022年大会で3度目のタイトルを獲得したアルゼンチン。
予定通り6月11日に開幕し、当初は高額なチケット費用への懸念が指摘されていたものの、スタジアムの収容率は99.7%を記録した[6]。ワールドカップの総観客動員数記録を大幅に更新し、681万966人に達した[7]。大部分の試合が開催されたアメリカ国内でも各地で大きな盛り上がりを見せ、決勝戦の全米視聴者数はスーパーボウルを除く21世紀のスポーツ中継として最多を記録し、歴代のワールドシリーズやNBAファイナルを大きく上回った[8]。
開催国選定の経緯
出場国拡大構想
2016年10月3日、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は、この大会から48ヵ国に出場国を拡大するという構想を示した[9]。当初、インファンティーノ会長は出場国を40チームに増やすと、2016年2月に行われたFIFA会長選の公約に掲げていた[10]。具体的には各大陸予選で最高成績を挙げた16ヵ国がグループリーグからの登場となり、その上で、残りの32ヵ国は1試合のプレーオフを行う事を明らかにした[9]。その一方で、決勝トーナメント進出は16ヵ国という点では変わりない[11]。
これについて、インファンティーノ会長は「現行の32チームが戦うワールドカップは継続するが、48チームがこの盛大なパーティーに参加できるということだ。私の案はサッカーを世界中に発展させるもので、ワールドカップは単なる競技会ではなく、社会的なイベントになる。来年(2017年)までにベストな選択をする」と話しており、2017年1月のFIFA評議会(旧FIFA理事会)までに結論を得たい考えを示した[12]。
しかし、サッカードイツ代表のヨアヒム・レーヴ監督は2016年10月2日にドイツ紙のインタビューで、「小さな国が大きな大会に出られるという恩恵は理解している」としたが、サッカーの欧州選手権の出場国を16ヵ国から24ヵ国に広げたことを例に挙げて、「長期的に見て、質が低下していることをはっきりさせなければならない。やり過ぎてはいけない」と「否定的な見解」を示した[13]。また、一部の「サッカー関係者」からも「ワールドカップの価値を下げるおそれがある」として批判が上がった[12]。
その後、2016年12月23日にAP通信が伝えたところによれば、もし、FIFAワールドカップの参加国数を48に増やした場合、1次リーグを3チーム、それぞれ、16のリーグで競い合う形式が最も適しているという報告書をまとめたという[14]。しかし、現在の32チームによる1次リーグの方式でも、「競技の質を保つ上では最良」とこの報告書では述べている[14]。
また、この報告書では、この方式が導入された場合2018 FIFAワールドカップの収入が、55億ドルから2割増え、利益も6億4千万ドル増えることが試算されているが、これまでの大会方式を「財政的な理由」として変えるべきではないとも指摘している[14]。
この出場国拡大については2016年10月13日・14日に行われたFIFA評議会(旧FIFA理事会)で議論されたが[11]、このFIFA評議会(旧FIFA理事会)では決定せず[15][16]、2017年1月10日に行われたFIFA評議会(旧FIFA理事会)で、正式に現在の32チームから48チームに出場国が拡大されることになった[17][18][19]。これは、この大会に参加する国や地域が増え、放送権料の収益が増えることが見込むことができるため開催国の拡大を行うものである[20]。今回の開催国の拡大案に関しては、反対するFIFAの理事もいたものの、FIFA側が、「出場枠の拡大によって収益が増えることなどのメリット」を説明したことで、FIFA評議会(旧FIFA理事会)内の反対する意見は、ほぼ無くなっていった[21]。なお、この時点での大会方式は、48のチームを1組が3チームの全16組に分けグループリーグを戦い、その後は各グループの上位2チームが決勝トーナメントという流れになる。これにより各チーム最低2試合が確保され、決勝まで進んだチームの試合数は、現行の32か国出場制の場合と同じ7で変わらない。開催期間も現行方式とほぼ同じになる見込み[21]。
その後、2022年12月16日に開催されたFIFA理事会においてジャンニ・インファンティーノ会長が、グループリーグの実施内容について現行と同様4チームずつにして12組に分ける案を明らかにした。3チームずつに分けると日程などの公平性の問題が懸念されているためである[22]。
2023年3月14日に開催されたFIFA協議会で、2026 FIFAワールドカップ本大会の日程と大会フォーマットを承認した[23]。グループリーグを従来どおりの4チームずつで構成することとし、各組の上位2チームと3位の成績上位8チームが32チーム参加の決勝トーナメントに進出するという仕組みになり、試合数は従来の64試合から104試合に増加し決勝までの試合数も7試合から8試合に増加する。また、出場選手のクラブから代表チームへの派遣義務開始日を2026年5月25日とし、決勝を2026年7月19日とすることも決定した。
予選大会
出場枠
2017年5月9日にFIFA評議会は、今大会の大陸連盟別出場枠を以下の通りとすることを発表した[24]。
括弧内の数は前回大会の出場枠。
上記の数は開催国枠を含んだ数である。開催国が1か国の場合は、開催国が所属する大陸連盟の出場枠を上記の数から減らして開催国に与えるが、開催国が複数の場合はFIFA評議会が取り扱いを決定するものとした[24]。その後、2022年8月31日、グアテマラを訪問したFIFA会長ジャンニ・インファンティーノは、開催国であるカナダ、メキシコ、アメリカを含むConcacaf6チームがワールドカップへの出場権を獲得することを確認した[25][26]。2023年2月14日、FIFA評議会において開催国3か国の本大会の自動出場が確認された[27]。
出場国
| 大陸連盟 | 直接 出場枠 |
予選 | 組 予選順位 |
出場国・地域 | 出場決定日 | 出場回数[† 1] | 最高成績[† 1] | 開催時の FIFARank |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Concacaf (北中米カリブ海) |
6[† 2] | 共同開催国 | 2022年9月1日[28] | 2大会連続3回目 | GL敗退 | 30 | ||
| 9大会連続18回目 | ベスト8 | 14 | ||||||
| 2大会連続12回目 | 3位 | 17 | ||||||
| 3次予選 | A組1位 | 2025年11月18日 | 2大会ぶり2回目 | GL敗退 | 34 | |||
| B組1位 | 2025年11月18日 | 初出場 | 82 | |||||
| C組1位 | 2025年11月18日 | 13大会ぶり2回目 | GL敗退 | 83 | ||||
| AFC (アジア) |
8[† 2] | 3次予選 | A組1位 | 2025年3月25日 | 4大会連続7回目 | GL敗退 | 20 | |
| A組2位 | 2025年6月5日 | 初出場 | 50 | |||||
| B組1位 | 2025年6月5日 | 11大会連続12回目 | 4位 | 25 | ||||
| B組2位 | 2025年6月5日 | 初出場 | 63 | |||||
| C組1位 | 2025年3月20日 | 8大会連続8回目 | ベスト16 | 18 | ||||
| C組2位 | 2025年6月10日 | 6大会連続7回目 | ベスト16 | 27 | ||||
| 4次予選 | A組1位 | 2025年10月14日 | 2大会連続2回目 | GL敗退 | 56 | |||
| B組1位 | 2025年10月14日 | 3大会連続7回目 | ベスト16 | 61 | ||||
| CAF (アフリカ) |
9[† 2] | アフリカ予選 | A組1位 | 2025年10月8日 | 2大会ぶり4回目 | GL敗退 | 29 | |
| B組1位 | 2025年10月14日 | 3大会連続4回目 | ベスト8 | 15 | ||||
| C組1位 | 2025年10月14日 | 4大会ぶり4回目 | GL敗退 | 60 | ||||
| D組1位 | 2025年10月13日 | 初出場 | 67 | |||||
| E組1位 | 2025年9月5日 | 3大会連続7回目 | 4位 | 7 | ||||
| F組1位 | 2025年10月14日 | 3大会ぶり4回目 | GL敗退 | 33 | ||||
| G組1位 | 2025年10月9日 | 3大会ぶり5回目 | ベスト16 | 28 | ||||
| H組1位 | 2025年9月8日 | 3大会連続7回目 | GL敗退 | 45 | ||||
| I組1位 | 2025年10月12日 | 2大会連続5回目 | ベスト8 | 73 | ||||
| CONMEBOL (南米) |
6[† 2] | 南米予選 | 1位 | 2025年3月25日 | 14大会連続19回目 | 優勝(3) | 1 | |
| 2位 | 2025年6月10日 | 2大会連続5回目 | ベスト16 | 23 | ||||
| 3位 | 2025年9月4日 | 2大会ぶり7回目 | ベスト8 | 13 | ||||
| 4位 | 2025年9月4日 | 5大会連続15回目 | 優勝(2) | 16 | ||||
| 5位 | 2025年6月10日 | 23大会連続23回目 | 優勝(5) | 6 | ||||
| 6位 | 2025年9月4日 | 4大会ぶり9回目 | ベスト8 | 41 | ||||
| OFC (オセアニア) |
1[† 2] | オセアニア予選 | 優勝 | 2025年3月24日 | 4大会ぶり3回目 | GL敗退 | 85 | |
| UEFA (ヨーロッパ) |
16 | 欧州予選 | A組1位 | 2025年11月17日 | 19大会連続21回目 | 優勝(4) | 10 | |
| B組1位 | 2025年11月18日 | 6大会連続13回目 | ベスト8 | 19 | ||||
| C組1位 | 2025年11月18日 | 7大会ぶり9回目 | GL敗退 | 42 | ||||
| D組1位 | 2025年11月13日 | 8大会連続17回目 | 優勝(2) | 3 | ||||
| E組1位 | 2025年11月18日 | 13大会連続17回目 | 優勝(1) | 2 | ||||
| F組1位 | 2025年11月16日 | 7大会連続9回目 | 3位 | 5 | ||||
| G組1位 | 2025年11月17日 | 2大会連続12回目 | 準優勝 | 8 | ||||
| H組1位 | 2025年11月18日 | 7大会ぶり8回目 | 3位 | 24 | ||||
| I組1位 | 2025年11月16日 | 7大会ぶり4回目 | ベスト16 | 31 | ||||
| J組1位 | 2025年11月18日 | 4大会連続15回目 | 3位 | 9 | ||||
| K組1位 | 2025年10月14日 | 8大会連続17回目 | 優勝(1) | 4 | ||||
| L組1位 | 2025年11月14日 | 4大会連続7回目 | 準優勝 | 11 | ||||
| 欧州 プレーオフ |
パスA | 2026年3月31日 | 3大会ぶり2回目 | GL敗退 | 64 | |||
| パスB | 2大会ぶり13回目 | 準優勝 | 38 | |||||
| パスC | 6大会ぶり3回目 | 3位 | 22 | |||||
| パスD | 5大会ぶり10回目 | 準優勝 | 40 | |||||
| FIFA (国際サッカー) |
2 | 大陸間PO | パス1 | 2026年3月31日 | 13大会ぶり2回目 | GL敗退 | 46 | |
| パス2 | 10大会ぶり2回目 | GL敗退 | 57 | |||||
| 合計 | 48 | |||||||
- ドイツは西ドイツ時代(1949-1990)の成績(出場10回、優勝3回)、チェコはチェコスロバキア時代(1918-1992)の成績(出場8回、準優勝2回)、コンゴ民主共和国はザイール時代(1971-1997)の成績(出場1回、グループリーグ敗退)を含む。
- Concacafには2枠、AFC、CAF、CONMEBOL、OFCの4つの連盟にはそれぞれ1枠ずつの大陸間プレーオフ出場枠が割り当てられている。→詳細は「2026 FIFAワールドカップ・大陸間プレーオフ」を参照

抽選
組み合わせ抽選は現地時刻2025年12月5日12時(東部標準時, UTC-5)、日本時間12月6日2時にワシントンD.C.のジョン・F・ケネディ・センターで行われた[29][30]。UEFAプレーオフの勝者4か国と大陸連盟間プレーオフトーナメントの勝者2か国は、2026年3月に開催されたため、組み合わせ抽選時点では未定であり、自動的にポット4に割り当てられた。4つのポットからそれぞれ1チームずつを選択して、12のグループをランダムに形成する。同じ連盟のチームは、UEFAチームを除き同じグループに組むことはできない。UEFAチームはグループごとに最低1チーム、最大2チームまでとする必要がある(UEFAプレーオフ勝者チームのプレースホルダーを含む)[31][32]。
開催国3か国は、スケジュール調整のため、3つのグループに事前に割り当てられている。メキシコはグループAに入り、6月11日にエスタディオ・アステカで開幕戦を迎える。カナダとアメリカ合衆国はそれぞれグループBとグループDに入り、それぞれ6月12日に第3戦と第4戦を戦う[1][33]。
大陸連盟による制限は、大陸間プレーオフの勝者候補3チームすべてに適用される。FIFAはまた、「競技バランスを確保するため」、準決勝(ノックアウト方式の組)への2つの別々の経路が設定されたと発表した。これに基づき、ランキング1位(スペイン)と2位(アルゼンチン)のチームは、3位(フランス)と4位(イングランド)のチームと同様に、反対の経路でグループ分けが行われる。したがって、これらのペアがグループを勝ち上がった場合、決勝まで対戦することはないが、4チームすべてが準決勝まで対戦することはできない[34]。
例えばA・B・C・D・Eと抽選が行われたあと、スペインがグループFに配置され、次にアルゼンチンが引かれた場合はグループGではなく、反対側のトーナメント経路のグループ1位通過ブラケットの中でアルファベットの順番が新しいグループJに入る。
抽選はポット1からポット4まで行われ、各チームは選出された後、アルファベット順で最初のグループに割り当てられる。試合スケジュールの都合上、ポット1のチームは各グループの1番目に自動的に配置される。残りのグループについては、FIFAは、グループとポットに基づいてチームの順位を定義するための所定のパターンを設定した[35][36]。
シード順
- 括弧()内は抽選時(2025年12月時点)のFIFAランキングを表している。
| ポット1 | ポット2 | ポット3 | ポット4 |
|---|---|---|---|
- 後日(2026年3月31日)の試合で、UEFA・パスAの勝者は
ボスニア・ヘルツェゴビナ(71)に決定した。
抽選結果
抽選結果は以下の通り。メキシコ、カナダ及びアメリカ合衆国は、共同開催国につき自動的にそれぞれA1、B1、D1に入る。同じ大陸同士のチームが同じグループに入らないように配慮された。なおUEFAチームは16か国が出場するためある特定の4つのグループは必ず2チームずつ入ることになり、グループごとに最低1チームが配属されることとなる[36]。
|
|
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
|
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本大会
開催都市
本大会は、カナダ2都市2会場・メキシコ3都市3会場・アメリカ11都市11会場の計16都市16会場で開催される。なおバンクーバーを除く命名権による名称が付けられた15施設については、施設命名権行使禁止規定と言われるFIFAとの取り決めにより、大会期間中に限り、スタジアムの呼称を「(都市名)・スタジアム」と一時的に変更する。
2022年6月16日、FIFAにより最終候補22都市の中から開催地に選ばれた16都市が発表された[38]。最終候補のうち落選した都市は、カナダのエドモントン、アメリカのシンシナティ、デンバー、ナッシュビル、オーランド、ワシントンD.C./ボルチモアである[39]。
試合日程の詳細および決勝開催地は2024年2月4日(現地)にFIFAが発表し、開幕戦は2026年6月11日にメキシコシティのエスタディオ・シウダ・デ・メヒコ、決勝は同年7月19日にニューヨーク・ニュージャージー・スタジアムで行うと発表した。全104試合のうちカナダで13試合、メキシコで13試合、アメリカで78試合を行う[40]。
開催会場
メキシコでは1970年と1986年に、アメリカでは1994年にワールドカップが開催されているが、かつて開催された会場で今回も開催されるのはメキシコシティのエスタディオ・シウダ・デ・メヒコのみである。エスタディオ・シウダ・デ・メヒコは、史上初となる3回目のワールドカップ開催スタジアムとなる[42]。
アメリカでは1994年大会同様アメリカンフットボールの競技場[注釈 5]、カナダではカナディアンフットボールの競技場[注釈 6]が使用される。アメリカでは1996年にメジャーリーグサッカー(MLS)が開幕、2007年からカナダにも球団拡張し、サッカー専用の競技場が普及したが、大半は収容人数2万人程度であり、ワールドカップ開催条件を満たしていないために採用されなかった。収容人数約3万人と比較的規模の大きかったトロント・スタジアムではワールドカップ開催条件を満たすため収容人数を4万5000人にする拡張工事が行われた。
全16会場のうち、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)・MLS兼用のスタジアム3会場およびカナディアン・フットボール・リーグ(CFL)・MLS兼用のスタジアム1会場を含む計8会場[注釈 7]では人工芝から天然芝への張り替え工事が行われ、他にも規定のフィールド幅を確保するための改修工事などが行われた[43]。
- 凡例
- †は、過去の大会で使用されたスタジアムを示す。
は、固定式または開閉式の屋根と内部空調を備えた屋内スタジアムを示す。
| 都市 | 会場 | 収容人数 | 会場風景 |
|---|---|---|---|
| エスタディオ・シウダ・デ・メヒコ† (Estadio Azteca) |
80,824 | ||
(イーストラザフォード) |
ニューヨーク・ニュージャージー・スタジアム (MetLife Stadium) |
80,663 | |
(アーリントン) |
ダラス・スタジアム (AT&T Stadium) |
70,649 | |
(イングルウッド) |
ロサンゼルス・スタジアム (SoFi Stadium) |
70,492 | |
| カンザスシティ・スタジアム (GEHA Field at Arrowhead Stadium) |
69,045 | ||
(サンタクララ) |
サンフランシスコ・ベイエリア・スタジアム (Levi's Stadium) |
68,827 | |
| ヒューストン・スタジアム (NRG Stadium) |
68,777 | ||
| フィラデルフィア・スタジアム (Lincoln Financial Field) |
68,324 | ||
| アトランタ・スタジアム (Mercedes-Benz Stadium) |
68,239 | ||
| シアトル・スタジアム (Lumen Field) |
66,925 | ||
(マイアミガーデンズ) |
マイアミ・スタジアム (Hard Rock Stadium) |
64,478 | |
(フォックスボロ) |
ボストン・スタジアム (Gillette Staduim) |
64,146 | |
| BCプレイス (BC Place Vancouver) |
52,497 | ||
(グアダルーペ) |
エスタディオ・モンテレイ (Estadio BBVA) |
51,243 | |
(サポパン) |
エスタディオ・グアダラハラ (Estadio Akron) |
45,664 | |
| トロント・スタジアム (BMO Field) |
43,036 |
- 注:表記はFIFAの会場紹介に基づく[47]。都市名の下のカッコは、実際の所在地。スタジアム名は広告を含まないクリーンスタジアム規定が適用される。会場名の下のカッコは、広告を含む現地での名称。
会場別時差
公式球
アディダスによる公式試合球の名称は「トリオンダ(TRIONDA)」に決定した[48]。デザインは赤、緑、青(カナダのカエデの葉、メキシコの鷲、アメリカ合衆国の五芒星を表す3色で、それぞれの国旗にも使われている)と、それぞれの色をつなぐ白い波が特徴で、スペイン語で3(tri)と波(onda)を意味する言葉が使われている[49]。準決勝からは、「トリオンダ・ファイナル(TRIONDA FINAL)」を使用。
登録選手
大会の最終メンバーリストを提出する前に、各チームは大会の1か月前に35人から55人の予備登録メンバーを発表する。チームは6月2日までに最終メンバーリストを発表する必要がある。選手が大会に参加できないほど重傷を負ったり病気になったりした場合、チームの最初の試合の24時間前までであれば、暫定メンバーリストから別の選手と交代させることができる。ただし、負傷または病気のゴールキーパーは、大会期間中いつでも暫定メンバーリストから別のゴールキーパーと交代させることができる[50]。
審判員
2026年4月9日、FIFAは大会の主審52名、副審88名、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)30名のリストを発表した[51][52]。
2026年大会では6人の女性審判員が参加し、男子ワールドカップに任命された女性審判員の最多人数記録に並んだ[53][54]。
2026年6月18日、アメリカの審判員のトリ・ペンソ、ブルック・メイヨー、キャスリン・ネスビットは、男子ワールドカップ史上初の女性3人によるフィールド審判トリオとして歴史に名を刻み、アトランタ・スタジアムで行われたグループAのチェコ対南アフリカ戦を担当した[55]。
式典
開会式

この大会では、開催国ごとに1回ずつ、計3回の開会式が行われた[56]。メキシコでの開会式は2026年6月11日にエスタディオ・シウダ・デ・メヒコで行われた[57]。メキシコの歌手アレハンドロ・フェルナンデスが「メキシコの国歌(Himno Nacional Mexicano)」を、南アフリカの歌手タイラが「南アフリカの国歌(Nkosi Sikelel' iAfrika)」を歌った[58]。翌日の2026年6月12日、カナダでの開会式はトロント・スタジアムで行われた。カナダ系アメリカ人のミュージシャン、アラニス・モリセットが「カナダの国歌(O Canada)」を、セルビア系カナダ人のヴァイオリニスト、アレクサンダル・ガイッチが「ボスニア・ヘルツェゴビナ国歌(Državna himna Bosne i Hercegovine)」を歌った[59]。同日、アメリカ合衆国での開会式はロサンゼルス・スタジアムで行われた。アメリカのカントリーデュオ、ダン+シェイは「アメリカ合衆国国歌(星条旗)」を、パラグアイのソウルデュオ、プラエイ・ソウルは「パラグアイ国歌(Paraguayos, República o Muerte)」を披露した[60]。
FIFAワールドカップ1000試合記念試合
2026年6月20日、メキシコのエスタディオ・モンテレイで行われたグループF第2節のチュニジア対日本戦はFIFAワールドカップ1000試合目の記念試合となり、試合前に祝賀式典が開催され、高円宮妃が台臨した[61][62][63]。
独立記念日の式典
2026年7月4日には、アメリカ合衆国建国250周年を記念する2つの特別式典が、フィラデルフィア・スタジアムとヒューストン・スタジアムで開催された[64]。ヒューストンでの式典では、大きなピッチバナーの展示、花火、テーマに沿ったビデオボードの看板、アメリカ海軍バンドの首席音楽家マイア・ロドリゲスによる「星条旗」の演奏が行われた。フィラデルフィアでの式典でも、花火、テーマに沿ったビデオボードの看板、イディナ・メンゼルによる「星条旗」の演奏、ザ・ルーツによる音楽演奏、フィラデルフィア少年合唱団とミス・ペンシルベニアのステファニー・スキナーによる式典要素、カードスタント、オシアナ海軍航空基地のVFA-11とVFA-81飛行隊によるフライバイ、 DJジャジー・ジェフによるハーフタイムショーが行われた[65]。
閉会式
閉会式は、ニューヨーク/ニュージャージー(メットライフ・スタジアム)で行われた2026 FIFAワールドカップ・決勝の前に開催され、ラウラ・パウジーニ、ニコール・シャージンガー、ロビー・ウィリアムズ、アイ・ショー・スピード、ポスト・マローンによるパフォーマンスや、トム・クルーズの登場が行われた。ジェニファー・ハドソンは「アメリカ合衆国国歌(星条旗)」を歌った[66][67]。
決勝戦ハーフタイムショー
決勝戦では、FIFAワールドカップ史上初のスーパーボウル形式のハーフタイムショーが行われた。マドンナ、BTS、ジャスティン・ビーバー、シャキーラがハーフタイムショーのヘッドライナーを務め、コールドプレイのクリス・マーティンがキュレーションを担当し、グローバル・シチズンがプロデュースした[68][69]。バーナ・ボーイ、グスターボ・ドゥダメル、PS22コーラス(コールドプレイも参加)もショーに出演した[70]。
試合スケジュール
グループ分けのない試合スケジュールは、2024年2月4日に発表された[1][71][72]。FIFAは2024年6月13日、ノックアウトステージの試合の会場に特定の組み合わせが割り当てられた更新された試合スケジュールを発表した[73]。さらに、グループステージの試合は特定のグループに割り当てられた(ただし、非開催グループの試合の組み合わせは、最終抽選が終わるまで特定の試合に割り当てられない)。完全な試合スケジュールは、組み合わせ抽選会の翌日、2025年12月6日12:00(UTC-5、EST)に生放送で発表された[74]。
チームとファンの移動負担を抑えるため、開催都市は以下の3つの地域に分けられ、グループステージでは同一の地域もしくは隣接する地域までの移動で済むように考慮された。
- 西部地域(ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトル、バンクーバー)
- 中部地域(メキシコシティ、グアダラハラ、モンテレイ、ヒューストン、ダラス、カンザスシティ)
- 東部地域(マイアミ、アトランタ、フィラデルフィア、ニューヨーク/ニュージャージー、ボストン、トロント)
ただし、開催国のひとつであるカナダの開催都市が中部地域にないため、カナダが入るグループBのみ西部地域と東部地域にまたがることとなった。その他のグループは、グループD/Gが西部地域のみ、グループJが西部地域と中部地域、グループFが中部地域のみ、グループA/E/H/K/Lが中部地域と東部地域、グループC/Iが東部地域のみとなった。また、ノックアウトステージでも西部地域から東部地域あるいは東部地域から西部地域への移動がないように考慮され、西部地域での開催は準々決勝までとされた。
開催国の3国はそれぞれグループステージの3試合、加えて1位通過の場合はノックアウトステージのラウンド32とラウンド16の2試合も自国開催となるように会場が割り当てられた。メキシコ代表とアメリカ代表はそれぞれグループAとグループDを1位通過・ラウンド16敗退となったため自国以外で試合を行うことがなかった。加えてアメリカ代表はラウンド16まで西部地域の会場が割り当てられたため、中部地域と東部地域で試合を行うことがなかった。カナダ代表はグループBを2位通過・ラウンド16敗退となり、カナダの会場で最も試合を行ったチームはカナダ代表とグループB1位通過・準々決勝敗退のスイス代表となった。
ダラス・スタジアムでは大会中最多となる9試合が行われた。決勝は7月19日にニューヨーク・ニュージャージー・スタジアムで行われた。米国は準々決勝以降を含めて78試合を開催し、カナダとメキシコはそれぞれ13試合を開催した。メキシコのエスタディオ・グアダラハラのみグループステージで使用を終え、その他15会場では少なくともノックアウトステージの1試合が行われた[75]。
開催期間中、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)はオフシーズンだが、カナディアン・フットボール・リーグ(CFL)はレギュラーシーズンに入っているため、BMOフィールド(トロント・スタジアム)とBCプレイスをそれぞれホームスタジアムとするトロント・アルゴノーツとBCライオンズは、フィールドがサッカー仕様になっていることもあってホームゲームを失うこととなった[76][77]。同じくレギュラーシーズンに入っているメジャーリーグベースボール(MLB)でも、本拠地球場がW杯会場に隣接または近接するシアトル・マリナーズ、テキサス・レンジャーズ、カンザスシティ・ロイヤルズ、フィラデルフィア・フィリーズは、W杯の試合がある日を避けてホームゲームの日程を調整することとなった[78]。このうち、マリナーズは当初W杯の試合がある6月19日を避けて6月20日にダブルヘッダーを予定していたが[79]、その後1試合目を6月19日19:10開始に変更した[80]。
日程
日付は全て現地日付。
|
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
結果

グループステージ
総当たり戦のグループステージは、2026年6月11日から27日まで、4チームずつ12グループ(AからL)に分かれて行われた[81]。勝利には3ポイント、引き分けには1ポイント、敗北には0ポイントが与えられた。グループ戦終了後、各グループの上位2チームと、3位チームのうち成績上位8チームがノックアウトステージに進出した。
試合日時はすべて現地時間。
最終抽選に先立ち、スタジアムは特定のグループに割り当てられた[82]。最終抽選後、特定の試合の組み合わせが割り当てられ、試合日程が確定した[72][83]。
順位決定方法
各グループの上位2チームと、グループステージで3位になったチームの内の上位8チームが、ノックアウトステージに進出する。順位は、勝ち点(勝利3、引き分け1、敗北0)の合計で決定する。勝ち点が同じ場合は以下の順に従い順位が決定される[84]。
- 当該チーム間の対戦における勝ち点
- 当該チーム間の対戦における得失点差
- 当該チーム間の対戦における得点
- 1から3を適用後も同順位のチームがある場合、そのチーム同士で再度1から3を適用して順位を決定する。それでも決まらない場合5以降を適用する。
- 全試合での得失点差
- 全試合での得点
- フェアプレーポイント(選手およびチーム役員)
- イエローカード: -1ポイント
- イエローカード2枚によるレッドカード: -3ポイント
- 一発レッドカード: -4ポイント
- イエローカードの後一発レッドカード: -5ポイント
- 最新のFIFAランキングの順位
- 過去のFIFAランキングの順位(新しい方から順に順位が決定されるまで遡る)
グループA
| 順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 3 | 3 | 0 | 0 | 6 | 0 | +6 | 9 | ノックアウトステージ進出 | |
| 2 | 3 | 1 | 1 | 1 | 2 | 3 | −1 | 4 | ||
| 3 | 3 | 1 | 0 | 2 | 2 | 3 | −1 | 3 | ||
| 4 | 3 | 0 | 1 | 2 | 2 | 6 | −4 | 1 |
| 2026年6月11日 | |||
| メキシコ | 2 - 0 | ||
| 韓国 | 2 - 1 | ||
| 2026年6月18日 | |||
| チェコ | 1 - 1 | ||
| メキシコ | 1 - 0 | ||
| 2026年6月24日 | |||
| チェコ | 0 - 3 | ||
| 南アフリカ共和国 | 1 - 0 |
グループB
| 順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 3 | 2 | 1 | 0 | 7 | 3 | +4 | 7 | ノックアウトステージ進出 | |
| 2 | 3 | 1 | 1 | 1 | 8 | 3 | +5 | 4[注 1] | ||
| 3 | 3 | 1 | 1 | 1 | 5 | 6 | −1 | 4[注 1] | ||
| 4 | 3 | 0 | 1 | 2 | 2 | 10 | −8 | 1 |
- 直接対決は同点(カナダ 1-1 ボスニア・ヘルツェゴビナ)だったため、得失点差が用いられた。
| 2026年6月12日 | |||
| カナダ | 1 - 1 | ||
| 2026年6月13日 | |||
| カタール | 1 - 1 | ||
| 2026年6月18日 | |||
| スイス | 4 - 1 | ||
| カナダ | 6 - 0 | ||
| 2026年6月24日 | |||
| スイス | 2 - 1 | ||
| ボスニア・ヘルツェゴビナ | 3 - 1 |
グループC
- 直接対決は同点(ブラジル 1-1 モロッコ)だったため、得失点差が用いられた。
| 2026年6月13日 | |||
| ブラジル | 1 - 1 | ||
| ハイチ | 0 - 1 | ||
| 2026年6月19日 | |||
| スコットランド | 0 - 1 | ||
| ブラジル | 3 - 0 | ||
| 2026年6月24日 | |||
| スコットランド | 0 - 3 | ||
| モロッコ | 4 - 2 |
グループD
- 直接対決は同点(パラグアイ 0-0 オーストラリア)だったため、得失点差が用いられた。
| 2026年6月12日 | |||
| アメリカ合衆国 | 4 - 1 | ||
| 2026年6月13日 | |||
| オーストラリア | 2 - 0 | ||
| 2026年6月19日 | |||
| アメリカ合衆国 | 2 - 0 | ||
| トルコ | 0 - 1 | ||
| 2026年6月25日 | |||
| トルコ | 3 - 2 | ||
| パラグアイ | 0 - 0 |
グループE
- 直接対決はドイツの勝利(ドイツ 2-1 コートジボワール)だった。
| 2026年6月14日 | |||
| ドイツ | 7 - 1 | ||
| コートジボワール | 1 - 0 | ||
| 2026年6月20日 | |||
| ドイツ | 2 - 1 | ||
| エクアドル | 0 - 0 | ||
| 2026年6月25日 | |||
| キュラソー | 0 - 2 | ||
| エクアドル | 2 - 1 |
グループF
| 順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 3 | 2 | 1 | 0 | 10 | 4 | +6 | 7 | ノックアウトステージ進出 | |
| 2 | 3 | 1 | 2 | 0 | 7 | 3 | +4 | 5 | ||
| 3 | 3 | 1 | 1 | 1 | 7 | 7 | 0 | 4 | ||
| 4 | 3 | 0 | 0 | 3 | 2 | 12 | −10 | 0 |
| 2026年6月14日 | |||
| オランダ | 2 - 2 | ||
| スウェーデン | 5 - 1 | ||
| 2026年6月20日 | |||
| オランダ | 5 - 1 | ||
| チュニジア | 0 - 4 | ||
| 2026年6月25日 | |||
| 日本 | 1 - 1 | ||
| チュニジア | 1 - 3 |
グループG
- 直接対決は同点(ベルギー 1-1 エジプト)だったため、得失点差が用いられた。
| 2026年6月15日 | |||
| ベルギー | 1 - 1 | ||
| イラン | 2 - 2 | ||
| 2026年6月21日 | |||
| ベルギー | 0 - 0 | ||
| ニュージーランド | 1 - 3 | ||
| 2026年6月26日 | |||
| エジプト | 1 - 1 | ||
| ニュージーランド | 1 - 5 |
グループH
- 直接対決は同点(サウジアラビア 1-1 ウルグアイ)だったため、得失点差が用いられた。
| 2026年6月15日 | |||
| スペイン | 0 - 0 | ||
| サウジアラビア | 1 - 1 | ||
| 2026年6月21日 | |||
| スペイン | 4 - 0 | ||
| ウルグアイ | 2 - 2 | ||
| 2026年6月26日 | |||
| カーボベルデ | 0 - 0 | ||
| ウルグアイ | 0 - 1 |
グループI
| 順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 3 | 3 | 0 | 0 | 10 | 2 | +8 | 9 | ノックアウトステージ進出 | |
| 2 | 3 | 2 | 0 | 1 | 8 | 7 | +1 | 6 | ||
| 3 | 3 | 1 | 0 | 2 | 8 | 6 | +2 | 3 | ||
| 4 | 3 | 0 | 0 | 3 | 1 | 12 | −11 | 0 |
| 2026年6月16日 | |||
| フランス | 3 - 1 | ||
| イラク | 1 - 4 | ||
| 2026年6月22日 | |||
| フランス | 3 - 0 | ||
| ノルウェー | 3 - 2 | ||
| 2026年6月26日 | |||
| ノルウェー | 1 - 4 | ||
| セネガル | 5 - 0 |
グループJ
| 順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 3 | 3 | 0 | 0 | 8 | 1 | +7 | 9 | ノックアウトステージ進出 | |
| 2 | 3 | 1 | 1 | 1 | 6 | 6 | 0 | 4 | ||
| 3 | 3 | 1 | 1 | 1 | 5 | 7 | −2 | 4 | ||
| 4 | 3 | 0 | 0 | 3 | 3 | 8 | −5 | 0 |
| 2026年6月16日 | |||
| アルゼンチン | 3 - 0 | ||
| オーストリア | 3 - 1 | ||
| 2026年6月22日 | |||
| アルゼンチン | 2 - 0 | ||
| ヨルダン | 1 - 2 | ||
| 2026年6月27日 | |||
| アルジェリア | 3 - 3 | ||
| ヨルダン | 1 - 3 |
グループK
| 順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 3 | 2 | 1 | 0 | 4 | 1 | +3 | 7 | ノックアウトステージ進出 | |
| 2 | 3 | 1 | 2 | 0 | 6 | 1 | +5 | 5 | ||
| 3 | 3 | 1 | 1 | 1 | 4 | 3 | +1 | 4 | ||
| 4 | 3 | 0 | 0 | 3 | 2 | 11 | −9 | 0 |
| 2026年6月17日 | |||
| ポルトガル | 1 - 1 | ||
| ウズベキスタン | 1 - 3 | ||
| 2026年6月23日 | |||
| ポルトガル | 5 - 0 | ||
| コロンビア | 1 - 0 | ||
| 2026年6月27日 | |||
| コロンビア | 0 - 0 | ||
| コンゴ民主共和国 | 3 - 1 |
グループL
| 順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 3 | 2 | 1 | 0 | 6 | 2 | +4 | 7 | ノックアウトステージ進出 | |
| 2 | 3 | 2 | 0 | 1 | 5 | 5 | 0 | 6 | ||
| 3 | 3 | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 | 0 | 4 | ||
| 4 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 4 | −4 | 0 |
| 2026年6月17日 | |||
| イングランド | 4 - 2 | ||
| ガーナ | 1 - 0 | ||
| 2026年6月23日 | |||
| イングランド | 0 - 0 | ||
| パナマ | 0 - 1 | ||
| 2026年6月27日 | |||
| パナマ | 0 - 2 | ||
| クロアチア | 2 - 1 |
各グループ上位3位
| 順 | グ | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | K | 3 | 1 | 1 | 1 | 4 | 3 | +1 | 4 | ノックアウトステージ進出 | |
| 2 | F | 3 | 1 | 1 | 1 | 7 | 7 | 0 | 4 | ||
| 3 | L | 3 | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 | 0 | 4[注 1] | ||
| 4 | E | 3 | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 | 0 | 4[注 1] | ||
| 5 | B | 3 | 1 | 1 | 1 | 5 | 6 | −1 | 4 | ||
| 6 | J | 3 | 1 | 1 | 1 | 5 | 7 | −2 | 4 | ||
| 7 | D | 3 | 1 | 1 | 1 | 2 | 4 | −2 | 4 | ||
| 8 | I | 3 | 1 | 0 | 2 | 8 | 6 | +2 | 3 | ||
| 9 | G | 3 | 0 | 3 | 0 | 3 | 3 | 0 | 3 | ||
| 10 | A | 3 | 1 | 0 | 2 | 2 | 3 | −1 | 3 | ||
| 11 | C | 3 | 1 | 0 | 2 | 1 | 4 | −3 | 3 | ||
| 12 | H | 3 | 0 | 2 | 1 | 3 | 4 | −1 | 2 |
- フェアプレーポイント:ガーナ -3、エクアドル -5。
3位チームの具体的な組み合わせは、3位チームのどの8チームがラウンド32に進出するかによって決まる。495通りの組み合わせは、大会規則の付属書Cに掲載されている[84]。
495通りの組み合わせすべてについては、2026 FIFAワールドカップ・ノックアウトステージ#ラウンド32の組み合わせを参照。
ノックアウトステージ
ノックアウトステージ では、45分ハーフの試合で決着が付かない場合は15分ハーフの延長戦が行われる。この延長戦でも決着がつかない場合は引き分けとなり、PK戦で勝ち進むチームを決める。
進出チーム
グループステージの対戦の結果、12の各グループから上位2チーム及び各グループの3位のチームから、上位8チームがノックアウトステージに以下の通り進出した。
トーナメント表

ラウンド32
ラウンド16
準々決勝
準決勝
3位決定戦
決勝
優勝国
| 2026 FIFAワールドカップ優勝国 |
|---|
スペイン 4大会ぶり2回目 |
得点ランキング
| 順位 | 選手名 | ゴール |
|---|---|---|
| 1 | 10 | |
| 2 | 8 | |
| 3 | 7 | |
| 5 | 6 | |
| 7 | 5 | |
| 8 | 4 | |
出典: FIFA
総合順位
FIFAの公表した総合順位表(Final tournament standings)に基づく。順位は、成績、勝点(ノックアウトステージを含める。PK戦は引き分け扱い)、得失点差、得点の順で基準を適用して決定された(得点も同じ場合は同順位)[86]。
| 順位 | 国・地域名 | 成績 | 試合 | 勝利 | 引分 | 敗戦 | PK勝 | PK敗 | 勝点 | 得点 | 失点 | 点差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 優勝 | 8 | 7 | 1 | 0 | 0 | 0 | 22 | 14 | 1 | +13 | |
| 2 | 準優勝 | 8 | 7 | 0 | 1 | 0 | 0 | 21 | 19 | 8 | +11 | |
| 3 | 3位 | 8 | 6 | 1 | 1 | 0 | 0 | 19 | 20 | 12 | +8 | |
| 4 | 4位 | 8 | 6 | 0 | 2 | 0 | 0 | 18 | 20 | 10 | +10 | |
| 5 | ベスト8 | 6 | 4 | 0 | 2 | 0 | 0 | 12 | 13 | 11 | +2 | |
| 6 | 6 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 11 | 14 | 7 | +7 | ||
| 7 | 6 | 3 | 1 | 1 | 1 | 0 | 11 | 10 | 6 | +4 | ||
| 7 | 6 | 3 | 1 | 1 | 1 | 0 | 11 | 10 | 6 | +4 | ||
| 9 | ベスト16 | 5 | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 12 | 10 | 3 | +7 | |
| 10 | 5 | 3 | 1 | 0 | 0 | 1 | 11 | 5 | 1 | +4 | ||
| 11 | 5 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 10 | 10 | 4 | +6 | ||
| 12 | 5 | 3 | 0 | 2 | 0 | 0 | 9 | 11 | 8 | +3 | ||
| 13 | 5 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 8 | 8 | 3 | +5 | ||
| 14 | 5 | 2 | 1 | 2 | 0 | 0 | 7 | 9 | 6 | +3 | ||
| 15 | 5 | 1 | 2 | 1 | 1 | 0 | 6 | 8 | 7 | +1 | ||
| 16 | 5 | 1 | 1 | 2 | 1 | 0 | 5 | 3 | 6 | -3 | ||
| 17 | ベスト32 | 4 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 8 | 11 | 5 | +6 | |
| 18 | 4 | 2 | 0 | 1 | 0 | 1 | 7 | 11 | 5 | +6 | ||
| 19 | 4 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 6 | 5 | 4 | +1 | ||
| 20 | 4 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 6 | 6 | 7 | -1 | ||
| 21 | 4 | 1 | 2 | 1 | 0 | 0 | 5 | 8 | 5 | +3 | ||
| 22 | 4 | 1 | 1 | 1 | 0 | 1 | 5 | 3 | 3 | 0 | ||
| 23 | 4 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 | 4 | 5 | 5 | 0 | ||
| 24 | 4 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 | 4 | 2 | 3 | -1 | ||
| 25 | 4 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 | 4 | 2 | 4 | -2 | ||
| 25 | 4 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 | 4 | 2 | 4 | -2 | ||
| 27 | 4 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 | 4 | 7 | 10 | -3 | ||
| 28 | 4 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 | 4 | 6 | 9 | -3 | ||
| 29 | 4 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 | 4 | 5 | 8 | -3 | ||
| 30 | 4 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 | 4 | 5 | 9 | -4 | ||
| 31 | 4 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 | 10 | 9 | +1 | ||
| 32 | 4 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | 3 | 4 | 5 | -1 | ||
| 33 | グループステージ敗退 | 3 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 3 | 0 | |
| 34 | 3 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | 2 | 3 | -1 | ||
| 35 | 3 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | 3 | 5 | -2 | ||
| 36 | 3 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | 1 | 4 | -3 | ||
| 37 | 3 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 2 | 3 | 4 | -1 | ||
| 38 | 3 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 2 | 1 | 5 | -4 | ||
| 39 | 3 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 2 | 6 | -4 | ||
| 40 | 3 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 4 | 10 | -6 | ||
| 41 | 3 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 2 | 10 | -8 | ||
| 42 | 3 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 | 9 | -8 | ||
| 43 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | -4 | ||
| 44 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 8 | -5 | ||
| 45 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 2 | 8 | -6 | ||
| 46 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 2 | 11 | -9 | ||
| 47 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 2 | 12 | -10 | ||
| 48 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 12 | -11 |
出典: FIFA
表彰
賞金
2026年4月、FIFAは参加国すべてへの賞金を確定し、拡大されたトーナメントの総額は8億7100万ドルとなり、前回のトーナメントのほぼ2倍となった。この総額のうち、6億7100万ドルは成績に基づく賞金に割り当てられ、残りの2億ドルは成績に関係なく各チームに支払われた。予選を通過した各チームは準備金として250万ドルを受け取り、グループステージでの敗退と合わせると、1チームあたり最低1250万ドルを受け取り、優勝チームは5250万ドルを受け取った[87][88][89]。
| 順位 | チーム数 | 金額 | |
|---|---|---|---|
| チームごと | 合計 | ||
| 優勝 | 1 | 5000万ドル | 5000万ドル |
| 準優勝 | 1 | 3300万ドル | 3300万ドル |
| 3位 | 1 | 2900万ドル | 2900万ドル |
| 4位 | 1 | 2700万ドル | 2700万ドル |
| ベスト8(5位から8位) | 4 | 1900万ドル | 7600万ドル |
| ベスト16(9位から16位) | 8 | 1500万ドル | 1億2000万ドル |
| ベスト32(17位から32位) | 16 | 1100万ドル | 1億7600万ドル |
| グループステージ敗退(33位以下) | 16 | 1000万ドル | 1億6000万ドル |
| 合計 | 48 | 6億7100万ドル | |
個人賞およびチーム賞
本大会では各選手及びチームに以下の通りに表彰された[90][91][92][93]。
- ゴールデンブーツ:大会最多得点者に贈られる賞。
- ゴールデングローブ賞:大会最優秀ゴールキーパーに贈られる賞。
- ゴールデンボール:大会で最も優れた総合選手に贈られる賞。
- FIFA最優秀若手選手賞:大会で21歳以下の最優秀選手に贈られる賞。
- FIFAフェアプレー賞:ノックアウトステージに進出したチームの中で、最も規律面で優れた成績を収めたチームに授与される。
過去の大会と同様に、FIFAは大会のベストゴールを決めるための一般ユーザー投票用に10ゴールが候補に挙げられた。投票の結果でラウンド32のアルゼンチン対カーボベルデの試合にて延長戦で同点ゴールを決めたカーボベルデ代表のシドニー・ロペス・カブラルが受賞された[94]。
さらに、各試合後には、その試合で最も優れたパフォーマンスと最大のインパクトを示したとみなされる選手に「最優秀選手賞」が贈られる。受賞者はFIFAが実施する一般のオンライン投票によって選ばれている。この賞はアンハイザー・ブッシュ・インベブの展開するライトビールブランド「ミケロブ・ウルトラ」(Michelob ULTRA) がスポンサーとなっており[95]、モハメド・サラーやラミン・ヤマルなどのイスラム教徒の選手は、イスラム教におけるアルコールに関する見解を尊重して、ブランドのないトロフィーを受け取った[96][97]。
テレビ中継
大会公式スポンサー
FIFAパートナー
FIFAワールドカップスポンサー
FIFAワールドカップサポーター
論争
本大会では政治、運営、環境、人権といった多岐にわたる問題をめぐり、数々の論争が発生した。特に、出場資格を得たチームやそのファンに影響を及ぼすドナルド・トランプ第2次政権下における米国の移民・ビザ政策、2026年イラン戦争下におけるイランの参加、メキシコでの麻薬カルテルによる暴力に伴う治安上の懸念、そしてFIFAによるチケットのダイナミック・プライシングの導入などがその主な争点となった。
大会規模の拡大については、これが必ずしも競技レベルの向上につながっていないという意見が上がった[105]。また、本大会で初めて導入されたハイドレーションブレイク(給水タイム)についても、「選手の保護というよりは広告収入拡大ではないか?」[105]といった指摘もあった。
大会終了後にはスポーツイラストレイテッドで「2026年ワールドカップは成功だったのか、それとも失敗だったのか」と題した特集が掲載され、大会期間中に起きた数多くの批判・問題・論争について言及しつつ、イラン代表のビザ問題や下述のバログンの出場停止処分取り消しを巡っての騒動、そしてトランプが優勝トロフィー授与後も壇上に残り続けたシーンなど数多くの問題点を挙げ、「試合以外の話題が大会期間中に何度も支配していた」と指摘した[106]。
トランプ政権による政治介入
アメリカ大統領ドナルド・トランプに独自の平和賞を授与するなど、かねてよりホワイトハウスとの癒着が指摘されていたFIFA会長ジャンニ・インファンティーノが本大会でも物議を醸す。アメリカのFWフォラリン・バログンは、ラウンド32のボスニア・ヘルツェゴビナ戦で後半19分に相手選手の足を踏みつけたとして一発レッドカードを受け、次戦ラウンド16のベルギー戦で欠場を余儀なくされていた。しかしFIFAは7月5日、FIFA懲戒規定第27条を適用し、バログンに見込まれていた1試合の出場停止処分に猶予期間を与え、ベルギー戦への出場を認める決定をした[107]。FIFAが一度決定したレッドカード宣告を変更するのは1962年のFIFAワールドカップ準決勝にて出されていたブラジル代表のガリンシャへのレッドカード宣告を取り消して以来、64年ぶりの事態となった[108][109]。
異例となる取り消し騒動に、ベルギーサッカー協会も即座に抗議する事態となったが、『ワシントン・ポスト』によると、トランプ大統領がFIFAに直接、バログンの処分の猶予を求めるよう政治的介入したとされる。この動きについては主要各国のメディアも大きく報じ、イギリス『テレグラフ』は「驚くべき介入により、ワールドカップの信頼度は地に落ちた」と糾弾した[107]。FIFA前会長のゼップ・ブラッターは「サッカーは決して政治の道具にされてはならない」と裁定を批判した[110]。6日にはトランプもFIFA会長に見直しを求めたことを認め、問題のプレーを「ファウルだとは思わなかった」と主張。「彼(インファンティーノ)にそういう気持ちを伝えただけだ。どうしろと言ったわけではない」と語った。審判についても「過去を調べれば、少し疑わしい人物だ」と根拠を示さず資質に疑義を呈した[111]。
開催国の米国に有利な判断に、トランプは自身のSNSで「正しいことを行い、大きな不正を是正したFIFAに感謝する」と投稿[112]。ホワイトハウスもこの報道に対しSNSで「USA-USA-USA」と応じた。
ラウンド16・ベルギー戦にバログンは先発出場したが、アメリカはベルギーに1-4で大敗した[113][114]。ベルギーは、ゴール後のパフォーマンスでトランプ・ダンスを思わせる踊りを披露。また、試合直後にベルギー代表の公式Xは4点目を決めた際の写真に「これも覆してみろ」とのコメントを添えて投稿した[114][115]。
人種差別や差別の事例
選手に対するオンライン上での人種差別的な暴言
オランダは決勝トーナメントでPK戦の末にモロッコ相手に敗れたが、大会敗退後にはPKを外したジャスティン・クライファート、クインテン・ティンバー、クリセンシオ・サマービルを含む複数のオランダ代表の選手達が、SNS上で人種差別的な暴言や誹謗中傷、ヘイトクライムの被害を受けた[116][117]。オランダのミルヤム・ステルクスポーツ担当大臣は、選手達が受けた被害について「極めて遺憾」と非難し、事案によっては警察に捜査を依頼する可能性があると述べた[118]。
ドイツは決勝トーナメントでパラグアイ相手に敗れたが、試合後移民としてのルーツを持つドイツ代表の選手達を標的とした、公式な署名活動が存在するという情報がオンライン上にて拡散されたが、後にこれは誤情報であることが判明した[119]。
ファンによる暴力行為、暴動、および群衆による騒乱
トロント警察官への暴行
6月12日に行われたグループステージでのカナダ対ボスニア・ヘルツェゴビナの試合中、ボスニア・ヘルツェゴビナのサポーター席でファン同士のトラブルに対応していたトロント市警の警察官2名に対し、このサポーター席にいたドイツ国籍の男2名が物を警官へ投げつけ、逮捕される事件が発生した[120]。ドイツ国籍の男性2名は公務執行妨害(警察官への暴行)の容疑で起訴され、被害を受けた警察官2名は軽傷を負い治療を受けた[120]。
コペンハーゲンでのパブリックビューイング中にスウェーデンのファンが死亡
6月30日、スウェーデン警察の警察官(非番中)であったスウェーデン国籍の男性が、コペンハーゲンのアイランズ・ブリッゲ地区にあるワールドカップのパブリックビューイング中に暴行を受け、死亡した[121]。このパブリックビューイング会場には、その日の夜に行われる予定であったスウェーデン対フランス戦の前に、ノルウェー対コートジボワール戦をパブリックビューイングで観戦しようと多くの人々が集まっており、デンマークの検察当局によると、試合中にゴールが決まった際に口論が発生し、その中で被害男性は殴打されて重傷を負い、その後搬送先の病院で死亡した[121]。
当局が容疑者の写真を公開し情報提供を呼びかけた後、この事件の容疑者が7月3日にコペンハーゲン警察に出頭した。容疑者は捜査の間26日間の勾留を命じられたが、容疑については否認した[121]。この死亡事件を受け、スウェーデンのウルフ・クリステション首相や、被害男性が所属していたヘグランデット警察管区の同僚らから哀悼の意が表明され、同管区では追悼集会も開かれた[121]。また、コペンハーゲン市のヤコブ・ネサガー児童・青少年担当市長は、この事件を受けてアイランズ・ブリッゲでのワールドカップのパブリックビューイングを中止するよう求めた[121]。
大会関係者に対する誹謗中傷
FIFAは6月19日、ワールドカップ開幕以降にSNS上に書き込まれた投稿のうち、約53万件を選手や監督などのチーム関係者への誹謗中傷と特定し削除したと発表したが、これは前回のカタール大会で削除された28万7000件をわずか1週間で上回った[122]。決勝の前日である7月21日時点では、SNS上に投稿された投稿されたコメントで700万件以上が誹謗中傷と判断され、FIFAは非表示にするなどの対応をとった[123]。
塩貝健人やイサク・ヒエンといった選手達が誹謗中傷の被害を受けた[124][125]が、選手や監督だけでなく主審も対象となっており、日本対スウェーデン戦で主審を務めたイバン・バルトンも日本のサッカーファンから誹謗中傷を受けた[126][127]。
審判の判定を巡る論争
日本対ブラジル
ラウンド32のブラジル対日本は、後半11分に日本の左サイドから攻めたMF中村敬斗が中央へ返したボールがブラジルのダニーロのヘッドに当たってゴールラインを割ったが、この試合の主審であるマウリツィオ・マリアーニ(イタリア)は「ブラジルのゴールキック」の判定とした。今大会から、VARは「間違って与えられたコーナーキック」も介入の対象となったが、「誤って与えられたゴールキック」は対象でなく、VARは介入できなかった。この判定の直後のプレーでブラジルMFカゼミーロの同点ゴールが生まれたため、日本国内で物議を醸した[128][129]。
アルゼンチン対エジプト
ラウンド16のアルゼンチン対エジプトは、後半13分に、モハメド・サラーとモスターファ・ジーコのカウンターでエジプトが2点目を挙げた思われたが、プレーを大きくさかのぼってエジプトの反則があったとして、VARが介入。主審のフランソワ・ルテクシエ(フランス)はエジプトMFマルワン・アティアがアルゼンチンDFリサンドロ・マルティネスの足を踏んだとして得点を取り消す。この反則のあったプレーが「アルゼンチンの攻撃中」に発生したものだとして、物議を醸した[130]。一方で、エジプトのゴールの起点ともなった(直接の因果関係のある)プレーでもあり、VARでの取り消しは妥当という意見もある[131]。
このVARによる得点取り消しの後、改めてジーコがゴールしエジプトが2点リードとするが、アルゼンチンが後半アディショナルタイムにエンソ・フェルナンデスのゴールで逆転勝ちを収める。しかし、このプレーの前にエジプトのサラーからボールを奪ったフリアン・アルバレスのプレーが前述のプレーと同様だったとして、さらにはアルゼンチンのアレクシス・マック・アリスターがエジプトのハムディ・ファティを引っ張ったとしてVARの介入を要求するが認められず、ルテクシエ主審及びVARの判定に一貫性がないと批判の対象となった[132][133][134][135]。しかし、2つのプレーを個別に見ると、アルゼンチンのマルティネスへの反則は明らかに足を踏んでおり、取り消しは妥当で、サラーへのそれはサッカーにつきもののコンタクトで、試合進行をつかさどる審判の「流すか、取るか」の裁量の範囲内にあるものだった、という指摘もある[131]。
エジプトサッカー協会は当該試合の審判団を追放する事をFIFAに要請、オーストラリアでは、「エジプトのジコがFIFAの八百長を非難して、メッシ擁護陰謀論が爆発的に広がった」と報じた[136]。
準決勝 アルゼンチン対イングランド
準決勝のアルゼンチン対イングランド戦において、アルゼンチンが2-1で逆転勝利を収めた。その試合後にアルゼンチンの選手たちがピッチで「Las Malvinas son Argentinas」(マルビナス(「マルビナス」はフォークランド諸島のアルゼンチンでの名称)はアルゼンチンのものだ)と書かれたフォークランド諸島に対する自国の領有権を主張する横断幕を掲げた[137]。FIFAは試合中の政治的・宗教的・個人的な発言を禁じる厳格な規定を設けており[138]、国際サッカー連盟(FIFA)から処分を受ける可能性が出ていると報道された[137]。フォークランド諸島を実効支配するイギリス政府はパフォーマンスに強く反発し、FIFAに徹底調査を求める声に賛同したが、ホワイトハウスのFIFA対策本部長アンドルー・ジュリアーニは7月17日、憲法修正第1条の権利を主張し「米国はこうした表現に制裁を科さない」意向を示した[138]。最終的に大会期間中には処分は下されなかった。なお、2014年にはスロベニアとの親善試合前にアルゼンチンの選手たちが同じメッセージの横断幕を掲げたとして、FIFAがアルゼンチン・サッカー協会に2万ポンドの罰金を科したことがあった[137]。
決勝 アルゼンチン対スペイン
決勝のアルゼンチン対スペイン戦にて、スペインが延長戦の上1-0にてアルゼンチンに勝利し優勝したが、試合終了後ピッチ上でレアンドロ・パレデスがエリック・ガルシアを突き飛ばし、ガビを押し倒した後、両チームが入り乱れる大乱闘が勃発し[139]、本件についてFIFAが調査に入り、懲罰が追加される可能性があるとの報道がある[140]。
環境への負荷
シンクタンク・新気象研究所は、本大会を「史上最も地球を汚染するワールドカップ」と呼んだ[141]。出場国と試合数が増えたことに加え、広大な3か国の移動に飛行機が多用された結果、温室効果ガスの排出量が増えたという[141]。また、大会期間中、インファンティーノが試合会場間をプライベートジェットで移動していたことも問題視された[141][142][143][144]。他方、石油大手のサウジアラムコが最上位スポンサーであるFIFAパートナーの一員となっていたことを問題視する声もあった[101]。
その他
- 日本では本大会に対する興味・関心について複数の媒体で調査が行われた。「Ponta」を運営するロイヤリティマーケティングが会員向けに実施した意識調査では、本大会の観戦意向について、48.7%が「多分見ない」と回答する一方、それ以外の51.3%が何らかの形で観戦意向があると回答。このうち28.5%は「日本代表の試合を観る予定」と回答している[145]。マーケティングリサーチを手がけるSkyfallが2026年2月に実施したスポーツ観戦に関する調査における「2026年に行われるスポーツ大会の観戦意向」では本大会が2026年ミラノ・コルティナオリンピック・パラリンピック (49.2%) に次いで2番目の関心を集め (44.6%)、2026 ワールド・ベースボール・クラシック (41.9%) を上回った[146]。またクロス・マーケティングが2026年6月中旬に実施した調査では、本大会に興味・関心があると回答した割合は40.6%で、女性より男性の方が、さらには年代が上がるほど関心が高まる傾向が見られる一方、20代から30代では全く興味・関心がないとの回答が半数近くを占めた[147]。
- アメリカ合衆国での本大会に対する興味・関心について、調査会社ユーガブが5月下旬に実施した調査によると、本大会に「非常に関心がある」と回答した人は13%、「やや関心がある」と回答した人が16%で、過半数の54%が今大会に「全く関心がない」と回答、「あまり関心がない」の14%とあわせて約7割が関心を示さなかった[148][149]。本大会を観戦するかの問いに対しては、59%が「全く見ないだろう」と答え、「観戦できるときに観戦する」(16%)、「特定の試合を観戦する」(11%)、「毎日観戦する」(5%) の回答を上回った[148]。また、アメリカ代表の試戦チケットにいくらなら払っても良いかとの問いに対しては、14%が「100ドル(約1万6千円)以下」、7%が「100ドルから299ドル(約4万8千円)」、4%が「300ドルから599ドル(約9万6千円)」という結果となった[148]。ブルームバーグは5月に行った今大会についての世論調査の結果を6月10日に発表したが、過半数が自宅でテレビ観戦しないだろうと回答し、「絶対に見る」と答えたのは13%にとどまった[150]。ワールドカップへの関心が乏しい要因の一つに情報不足を挙げ、認知されている情報も入場券価格の高騰など否定的なものが多かった[150]。
- フジテレビで放送されたラウンド32の日本対ブラジル戦の平均世帯視聴率は15.9%、個人視聴率は8.4%だったが、これはワールドカップでの日本代表の試合中継では最も低い数字・ワースト視聴率を記録したと一部メディアで報じられている[151]が、これは試合開始が日本時間の深夜2時だったことや、試合中の発言がSNS上で話題となっていた本田圭佑が同時間帯に中継されていたNHK-BSで解説者として出演していたことが影響したと推測されている[152]。
- 日本でマーケティングリサーチを手がけるリサートが本大会期間中の7月14日に行った、本大会における意識・行動調査によると、期間中に1試合でも観戦した人の割合は全体の49.1%で、男性は全ての年齢層で過半数となった一方、女性は全ての年齢層で半数を下回った。また、観戦者は非観戦者と比べて、日常生活のモチベーションが上がった人が多いという結果も得られた[153]。
- 本大会で史上初の8強入りしたノルウェー代表のサポーターが考案したチャント「バイキング・ロー」は、本大会を通じて大きな話題となり、ノルウェー代表の試合にとどまらず決勝戦のハーフタイムショーでも披露される[154]など、2026 FIFAワールドカップを象徴する光景の一つとなった[155]。
