スローハンド (アルバム)

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リリース
録音 1977年5月
オリンピック・スタジオ(ロンドン)
時間
『スローハンド』
エリック・クラプトンスタジオ・アルバム
リリース
録音 1977年5月
オリンピック・スタジオ(ロンドン)
ジャンル ロック
時間
レーベル RSOレコード
プロデュース グリン・ジョンズ
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
後述
エリック・クラプトン アルバム 年表
ノー・リーズン・トゥ・クライ
(1976)
スローハンド
(1977)
バックレス
(1978)
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スローハンド』(Slowhand)は、エリック・クラプトン1977年に発表したオリジナルアルバムアメリカで2位[1]イギリスで23位[2]を記録。

1974年発表の『461 オーシャン・ブールヴァード』以降のクラプトンの作品は、アメリカやジャマイカのスタジオでレコーディングされたが、本作は久し振りに母国イギリスでのレコーディングとなった。使用されたのは、レッド・ツェッペリンの『I』やローリング・ストーンズの『ベガーズ・バンケット』、『レット・イット・ブリード』等、数々の名作が制作されたロンドンにあるオリンピック・スタジオ。クラプトンは本作のプロデューサーに、ストーンズやザ・フー等との仕事で知られるグリン・ジョンズを指名した。クラプトンがジョンズをプロデューサーとして迎えたのはこれが初[注釈 1]。サポート・メンバーは、1974年からのレギュラー・バンドに、元キング・クリムゾンメル・コリンズを加えた編成。また、1975年よりバックコーラスとして参加しているマーシー・レヴィが、収録曲「レイ・ダウン・サリー」と「ザ・コア」の2曲をクラプトンと共作し、後者ではクラプトンとリードボーカルを分け合っている。「レイ・ダウン・サリー」のシングルヒットが、レヴィにその後作曲家としてのキャリアを選ばせる契機になった[3]

レコーディングは1977年5月2日に始まり、ミキシングも含めおよそ6週間で完成した。タイトルの『スローハンド』は、若き日のクラプトンがギターを張り替えるのに時間がかかったことを、ジョルジオ・ゴメルスキーがからかって付けたニックネームである[3]。ジャケットデザインはクラプトン自身が担当し、カヴァーは浅沼ワタルの写真を加工してデザインされた[4]

評価

『スローハンド』は、アメリカのBillboard 200で2位まで上昇し、合計74週間チャートインし続け[3]トリプルプラチナを獲得する大ヒットとなった。カナダでも2位を記録する大ヒットとなっている。一方本国イギリスでは23位に留まっており、順位では前作『ノー・リーズン・トゥ・クライ』を下回ったものの[5]、セールスでは前作を上回りゴールドアルバムも獲得した。本作からの第1弾シングルである「レイ・ダウン・サリー」はアメリカのBillboard Hot 100で3位[1]、またクラプトンが当時の妻、パティ・ボイドに捧げた「ワンダフル・トゥナイト」も同チャートで16位[1]日本オリコン洋楽チャートでは1位を記録する(1992年)[6][注釈 2]ヒットとなった。

ローリング・ストーン誌のジョン・スウェンソンは、「クラプトンの演奏は以前より繊細になったが、楽曲は特に『ネクスト・タイム・ユー・シー・ハー』において『ブルースの本質である恐ろしい道徳的権威と我慢強い自己正当化』に触れている点で、心理的に考えさせられる興味深いものだ」と評した[7]。スティーブン・トーマス・アーレウィンは、オールミュージックのレビューにおいて「バンドの演奏に見られる自信に満ちた卓越した技量と、楽曲の多様性が相まって、『スローハンド』は『461オーシャン・ブールヴァード』と並ぶ、エリック・クラプトンの最高傑作アルバムとなった」と書いている[8]。一方、ロバート・クリストガウは「『レイ・ダウン・サリー』では少なくともソウルが感じられるが、アルバムで最も味わい深いソロはジョージ・テリーに譲られており、4年前にはピート・タウンゼント風の歌手へと変貌しつつあったエリックが、今や声を潰したかのような歌声だ。一体何をしていたのか」と、否定的に評している[9]

『スローハンド』は、2003年にローリングストーン誌の「史上最高のアルバム500選」で325位にランクインし[10]、2012年にも329位にランクインした[11]

リイシュー

本作の発売から35年となる2012年、『35thアニヴァーサリー・エディション』がリリースされた。オリジナル曲はリマスターされ、1CD、1LP、2CDのデラックス・エディション、3CD/1DVD/1LPのスーパー・デラックス・エディション、デジタル配信の5形態でリリースされた。デラックス・エディションおよびスーパー・デラックス・エディションでは、完全未発表曲3曲を含んだ4曲がボーナストラックとして追加され、さらに1977年4月27日にハマースミス・オデオンで行われたコンサートのライブ音源が収録されている。スーパー・デラックス・エディションでは、ハマースミス・オデオン公演からさらに5曲が追加収録され、またオリジナルアルバムを5.1サラウンドにミックスしたDVDオーディオも同梱されている。なおライブ音源は、『スローハンド』レコーディング前のものであるため、本作の収録曲からは1曲も採り上げられていない。[12]

収録曲

オリジナルアルバム(1977年)

  • Side 1
  1. コカイン - Cocaine (J. J. Cale) - 3:42
  2. ワンダフル・トゥナイト - Wonderful Tonight (Eric Clapton) - 3:42
  3. レイ・ダウン・サリー - Lay Down Sally (E. Clapton, Marcy Levy, George Terry) - 3:52
  4. ネクスト・タイム・ユー・シー・ハー - Next Time You See Her (E. Clapton) - 4:02
  5. ウィ・アー・オール・ザ・ウェイ - We're All the Way (Don Williams) - 2:31
  • Side 2
  1. ザ・コア - The Core (E. Clapton, M. Levy) - 8:42
  2. メイ・ユー・ネヴァー - May You Never (John Martyn) - 3:00
  3. ミーン・オールド・フリスコ - Mean Old Frisco (Arthur Crudup) - 4:38
  4. ピーチェズ・アンド・ディーゼル - Peaches and Diesel (E. Clapton, Albhy Galuten) - 4:50

35thアニヴァーサリー・デラックス・エディション(2012年)

  • Disc 1

 ※1.~9. オリジナルアルバム

  1. ルッキング・アット・ザ・レイン - Looking At The Rain (Gordon Lightfoot) - 3:39
  2. アルバータ - Alberta (Traditional) - 2:40
  3. グレイハウンド・バス - Greyhound Bus (E. Clapton) - 2:57
  4. スターズ、ストレイズ・アンド・アシュトレイズ - Stars, Strays And Ashtrays (E. Clapton) - 4:36
  • Disc 2 (ライヴ・アット・ハマースミス・オデオン 1977年4月27日)
  1. テル・ザ・トゥルース - Tell The Truth (E. Clapton, Bobby Whitlock) - 9:00
  2. 天国への扉 - Knocking On Heaven's Door (Bob Dylan) - 5:18
  3. ステディ・ローリング・マン - Steady Rollin' Man (Robert Johnson) - 6:55
  4. マイ・ウェイ・ホーム - Can't Find My Way Home (Steve Winwood) - 6:06
  5. ファーザー・オン・アップ・ザ・ロード - Further On Up The Road (Joe Vease, Don Robey) - 6:35
  6. ストーミー・マンデイ - Stormy Monday (T-Bone Walker) - 12:42
  7. バッジ - Badge (E. Clapton, George Harrison) - 8:02
  8. アイ・ショット・ザ・シェリフ - I Shot The Sheriff (Bob Marley) - 14:04
  9. いとしのレイラ - Layla (E. Clapton, Jim Gordon) - 6:02

パーソネル

参加ミュージシャン

スタッフ

  • グリン・ジョンズ - プロデューサー、レコーディングエンジニア
  • El & Nell Ink. (デヴィッド・スチュワート、ネロ) - アートディレクション、デザイン
  • ジョナサン・デント - アートワーク
  • 浅沼ワタル - 写真撮影(アウタースリーヴ)
  • アンディ・シーモア - 写真撮影(インナースリーヴ)

ヒットチャート

チャート (1977–1978) 最高位
オーストラリア (Kent Music Report)[13] 46
カナダ (RPM)[14]2
オランダ (MegaCharts)[15]17
日本 (Oricon)[16] 35
ニュージーランド (RMNZ)[17]32
ノルウェー (VG-lista)[18]5
スウェーデン (Sverigetopplistan)[19]41
UK アルバムズ (OCC)[20]23
US Billboard 200[21]2
チャート (2012–2013) 最高位
ベルギー (Ultratop Flanders)[22]130
ベルギー (Ultratop Wallonia)[23]89
Croatian International Albums (HDU)[24]20
ドイツ (Offizielle Top 100)[25]66
US Top Catalog Albums (Billboard)[26]48
チャート (2025) 最高位
ギリシャ (IFPI)[27] 29
US Top Blues Albums (Billboard)[28]1

ゴールドディスク

脚注

外部リンク

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