ゾエア
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具体例

例えばカニ類の場合、孵化によって海中に放出される幼生は、1つの塊になった頭胸部と、細長く伸びた腹部を持つ[3]。頭胸部はおおよそ球形をなし、全体を背甲が覆う。背甲の前端から前方に、背面後方から後ろに、それに左右に1対、計4本の先端が鋭くとがった棘状突起を持つ。頭胸部には発達した1対の複眼があり、触角や口器を構成する大顎や小顎などは全て小さくまとまり、遊泳に与らない。胸部からは2枝型の2対の付属肢が長く伸び、これが遊泳に用いられる。他に、腹部を強く曲げることで跳躍するように動くこともできる。この時期がゾエアと呼ばれる。カニの場合、この段階の次には頭胸部がやや平らになり、ゾエアの遊泳肢は顎脚として小さく収まり、胸部には鋏を含めて5対の歩脚がそろう。腹部はやや細長く後方に伸び、そこにある付属肢で遊泳する。これをメガロパという[1]。
体制
MXP1-3が第1-3顎脚
一般に、甲殻類では発生が進むにつれて体節と付属肢が増えてゆくが、この目ではそれに応じて遊泳に使われる付属肢が後方のそれに移行する[4]。すなわち、ノープリウスでは触角が遊泳に使われ、ゾエアでは胸部付属肢が、そしてそれに続くメガロパでは腹部の付属肢を用いて泳ぐようになる。
ゾエアの構造は大きく頭胸部と腹部に区別される。頭胸部は背甲に覆われ、ここに棘状突起を持つ場合が多い。頭部には1対の眼があるが、少なくとも初期のゾエアでは眼柄はない。頭部の付属肢としては第1触角、第2触角、大顎、第1小顎、第2小顎があり、それらは小さくまとまっている。それに続く胸部には第1顎脚、第2顎脚、第3顎脚、それに次いで第1から第5までの胸脚があるが、この時期の初期には第1胸脚以降は未発達の原基の状態にある。腹部の各節にある腹肢も未発達となっている。腹部末端の節は尾節で、種によって様々な形をなす。
