おそらくツァイホンは、10個の頸椎・13個の胴椎・5個の仙椎・26個の尾椎を持っていた。胴椎には空隙はない。尾は短く、長さは 178 mm である。「横突起が完全に消失した直後」として定義される尾中間部の変換点は、第7尾椎と第8尾椎の間にある。尾椎は後方へ向かうにつれて細長くなっていく[1]。
前肢は比較的短く、後肢の 60% の長さである。特に上腕骨が短く、長さ 42.1 mm で大腿骨長の 60% の長さであるが、Anchiornis でその比が 100% となっているのと対照的である。尺骨は上腕部より長く、これは一般的に獣脚類の中では飛行鳥類に限定される特徴である。尺骨長は 47.2 mm で、軽く湾曲している。手掌部では第I中手骨(伝統的な番号付けを採った場合、3本の指は第I指/第II指/第III指となる)は相対的に長く第III中手骨の約40%の長さを持ち、第III中手骨は頑健で第III指の第3指節骨は第1指節骨と第2指節骨を合わせたよりも長く、これら全てはトロオドン科で典型的に見られる比率である[1]。
骨盤では、腸骨翼は股関節前方が長くなっているが後方では短く微かに下方へ湾曲する。恥骨はわずかに後方へ向かう。恥骨先端はウネンラギア科 (Unenlagiidae) と同じようにカギ型になっている。坐骨は 20.5 mm の長さがある。これは比較的短い上に側面から見ると幅広く、平らな帯状の形状をしている。坐骨前縁にある閉鎖突起 (obturator process) は長方形をしているが、これはコエルロサウルス類の中では希少な事例である(同じく長方形のアンキオルニスや始祖鳥を除く他の全てのコエルロサウルス類は三角形の閉鎖突起を持つ)[1]。
後肢は非常に長く、胴体部の 3.1 倍の長さを持つ。大腿骨は伸張し、70.9 mm の長さを持つ。 脛部は約 82 mm の長さがある。脛骨は近位の足根骨と癒合して脛足根骨となっている。第III中足骨の長さは 49 mm で、その上端で第II中足骨と第IV中足骨にある程度はさまれている。第I趾は相対的に短い。第II趾には小型で引き込めるシックルクロウが備わっていた[1]。
ツァイホンの胴部の大羽は、他の非鳥類恐竜の胴部羽毛に比べると長い。頭蓋部と頚部には2種類の羽毛が見られ、1つ目はピンと伸びた2 cm 長の細長いもので、もう1つは 1 cm ほどの長さでもっと波打っている。胸部と四肢の上には、4 cm 長の羽毛が真っ直ぐ平行に羽枝を密にして並んでいる。これらの大羽の内、密集した羽弁を備えた正羽であると確実に同定されるものは無い[1]。
↑ Dececchi,T.A.;Larsson,H.C.E.;Pittman,M.;Habib,M.B.(2020).“11 — High Flyer or High Fashion? A Comparison of Flight Potential among Small-Bodied Paravians”.InPittman, M..Pennaraptoran Theropod Dinosaurs: Past Progress and New Frontiers.Bulletin of American Museum of Natural History.pp.295–320