ツァスタバ M91
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M91は、ツァスタバ社が旧ソ連製のカラシニコフ自動小銃(AK)シリーズをベースに開発したガス圧作動方式の半自動狙撃銃で、同じくツァスタバ社が開発したM76狙撃銃を改良したモデルである[1][2][3]。スケルトンストックや銃身長などの外観は旧ソ連製のドラグノフ狙撃銃によく似ているものの、内部構造はAKベースであり大きく異なる[1][2][4]。
歩兵用のAKをベースにした設計のため、射距離90メートルでの集弾性能は38ミリと精密射撃に特化した専用の狙撃銃と比べ劣るが、小銃の訓練を受けた射手が同じ感覚で使用できるなどのメリットもある[1]。いわゆる「マークスマン・ライフル」的立ち位置の銃であり、各歩兵分隊に1丁を配備する想定で設計されている[3]。
使用弾薬は、M76が7.92x57mmモーゼル弾を採用していたのに対し、M91ではドラグノフと同じ東側諸国の標準弾薬である7.62x54mmR弾を採用した[1][3]。弾倉は10発入りの着脱可能な箱型弾倉で、全弾を撃ち切るとフォロアーがボルトを後退位置でストップさせる機能がある[1][2][3]。
レシーバーはプレス加工されたスチール製で、左側面に各種照準器を取り付けるためのレールがある[3]。標準ではこのレールにユーゴスラビア製の可変倍率スコープを装備するが、アイアンサイトも装備されている[1][2]。スコープとアイアンサイトには射距離1,000メートルまでの目盛りが用意されているが、通常は800メートル以内での狙撃に使用される[1]。
銃身は冷間鍛造でつくられ、クロームメッキが施されている[3]。銃口部には着剣ラグが用意され銃剣を装着することができ、またフラッシュハイダーの上からサプレッサーを取り付けることが可能である[1]。調整可能なガスレギュレーターを備えており、外気温などに応じてガス流量を3段階で調整することができる[3]。
現行モデルでは、ストックやハンドガード、マガジンがポリマー製となっている[3][5]。
2026年時点で、セルビアの本家ツァスタバ・アームズ社HPの製品一覧に軍用狙撃銃として掲載されている[5]。また、民間市場向けに輸出も行われており、ツァスタバ・アームズUSA社HPの製品一覧にもスポーツライフルとして掲載されている[3][6]。