トロポン
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| 物質名 | |||
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Cyclohepta-2,4,6-trien-1-one | |||
別名 Cyclohepta-2,4,6-trienone | |||
| 識別情報 | |||
3D model (JSmol) |
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| ChemSpider | |||
| ECHA InfoCard | 100.007.933 | ||
PubChem CID |
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| UNII | |||
CompTox Dashboard (EPA) |
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| 性質 | |||
| C7H6O | |||
| モル質量 | 106.12 g/mol | ||
| 密度 | 1.094 g/mL | ||
| 沸点 | 113 °C (235 °F; 386 K) (15 mmHg) | ||
| 危険性 | |||
| 引火点 | > 113 °C (235 °F; 386 K) | ||
トロポン(tropone)または2,4,6-シクロヘプタトリエン-1-オン(2,4,6-cycloheptatrien-1-one)は、非ベンゼノイド芳香族として、有機化学における重要性を持つ有機化合物である[2]。トロポンは3つの共役アルケン基とケト基を持つ7つの炭素原子からなる環で構成される。関連化合物のトロポロン(2-ヒドロキシ-2,4,6-シクロヘプタトリエン-1-オン)はケト基の隣にヒドロキシ基を有する。
トロポン構造は、コルヒチンやスチピタチン酸、ヒノキチオール、プベルル酸といった生体分子において見られる。
トロポンは1951年から知られており、「シクロヘプタトリエニリウムオキシド」とも呼ばれる。トロポロンの名称は1945年に芳香族としての性質と結び付けて、マイケル・J・S・デュワーによって命名された[3]。
1945年、デュワーはトロポン類が芳香族性を有すると提唱した。カルボニル基は分極し、炭素原子上に部分正電荷、酸素原子上に部分負電荷を有する (A)。炭素原子が完全な正電荷を持つ極端な場合 (B) は、芳香族6電子系であるトロピリウムイオン環 (C) が形成される。

トロポロン (E) は酸性であり、pKaは7(フェノール 〔10〕と安息香酸〔4〕の間)である。フェノールと比較して酸性度が上がったのは、通常の共鳴安定化のためである。トロポン類とそれほどではないにせよトロポロン類は塩基性 (D) も示し、これは芳香族安定化が理由である。この性質は酸と容易に塩を形成することで観察できる。シクロヘプタノンの双極子モーメントがわずか3.04 D(デバイ)なのに対して、トロポンの双極子モーメントは4.17 デバイであり、これも芳香族性の証拠とみることができる。


