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バゴー地方域

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バゴー地方域(バゴーちほういき、ビルマ語: ပဲခူးတိုင်းဒေသကြီး、英語: Bago Region)はミャンマーの行政区画である。地方域の首都はバゴー(旧称は「ペグー」)で、ミャンマー第四の都市である。その他、タウングー(旧称は「トングー」)とピイがある。

州都 バゴー
地域 下ビルマ
面積 39,404 km²
人口 5,014,000
概要 ပဲခူးတိုင်းဒေသကြီးバゴー地方域 (MLCTS: pai: ku: tuing:), 州都 ...
ပဲခူးတိုင်းဒေသကြီး
バゴー地方域
(MLCTS: pai: ku: tuing:)
州都 バゴー
地域 下ビルマ
面積 39,404 km²
人口 5,014,000
民族 ビルマ族、カレン族、モン族、シャン族、インド系ビルマ人、中国系ビルマ人、アングロ・ビルマ
宗教 仏教、イスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教
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旗

歴史

バゴー地方域の歴史は、下ビルマにおけるモン族の興隆と、それに続くビルマ族王朝との争覇の歴史である。

紀元後、モン族によってタトン王国(英語版)などの都市国家が形成された。13世紀にパガン王朝が崩壊すると、モン族はバゴー(ペグー)を首都とするペグー王朝を建国し、海上交易の拠点として繁栄を極めた。16世紀にはビルマ族のタウングー王朝がバゴーを占領して首都を移し、ミャンマー全域を支配する帝国へと拡大したが、後に首都は北部のインワ(英語版)(アヴァ)へと再移転された。

19世紀、第二次英緬戦争(1852年)の結果、バゴーを含む下ビルマはイギリスに併合された。植民地政府の下でエーヤワディー・デルタの開拓が進み、バゴーは世界的な米の輸出拠点として急速な発展を遂げた。

1948年のビルマ独立後は「バゴー管区」として行政区画が整備され、2008年憲法により現在の「バゴー地方域」へと名称が変更された。

地理

バゴー地方域はミャンマーの中央南部に位置し、北緯17度19分から19度28分、東経94度45分から97度10分の間に広がる。面積は14,038平方マイル(約36,360平方キロメートル)であり、北はマグウェ地方域およびマンダレー地方域、東はカレン州およびモン州、南はヤンゴン地方域、西はエーヤワディー地方域およびラカイン州と接している[1]。

地域の中央部には、ミャンマーの屋台骨とも言われるバゴー山脈(英語版)(ペグー山脈)が南北に貫いている。この山脈はそれほど標高は高くないものの、良質なチーク材の産地として知られる広大な森林地帯を形成している。また、地方域の西端にはラカイン州との境界を成す険しいアラカン山脈(ラカイン山脈)がそびえ、平野部への季節風を遮る壁の役割を果たしている[1]。

バゴー地方域の水系は、主に3つの主要河川によって構成され、地域の経済と農業を支える基盤となっている。

地方域の西部を南北に流れるエーヤワディー川の流域には、広大で肥沃な沖積平野が広がり、ピイ(プローム)などの主要都市がこの大河沿いに発展して古くから水上交通の動脈として機能してきた。一方、中央のバゴー山脈の東側を流れるシッタン川(シッタウン川)は、東部の山地との間に平坦な耕作地を形成しており、ミャンマー屈指の米作地帯となっている。これらに加え、地方域南部の首府バゴー付近を流れるバゴー川が、ヤンゴン方面へと続く重要な水路として機能している[1]。

気候は熱帯地域に特有の三つの季節(雨季、寒季、熱季)によって構成されている。11月から1月までの寒季、2月から5月までの熱季を経て、6月から10月の雨季にはモンスーンの影響で年間降水量は地域により約2,500mmから3,300mmに達する。ただし、地方域の北端部は、中央乾帯(ドライゾーン)から続く伝統的な「アニャー」の南限に位置しており、南部と比較して降水量が少なく乾燥した気候特性を併せ持っている[1]。

行政区画

バゴー地方域の地図。
  バゴー県(英語版)

バゴー、タナッピン(英語版)、カワー(英語版)、ウォー(英語版)

  ニャウンレービン県(英語版)

ニャウンレービン(英語版)、チャウッタガー(英語版)、シュエジン(英語版)、ダイッウー(英語版)、チャウッチー(英語版)

  タウングー県(英語版)

タウングー、イェダーシェー(英語版)、ピュー(英語版)、オットウィン(英語版)、タンタビン(英語版)

  ピイ県(英語版)
  ターヤワディ県(英語版)

ジョビンガウッ(英語版)、レッパダン(英語版)、ミンラ(英語版)、モーニョー(英語版)、オッポー(英語版)、ジィゴン(英語版)、ターヤーワディ(英語版)

  ナッタリン県(英語版)

ナッタリン(英語版)、ジーゴン(英語版)、テゴン(英語版)、パウンデー(英語版)

隣接行政区画

人口動態

人口

2024年国勢調査(暫定結果)による人口は477万2,015人である[2]。

民族構成と宗教構成

  • 民族構成:内務省総務局(GAD)の2019年報告では、主な民族構成はビルマ族(89.4%)、カレン族(4.75%)、シャン族(1.38%)である[3]。
  • 宗教構成:2014年国勢調査による宗教構成は、仏教(93.5%)、キリスト教(3.0%)、ヒンドゥー教(2.1%)、イスラム教(1.2%)となっている[4]。

経済

バゴー地方域は、下ビルマにおける農業の中心的拠点であると同時に、ミャンマーの国防を支える軍需工業の重要拠点としての側面を持つ[1]。

農業・林業

豊かな水資源と広大な平野を活かした稲作が主産業であり、ミャンマー屈指の「米びつ」として知られる。シッタウン川流域やエーヤワディー川流域では大規模な二期作が行われている。また、中央のバゴー山脈は世界的に有名なチーク材の産地であり、古くから林業が地域の貴重な外貨獲得源となってきた[1]。

工業・商業

南部ではヤンゴンに隣接する地理的優位性を活かし、軽工業や加工貿易が盛んである。首府バゴー周辺には工業団地が整備されており、衣料品や食品加工などの製造業が集積している[1]。

軍需産業(カパサ)

バゴー地方域、特にピイ(プローム)近郊やバゴー山脈の麓には、ミャンマー国防省傘下の国防産業局(DSI)が管理する軍需工場(カパサ)が多数集中している。これらの工場では、小火器から弾薬、重火器に至るまで、ミャンマー軍(国軍)の基幹装備が製造されており、地域の雇用や経済構造において極めて特殊かつ重要な地位を占めている。

交通

ヤンゴンとマンダレーを結ぶ南北の主軸に位置しており、ミャンマー全土の物流・人流を支える交通の要衝である。

陸上交通

  • 道路: 国内最重要幹線であるヤンゴン・マンダレー高速道路および国道1号線(英語版)が南北を貫いている。また、西部のピイを経由してマグウェやラカイン州へと続く幹線道路も整備されており、東西南北の結節点となっている。
  • 鉄道: ミャンマー国鉄の主要路線であるヤンゴン・マンダレー線が通り、バゴー駅は東部のモン州やカレン州(モーラミャイン方面)へ向かう路線の分岐点としても重要な役割を果たしている(cf.ミャンマーの鉄道)。

水上交通

エーヤワディー川とシッタウン川という2つの大河を利用した水運が伝統的に盛んである。特に西部のピイは、歴史的にエーヤワディー川の主要な河港都市として発展してきた。

航空

現在、バゴー近郊ではミャンマー最大級の国際空港となる予定のハンタワディ国際空港の建設プロジェクトが進行している。これが完成すれば、ヤンゴン国際空港を補完・凌駕する空の玄関口として、地域の経済構造を劇的に変化させることが期待されている[5]。

  • ピイ空港(Pyay Airport)
  • タウングー空軍基地(Taungoo Air Base)

脚注

関連項目

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