マサヤ山
ニカラグアのカルデラ火山
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マサヤ山(マサヤさん、英語: Masaya Volcano、スペイン語 Volcán Masaya)は、ニカラグアの首都マナグアから20km南にあるマサヤに位置するカルデラ火山である。 マサヤ山はニカラグアで最初のかつ最大の国立公園であり、ニカラグアの保護区でもある。 この火山はカルデラと火口が重なり合って構成されており、最大のものは楯状火山のLas Sierrasである。 このカルデラ内にはもう一つの噴気孔があり、狭義のマサヤ山にあたる。 狭義のマサヤ山は玄武岩質の溶岩とテフラでできた楯状火山であり、火口が含まれている。 マサヤ・カルデラは、2,500年前に8 km3 (1.9 cu mi)の玄武岩製溶結凝灰岩の噴火によってつくられた。 このカルデラ内では、マサヤ山とニンディリを含む半円錐状の火口から主に噴出された新しい玄武岩の複合体が形成されている。 ニンディリの火口には、マサヤ山やサンチアゴ、ニンディリ、サン・ペドロのピット・クレーターを含む。 ピット・クレーターの壁を観察すると、円錐やピット・クレーターが何度も形成された歴史を見ることができる。
マサヤ山は大量の二酸化硫黄ガスを(活火山であるサンチアゴ火山のクレーターから)排出し続けている。火山学者はこの現象を他のサインとも併せて研究することで火山の活動をより深く理解し、酸性雨の影響や健康被害の可能性を判断している。
歴史

マサヤ山のカルデラの底のほとんどは植生が乏しいアア溶岩で覆われており、過去1,000年ほどの間に表面が再出した。しかし、16世紀以降に噴火した溶岩流は2回だけである。1回目は、1670年当時1kmの幅を持っていた溶岩湖にあったニンディリ火口からの噴火であった。2回目は1772年であり、マサヤ山の丘の側面にある亀裂から噴出した。1772年以降は、1852年にニンディリの火口からと思われるもの以外は、現在も活動が続いているサンチアゴの火口から溶岩が表出している。
マサヤ山の最近の活動は、溶岩で満たされる時もある火口からの継続的なガスの噴出が大半である。しかし、過去50年で爆発事件が何度か起きている[1]。例えば、1999年11月22日に起きた事例は、人工衛星からのデータにより検出されたホットスポットであり、この地に爆発の可能性があることを示している。 2001年4月23日、火口が爆発し、火口底に新たな噴出口が形成された。この爆発により、直径60cmほどの岩がクレーターから500m先まで飛ばされた。訪問客がいた場所にあった車両は破損し、負傷者も出たが、死者はいなかった[2]。 同年10月4日には、爆発による雲がマサヤで確認された。この噴煙は4.6kmの高さまで立ち上った[3]。 2008年、マサヤ山は火山灰と蒸気を噴き出した[4]。 マサヤ山はDeep Earth Carbon Degassing Projectに監視されている。また、火山ガスの排出はMulti-component gas analyzer systemによって計測されており、これによってマグマ上昇によるガスの噴出が感知され、噴火予知の発展に寄与している[5]。
国立公園
地質学的背景


マサヤ山は、中央アメリカ火山帯(CAVF)のニカラグア部分を構成する18の独立した火山の中の1つである。中央アメリカ海溝に沿うカリブプレートの下にあるココスプレートの沈み込み帯によって形成された中央アメリカ火山帯は、グアテマラのタカナ山からコスタリカのイラス火山まで延びている。 西ニカラグアでは、中央アメリカ火山帯がニカラグア窪地(Nicaraguan Depression)を北東のコシグイーナ山からニカラグア湖のマデラス山まで二分している。 ニカラグアの大部分は、北東の内陸高地で形成されている。西ニカラグアは中央アメリカ海溝に沿っている4つの地質学的地域(先白亜紀から白亜紀のオフィオライト群・第三紀の堆積盆地・古第三紀や新第三紀の火山群・第四紀の活火山範囲)で形成されている。
ニコヤの複合体でオフィオライト群が発見された。その複合体はチャートや硬砂岩、ソレアイト系列の枕状溶岩、玄武岩質の集塊岩で形成されており、斑れい岩や輝緑岩、閃緑岩といった岩が混入している。 白亜紀~第三紀の盆地は海洋起源を主とする5つの形態でつくられている。リバス層とブリト層は南東方向に隆起しており、北西側ではわずかに傾斜した海洋性の堆積層(エル・フレイル層)に覆われている。この層は北へと進み、変形していないタマリンド層へと続く。タマリンド層は浅海や湖、陸成堆積物の連続であり、溶岩が点在している。ニカラグア窪地の北東にあるコヨル層とマタガルパ層は、ホンジュラスからコスタリカに走っており、現在も火山活動の証拠を残している。これらは構造地形として識別することができる。
第四紀の火山岩の大半はニカラグア窪地から発見されており、主要な2つの地層(マラビオス層とシエラ層)で構成されている。マラビオス山脈は北西部のコシグイーナ山から始まり、南東のサンクリストバル山やカシータス山、ラ・パルマ山、テリカ山、ロタ山まで続く。 エル・オヨ山やモンテ・ガラン、モモトンボ、モモトンビト山は、マルパイシリョ・カルデラからのイグニンブライトの上に形成されている。 マナグア湖南東には、チリテペ山やネハパ連峰、マサヤ山、アポヨ山、モンバッチョ山が位置している。これらはマサヤ火山を取り囲むシエラ・カルデラから噴出したシエラのイグニンブライト層の上に形成されている。 さらに南のコシボルカ湖(ニカラグア湖)やコンセプシオン山、ザパテラ湖、マデラス山が中央アメリカ火山帯のニカラグア区間の終点を示している。
関連項目
- ニカラグアの火山の一覧
