マートゥータ
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マートゥータ[1]またはマーテル・マートゥータ[1](ラテン語: Matuta, Mater Matuta)はローマ神話に登場する女神[1]。日本語では長母音を省略してマテル・マトゥタ[2]、マテル・マツタとも表記する[3]。
ルクレーティウスは彼女を暁の女神としたが、一般には出産と育児を司る女神として崇拝された[1]。6月11日には女神の祭礼であるマートラーリア (Matralia) が既婚婦人(マートローナ)たちによって祝われた[1]。彼女の神殿はフォルム・ボウァーリウム(Forum Bovarium, 牛市場)にあった[4]。神殿は女奴隷禁制で、禁を破り立ち入った女奴隷は酷く鞭打たれたといわれる(または、祭礼時に神殿内で女奴隷を鞭打つ慣例があった)[注釈 1][1]。
後にギリシア神話の海の女神イーノー(レウコテアー)と同一視された[1]。オウィディウスによれば、彼女は海の女神となってからイタリアに来て、スティムラ (Stimula〈=Semele〉) の聖森でバッケーたちに会い、ディオニューソスの仇であるとして彼女たちに襲われた[4]。マートゥータの叫び声を丁度通りかかったヘルクレースが聞いて助けに駆け付け、彼女をエウアンデルの母カルメンタに預けた[4]。カルメンタは彼女とその子であるポルトゥーヌス[注釈 2]がローマで崇拝されるだろうと教えたという[4]。