ヴォルフガング・クラウザー
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ザ・キング・オブ・ファイターズ
表向きはヨーロッパにある貴族・シュトロハイム家の当主で、真の姿は裏社会を牛耳る闇の帝王。口髭を蓄えており、額に十字の傷痕が刻まれている偉丈夫。2mの身長に体重は150kg近い筋骨隆々の巨躯と凄まじい戦闘能力を持ち、帝王の名にふさわしい風格を備えている。
登場時のデモなどでは鎧を着用した姿を見せるが、戦闘に入る前に脛当てなどを除いて脱ぎ捨て、上半身裸の軽装となる。この鎧はシュトロハイム家に代々伝わる由緒正しいものだが、本人は家の存続などには興味が薄く、いつか「灰色の服を着た男」が自分を迎えに来ることが宿命であると感じている部分がある[1]。
『餓狼伝説2』(以下『餓狼2』と表記)では表社会進出という名目で、格闘大会「キング・オブ・ファイターズ」を開催する。ビリー・カーン(実はギース・ハワードの命令でクラウザーを監視していた)、アクセル・ホーク、ローレンス・ブラッドの3人の部下、通称「三闘士」を引き連れてサウスタウンに乗り込むも、『餓狼2』の参加キャラクターたち(公式ではテリー・ボガード[注 1])によって倒されることになる。『餓狼2』の中間デモでは、初代『餓狼』に登場したキャラクターたち(マイケル・マックス、ダック・キング、リチャード・マイヤ、タン・フー・ルー、ホア・ジャイ)を倒している描写がある。
なお、公式ストーリーコミックにおいては、テリーとの戦闘のほかに、ギースの持っていた秘伝書の入手を目的としていた。しかし、逆に部下として招いたビリーに自身の持っていた秘伝書を奪われる結果となった。
『餓狼2』のその後についてはゲーム中での描写はないが、テリーに敗北後、自決したとされる(どのように自決したかは不明)。しかし、『RB』で死亡したギースが『リアルバウト餓狼伝説スペシャル』(以下『RBS』と表記)では悪夢、『リアルバウト餓狼伝説2』(以下『RB2』と表記)では秦の秘伝書が見せた幻として登場しているのに対してクラウザーは生きて登場しており、『RB』にてビリー、ギース使用時にのみ登場するギースの影武者(シャドウ)はクラウザーがギース亡きあとの北米支配を狙って送り込んだものだという設定[2]もあるが、公式には死亡しているために『RBS』『リアルバウト餓狼伝説スペシャル DOMINATED MIND』(以下『RBSDM』と表記)『RB2』ではパラレルで登場している。また、『餓狼2』のキム・カッファンのエンディングでは生きて登場している。
『餓狼伝説スペシャル』(以下『餓狼SP』と表記)において、ギースとは異母兄弟であることが明らかになった。だが、ギースもクラウザーもお互いの存在は認めておらず、反目し合っている。なお、ギースの異母兄弟という設定はアニメ『バトルファイターズ餓狼伝説2』で作られたものがゲームに逆輸入されたものである。アニメからゲームへの設定の逆輸入はほかにもあるが、このギースとの因縁が最たるものである。また、クラウザーのフルネームやシュトロハイム家の設定は、アニメで初めて明かされた形となっている(それ以前にシュトロハイムの名は一切メディアで記述されていない)。
クラウザーはギースから恐れられており、『RBS』の対戦勝利メッセージではギースはクラウザーに「帝王の気迫をみせてもらった」と一目置く発言をしている。また、テリーの義父のジェフ・ボガードと不知火舞の祖父である不知火半蔵とも過去に対戦して勝利している。しかし、その闘いの際にジェフの「パワーウェイブ」を喰らっており、額の十字傷はその際に負ったものである[注 2]。
『RBS』『RBSDM』『RB2』では『餓狼SP』以前よりも髪が長くなり、上半身の筋肉がさらに膨れ上がった体格になった。
『餓狼2』および『餓狼SP』でのクラウザーステージは、ドイツのミッテルゲビルデ。ステージテーマ曲は、ヴォルフガング・モーツァルト作曲のレクイエム『ニ短調 K.626 Dies irae』(ラテン語: ディエス・イレ)が流れる。荘厳な劇場内で総勢60名のオーケストラ楽団が「怒りの日」を演奏するが、設定では「プレイヤーの視点(ゲーム画面)の後ろに指揮者がいる」とされており、指揮者はゲーム画面には映らない。闘いが始まる前に、クラウザーは「I will chisel your gravestone, sleep well.」(「ここを貴様の墓場にしてやる」)と宣言し、肩当てやマントを脱ぎ捨てる。『リアルバウト餓狼伝説』(以下『RB』と表記)シリーズでは『涙の日 K.626 Lacrimosa』)が流れる[4](背景では雷が落ちる演出がある)。
『ザ・キング・オブ・ファイターズ』(以下『KOF』と表記)シリーズでは『KOF'96』(以下『'96』と表記)でギース、Mr.ビッグとともにボスチームを結成して参戦している。そのエンディングでは、ギースとビッグは相変わらず犬猿の仲であったが、クラウザーはとくに2人とわだかまりはないようで、試合を楽しんでいた。また、同シリーズに登場するルガール・バーンシュタインは、クラウザーの代表的な必殺技「カイザーウェーブ」を模倣して使用している。『KOF'94』(以下『'94』と表記)の餓狼チームのエンディングではギースの次に姿を見せており、この時の2人の台詞には、ルガールを知っていることを匂わせる節がある。その際「テリーたちを倒すのは自分の役目」という趣旨の台詞を言う。また、同じくこの時の2人の台詞から『餓狼2』後のストーリーの設定になっているが、死亡してはおらず、『RBS』『RBSDM』『RB2』同様でパラレルで登場している。
『KOF'97』以降は長らく背景やストライカーとしてしか登場していなかったが、『KOF'98』のリメイク版である『KOF'98 ULTIMATE MATCH』(以下『'98UM』と表記)において操作キャラクターとして再登場することになった。ルガールとの対戦時には、互いに「カイザーウェイブ」を撃ち合い、互いに挑発するという試合前の掛け合いが追加されている。なお、ごくまれにではあるが、特定のタイミングでこの掛け合いをカットすると、通常は相殺されるはずの「カイザーウェイブ」が相手に当たるというバグがある(当たった分はダメージとして減っている)。
カプコンとのクロスオーバー
『頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』ではベガによって倒されていることが、ギースのエンディングで分かる。クラウザーと戦うためにシュトロハイム城を訪れたギースの前に、「クラウザーを葬った」とベガが述べて現れる。そのため、『頂上決戦 最強ファイターズ』ではシュトロハイム城のステージのみ登場している。
SNKとカプコンのクロスオーバー作品である『SNK VS. CAPCOM 激突カードファイターズ』では、シリーズすべてにクラウザーの個別キャラクターカードが登場している。
他のメディアでのクラウザー
- 『コミックボンボン』連載の漫画版『餓狼伝説2』(細井雄二・著)では「リヒャルト」というアンディ・ボガードと瓜二つの亡くなった息子がいた設定になっており、それを理由にチン・シンザンがアンディを拉致していた。また、この漫画版では額の傷は「息子と手合わせしたときに双方の技が暴発して付いた[注 3]」と設定変更されている。
- 『バトルファイターズ餓狼伝説2』ではギースの異母弟という設定が付加されて、それに伴いクラウザーのキャラクター設定も中年から口髭や額の傷が無い26歳の青年に変更されている。格闘宗家たるシュトロハイム家の総帥として国家首脳の外遊における護衛を務めるなど、裏社会のみならず表社会にも影響力を持つ存在だが、幼い頃に父ルドルフを手合わせの最中に殺害して以来「強さ」や「戦い」というものに空しさや疑問を感じている。以上のような設定変更もあってゲームでの「表社会への進出」という目的ではなく、心の空虚を埋め疑問を解消するに足る相手として、義兄ギースを倒したテリーに戦いを挑むという形に変更されている。なお口髭については、キャラクターデザインを担当した大張正己によると「クラウザーなら気分によって髭を剃ることもあるでしょうね」とゲームの開発スタッフからOKをもらったとのことである[注 4]。