加藤直之
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装画家武部本一郎に影響され、SFイラストレーターを志す。千代田デザイナー学院在学時に同人会SFセントラルアートに入り、スタジオぬえ設立メンバーのひとりとなる。テレビアニメ『宇宙戦艦ヤマト』ではぬえのメンバーと共にメカデザイン作業に参加した。
1974年、早川SFコンテスト・アート部門に1位入賞し、早川書房の「SFマガジン」やSF小説の表紙絵や挿絵を描き始める。文庫版『宇宙の戦士』のパワードスーツのイラストは日本のSF界に大きな影響を与えた。また、『銀河英雄伝説』では宇宙艦艇をデザインし、アニメ版のメカニックデザインも担当した。
日本SF大会にて、1979年(第10回)、2008年(第39回)、2009年(第40回)、2010年(第41回)、2011年(第42回)、2014年(第45回)、2017年(第48回)、2019年(第50回)の通算8回星雲賞アート部門を受賞している。1997年、日本出版美術家連盟大賞を受賞。
SF・ファンタジーを中心に、作品世界をリアルに描出する画風が特徴。小説以外にパッケージアートやポスター、広告なども手掛ける。水彩画やアクリル画に加え、1990年代以降、意欲的にコンピュータグラフィックスによる2D/3DCG作品も制作。現在はアナログ/デジタルを併用して作品を描いている。
自転車好きとしても有名。
代表的な仕事
パワードスーツ
SF小説『宇宙の戦士』に登場する機動歩兵の防護強化服をビジュアライズし、早川SF文庫版の表紙・口絵・挿絵などに描いたもの。根強い人気を持ち、SFアニメのリアルロボット路線にも影響を与えた。1975年のSFマガジンに掲載された加藤のイラストを雛形に、スタジオぬえの同僚宮武一貴との共同作業でデザインされた。加藤はその後もOVA版『宇宙の戦士』や立体商品のパッケージイラストを手掛け、文庫版の新表紙も描いた。
立体商品は、宮武が1979年のSFマガジンで公開した5面図を基にしたものが多かったが、2001年に海洋堂がアクションフィギュアを企画した際、加藤が3DCGでモデリングを監修した。兵士が「着用する」前提でプロポーションを見直し、特に小説挿絵の「前屈して卵を拾うポーズ」の再現にこだわっている。この路線はウェーブのプラモデル企画でも継続された。
沈黙の美女
1992年に朝日グラフでシリーズ企画された3DCG作品。グラフィックソフトShadeを用いた立体キャラクター制作の先駆例であり、3次元ヴァーチャルアイドルの原型ともいえる。一般メディアにも注目され、アイドル千葉麗子をモデルとした広告「ヴァーチャル・レイコ」(日立マクセル)へと発展した。