孤独の太陽 (アルバム)
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| 『孤独の太陽』 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 桑田佳祐 の スタジオ・アルバム | ||||
| リリース | ||||
| 録音 |
1994年3月 - 8月 猫に小判STUDIO VICTOR STUDIO | |||
| ジャンル |
ロック フォーク[1] ポップ[2] ブルース[3] | |||
| 時間 | ||||
| レーベル | タイシタレーベル | |||
| プロデュース | 桑田佳祐 | |||
| チャート最高順位 | ||||
| ゴールドディスク | ||||
| 桑田佳祐 アルバム 年表 | ||||
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| EANコード | ||||
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EAN 4988002299928(1994年盤) EAN 4988002417629(2001年盤) | ||||
| 『孤独の太陽』収録のシングル | ||||
| ミュージックビデオ(Full ver.) | ||||
| 「月」 - YouTube 「真夜中のダンディー」 - YouTube |
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| ミュージックビデオ(Short ver.) | ||||
| 「月」 - YouTube 「真夜中のダンディー」 - YouTube |
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『孤独の太陽』(こどくのたいよう、英語: SOLITUDE SOLEIL)は、桑田佳祐の2作目のオリジナル・アルバムで、本作の10曲目の楽曲名でもある。1994年9月23日にCDとカセットテープで発売。発売元はタイシタレーベル。
2001年6月25日にリマスタリングしたCDを再発売している。また、2016年2月26日にはダウンロード配信、2019年12月20日にはストリーミング配信を開始した[6][7]。
前作『Keisuke Kuwata』から約6年2か月ぶりとなる作品[8]。本作は桑田が「自分はこのままでいいのだろうか」と思ったことから前年まで続いたサザンオールスターズの活動を一時的に休止して制作に取り掛かり、発表された[2]。「名曲はギター1本で歌える」というロックの基本のコンセプトで作られ[9]、サザンの楽曲とは対照的な内向的な歌詞とアコースティックサウンドを全面に押し出している。また、製作期間中であった1994年2月に桑田の母が心筋梗塞により[10]60歳の若さで亡くなったことも制作に多大な影響を与えた。実家で母の通夜・葬儀が行われていた頃はスケジュール的には曲を書かなければいけなかった時期だったため、桑田は母の棺の傍らで幾つかの曲を作ったことを語っている[2]。
音楽性
「孤独の太陽」というタイトルは当時の桑田自身のことで「体温も表情も無いまま世の中を俯瞰で見つめているイメージ」と述べている[2]。当アルバムは前述の通り「名曲はギター1本で歌える」というロックの基本のコンセプトで作られたが[9]、桑田はこうしたコンセプトやサウンドでも、根底にあるのはポップスであったと後に著書で述べている[2]。
歌詞についてはメッセージ性の強いものと評されることがあったが、桑田はそれについてやや否定的な発言をしており、「打倒せよ」「断固反対」といったはっきりとしたメッセージは言い切れていないとしている。また、制作当時は母の死も影響して行き場のない気持ちになっていたことや、社会問題などを歌うことに自信を無くしていたことも述べている[2]。
リリース
- 再発売
- 2001年6月25日(CD)VICL-60806
ツアー
アルバム発売直後には本作を引き下げて、桑田初のソロツアー『桑田佳祐 LIVE TOUR'94 -さのさのさ-』をスタートさせた。
批評
発売直後、収録曲の「すべての歌に懺悔しな!!」の歌詞が長渕剛と矢沢永吉を揶揄していると決めつけられマスコミなどで話題になり、桑田は記者会見を開き報道を否定し釈明したのち、長渕と矢沢に謝罪文を送る事態となった[11]。音楽評論家のスージー鈴木はこの論争を「つまらない騒動」と評しており、その理由を「桑田の歌詞の意味を具体的に解釈しようとすることの意味の無さを感じるから」としている[12]。
かつて運用されていた公式データベースサイト『STANDOOH! AREEENA!! C'MOOOON!!!』では2001年の再発時に「人々の心に引っ掻き傷を残すような、様々な主人公が曲ごとにリアルなドラマを演じている」という批評文が掲載されている[9]。
Mr.Childrenの桜井和寿は2016年に自身のおすすめとしてこのアルバムを挙げている[13]。
受賞歴
| 年 | 音楽賞 | 結果 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 1994年 | 第36回日本レコード大賞 | アルバム大賞 | [14] |
| ベスト・アルバム賞 |
チャート成績
1994年10月3日付のオリコン週間ランキングで1位を獲得した[4]。オリコンによる累計売上枚数は87万枚を記録している[15]。
収録曲
| 全作詞・作曲: 桑田佳祐。 | |||
| # | タイトル | 編曲 | 時間 |
|---|---|---|---|
| 1. | 「漫画ドリーム」 | 桑田佳祐 & 小倉博和 | |
| 2. | 「しゃアない節」 | 桑田佳祐 & 小倉博和 | |
| 3. | 「月」 | 桑田佳祐 & 小倉博和 | |
| 4. | 「エロスで殺して (ROCK ON)」 | 桑田佳祐 & 小倉博和 | |
| 5. | 「鏡」 | 桑田佳祐 & 小倉博和 | |
| 6. | 「飛べないモスキート (MOSQUITO)」 | 桑田佳祐 & 小倉博和 | |
| 7. | 「僕のお父さん」 | 桑田佳祐 & 小倉博和 | |
| 8. | 「真夜中のダンディー」 | 桑田佳祐 & 片山敦夫 | |
| 9. | 「すべての歌に懺悔しな!!」 | 桑田佳祐 & 小倉博和 | |
| 10. | 「孤独の太陽」 | 桑田佳祐 & 小倉博和 / 弦編曲:中西俊博 | |
| 11. | 「太陽が消えた街」 | 桑田佳祐 & 小倉博和 / 管編曲:山本拓夫 | |
| 12. | 「貧乏ブルース」 | 桑田佳祐 & 小倉博和 / 管編曲:山本拓夫 | |
| 13. | 「JOURNEY」 | 桑田佳祐 & 小倉博和 | |
合計時間: | |||
- 漫画ドリーム
- 世の中で起きている様々な出来事を「まるで漫画のようだ」と言い表して、桑田なりのフレーズで批判した楽曲[16]。
- 桑田とギターの小倉博和だけでレコーディングされ、ほとんどアコースティックギター一本で演奏されている[17]。
- 歌詞中の「あんじょう学びや」の「あんじょう」とは関西地方の比較的古い方言で「上手に」や「うまい具合に」といった意味を持つ言葉であり、いつまで経っても改善されないおかしな現状に対して「学習しなさい」と諭す意味合いがある[16]。歌詞には放送禁止用語である「ノータリン」が使われている[17]。
- 2007年に全国ツアーで歌われた「漫画ドリーム07」と、2009年に『桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜』第2期最終回で歌われた「漫画ドリーム09」では歌詞が変更され、北朝鮮による日本人拉致問題や新疆ウイグル自治区騒乱などの重大事件についても歌われ、被害者の心情に寄り添うフレーズ[注釈 2]が取り入れられた[18][20]。シンガーソングライターの佐藤龍一はウイグルでの事件に触れた「漫画ドリーム09」の歌詞を高く評価し、桑田やこの場面を放送した『音楽寅さん』のスタッフの英断を称える発言を自身のブログで行った[21]。
- 自身のベスト・アルバム『I LOVE YOU -now & forever-』にも収録されている。
- Mr.Childrenの桜井和寿はこの曲を好きな曲として挙げている[22]。
- しゃアない節
- 月
- 4枚目シングル。
- エロスで殺して (ROCK ON)
- 鏡
- ユニクロ「Life Wear/ちょっと遠くへ編」CMソング[注釈 3]。
- ベスト・アルバム『TOP OF THE POPS』と『いつも何処かで』にも収録されている。
- 飛べないモスキート (MOSQUITO)
- 「モスキート」とは蚊の意味である[25]。
- 歌詞の舞台は学校の教室であり、桑田は作詞をする際に自身の学生時代を思い出し、いじめられていたり、貧乏であったり、障害があったりするような友達のことを思い浮かべたという[26]。いじめや差別などをテーマにしているが、これらを止めることが綺麗事では上手くいかない現状が鮮明に描写されており、桑田は安易に「いじめてはいけない」「差別してはいけない」と説法したり警告したりする気は無かったといい、「そんな詩を僕が書いても、きっと誰の心の奥にも響かないだろう」といった旨を著書で述べている[27][26]。
- なお、1986年に発生した中野富士見中学いじめ自殺事件で亡くなった男子中学生がサザンのファンであったことが報じられており、この事件に心を痛めていた桑田は当時の被害者の墓前に花を供えた経験がある[27][28]。
- ベストアルバム『TOP OF THE POPS』にも収録されている。
- 僕のお父さん
- アコースティック・ギターとブルースハープのみで演奏されたフォークソング風の曲調の楽曲。
- 桑田と小倉だけでレコーディングされた。
- 制作期間中の母親の死が影響を与えている[29]。
- 山下達郎はこの曲を気に入っており、自身のラジオ番組『山下達郎のサンデーソングブック』で流したことがある[29]。
- 真夜中のダンディー
- 3枚目シングル。
- すべての歌に懺悔しな!!
- 孤独の太陽
- アルバムのタイトル曲。桑田はこの曲の歌詞について「ブライアン・ウィルソンへの想いを込めた」と語っている[30]。
- 太陽が消えた街
- 貧乏ブルース
- 音楽評論家の中山康樹は、本楽曲に対し「基本になっているのはボブ・ディランの『サブタレニアン・ホームシック・ブルース』」と述べている[31]。
- JOURNEY
参加ミュージシャン
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