日本以外全部沈没
From Wikipedia, the free encyclopedia
作品解説
『日本沈没』のヒットを祝うSF作家たちの集まりにおいて星新一が題名を考案し、小松の許可を得て筒井が執筆した[1]。第5回(1974年度)星雲賞短篇賞受賞作品[注釈 1]。授賞式の壇上、小松は冗談交じりに「『日本沈没』完成まで9年かけたのに、筒井氏は数時間で書き上げて賞を攫ってしまった」とコメントしたという。
そして、さらなる返礼として小松が書いたのが「タイム・ジャック」(『S-Fマガジン』1973年10月臨時増刊号、早川書房)である[注釈 2]。筒井作品風に「おれ」を名乗る主人公のほか、筒井や小松が当時よく登場させていた「大杉酔狂」や「月古市」なども登場する、ドタバタSFパロディ短篇である。筒井は、小松の自薦短編集『さらば幽霊』(講談社文庫、1974年)の解説で、一見して表層的には「筒井的」にしか見えないこの作品に、それでも現れている違いを読み解くことで、小松の特質を分析するという試みをおこなっており、アンソロジー『'73日本SFベスト集成』(徳間書店、1975年)収録の際の解説でもそれを抜粋している。
書籍
- 農協月へ行く (角川書店、1973年11月。角川文庫、1979年5月20日)
- 日本以外全部沈没 〈自選短篇集3(パロディ篇)〉(徳間文庫、2002年9月15日)ISBN 4198917655
- 日本以外全部沈没 〈パニック短篇集〉(角川文庫、2006年6月24日)ISBN 4041305225
- オーディオブックCD 日本以外全部沈没(ことのは出版、2008年5月7日)朗読:安原義人