瀬取り

From Wikipedia, the free encyclopedia

海上コンテナ沖荷役作業

瀬取り(せどり、: Ship-to-ship cargo transfer)とは、洋上においてから船へ船荷を積み替えることを言う[1]。一般的には親船から小船へ移動の形で行われる[2]

香港においては沖荷役作業として、海上コンテナの瀬取り荷役が現在でも行われている。

2018年時点、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の関係者が国連安全保障理事会の課した経済制裁に反し、石油を別の船籍の船に洋上(外洋上)で移し替えて密輸していることが国際問題になっている[3]。これに対して、各国による監視活動が行われている(後述)。

日本ではに接岸できない大型船から船荷を運び出し、小船で陸揚げするために江戸時代には瀬取りが行われていた[4]。また、下り酒を扱う江戸樽廻船問屋の管理下においては、下り酒問屋への引き渡しの際に、入津した樽廻船から茶船と呼ばれるを用いた瀬取りが盛んであった[5]。時代が下ると港の整備と陸上輸送の進歩により瀬取りはあまり行われなくなった。

現在では、覚醒剤取引をはじめとする密輸の手段として利用されるほか[6]朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対する経済制裁に関連して、その周辺国や同盟国、例えば、アメリカ合衆国大韓民国政府、内閣総理大臣安倍晋三(当時)を始めとする日本国政府マスコミは、「公海上で、違法に物資の積み替えを行うこと」[7]、「洋上で貨物を積み替える形で制裁を逃れる行為」などの意味で用いている[8]。瀬取り自体が禁止行為にはされていないが、違法行為を伴うため瀬取りは国際監視対象となっている。

北朝鮮による瀬取りは、2017年以降の経済制裁逃れの手段よりも前に、「船同士を接舷させて受け渡す」海上で行う密輸方法として確立していた[9]。2002年11月、鳥取県西伯郡名和町(現・大山町)沿岸に覚せい剤7包、約208キログラムが漂着しているのが通行人により発見され、翌12月、近辺の沿岸においても覚せい剤1包、約29キログラムが通行人に発見された[10]。このような漂着物が意味することは、状況から何らかの原因で瀬取りが失敗した結果と考えられている[11]

2019年、伊豆半島を拠点に覚醒剤の瀬取りを行っていた中国人グループが逮捕。船の中から1トンの覚醒剤を押収され、一度の密輸量として過去最多の記録を塗り替えた[12]

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による瀬取り

脚注

関連項目

Related Articles

Wikiwand AI