第10回スーパーボウル
From Wikipedia, the free encyclopedia
| 第10回スーパーボウル Super Bowl X | |||||||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||||||
| 開催日 | 1976年1月18日 | ||||||||||||||||||||||||
| スタジアム | マイアミ・オレンジボウル | ||||||||||||||||||||||||
| 開催地 | フロリダ州マイアミ | ||||||||||||||||||||||||
| MVP | リン・スワン, スティーラーズ | ||||||||||||||||||||||||
| 優勝予想 | Steelers by 7 | ||||||||||||||||||||||||
| 国歌斉唱 | トム・サリバン | ||||||||||||||||||||||||
| コイントス | ジョン・ワーナー・シニア | ||||||||||||||||||||||||
| ハーフタイムショー | アップウィズピープル | ||||||||||||||||||||||||
| 入場者数 | 80,187 | ||||||||||||||||||||||||
| アメリカにおけるテレビ放送 | |||||||||||||||||||||||||
| ネットワーク | CBS | ||||||||||||||||||||||||
| 実況と解説 | パット・サマロール、トム・ブルックシャー | ||||||||||||||||||||||||
| 視聴率 | 42.3 (全米) | ||||||||||||||||||||||||
| 占有率 | 78 (全米) | ||||||||||||||||||||||||
| CM広告料 (30秒) | 11万ドル | ||||||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||||||
第10回スーパーボウル(だい10かいスーパーボウル、Super Bowl X )は1976年1月18日にフロリダ州マイアミのマイアミ・オレンジボウルで行われた10回目のスーパーボウル。NFCチャンピオンであるダラス・カウボーイズとAFCチャンピオンであるピッツバーグ・スティーラーズが対戦した。スタジアムをアメリカ建国200年祭の垂れ幕が埋め、選手のユニフォームにも200年祭のマークが着けられた。スティーラーズがカウボーイズを21-17で破って、2年連続2度目のスーパーボウル制覇を果たした[1]。MVPはスティーラーズのワイドレシーバーであるリン・スワンが受賞した。
テレビ中継はCBSが担当した。全米では、アポロ11号の宇宙飛行士が月面に第一歩を踏み出した際を上回る、8,500万人が観戦した[1]。
1973年4月3日、アリゾナ州スコッツデールで開かれたオーナー会議で、第10回スーパーボウルをマイアミ・オレンジボウルで開催することが決定した。
出場チーム
ピッツバーグ・スティーラーズ
前年の第9回スーパーボウルで初優勝を果たしたスティーラーズは、王者として迎えた1975年シーズンも圧倒的な強さを誇った。リーグ最優秀守備選手賞を獲得したメル・ブラントを中心とする「鉄のカーテン」はさらに円熟味を増し、チームは11連勝を含む12勝2敗という好成績でレギュラーシーズンを終えた。
攻撃陣では、前年のQB争いを制して正先発の座を固めたテリー・ブラッドショーが、リン・スワンやジョン・ストールワースといった若きワイドレシーバー陣を巧みに操り、ダイナミックな空中戦を展開した。プレーオフでもボルチモア・コルツとオークランド・レイダースを連破し、2年連続の進出を果たした。盤石の守備に加え、勝負どころでビッグプレイを生み出す攻撃力を備えたチームは、NFL史上3チーム目となる連覇を目指してスーパーボウルの舞台に臨んだ。
| 年 | 成績 | Con | 地区 | 勝 | 敗 | 分 | 率 | 地区 | Con | SOS | SOV | 平均得点 | 平均失点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1975 | AFC優勝 | 1位 | 優勝 | 12 | 2 | 0 | .857 | 6-0 | 6-0 | .469 | .429 | 26.6 | 11.6 |
| 1974 | 第9回スーパーボウル制覇 | 3位 | 優勝 | 10 | 3 | 1 | .750 | 4-2 | 4-2 | .431 | .364 | 21.8 | 13.5 |
| 1973 | ディビジョナル敗退 | 4位 | 2位 | 10 | 4 | 0 | .714 | 4-2 | 4-2 | .487 | .411 | 24.8 | 15.0 |
| 1972 | AFC決勝敗退 | 2位 | 優勝 | 11 | 3 | 0 | .786 | 4-2 | 4-2 | .459 | .403 | 24.5 | 12.5 |
| 1971 | レギュラーシーズン敗退 | 7位 | 2位 | 6 | 8 | 0 | .429 | 4-2 | 4-2 | .489 | .375 | 17.6 | 20.9 |
| 1970 | レギュラーシーズン敗退 | 9位 | 3位 | 5 | 9 | 0 | .357 | 3-3 | 3-3 | .416 | .371 | 15.0 | 19.4 |
| 1969 | レギュラーシーズン敗退 | 4位 | 1 | 13 | 0 | .071 | 0-6 | 0-6 | .518 | .679 | 15.6 | 28.9 | |
| 1968 | レギュラーシーズン敗退 | 4位 | 2 | 11 | 1 | .179 | 0-5-1 | 0-5-1 | .546 | .143 | 17.4 | 28.4 | |
| 1967 | レギュラーシーズン敗退 | 4位 | 4 | 9 | 1 | .321 | 0-5-1 | 0-5-1 | .497 | .464 | 20.1 | 22.9 | |
| 1966 | レギュラーシーズン敗退 | 6位 | 5 | 8 | 1 | .393 | 3-8-1 | 3-8-1 | .503 | .379 | 22.6 | 24.8 | |
| 1965 | レギュラーシーズン敗退 | 7位 | 2 | 12 | 0 | .143 | 2-10 | 2-10 | .510 | .429 | 14.4 | 28.4 | |
ダラス・カウボーイズ
1970年代前半に安定した強さを誇ったカウボーイズは、前年に主力の引退や移籍が相次ぎ、1975年シーズンは「若返りの年(Dirty Dozen:12人の新人の年)」と位置づけられた。しかし、名将トム・ランドリーHCが採用した「ショットガン・フォーメーション」などの革新的な戦術が功を奏し、大方の予想を裏切って10勝4敗の成績を残した。
正QBのロジャー・ストーバックは、土壇場で逆転劇を演じる勝負強さを発揮し、ディビジョナル・プレーオフのミネソタ・バイキングス戦では、後に「ヘイルメリー・パス」と呼ばれる伝説的な逆転TDパスを成功させた。勢いに乗ったチームはNFCチャンピオンシップでもロサンゼルス・ラムズに圧勝し、第6回以来4年ぶり3度目の進出を果たした。華やかなプレイスタイルと全米規模の人気から「アメリカズ・チーム」と呼ばれ始めたカウボーイズが、王者の牙城を崩せるかどうかに注目が集まった。
| 年 | 成績 | Con | 地区 | 勝 | 敗 | 分 | 率 | 地区 | Con | SOS | SOV | 平均得点 | 平均失点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1975 | NFC優勝 | 4位 | 2位 | 10 | 4 | 0 | .714 | 6-2 | 6-2 | .459 | .443 | 25.0 | 19.1 |
| 1974 | レギュラーシーズン敗退 | 5位 | 3位 | 8 | 6 | 0 | .571 | 4-4 | 4-4 | .510 | .438 | 21.2 | 16.8 |
| 1973 | NFC決勝敗退 | 3位 | 優勝 | 10 | 4 | 0 | .714 | 6-2 | 6-2 | .485 | .396 | 27.3 | 14.5 |
| 1972 | NFC決勝敗退 | 4位 | 2位 | 10 | 4 | 0 | .714 | 6-2 | 6-2 | .508 | .443 | 22.8 | 17.1 |
| 1971 | 第6回スーパーボウル制覇 | 1位 | 優勝 | 11 | 3 | 0 | .786 | 7-1 | 7-1 | .418 | .399 | 29.0 | 15.9 |
| 1970 | 第5回スーパーボウル敗戦 | 3位 | 優勝 | 10 | 4 | 0 | .714 | 5-3 | 5-3 | .487 | .411 | 21.4 | 15.8 |
| 1969 | プレーオフボウル敗戦 | 優勝 | 11 | 2 | 1 | .821 | 6-0 | 6-0 | .446 | .396 | 26.4 | 15.9 | |
| 1968 | プレーオフボウル勝利 | 優勝 | 12 | 2 | 0 | .857 | 5-1 | 5-1 | .413 | .402 | 30.8 | 13.3 | |
| 1967 | リーグ決勝敗退 | 優勝 | 9 | 5 | 0 | .643 | 4-2 | 4-2 | .467 | .377 | 24.4 | 19.1 | |
| 1966 | リーグ決勝敗退 | 優勝 | 10 | 3 | 1 | .750 | 8-3-1 | 8-3-1 | .452 | .393 | 31.8 | 17.1 | |
| 1965 | プレーオフボウル敗戦 | 2位T | 7 | 7 | 0 | .500 | 6-6 | 6-6 | .459 | .403 | 23.2 | 20.0 | |
プレーオフ
スティーラーズはプレーオフ2試合でオフェンスが12回ターンオーバーでボールを失ったが、ディフェンスが2試合合計で20点しか許さず、ボルチモア・コルツに28-10、AFCチャンピオンシップゲームではオークランド・レイダースを16-10で破りスーパーボウルに進出した。
カウボーイズは、ミネソタ・バイキングスとのプレーオフでは、残り時間24秒からロジャー・ストーバックの投げたヘイルメアリーパスをドリュー・ピアソンがキャッチし、TDをあげて逆転勝利した。このプレーでピアソンはボールを捕球前にネイト・ライトを押していたがフラッグは投げられず、反則は取られなかった[2]。NFCチャンピオンシップゲームでロサンゼルス・ラムズを37-7で破ってスーパーボウルに進出した。
試合開催前の話題
スティーラーズのエースWRリン・スワンは、オークランド・レイダース戦でハードヒットを受けて、脳震盪を起こし、2日間入院した。当初スワンは欠場を噂されていたが、カウボーイズのクリフ・ハリスの挑発的なコメントを受けて試合出場を決心した。
試合経過
| ドライブごとの試合経過 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
第1Q、カウボーイズはロジャー・ストーバックからドリュー・ピアソンへの29ヤードのTDパスで7-0と先制、スティーラーズはテリー・ブラッドショーからランディ・グロスマンへの7ヤードのTDパスで7-7と同点にする。第2Qにトニ・フリッチュが36ヤードのFGを成功させ、10-7として前半を折り返した。
スティーラーズのキッカー、ロイ・ジェレラはカウボーイズのキックオフリターンを自ら止めたがこのプレーで肋骨を痛めてしまいFGを何度も失敗した。FG失敗直後にカウボーイズのクリフ・ハリスはジェレラのヘルメットをたたいて挑発したが[3]、このプレーに怒ったジャック・ランバートはハリスを引きずり倒した[4]。後にスティーラーズの守備選手たちはこのプレーで闘志を燃やしたと語っている。
第4Qにスティーラーズはレジー・ハリソンが敵陣エンドゾーン内でパントをブロック、セイフティとなり、10-9と1点差に詰め寄った。
その後、ジェレラが36ヤード、18ヤードのFGを決めて15-10とリードしたスティーラーズは、ブラッドショーからスワンへの64ヤードのTDパスを成功、トライフォーポイントは失敗したものの21-10とリードを広げる。その後カウボーイズは、パーシー・ハワードへの34ヤードのTDパスで21-17としたものの、最後の攻撃でストーバックが投げたヘイルメリーパスをグレン・エドワーズがエンドゾーン内でインターセプト、スティーラーズが2年連続2度目の優勝を果たした。
| カウボーイズのドライブ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| スティーラーズのドライブ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||