視程

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霧の日と晴れの日それぞれの視程、カリフォルニア州サンタバーバラ

視程(してい)とは肉眼物体がはっきりと確認できる最大の距離のこと。大気の見通し。

単に視程といった場合、水平方向の視程である水平視程を指すことが多い。 基本的に、視程といった場合、水平方向の最短距離を視程として観測する。ただし、これも国によって、あるいは用途によって定義の仕方が異なる。 航空交通管制用途は国や地域によって視程の定義が異なる。ヨーロッパ飛行場では最小視程が採用されている。日本アメリカ合衆国の飛行場では全方位のうち割合が最も多い(全方向の平均的な)視程距離を用い、卓越視程(たくえつしてい)としてその値を報告する。

濃霧などによって、鉛直方向の見通し(距離)を報告する鉛直視程を用いることがある。報告する際には鉛直視程距離(Vertical Visibility)を前置してその距離を報じる。

視程の定義と観測

視程の計測には、目視と機械計測の2種類がある。

目視の場合は、あらかじめわかりやすい目標物の観測地点からの距離を多数調べておき、それをもとに、どの目標物が見えるかで実際の観測を行う。目標物は、観測地点から100 m - 100 km程度のものを調べておく。目標物は、明るい視界の中でも判別できるよう、暗い色のものを採用することが多い。

機械計測の場合は、視程計を用いて、WMOが定義している気象光学距離(MOR)を計測する。気象光学距離の定義は以下のとおり。

2700K白熱灯の平行ビームが、大気や大気中の粒子によって散乱吸収されて、照度がもとの値の5 %にまで減少する距離。

国際民間航空機関(ICAO)が定めた国際民間航空条約では附属書3の「気象(Meteorological Service for International Air Navigation)」の中で視程の定義を定めている。

a) 明るい背景の中で、観測に適した大きさの黒色の物体を見て、認識できる最大の距離。
b) 暗い背景の中で、1,000カンデラのライトを照らし、物体が識別できる最大の距離。

また同附属書では、滑走路視距離(RVR)の定義も定めている。こちらは滑走路視距離計(RVR)で観測する。航空においては、RVRの値が不明の場合は地上視程の観測値などをもとに算出される地上視程換算値(CMV)を用いる。滑走路視距離の定義は以下のとおり。

滑走路のセンターライン上にある飛行機パイロットが、滑走路の表面にあるマーク、またはライトが照らした滑走路の形かセンターラインを識別できる距離。

国際式の気象通報では、観測値を00 - 99の100段階で表し(地上天気図#視程参照)、複数の気象通報式で使用されている。また日本では、これと別に10段階の視程階級表が定められており、こちらも用いられている。

視程の変化とその原因

参考文献

関連項目

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