JR東日本HB-E220系気動車

東日本旅客鉄道の一般形気動車 From Wikipedia, the free encyclopedia

HB-E220系気動車(HB-E220けいきどうしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の一般形気動車

概要 基本情報, 運用者 ...
JR東日本HB-E220系気動車
八高線で運用されるHB-E220系気動車
(2026年1月21日 群馬藤岡駅 - 丹荘駅間)
基本情報
運用者 東日本旅客鉄道
製造所 川崎車両 [1]
総合車両製作所横浜事業所
製造年 2025年 - 2026年
製造数 32両
運用開始 2025年12月1日 [2]
投入先 釜石線八高線
主要諸元
軌間 1,067 mm狭軌
最高運転速度 100 km/h
起動加速度 2.3 km/h/s [3]
減速度(常用) 3.6 km/h/s [3]
減速度(非常) 3.6 km/h/s [3]
自重 42.2 t(HB-E220形)
39.5 t(HB-E221形高崎車)
39.6 t(HB-E221形盛岡車)
38.9 t(HB-E222形高崎車)
39.1 t(HB-E222形盛岡車)
車両定員 103名(HB-E220形)
117名(HB-E221形)
126名(HB-E222形)
全長 20,600 mm[4]
車体長 20,100 mm
車体幅 2,800 mm
全高 4,031.5 mm(空調装置上面)
屋根高さ 3,635 mm
床面高さ 1,150 mm
車体 ステンレス鋼軽量ステンレス
台車 軸梁式ボルスタレス台車
DT300(動力)/ TR275(付随)
車輪径 880 mm
固定軸距 2,100 mm
動力伝達方式 ハイブリッド方式
(蓄電池併用電気式)
機関 直噴式直列6気筒ディーゼルエンジン DMF15HZD-G形
燃料搭載量:550 L [3]
機関出力 331 kW (450 PS)
発電機 かご形三相誘導発電機 DM115B形(定格出力 305 kW) [3]
主電動機 かご形三相誘導電動機 MT85形
主電動機出力 105 kW×2基 / 両 [3]
駆動方式 平行カルダン駆動方式
歯車比 99:14 ≒ 7.07
制御方式 2レベルPWMコンバータ + 2レベルVVVFインバータ制御(ハイブリッドSiC素子
制御装置 三菱電機主変換装置 CI31形(1C2M制御) [3]
補助電源装置一体型
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
直通予備抑速耐雪ブレーキ付き)
保安装置 ATS-P / ATS-Ps(統合型車上装置)
防護無線EB装置TE装置
備考 特記なき限り出典は[5][6]
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環境負荷の軽減や片側3扉による乗降のスムーズ化を目的とし、1990年代に製造されたキハ100系・キハ110系の置き換え用として2025年より東北本線釜石線および八高線に導入された[7]

2025年5月に報道公開が行われ、性能確認等の各種試験を実施し[5]、2025年12月1日から八高線、2026年1月19日から釜石線にて営業運転を開始した[8][9]

構造

車体

ステンレス[5]で、裾絞りのないストレート車体が採用された[4]。前頭部はGV-E400系に準じたデザインとなり、貫通扉の上部に行先表示器、左右の窓上に標識灯がある[5]

客用扉は開閉スイッチによる半自動機能およびステップ付き[5]で、片開きのものが片側3か所設けられている[4]

外装はステンレス地をベースに濃淡のグリーン帯を裾部に配したものとなっており、うち下側の帯はJR東日本のコーポレートカラーとして安定感を表現している[5]。前面右側の帯上には「HB-E220」の表記が入る[4]

内装

ユニバーサルデザインを採用した明るい内装となっており、混雑緩和と乗降のスムーズ化を目的に、全車両がロングシートとなっている[5]。車両中央部から乗務員室にかけて走行関係の機器室が配置されるほか、片運転台車の連結面側車端部は座席のないフリースペースとなっているが、機器室がない部分も含めて窓は省略された[10]。また、トイレ脇にも床面にピクトグラムを表示した車椅子スペースが設けられている[5]

前述の通りワンマン運転に対応しており、客室内には整理券発行機・運賃表示器・運賃箱がある[5]

トイレは車椅子対応の洋式で、大型化しつつ視認性確保のため幅を抑えた設計となっている[5]。このほか、客室内には防犯カメラ非常通話装置が設置される[7]

機器類

動力台車はDT300形、付随台車はTR275形で、軸梁式ボルスタレス方式とし、車輪などを分解せず軸受とグリースの交換ができる構造である[5]基礎ブレーキ装置は片押し式の踏面ブレーキ(ユニットブレーキ)を使用する[3]

各車両には主電動機2台・主発電機・ディーゼルエンジンが搭載されており[4]、燃料供給装置を高圧式とすることで低騒音化が図られている[5]主変換装置三菱電機製のCI31形で、ハイブリッドSiC素子を使用した2レベルPWMコンバータと2レベルVVVFインバータから構成され、さらに補助電源装置(静止形インバータ・SIV)と一体化されている[3]。VVVFインバータでは各車両に2基搭載する主電動機(MT85形・定格出力105 kW)を制御し(1C2M制御)、SIVでは車両で使用する電源として三相交流440V,60Hz(定格容量 80 kVA)を出力する[3]

動力構造はHB-E210系と同様のシリーズハイブリッド方式が採用されたが、従来車で屋根上にあった主回路用蓄電池は主変換装置に内蔵される形で床下に配置され[10]、これにより空気タンクやトイレのタンクが床上の設置となった[5]。またディーゼルエンジンだけで走行する「DECモード」(DEC = Diesel Electric Car) を備え、主回路用蓄電池を開放した状態でも走行が可能となっている。

空調装置は空気清浄機能付きの集中式(AU744形・38.37 kW ≒ 33,000 kcal/h)で、車内外の温度や乗車率などにより最適化された制御を行う[5]

半室構造の運転台にはワンマン設定器の機能を内蔵したタッチパネル式表示器があり、自動放送や案内表示器の一括操作もこのパネルから行える[5]

ATS機器は、ATS-P・ATS-Psの統合型車上装置である[5]。動作表示器も両形のATSで一体化されたもので、ブレーキ作動や装置故障の要因を表示する機能が追加されたほか、作動ベルも電子音化された[5]。また運転台および屋根上には、GNSS踏切制御装置・衛星携帯電話関係機器の設置準備工事がなされている[5]

寒冷地向けにレールヒーターと電気連結器ヒーターを搭載しているが、後者は高崎地区向けの車両では準備工事のみとしており、盛岡地区向け車両とは重量が異なっている[5]

形式

以下の3形式からなる[5]

HB-E220形(cMc)
両運転台車。車椅子対応トイレを設置、定員は103名。
HB-E221形(Mc)
片運転台車。車椅子対応トイレを設置、定員は117名。
HB-E222形(Mc')
片運転台車。定員は126名。

各形式は主変換装置静止形インバータ・空気圧縮機を搭載している[5]

編成表[5]
さらに見る 形式, 車両重量 (t) ...
HB-E220系編成表
釜石・盛岡
花巻

高崎
高麗川
形式 HB-E220
(cMc)
HB-E221
(Mc)
HB-E222
(Mc')
車両重量
(t)
42.239.6(盛岡地区用)
39.5(高崎地区用)
39.1(盛岡地区用)
38.9(高崎地区用)
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  • 各車両に主変換装置(PWMコンバータ・VVVFインバータ・補助電源装置)、空気圧縮機、蓄電池を搭載する。

車歴表

特記ない限りは2026年(令和8年)4月1日時点の新製情報を示す。

運用

甲種輸送される釜石線用のHB-E220系
(2025年8月28日 与野駅

2025年5月時点で、高崎エリアの八高線向けに16両(2両8本)、盛岡エリアの東北本線釜石線向けに16両(1両4本・2両6本)を投入する計画である[10]

八高線では2025年12月1日に運行を開始し[2]、釜石線でも2026年1月19日に営業運転を開始している[9][12]

脚注

参考文献

関連項目

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