NHK BS8K
日本放送協会の高画質BSテレビ放送
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概要


NHKが『スーパーハイビジョン』の名で技術開発を行い実現させた[1]、世界初・国内唯一の 8K UHDTV によるテレビチャンネルである[2]。
従前の日本におけるデジタルテレビジョン放送と異なる「ISDB-S3」方式により、1つの物理チャンネルを120のスロットに分け、その全部を利用し8K解像度の「横7680画素×縦4320画素[注 1]」(4320p、約3,300万画素[4]、100Mbps[5])と、従来のハイビジョン放送比16倍の画素数により更に高画質な放送を実施するもので[6]、同時に始められた4K解像度の「NHK BS4K」(BS4K 101ch)とともに放送法の規定により超高精細度テレビジョン放送を普及させる役割を担わされた[7]。
放送時間は10時開始、22時前後終了を基本の編成とし、基本的に8Kで制作したコンテンツを中心にリピート放送している[8]。報道番組は編成されていないがNHKの他の放送波と同様に緊急地震速報および緊急警報放送は実施しており[9]、放送休止中であっても全波全中による報道特別番組は放送される[10]。コンテンツによっては深夜に臨時放送を行うこともあり、実際に開局直後『第69回NHK紅白歌合戦』を放送した平成最後の年越しでは日跨ぎ編成を行った[11][注 2]。日中は、放送博物館の「愛宕山8Kシアター[12]」や放送技術研究所の「8Kリビングシアター[13]」のほか[14]、NHKの各放送局や空港などでの放送受信公開も行われている[15]。
『人類が、まだしたことのない体験を。』をコンセプトに、BS4Kと共にブランドロゴとステーションブレイクが制作された[16]。
リモコンキーIDは、EテレやかつてのBS2及びBS1→BSのサブチャンネルと同じ「2」。3桁の論理チャンネル番号としては「BS8K 102ch」が指定されているが、4K8K放送ではマルチチャンネル編成は行わないため、一般的にはリモコンキーID表示を基本とする。
NHKは2023年12月1日に衛星波チャンネルの再編を実施したが、BS8Kについては変更は無く、引き続きNHK衛星放送の「フラッグシップチャンネル」として位置付けられることになっている[17]。
日本国内で8K画質の番組を放送できる唯一のチャンネルであるため、民放局が8K画質で制作した番組の放送も行っている[注 3][18]。一部の番組は4K解像度に変換の上、BS4K→BSプレミアム4Kでも放送している[注 4]。
2022年1月24日、中国の中国中央電視台(CCTV)が当局に続けて世界で2番目の8K本放送[注 5]「CCTV-8K」を開始した[20]。
受信時の注意

この8Kチャンネルは従前の日本における衛星放送と異なり、偏波面の円旋回が“右回り”ではなく“左回り”(放送業界用語では「左旋」という)であり、なおかつBS-IF周波数が従前よりも高くなっている[21]。この為、視聴するには家庭内のパラボラアンテナと配線(F型コネクタや同軸ケーブル等[22])や受信ブースター・混合器・分波器・分配器などの機器を、総務省が定めた新たな技術基準に対応するものへと全面的に取り変える必要がある[23][注 6]。
フレッツなどの光放送サービスの場合は、受信機ごとに「光対応4K8K衛星放送アダプター[25]」を設置することで受信可能となる[26]。ケーブルテレビでは、FTTH方式(光ファイバー)で伝送する一部のケーブルテレビ局で対応している[27]。
視聴には前述のアンテナ関連配線や機器などの設置や交換のほか、8K放送対応のチューナーを搭載した受信機が必要で、従来のテレビではもちろん4Kテレビでも視聴することはできない[28]。対応機器はシャープ、ソニー、LGエレクトロニクスが生産している。
対応機器
この他、ピクセラが放送業界向けに8K放送受信機「PIX-ZH003-ZN1」を開発している[44]。
BS4K放送(ISDB-S3方式)に対応する機器であればEPG等は受信できるが、選局しても8K放送には非対応の旨が表示され視聴することはできない[注 7]。ただし、降雨対応放送実施時は1080pでも放送されるため、8K放送(4320p)に非対応の機器でも視聴できる場合がある[45]。
沿革

2016年8月1日、地デジ難視対策衛星放送[注 8]を行っていたBS-17chでNHKが単独でスーパーハイビジョン試験放送を開始[46]。4Kと8Kの混合編成で、NHKは全国各地の放送局などに受信設備を設け一般公開していた[47]。専用機器のない一般家庭では視聴できないため、放送時間は基本的に日中に限られていた[48]。この試験放送に対応した専用受信機としてシャープが「TU-SH1000[49]」を開発した[50]。
2016年12月1日以降はA-PAB(放送サービス高度化推進協会)も試験実施主体に加わり、両者のコンテンツを交互に編成して放送していた[51]。
2017年3月21日より一般家庭でも、J:COMなどの一部のケーブルテレビ局での再送信を専用のセットトップボックスで視聴できるようになった[52]。
この試験放送は本放送移行準備のため2018年7月23日に終了[53]。その後、BS-17chはNHKと地上波民放系BS2社の4K放送用に割り当てられ[注 9]、BS8Kには新たに左旋円偏波を使うBS-14chが丸々割り当てられた[54]。
BSデジタル放送開始18周年・地上波デジタル放送開始15周年にあたる2018年12月1日の10時より、東経110度CSを利用する会社も含めた民間事業者と共に新4K8K衛星放送の8Kチャンネルとして本放送を始めた[55]。
2019年1月11日より、EPGでの8Kマークの表示を開始[56][注 10]。同年3月1日より、データ放送での字幕サービスを開始[57]。同年6月3日より、データ放送での動画サービスを開始[注 11]。同年12月より、設置確認メッセージの表示を開始[58]。
2020年3月30日、NHK全体でウォーターマーク・チャンネルアイコンがリニューアルされ、BS8Kのロゴも変更された[59]。放送休止中の画面では引き続き従来のロゴが使用されている。
2021年7月23日より、総務省の「4K・8K推進のためのロードマップ[60]」で示されていた2020年東京オリンピック・パラリンピックの8K映像での中継放送が行われた[61]。
NHKの放送100年となる2025年には1日の放送時間が順次拡大され[注 12]、8Kマークの付かないドラマ・アニメ・特撮などの集中放送も行われた[注 13]。この編成は同年3月31日まで行われ、翌4月1日からは2025年度の編成計画に従い従来通りの編成へ戻ったが[67]、同年12月27日からは毎日21時より海外ドラマが放送され[68]、翌年1月31日まで再び放送時間が拡大された[69]。
2026年1月24日からは毎日19時より非8K番組が編成され[70][注 14]、同年2月19日から同年3月31日まで放送時間が拡大された[注 15]。
放送形態
放送編成
| 時 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日 | 日曜日 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10 | 8Kセレクション | 8Kセレクション | |||||
| 11 | |||||||
| 12 | |||||||
| 13 | 文化・美術番組 セレクション |
自然・紀行番組 セレクション |
舞台番組 セレクション |
スーパーエンターテインメント | クラシックアワー | ||
| 14 | |||||||
| 15 | |||||||
| 16 | 8Kセレクション | 8Kセレクション | 8Kプレミアムコンサート[78] | ||||
| 17 | 8Kセレクション | ||||||
| 18 | |||||||
| 19 | ディスカバー ニッポン |
N響ナイト[79] | 特選アワー | ||||
| 20 | 超絶景 世界旅 | 体感! 8K大自然 | 8Kセレクション | ||||
| 21 | 日本 驚異の至宝 | 世界 驚異の至宝 | 8Kで宇宙旅 | 8Kドキュメンタリー | |||
| 22 | 8Kセレクション | ||||||
| (22:10 - 翌10:00 放送休止) | |||||||
定時放送番組
- 2020年10月以降
- 8Kヨーロッパ トラムの旅(月曜 19:00 - 20:00)2021年度まで定時放送。
- 空からクルージング(水曜 20:00 - 21:00)2021年度まで定時放送。
- いまよみがえる伝説の名演奏・名舞台(木曜 19:00 - 21:00)2021年度まで定時放送。
- 宝塚スペシャルシート(土曜 10:00 - 13:00)2023年11月放送終了。
- 2022年4月以降
- N響ナイト(金曜 19:00 - 21:00)
- 2025年10月以降
- 8Kプレミアムコンサート(金曜 16:00 - 17:00)
放送映像・音声ほかの仕様
映像はHEVC(H.265)圧縮でHLG方式のHDR(ハイダイナミックレンジ)に対応し[81]、BT.2020による広色域表現が可能である[82]。音声は最大22.2chのサラウンド方式に対応し[83]、24基のスピーカー構成による立体音響の再現が可能となった[84]。BS8Kでは22.2ch対応の番組が週68時間以上放送されている[85]。データ放送はHTML5を採用し[86]、番組連動サービスや字幕サービスを実施している[87]。限定受信システムとしてACASを採用し[88]、設置確認メッセージの管理にも使用されている[89]。