ばんえい記念

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開催国 日本の旗 日本
主催者 帯広市
競馬場 帯広競馬場
第1回施行日 1968年8月3日
ばんえい記念
第48回ばんえい記念
フジダイビクトリー(6番)がニュータカラコマ(4番)をゴール10m前で差す
開催国 日本の旗 日本
主催者 帯広市
競馬場 帯広競馬場
第1回施行日 1968年8月3日
2026年の情報
距離 ばんえい200m
格付け BG1
賞金 1着賞金2000万円
出走条件 4歳以上オープン
負担重量 定量(4・5歳990kg、6歳以上1000kg、牝馬20kg減)
出典 [1]
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ばんえい記念(ばんえいきねん)は、帯広市帯広競馬場で開催するばんえい競馬重賞競走(BG1)である。農林水産大臣より寄贈賞の提供を受けており、名称は「農林水産大臣賞典 ばんえい記念(のうりんすいさんだいじんしょうてん ばんえいきねん)」と表記される。

競走条件

第46回(2014年)優勝馬・インフィニティーの表彰式

毎年度のばんえい最強馬を決定すると共に、開催年度の締めくくりを飾る重賞競走。1968年に創設され、現存するばんえい競馬の重賞競走では最も歴史が長い。なお、これ以前にも開催年度末に同様の競走は行われていたが、記録が残っていないことなどの理由から本競走には含めていない[2]

2003年度より制定された「ばんえいグレード」ではBG1に格付けされており、馬はもとより騎手や調教師にとっても本競走を制することが最大の目標とされる。また、「NARグランプリばんえい最優秀馬」にも本競走の優勝馬が多く選ばれ、選定上重要な要素となっている[注 1]

創設から1997年度(1998年)[注 2]までは「農林水産大臣賞典(のうりんすいさんだいじんしょうてん。「大臣賞」と略されることもある)」の名称で施行していた。長年使用していた名残から、以後も「大臣賞」の表現が時折使われることがある[3]。旧名称で施行していた時期は回次を表示しておらず、1998年度(1999年)より現名称に改称した際、初めて「(創設時から通算して)第31回」と表示された(記事内では「各回競走結果の出典」に基き、1998年までの競走にも回次を表記している)。改称後も引き続き農林水産大臣賞典は提供される。なお2015年度(2016年)は不祥事の発生により農林水産大臣賞を返上した[4][5]

1987年までは帯広のほか北見旭川岩見沢の各競馬場が持ち回りで施行していたが、1988年以降は帯広に固定された。

施行時期は当初10月-11月で定着していたが開催日程の延長に伴い順次延期され、1994年度から年明けの1月に開催[注 3]、1998年度(1999年)からは2月開催に変更された後、2005年度(2006年)からは通年開催[注 4]の実施に伴い3月の開催となった。

最高重量が1000kgとなった1977年以後に優勝した牝馬はキヨヒメ(1979年・1981年・1982年)のみである[1]

カネサブラックとニシキダイジンによるゴール前の競り合い(第42回)

以下の内容は、2025年度(2026年)のもの[6]

  • 出走資格:4歳以上オープン
    • 4歳以上でB4クラス以上に格付けされている馬から、出走希望を受け付けて編成。
    • 希望頭数が10頭を超えた場合は、希望馬から通算収得賞金順に編成。
    • 出走希望馬が10頭に満たない場合は、通算収得賞金順に補充して編成する場合がある。
  • ばんえい重量:定量(1000kg。4・5歳990kg、牝馬20kg減)[1]
    • ばんえい競馬の全競走を通じて、最高重量が設定されている。

賞金

1着2000万円、2着800万円、3着600万円、4着400万円、5着200万円[7]

1着賞金の変遷

  • 第1回:20万円[8]
  • 第2回・第3回:不明
  • 第4回:100万円[9]
  • 第5回:120万円[10]
  • 第6回:150万円[11]
  • 第7回:300万円[11]
  • 第8回:400万円[11]
  • 第9回 - 第11回:500万円[11]
  • 第12回:600万円[11]
  • 第13回 - 第15回:650万円[11]
  • 第16回 - 第21回:700万円[11]
  • 第22回 - 第35回:1000万円[11]
  • 第36回 - 第39回:700万円[11]
  • 第40回 - 第44回:500万円[11]
  • 第45回:300万円[11]
  • 第46回:500万円[11]
  • 第47回:800万円[11]
  • 第48回:900万円[11]
  • 第49回 - 第57回:1000万円[11]
  • 第58回:2000万円

1着賞金は回を重ねるに連れ増額され、第22回以降は1000万円だったが、第35回以降減少に転じ、第45回(2013年)では300万円にまで削減された(ばんえい競馬へ寄せられた寄付金をもとに、賞金とは別に1着馬に対して200万円の特別報奨金が設定された[12][13]。第46回(2014年)は優勝賞金が再び500万円に戻され[14]、第47回(2015年)では800万円に増額[15]。そして第49回(2017年)は優勝賞金が再び1000万円に戻され[11]、第58回(2026年)に2000万円となった。

特色

先頭で第2障害を越えるカネサブラック(2013年)

ばんえい競馬の中でも特殊な競走条件で行われることから、2003年から2006年まで4連覇したスーパーペガサス、2007年から2009年まで3連覇したトモエパワーなど同一馬による複数回優勝の例が多い。牝馬の優勝馬はダイニミハル(1974年・1976年)とキヨヒメ(1979年・1981年・1982年)の2頭のみで、特に最高1000kgで行われるようになった1977年以降ではキヨヒメのみ[3]。高齢馬が強く、優勝馬の平均馬齢は第39回(2007年)までで8.28歳[16]。第46回(2014年)終了時現在で4歳(旧5歳)馬の優勝はなく、5歳(旧6歳)馬が優勝したのも第2回・第12回・第21回・第22回の4度のみ。

第2障害でうずくまるフクドリ(第48回)

優勝タイムも3分を切ることは少なく、多くの場合は3分-4分以上かかるほか、長い場合は優勝タイムが5分を超えることもあり、日本の公営競技では優勝タイムが長くかかる競走のひとつである[3][注 5]。最高重量1000kgで行われるようになった1977年以降、優勝タイムが3分未満だったのは6回(1979年・1980年・1992年・2012年・2021年・2022年)しかない。優勝タイムが5分を超えたケースは1977年以降だけでみると3回、1976年以前も含めれば6回ある。2007年度(2008年)の優勝タイムは5分35秒8で、最高重量1000kgで行われるようになった1977年以降では最も遅い[注 6]。また、スタートから最下位の馬が入線するまで(レース全体)の所要時間も大半が5分以上かかっており[注 7]、近年は7分を超えるケースが多いほか、さらに長い場合は10分前後かかることもある[注 8]。このためレース全体の所要時間としては全公営競技を通じて最長となり、重賞の勝ち馬であっても完走すら難しく、文字通りの過酷な競走である。通常の競走ではどの馬も概ね第1障害を難なく通過するが、このばんえい記念では第1障害ですら通過に手間取る馬がみられることもある。全馬が入線するまで見届けようとする観客も多くおり、最後の馬が入線した際には場内から拍手が起こることもある[14][18]。このような特殊性から、実況アナウンサーの大滝翔は本競走を「世界一長い1ハロン」と称している[19]

本馬場入場で演奏隊が生演奏を行っている風景(第48回)

発走前に演奏するファンファーレは、帯広単独開催となった2007年度(2008年)より陸上自衛隊第5音楽隊帯広駐屯地)による生演奏が通例となっている[20][21](2011年は東日本大震災の救援活動のため前年の音声を使用)。このばんえい記念では、現在のばんえい重賞競走用ファンファーレとリニューアル前の旧重賞ファンファーレを併用し、旧ファンファーレ→現ファンファーレの順に2曲続けての生演奏を行っている[22]。2019年は現ファンファーレのみ演奏されたが、2020年以降は再び旧ファンファーレ→現ファンファーレで生演奏された。

2020年は、新型コロナウイルス感染予防のために無観客レースとなった。

レースで使用されるゼッケンは、2017年までは他重賞と同様ビニールゼッケンが使用されていたが、2018年からは本競走にて特別仕様として回次・レース名・馬名が入ったフェルト製ゼッケンが採用された(後にBG1競走においても採用)。

歴代優勝馬

前述の通り、1998年までは正式な回次がなかったため、検索の便宜上第1回-第30回までの回次を※印つきで表示している。

競走名は※第30回まで「農林水産大臣賞典」、第31回より「ばんえい記念」。

優勝馬の馬齢は2000年まで旧表記、2001年以降は現表記。

競走条件は1969年まで甲級、1973年までA級、1974年は6歳以上オープン、1975年から1993年は4歳以上オープン。

回数施行日競馬場天候馬場
水分
優勝馬性齢ばんえい
重量
タイム優勝騎手管理調教師
※第1回
1968年8月3日岩見沢稍重トーホクイチ騸88505:07.3遠藤久夫遠藤久夫
※第2回
1969年10月19日旭川ハルトカチ騸611006:10.6中西関松中西関松
※第3回
1970年11月1日岩見沢ハルトカチ騸79003:48.9中西関松中西関松
※第4回
1971年10月10日旭川シヤリイチ騸108505:50.0平田正一平田正一
※第5回
1972年11月3日岩見沢シヤリイチ騸118503:47.5山田勇作山田勇作
※第6回
1973年9月2日旭川カツタロー騸77002:35.2金山明彦野々宮重樹
※第7回
1974年11月3日岩見沢6.0%ダイニミハル牝97402:26.9木村卓司木村与惣治
※第8回
1975年11月9日帯広6.5%トクヨオーザ騸87602:29.7山田勇作山田勇作
※第9回
1976年10月24日旭川3.0%ダイニミハル牝116404:02.3木村卓司木村与惣治
※第10回
1977年11月13日帯広2.5%ニジヨウホウ騸1010004:12.0木村卓司木村与惣治
※第11回
1978年11月12日北見1.3%ハクリユウ牡710004:08.3大友榮司嘉見次夫
※第12回
1979年10月21日旭川6.5%キヨヒメ牝69902:36.8山田勇作林正男
※第13回
1980年11月9日岩見沢3.1%ダイケツ牡710002:43.2金山明彦林正男
※第14回
1981年11月15日帯広3.4%キヨヒメ牝89904:16.8水上勲林正男
※第15回
1982年11月21日北見1.5%キヨヒメ牝99905:09.6水上勲林正男
※第16回
1983年10月23日旭川3.3%キンタロー牡710003:40.2尾ケ瀬富雄谷内二三松
※第17回
1984年10月28日岩見沢7.0%ハイスピード牡710003:07.6工藤正男松井浩
※第18回
1985年11月24日帯広5.3%キンタロー牡910003:53.7尾ケ瀬富雄谷内二三松
※第19回
1986年12月7日北見2.4%キンタロー牡1010003:43.4金山明彦尾ケ瀬富雄
※第20回
1987年10月25日旭川1.9%ハクマサヒカリ牡109204:15.2皆川公二前原芳郎
※第21回
1988年11月27日帯広7.4%ニユーフロンテヤ牡610003:20.4久田守前原芳郎
※第22回
1989年12月10日帯広2.5%イエヤス牡610005:32.2西弘美(東川)山本幸一[注 9]
※第23回
1990年12月24日帯広2.3%タカラフジ牡1010004:37.3久田守小北定一
※第24回
1991年12月15日帯広2.0%ヒカルテンリユウ牡910004:42.5金山明彦大友栄司
※第25回
1992年12月23日帯広7.0%テンシヨウリ牡910002:59.1藤本匠田上忠夫
※第26回
1993年12月23日帯広3.0%マルゼンバージ牡810003:31.7金山明彦大友栄司
※第27回
1995年1月15日帯広3.0%フクイチ牡710004:02.6西康幸晴披孝治
※第28回
1996年1月28日帯広2.7%マルゼンバージ牡1010004:33.1金山明彦大友栄司
※第29回
1997年1月26日帯広2.5%フクイチ牡910004:36.9西弘美山田勇作
※第30回
1998年1月25日帯広4.7%フクイチ牡1010003:29.9西弘美山田勇作
第31回
1999年2月7日帯広2.4%シマヅショウリキ牡810003:59.2藤野俊一水上勲
第32回
2000年2月6日帯広1.8%シマヅショウリキ牡910003:58.8藤野俊一水上勲
第33回
2001年2月18日帯広0.9%サカノタイソン牡710003:42.3大河原和雄西邑春夫
第34回
2002年2月17日帯広2.4%サカノタイソン牡810004:16.4藤本匠西邑春夫
第35回
2003年2月16日帯広2.2%スーパーペガサス牡710004:19.8岩本利春大友栄人
第36回
2004年2月22日帯広6.9%スーパーペガサス牡810003:07.8岩本利春大友栄人
第37回
2005年2月20日帯広小雪9.2%スーパーペガサス牡910003:15.3藤野俊一大友栄人
第38回
2006年3月26日帯広4.6%スーパーペガサス牡1010004:36.1藤野俊一大友栄人
2007年3月25日帯広4.4%トモエパワー牡710004:50.6坂本東一松井浩文
第40回
2008年3月23日帯広0.6%トモエパワー牡810005:35.8西弘美松井浩文
第41回
2009年3月29日帯広2.3%トモエパワー牡910004:50.8西弘美松井浩文
第42回
2010年3月28日帯広4.6%ニシキダイジン牡910004:24.8藤野俊一金田勇
第43回
2011年3月27日帯広0.9%カネサブラック牡910004:07.7松田道明松井浩文
第44回
2012年3月25日帯広5.1%ニシキダイジン牡1110002:34.0鈴木恵介村上慎一
第45回
2013年3月24日帯広1.8%カネサブラック牡1110003:43.1松田道明松井浩文
第46回
2014年3月23日帯広2.7%インフィニティー牡810004:13.2浅田達矢金田勇
第47回
2015年3月22日帯広2.4%キタノタイショウ牡910003:49.9大河原和雄服部義幸
第48回
2016年3月20日帯広1.7%フジダイビクトリー牡810003:41.5松田道明金山明彦
第49回
2017年3月20日帯広0.6%オレノココロ牡710004:07.6鈴木恵介槻舘重人
第50回
2018年3月25日帯広0.9%オレノココロ牡810003:59.3鈴木恵介槻舘重人
第51回
2019年3月24日帯広1.2%センゴクエース牡710003:35.0工藤篤槻舘重人
第52回
2020年3月21日帯広1.4%オレノココロ牡1010004:16.0鈴木恵介槻舘重人
第53回
2021年3月21日帯広小雨2.7%ホクショウマサル牡1010002:43.4阿部武臣坂本東一
第54回
2022年3月20日帯広4.8%メジロゴーリキ牡810002:47.2西謙一松井浩文
第55回
2023年3月20日帯広1.3%メムロボブサップ牡710003:34.4阿部武臣坂本東一
第56回
2024年3月17日帯広1.9%メジロゴーリキ牡1010002:55.0鈴木恵介松井浩文
第57回
2025年3月16日帯広1.3%メムロボブサップ牡910002:17.5渡来心路坂本東一
第58回
2026年3月22日帯広1.6%メムロボブサップ牡1010003:18.8阿部武臣坂本東一

騎手の主な記録

2024年度(2025年)終了時までにおける騎手別の優勝回数は金山明彦が6勝で歴代最多。現役騎手では鈴木恵介の5勝が最多となっている。

脚注

出典

外部リンク

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