イギリス鉄道170形気動車
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イギリス鉄道170形気動車(イギリスてつどう170けいきどうしゃ、英:British Rail Class 170、Class 170)は、1998年に登場したイギリスの液体式気動車。
エバーショルト・レール・グループ
イースト・ミッドランズ・レールウェイ
ノーザン・トレインズ
スコットレール・トレインズ
→ボンバルディア・トランスポーテーション[1]
(ダービー・リッチチャーチ・レーン工場)
| イギリス鉄道170形気動車 「Turbostar / ターボスター」 | |
|---|---|
|
ノーザン・トレインズの170/4形 | |
| 基本情報 | |
| 所有者 |
ポーターブルック エバーショルト・レール・グループ |
| 運用者 |
クロスカントリー イースト・ミッドランズ・レールウェイ ノーザン・トレインズ スコットレール・トレインズ |
| 製造所 |
アドトランツ →ボンバルディア・トランスポーテーション[1] (ダービー・リッチチャーチ・レーン工場) |
| 製造年 | 1998年 - 2005年 |
| 製造数 |
139編成 ・3両編成89本 ・2両編成33本 (うち17本は168形や171形へ編入) |
| 総数 | 296両(編入前の車両も含む) |
| 運用開始 | 1999年5月30日 |
| 主要諸元 | |
| 編成 | 2両、3両編成 |
| 軌間 | 1,435 mm (標準軌) |
| 最高速度 | 160 km/h (100 mph)[2] |
| 起動加速度 | 1.8 km/h/s (0.5 m/s²) |
| 長さ |
23.62 m (先頭車両) 23.61 m (中間車両) |
| 幅 | 2.70 m[1] |
| 高さ | 3.770 m[1] |
| 台車 |
Adtranz / Bombardier P3-23 (動力車) T3-23 (付随車) |
| 動力伝達方式 | 液体式 |
| 機関 |
MTU 6R 183TD13H (6R 183: I6 4スト ターボ) |
| 機関出力 | 315 kW (422 hp)[3] |
| 変速機 | Voith T 211 rzze (トルクコンバータ) |
| 制動装置 | 空気ブレーキ |
| 保安装置 | AWS、TPWS |
愛称はターボスター(Turbostar)。
概要
170形は、1990年代にBRELが製造したイギリス国鉄の165形「ターボ」、166形「ネットワーカー・ターボ」をベースにした発展形式である。BRELはABBを経てボンバルディアに吸収され、ターボスターとしては168形に次ぐ2形式目となった[2]。
分割国有化後の1999年5月に営業運転を開始し、主に地域間輸送や長距離輸送、一部では近郊列車として運行された。ボンバルディアのダービー・リッチチャーチ・レーン工場で2両編成と3両編成の合計139本(296両)が製造されたが、うち17本(35両)は168形や171形へ編入した。
現在は、クロスカントリー[4]、イースト・ミッドランズ・レールウェイ、ノーザン・トレインズ、スコットレール・トレインズで運用される。
設計
170形気動車は、BRELが製造した165形・166形をベースに製造された。共通する主な特徴として、アルミニウム合金製車体、フォイト製変速機、車体の基本形状(168形に類似)、ドア周りの仕様が挙げられる。最終減速機は、グマインダーではなくZF製が採用。ディーゼルエンジンはMTU製であり、床下に配置されている。全車両が動力車である。
本形式は、スプリンターシリーズ(15x形)やペイサーシリーズ(14x形、回送時のみ)と併結運転が可能である。一方電気配線の違いから16x形との併結は不可能となっている。
座席配列は2+1列(一等車)および2+2列(標準車)となっており、3両編成時の座席定員は鉄道運行会社に仕様により約100 ~ 200名となっている。2両編成での運行も行われる[5]。
形式区分
170形は6つの(当初は7つの)番台区分が存在する。エンジン、車体長、変速機などの基本的な仕様は共通だが、各鉄道運行会社が指定した座席配置などに違いが存在する。内装仕様の差異により、最大約2トンの重量差が生じている[5]。
アドトランツ(買収後はボンバルディア・トランスポーテーション)のダービー・リッチチャーチ・レーン工場にて製造された。2001年に工場の所有権の移転が行われましたが、ボンバルディア製造下で製造された初期車(2002年製の170/2形2両編成・二次車)には、在庫部品が使用されたため、窓ガラスなどにアドトランツの表記が残っている車両も存在する。
運用
ほとんどの車両は、ポーターブルックが所有しているが、170416 - 170424編成はエバーショルト・レール・グループが所有し[6]、それらは鉄道運行会社へリースされている。
現在の運行会社
スコットレール・トレインズ

スコットレールは一時期は、当系列の最大の鉄道運行会社であり、かつては3両編成59本が配置されたが、その後34本にまで縮小した。全編成がエディンバラ・ヘイマーケット車両基地に配置されている[7]。スコットランドにおける最初の170形は、1999年から2001年にスコットレール(ナショナル・エクスプレス傘下)向けに製造された3両編成24本(170401 - 170424)であった。「スコットレール・エクスプレス」のエディンバラ - グラスゴー・クイーン・ストリート間のシャトル列車や、アバディーン/インヴァネス~グラスゴー/エディンバラ間で運用するため、ファーストクラス区画を備えた。2003年から2004年にかけて、二次車となる3両編成10本(170425 - 170434)が増備され、スコットレール・エクスプレスの使用車両を158形から170形へ完全に置き換えられた。二次車が営業運転を開始する前には運行権は、ファースト・スコットレールへ移管された。
2001年にはグラスゴー・クイーンストリート駅発着のストラスクライド交通局(SPT)向け車両としてスタンダードクラス(普通車)のみのエディンバラ編成となる(170470 - 170471)が増備された。2004年から2005年にかけて、SPT向けにさらに7本(170472 - 170478)が、エディンバラ近郊輸送向けに同仕様の12本(170450 - 170461)が導入された。2008年12月には、普通車編成のうち6本(170450 - 170455)にファーストクラス区画が設置され、さらに2本(170456・170457)についても2011年12月に一等車が設置された。
さらに2005年には、一等車区画と「ミニ・ビュッフェ」を備えた3両編成4本(170393 - 170396)がハル・トレインズから譲渡され、これによりファースト・スコットレールの170形の在籍数は最大で3両編成59本に達した。元ハル・トレインズ在籍編成は、当初インヴァネス行きの「スコットレール・エクスプレス」で使用されたが、2012年までにビュッフェ設備の使用が停止され、全4編成とも普通車のみの仕様に改造された[要出典]。 SPT向けに製造された9本はSPT塗装で落成した一方、その他の編成はファースト・スコットレール塗装を纏っていた(ただし、170401 - 170424編成は当初、スコットレール・ナショナルエクスプレスのスウッシュ塗装であった)。
2008年9月、スコットランド政府の機関であるスコットランド交通局は、スコットレールの全車両(SPT所有も含む)について、最終的に青を基調として、車両端部に白いサルタイア(スコットランドの国旗の意匠)をあしらった新塗装へ塗り替えることを発表した[8]。
2015年4月、スコットレールの運営権がアベリオ・スコットレールへ移管した際、エバーショルトが所有する9本のリース契約が終了した。うち5本(170416 - 170420)は、アベリオ・スコットレールへの短期リースという形でスコットランドに残留し(ただしスコットレールのロゴは撤去)、2020年にイースト・ミッドランズ・レールウェイへ転属した。残る4本(170421 - 170424)はサザン向けに171形へ編入改造が実施された[9]。
2018年のエディンバラ - グラスゴー・クイーン・ストリート間の電化、および2018年から2019年にかけてのアバディーンおよびインヴァネス方面への「スコットレール・エクスプレス」におけるHSTの置き換えに伴い、170形は当路線から順次撤退することなった。グラスゴー・クイーン・ストリート駅の高架ホーム発着の通勤路線の大半やエディンバラ~ダンブレーン間の電化が進み、385形電車の運用が本格化するにつれて、これらの路線も運用を撤退した。
170形の余剰車の一部は、老朽化した156形や158形を置き換える形でスコットレール内の他区間へ転用したが、16本はアリーヴァ・レール・ノースへ譲渡された(170453 - 170461および170472 - 170478)。4本は2018年3月にノーザン・トレインズへ移籍し、続いて2018年8月にもさらに4本が移籍した[10]。
クロスカントリー

現在、カーディフ・セントラル - ノッティンガム間、およびバーミンガム・レスター - スタンステッド空港間の運行において、170形29本(2両編成7本、3両編成22本)が配置されている[11]。
2007年にセントラル・トレインズから2両編成13本・3両編成16本が譲渡され、2008年に改修工事が実施された。その際、3両編成はストーク・オン・トレントのマークロフト・エンジニアリングで、当時の2両編成はEWSのトトン車両基地で再塗装され、内装はクラクトン=オン=シーのトランシス・プロジェクトによって改修された(170/5形及び170/6形へのファーストクラスの設置を含む)[12][13]。

2021年にウェスト・ミッドランズ・トレインズ(WMT) 配属の170形が譲渡された際に3両編成6本から中間車が取り外された。クロスカントリーの2両編成6本に中間車が組み込まれて3両編成化された。元WMT車は普通車のみであったため、クロスカントリー車の先頭車両のファーストクラス座席はそのまま維持された。イースト・ミッドランズ・レールウェイが前述の元WMT車をリースしていましたが、同形式のうち2本を必要としていたため、クロスカントリーが余剰となった中間車を活用することができた[14][15]。クロスカントリー配属の170形の配置が29本「2両編成13本・3両編成16本」から、現在の「2両編成7本・3両編成22本」へと変更され、組み込まれた中間車は、編成に合わせて塗装変更と内装改修が行われた。
2025年2月、クロスカントリー配属の170形として初めて、2度目の中期改修を受けた170101編成が営業運転に復帰した。中期改修には、新塗装への変更、内装の再塗装、および座席の更新が含まれる。座席については、1等席(2+1配置)が2+2配置へと変更された(2024年後半より1等座席の扱いが終了)。この変更は、車椅子用スペースと自転車用スペースを従来の共用型から分離・独立させることに伴うスペース調整も兼ねている。さらに、テーブルやカーペットの更新、電源コンセントおよびUSB電源ポート(Type-AおよびType-C)の全席への設置、車内案内表示器・CCTV(監視カメラ)・乗客数計測システムの刷新、そしてトイレの改修も実施された[16][17]。
ノーザン・トレインズ

2018年からアリーヴァ・レール・ノースは170形の運用を開始し、2019年1月までにアベリオ・スコットレールから3両編成16本(170453 - 170461および170472 - 170478)の譲渡を受けた。現在はハル経由のシェフィールド - スカボロー間や、158形と運用を分担するハロゲイト・ループ周辺の路線で運行される。車両の保守はNeville Hill TMDおよびBotanic Gardens TMDで行われ、シェフィールドでは軽微な保守作業が実施されている。
2020年3月1日、新たな運行事業者であるノーザン・トレインズへ移管された。
イースト・ミッドランズ・レールウェイ

イースト・ミッドランズ・レールウェイは、2020年から170形の運用を開始したが、現在では2両編成・3両編成の計43本を有する同形式の最大の鉄道事業者となっている。2020年3月23日、EMRはアベリオ・スコットレールからの170416、170417編成の3両編成2本を受け入れ、同形式を初めて導入した。170416編成については、2020年4月30日にEMR塗装が施された姿が確認されている。「ザ・キー・ワーカー」と命名された170417編成は、EMRにおける同形式の試験的運用の一環として、2020年11月2日にロビン・フッド線で最初に営業運転を開始した[18][19]。
EMRは170形の最大手事業者となることを計画しており、スコットレールからの170418~170420編成に加え、ウェスト・ミッドランズ・トレインズから23編成、ウェールズ交通局から12編成を追加で譲渡された。これにより153形及び156形を置き換えた[20]。

2022年9月、サザンからイースト・ミッドランズ・レールウェイへ171形3本が転属した。3両編成に組成変更され、「170422 - 170424編成」へと改番された。既存車両がBSI製連結器を採用しているのに対し、これらはデルナー製連結器を装備しており互換性がなかったため、他編成との区別を明確にする目的で、営業運転開始前に170/9形へと編入された[21]。その後、2023年5月にBSI製連結器への換装が行われたことで、これらは再び170/4形としての本来の区分に戻り、独立した運用に限定されることなく、他の編成と連結して運用された[22]。
イースト・ミッドランズ・レールウェイ配属車を対象とした大規模更新が進行中であり、すでに最初の1編成が改修を完了し、営業運転に復帰した[23]。
過去の運行会社
ミッドランド・メインライン
ミッドランド・メインライン(MML)は初めて「ターボスター」発注した鉄道事業者であり、1998年11月に車両が落成し1999年5月に営業運転を開始した。170/1形は、チルターン・レイルウェイズ向けの168/0形の製造直後に製造された。MMLは当初、170形2両編成17本を発注したが、後に3両編成10本へ変更され、170101~170117編成となった。主にロンドン・セント・パンクラスからレスター、ダービー、ノッティンガムへ向かう各駅停車に投入された。ロンドン発ヨーク行の夏季土曜運行列車にも臨時利用され、後に通年運行となり夏期ではスカポローまで延長された。ロンドン・セント・パンクラスとマトロックを結ぶ直通列車にも投入されたが、マトロックへ至るダーウェント・バレー線における軸重制限と、新型の222形の導入により置き換えに伴い運用から離脱した。222形の導入により170形の置き換えが行われ、姉妹会社のセントラル・トレインズへ譲渡された。最盛期には、3両編成10本(170101~170110)2両編成7本(170111~170117)が配属されていた。ポーターブルックから短期リースされていた3本と同様に登場当初はファーストクラスも備えていたが一等車としての扱いは廃止された。
ゴヴィア・テムズリンク・レールウェイ

サザンは2003年、マーシュリンク線およびオックステッド線(アックフィールド方面)で使用されていたスラムドア型車両(205形・207形)を置き換えるため、の170/7形を2両編成6本、171/8形を4両編成6本を導入した。
その後に170形標準のBSI製連結器から171形で採用されているデルナー製連結器への換装を行い、171/7形へ改番・編入が実施された。この改修は、緊急時に377形との連結を可能にするために実施された。 サウス・ウェスト・トレインズから170392編成を譲受し、171730編成(4両編成)へ改番された。当編成は、当初コスト削減を目的としてサザンの発注分に追加する形で発注したため、落成時から既にサザンの塗装が施され、170727号編成として引き渡された。営業運転開始に先立ち、アシュフォード・チャート・リーコン工場にて改番および塗装変更が行われた。
2015年3月にファースト・スコットレールのフランチャイズ契約が終了した際、170416 - 170424編成はエバーショルト・レール・グループへ返却された。最初の5編成はサブリース契約によりアベリオ・スコットレールへの貸出が2020年3月まで継続されたが、170421 - 170424編成は2015年4月にウルヴァートン工場へ回送された。同工場にて、これらはサザン向け171形への編入改造及び大規模修繕を実施した。しかし改造に伴う不具合や信頼性に関する問題が発生したため、残りの車両はエバーショルト・レール・グループに返却され、その後イースト・ミッドランズ・レールウェイへ再リースされた[24][25]。そのうち2両編成2本の171/2形となり、残る4両編成2本は171/4形となった。これら4本は全て2022年にエバーショルト・レール・グループへ返却され、イースト・ミッドランズ・レールウェイに再リースされた。落成当初の構成に戻された3両編成3本は、2022年9月に移管された。これらは170形へと再改造され、元の形式・編成に戻る予定であるが、4編成目は引き続きゴヴィア・テムズリンク・レールウェイへのサブリースが継続される[26][27]。
ハルトレインズ

ハル・トレインズは2000年9月、アングリア・レールウェイズから短期リースした「ターボスター」4本を使用し、ロンドン・キングス・クロス〜ハル間の運行を開始した。2004年には自社所有となる170/3形3両編成4本を導入し、当初使用していた編成をアングリア・レールウェイズに返却した。 2005年、ファースト・グループによる買収を経て、ハル・トレインズは新型の222/1形「パイオニア」4本を導入し、それまで使用していた「ターボスター」を姉妹会社のファースト・スコットレールへ譲渡した。
サウス・ウェスト・トレインズ

サウス・ウェスト・トレインズ(SWT)は、既存の159形を補完するため、2000年にの170/3形を2両編成8本を導入した(後にサザンから譲渡された170392編成が加わり、計9編成)。これらの車両は、ロンドン・ウォータールー~ソールズベリー間、レディング~ブライトン間、サウサンプトン近郊の各列車で運用されたほか、エクセター・セント・デイヴィッズ行きの列車にも時折充当された。ただし、エクセター方面への運用は不定期であった。
その理由として、これらの車両には先頭部の貫通路がなく車内販売用カートの移動が困難であったことや、ソールズベリー以西の駅にある短いホームに対応する「選択的ドア開閉機能」を備えていなかったことが挙げられる。2006年末には、158形「エクスプレス・スプリンター」との交換により、1編成を除く全編成がファースト・トランス・ペナイン・エクスプレスへ移籍しました。残る170392編成は当初の導入予定先であったサザン鉄道へ戻され、その後、170392から171730へと改番・編入された。
セントラル・トレインズ

セントラル・トレインズは、過去に170形53本を運用していた。1999年、同社は最初の導入分として、170/5形を2両編成23本、170/6形を3両編成10本受領した。長距離路線の運用に就いていた156形を置き換えるためであった。
2004年後半からは、ポーターブルックから170/3形3本をリースした。リースされた170397・170398編成は3両編成、170399編成は2両編成であった。3本にはすべてファーストクラス設備が含まれたが、セントラル・トレインズでは設定がなかったため、常時一般開放された。内装については、3両編成2本はMML仕様のファーストクラス区画を除きセントラル・トレインズ仕様でしたが、2両編成1本はサウス・ウェスト・トレインズ仕様の内装となっていた。セントラル・トレインズのフランチャイズ契約終了後、3両編成2本(170397・170398)は新運行会社であるクロス・カントリーに引き継がれた。一方、2両編成1本はポーターブルック社へ返却され、その後ファースト・トランス・ペナイン・エクスプレスにリースされた際、車番が170309に改番された。

セントラル・トレインズで運用された170形はすべて、バーミンガム - スタンステッド空港間、ノッティンガム - カーディフ間、バーミンガム - レスター間など、主に長距離路線で使用された。バーミンガム・ニュー・ストリート - リヴァプール・ライム・ストリート間の路線では、350形「デジロ」に置き換えられた。
2007年にセントラル・トレインズが運行権を失った際、同社保有のうち23本(2両編成17本、3両編成6本)がロンドン・ミッドランドに移管された。同社はウェスト・ミッドランズ地域の運行権ズを引き継ぎ、チェース・ライン、バーミンガム - ヘレフォード間(ブロムスグローヴ・ライン経由)、およびシュルーズベリー方面の路線で引き続き170形を運用した。残る30本のうち29本(旧ミッドランド・メインライン所属編成や、スポットリースされていた3編成のうちの2編成を含む)はクロス・カントリーへ転属され、同社はカーディフ~バーミンガム~ノッティンガム間およびバーミンガム~レスター - スタンステッド空港間の運行を引き継いだ。
セントラル・トレインズが保有していた170形のうち1本(170399)はファースト・トランス・ペナイン・エクスプレスへ譲渡され、後に170309へと改番された。一方、イースト・ミッドランズ・トレインズは、以前は170形で運行されていたリヴァプール - ノリッジ間の路線を引き継いだものの、同形式の車両の譲渡は受けずに現在は158形更新車によって運行されている。
ファースト・トランスペナイン・エクスプレス

2006年後半から2016年にかけて、ファースト・トランスペナイン・エクスプレスは、マンチェスター・ピカデリー - ハル間の路線で170形9本を運用していた。当初、同路線には185形が投入予定であったが、セルビー - ハル間の路線における軸重制限の問題、複数の列車で慢性的な混雑が発生していたことや、新造車両導入のための政府からの資金が削減されたことなどが重なり、代わりに170形が導入されることになった。
ファースト・トランスペナイン・エクスプレスは、2006年末から2007年初頭にかけてサウス・ウエスト・トレインズから8本(170301~170308)を、また2007年11月にはセントラル・トレインズから1本(170399)が譲渡された(後者は170309に改番)。
2009年9月からは、クリーソープス - マンチェスター空港間の列車において、日曜日から木曜日にかけて2編成の170形が使用された。
これらの車両の保守はボンバルディア・クロフトンが担当した。その後、170形には大規模な更新が施され、CCTV(監視カメラ)や車内全域への電源コンセントの設置、カーペットとシートカバーの交換が行われたほか、2箇所あったファーストクラス区画のうち1箇所を撤去し座席数を増やした。この改修工事は、クラクトン・オン・シーにあるトランシスによって実施された。
しかし、2014年3月、これら9本のターボスターがチルターン・レイルウェイズへ転属することが明らかになった。2014年3月12日、スティーブン・ハモンド下院議員が明らかにしたところによれば、170/3形全編成は2015年5月のダイヤ改正までファースト・トランスペナイン・エクスプレスでの運用を継続し、同改正時に5本がチルターンへ移籍、残る4本はファースト・トランスペナイン・エクスプレスでのフランチャイズ契約終了時(当初は2016年3月、後に2016年7月8日に変更)まで引き続き使用された。チルターンへの引き渡し後、170形は同社が保有する168形と併結運用できるようブラッシュ・トラクションで改造が施され、その後168/3形へと形式が変更され168321 - 168329編成となった。
2019年に新型車両「Nova」シリーズが導入されるまでの間、より利用者の多い路線にClass 185を充当できるよう、トランスペナイン・エクスプレスがアリーヴァ・レール・ノースから170形1本借り受け、マンチェスター/リーズ間およびハダースフィールド発着の各駅停車で運用することが2018年11月に確認された。この運用は、アリーヴァ・レール・ノースへサブリースされていた185形がTPEに返却された2019年5月に終了した。
グレーター・アングリアおよびその前身事業者
アングリア・レイルウェイズは、当形式を2回に分けて発注した。初投入された170/2形3両編成8本は、ロンドン・リヴァプール・ストリート駅とイプスウィッチ、ノリッジ、ローストフト、ベリー・セント・エドマンズ各駅を結ぶ列車向けに1999年から2000年にかけて製造。ロンドン - ノリッジ間で運行されていた既存の86形電気機関車による牽引列車を補完する役割を担った。このうち4本は、ハル・トレインズが自社用のターボスターを導入するまでの2000年~2004年の間は同社へリースされた。
スポットリースされた170399編成を含むその他の編成は、アングリアが運行していたノリッジ~ベイジングストーク間の「ロンドン・クロスリンク」サービスで使用された。
2002年、アングリアはケンブリッジ~ノリッジ間の直通列車を新設し、その運用に充てるための2両編成4本を導入した。 2004年、「グレーター・アングリア」路線の運営権はナショナル・エクスプレス傘下の「ワン」が獲得した。同社は2008年に「ナショナル・エクスプレス・イースト・アングリア」へと改称され、2012年には「アベリオ・グレーター・アングリア」へと運営が引き継がれた。それ以降、ターボスターの2両編成はケンブリッジ~ノリッジ間で使用されたほか、ケンブリッジ、ベリー・セント・エドマンズ、ピーターバラ、ローストフトの各方面からイプスウィッチ経由でロンドン・リヴァプール・ストリート駅へ向かう直通列車にも充当された。
ただし、2010年12月のダイヤ改正により、170形によるロンドン直通列車はすべて廃止され、支線列車とグレート・イースタン本線の特急列車を乗り継ぐ方式へと変更された。3両編成の車両には当初、ビュッフェ設備や広めのファーストクラスエリアが設けられていましたが、座席数の増強が必要となったため、ビュッフェ設備は撤去され、1等車の座席数も削減された。 2019年後半、755形への置き換えに伴い運用を終了し、2020年2月までにウェールズ交通局へ転属した。
ウェスト・ミッドランズ・レールウェイ/ロンドン・ミッドランド

ウェスト・ミッドランズ・トレインズ(WMT)は、2017年に前身のロンドン・ミッドランドから引き継いだ170形23本を、バーミンガム - ヘレフォード線(ブロムスグローブ経由)およびバーミンガム - シュルーズベリー線(テルフォード・セントラル経由)の運行に使用していました。
WMTは2022年後半から、170形26本を新型車両の196形「シビティ」に置き換えた。しかし、これらの170形は2021年の時点で既にイースト・ミッドランズ・レールウェイ(EMR)への転属が始まっており、2021年2月から移動した[28]。元WMTの170形のうち最後の4本がEMRに加わったのは2023年5月のことであった。 170形23本がウェスト・ミッドランズの路線で運用されていた期間の大半において、170/5形が2両編成17本、170/6形が3両編成6本であった[29]。
全車両がEMRへ転出する前の2021年、WMTの170/6形の3両編成6本の中間車がクロス・カントリーへ転属した。クロス・カントリーがそれまで2両編成だった一部の車両を増結するために行われたもので、EMRが元WMTの170形を引き継いだ際には、全車両が170/5形2両編成という形になった(クロス・カントリー側で増結車は、170/5形から170/6形に改番された)。
トランスポート・フォー・ウェールズ・レール(ウェールズ交通局)

2019年9月、ウェールズ交通局(TfW)はアベリオ・グレーター・アングリアから170/2形3本(3両編成1本、2両編成2本)の譲渡を受け、その後、運転士の訓練が行われた[30]。2019年11月にはさらに3本(3両編成2本、2両編成1本)がノリッジ・クラウン・ポイント車両基地からカーディフ・カントン車両基地へ転属し、12月には3両編成4本が追加納入され、3両編成の最終編成が2020年1月に、2両編成の最終編成が2020年2月に転属した。これにより、ウェールズ交通局は、170/2形全12本(3両編成8本、2両編成4本)をリースすることになりました。
これらは「ウェールズ&ボーダーズ」フランチャイズ(運行区)に導入された初の170形であり、カーディフ/ブリッジエンド~エブ・ベール間、およびマーステグ~チェルトナム/グロスター間の列車で使用された[31]。2019年12月12日、3両編成の170202編成がTfWにおける170形の初の営業運転(カーディフ・セントラル経由のブリッジエンド~エブ・ベール・タウン間)を行い、12月16日からは複数編成での運用が開始され、同日には5編成(3両編成3本、2両編成2本)が営業運転に就きました。2020年4月に3両編成の170206編成が営業運転を開始したことで、全編成の導入が完了した。
当初、これらの車両はフランチャイズ期間を通じてTfWで使用される予定でした(ただし、新車導入後は運用路線が変更されることになっていた)[32][33]。しかし、TfWの長期車両戦略の見直しに伴い、全編成がイースト・ミッドランズ・レールウェイへ転属することが後に発表。まず2両編成が転属し、続いて3両編成が転属しました。最後に転出したのは170208編成で、2024年1月29日であった。
編成
| 形式 | 鉄道運行会社 | 製造年 | 編成数 | 編成番号 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 170/1 | クロスカントリー | 1998–1999 | 3両編成10本 | 170101–170110[34] | |
| 2両編成7本 | 170111–170117[34] | ||||
| 170/2 | イースト・ミッドランズ・レールウェイ | 1999 | 3両編成8本 | 170201–170208 | |
| 2002 | 2両編成4本 | 170270–170273 | |||
| 170/3 | (168形へ編入) | 2000 | 2両編成9本 | 170301–170309 | |
| (171形へ編入) | 2両編成1本 | 170392 | |||
| スコットレール・トレインズ | 2004 | 3両編成4本 | 170393–170396[34] | ||
| クロスカントリー | 2002 | 3両編成2本 | 170397–170398[34] | ||
| 170/4 | スコットレール・トレインズ | 1999–2001 | 3両編成17本 | 170401–170415, 170470–170471[34] | |
| イースト・ミッドランズ・レールウェイ | 3両編成8本 | 170416–170420, 170422–170424 | 170422 - 170424編成は、元サザンの171形。 | ||
| (171形へ編入) | 3両編成1本 | 170421 | GTRに残留し、171形へ改番。 | ||
| スコットレール・トレインズ | 2003–2004 | 3両編成10本 | 170425–170434 | ||
| 2004–2005 | 3両編成3本 | 170450–170452[34] | |||
| ノーザン・トレインズ | 3両編成16本 | 170453–170461, 170472–170478[34] | |||
| 170/5 | イースト・ミッドランズ・レールウェイ | 1999–2000 | 2両編成23本 | 170501–170517, 170530–170535[35][34] | 170530~170535は、2020~2021年まで、170630 - 170635の3両編成であった。[要出典] |
| 170/6 | クロスカントリー | 3両編成10本 | 170618–170623, 170636–170639[34] | 170618 - 170623は、2020~2021年まで、170518 - 170523の2両編成であった。[要出典] | |
| 170/7 | (171形へ編入) | 2003-2004 | 2両編成6本 | 170721–170726 |
愛称が付けられた編成
一部の編成に愛称が命名された。
事故・事件
- 2005年11月13日、ノーフォーク州スウェインズソープのグレート・イースタン本線にある踏切で、170207編成が乗用車と衝突した。この事故で乗用車の運転手が死亡した。衝突により大破した乗用車から発生した火災で、先頭車両が損傷した[40]。
- 2005年11月26日、ハイランド本線のモイ付近で、170431編成が土砂崩れに衝突。衝突により列車の先頭車両が脱線・損傷したが、他の2両は脱線しなかった。乗客6名、運転士及び車掌が負傷した[41]。
- 2006年9月12日、ノーフォーク州ブレックランド線のクロクストンにある踏切を通過中、170206編成が脱線した。踏切を構成するパネルの一部が外れ、線路と道路の両方を塞ぐ状態になっていた[42]。
- 2011年7月27日、エディンバラへ向かう途中のプリンセス・ストリート・ガーデンズ付近で、170393編成が不具合のある分岐器を通過した際に脱線した。列車には乗務員2名のみが乗車していたが、いずれも負傷はなかった[要出典]。
- 2013年7月14日、イースト・サフォーク線のサフォーク州ウッドブリッジにある踏切で、170272の編成が、トレーラーを牽引していた自動車と衝突した[43]。
- 2016年4月10日、ブレックランド線のラウドハムにある踏切で、170204編成が農業用トラクターと衝突した。トラクターの運転者は重傷を負い、列車の運転士および一部の乗客も軽傷を負った[44][45]。調査の結果、トラクターの運転者は線路を横断する許可を得ていたことが判明した[46]。
- 2017年10月15日、イースト・サフォーク線のメルトンにある踏切で、170272編成と乗用車が衝突した[47]。乗用車の運転者はヘリコプターで病院に搬送された[48]。
- 2018年10月10日、アバディーン発ダンディー行きの170402編成がストーンヘイブンで脱線した[49]。
- 2019年3月3日、リドニーからグロスターへ向かう路線において、170520編成が倒木と衝突し脱線した。先頭の運転室は激しく損傷した。
- 2020年3月23日、170107編成がブロムスグローブの側線終端の緩衝停止所を通過していた機関車66057号機と衝突し、最終的に走行線に違反した。乗員2名と乗客4名に怪我はなかった[50]。その後、機関車の運転士は1974 年労働安全衛生法に違反した罪で有罪判決を受け、懲役9か月、執行猶予18か月の判決を受けた[51]。