Wikiwand AI

ガメラシリーズの登場怪獣

From Wikipedia, the free encyclopedia

本記事では、KADOKAWA(旧大映)が展開するフランチャイズ「ガメラシリーズ」に登場する怪獣宇宙人などを解説する。

ガメラ

巨大な直立歩行を行うカメの姿をした怪獣である。甲羅の表面は「のような重なり合った形状」になっており、下顎の左右両端から大きな牙が1本ずつ、上に向かって生えている。血液は緑色であるが、昭和版では眼の色が黄色で血管も赤く描写されており、2015年の50周年記念映像でも眼は黄色に近い色であった。

二次創作作品である『ガメラ4 真実』と『ガメラ:最後の希望』以外ではガメラが厳密に死亡した描写は存在せず、『宇宙怪獣ガメラ』には続編となる漫画作品が存在していてその中でガメラは蘇生されて復活しており、『ガメラ3 邪神覚醒』の冒頭に登場した「ガメラの墓場」は「ガメラを生み出そうとして失敗した前例の廃棄場」という説が作中で語られ、『小さき勇者たち〜ガメラ〜』において自爆したアヴァンガメラは実際にはトトと「同体」であると仮定されている。

ガメラを含むガメラシリーズの怪獣は、ゴジラシリーズウルトラシリーズなどの作品に登場する怪獣と比べると、(設定上の)体重が非常に軽く、とくに昭和版(80トン)と平成3部作(120トン)では実在する現生のヒゲクジラ類よりも軽い。書籍『空想科学読本』でも、体重から計算した体の密度空気の2倍程度と計算されている。

昭和シリーズで監督および特撮監督を務めた湯浅憲明は、ガメラとゴジラウルトラ怪獣との差別化として、ガメラを直立二足歩行だけでなく四足歩行などで這わせたり、流血描写などで動物性を強調させたと述べている。昭和時代の敵怪獣にも四足歩行型が多いのも特徴とされる。平成3部作では終始直立二足歩行で移動している。また、直接的な火炎を吐く、飛行する、人間を守る、光や核爆発を好む、生物としての性格の個性を持つ、北方から出現するなどの点も、人間・人為的な光・核爆発のすべてを憎み「破壊神」としての側面を持ち南方から現れたゴジラとの差別化要素として用いられたとされる。怪獣の四足歩行や流血描写に関しても、湯浅の「怪獣を安易に擬人化したくない」という方針に影響されている。

ギャオス

直立歩行が可能で、前足が翼となっている。翼はコウモリのように数本の指骨に支えられ、その間を皮膜がつないだ構造に見えるが、コウモリにおける親指1本が遊離している位置には自由に動かせる指が3本ほど存在する。頭部は上方からの視点だと歪んだ六角形に見え、鼻先や後頭部両側後方が尖っているため、形状はほぼ初心者マークと同じである。尾はあまり長くないが、先端が魚類の尾鰭に近い扇状になって縦向きに付いている。

ガメラシリーズでガメラ以外では唯一、昭和と平成の時代をまたがって映画作品に登場している怪獣であり、その他の媒体(漫画やゲームなど)でも、ガメラの敵役怪獣の中で出演回数が最多におよぶ。

大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』の登場個体は、細胞が紫外線による劣化で収縮するために太陽光線を嫌う夜行性という弱点を持つ一方、身体の末端部を失っても短時間で再生できるという優れた再生能力を持つ。口からは何でも切断する300万サイクルの衝撃波超音波メスを発射するが、これは音叉の役割をする二股の頸椎から発振するため、首は正面で固定された構造となっており、普通の動物のように振り向くことすらできない。あらゆる動物を食する肉食性であり、特に人間の血肉を好む。

ガメラ 大怪獣空中決戦』の登場個体は、人間だけでなくブタやイヌなども食することが示唆されているほか、共食いすら行う。一方、昭和シリーズの登場個体と違って首を問題なく動かせるうえ、超音波メスも首を動かしながら発射できる。また、卵生であるうえに成長はきわめて早く、翼長が幼体時に約15メートルだったのが数日経過後には約50メートル、成体となった際には100メートルにまで達している。さらには、当初こそ昭和シリーズの登場個体と同様に太陽光線を嫌うが成長に伴って進化し、成体の目には遮光板が形成される。

上記の個体のほか、地球外惑星に住む亜種の宇宙ギャオス、経緯などが一切不明な変異体のイリス、海棲性のギャオス(海棲性)が存在する。また、『ガメラ2000』や月刊マンガボーイズの『大怪獣ガメラ』など、本編以外の関連作品には様々なギャオスの亜種や変異個体や合体怪獣などが登場している。

代表的な攻撃能力としては上述の「超音波メス」が存在するが、口から吐く火炎を武器とする媒体も存在している。

レギオン

隕石と共に地球へ飛来した未知の宇宙生物。炭素化合物有機物)で形成されている地球上の生物とは異なり、ケイ素(シリコン)の化合物で形成されているケイ素生物であり、未知の絶縁体で構成された甲殻は各種の電磁波を反射する。

「レギオン」とは、新約聖書マルコによる福音書5章9節に現れる言葉。「主が、『おまえの名は何か』とお尋ねになるとそれは答えた。『我が名はレギオン。我々は、大勢であるがゆえに』」で、ローマ軍団のレギオン(古典ラテン語:legio)から転じているが、聖書では男に取り付いた悪霊が自らのことを指して呼んでいる。劇中では、ガメラに群がるソルジャーレギオンの大群を見た陸上自衛隊隊員により、「大勢/多数」の意味から名づけられた。なお、作中における「レギオン」という呼称は略称に過ぎず、正式呼称は「Symbiotic Legion」となっている。

次作『ガメラ3 邪神覚醒』(以降、『3』)にも、『2』の映像流用で登場している。

また、てしろぎたかしによるコミカライズ版では、穂波の弟で祖父をギャオスに殺害されている主人公の海斗を含む子供達の想いが光の帯(映画版でのマナに該当)となってガメラに届く他にも、映画版で養老孟司が演じた北海道大学の教授の活躍も描かれていて、レギオンの命名主となった他にもレギオンへの対策として「拡散イオン砲」を開発している。

バルゴン

昭和シリーズ

概要 バルゴン ...
諸元
バルゴン
別名冷凍怪獣[1][2]
体長80 m[1][3]
体重70 t[1][3]
出身地ニューギニア・虹の谷[1]
閉じる

初登場は『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』(1966年)。

ニューギニアの孤島にある魔境「虹の谷」で「千年に一度誕生する」と言い伝えられている、伝説の怪獣[出典 1]。鼻先から前方へ伸びる大きな角を持ち、ワニオオトカゲを合わせたような外見の四足歩行生物であるが、琵琶湖でのガメラとの戦闘では立ち上がる場面があり、漫画版や玩具のパッケージなどではより頻繁に二足歩行を行っている。

虹の谷に隠されていたオパールに似た卵から孵化したが、本来は10年近い年月を経て成長するところを、卵の状態で医療用の赤外線を浴びたため、孵化後わずか数時間で異常成長した変異個体である[1][3]ダイヤモンドの放つ光に引き寄せられる習性があるため[注釈 1]、ニューギニアの部族に伝わるバルゴン誘導のための特別なダイヤが防衛隊の誘導作戦に使われるものの、こういった事情で、赤外線を当てて増幅されたダイヤの光でなければ認識できなくなっている。

カメレオンのような長い舌を持ち、人間に巻きつけて捕捉したり[1][3]、建造物を破壊することもできる[1]。舌の破壊力はファイティング原田の20万倍[5]。先端からは零下100度(零下240度とも)の霧状の冷凍液(冷凍光線)を噴射し、この冷凍液で大阪城および市街地とガメラを凍結させる[出典 2]。噴射直後にはバルゴンの歩き回った周辺が凍結することがあり、料亭旅館やその周辺を通過していく数秒間で凍結させるシーンも描かれた。漫画版やソノシート、当時のスチルなどでは、舌先からではなく直接口内から冷凍液を吐く描写が散見される。

バルゴンの冷凍液により、ガメラとともに大阪城も凍ってしまう

背筋に並ぶ光り輝く7つのプリズムからは「悪魔の虹」と恐れられる色の殺人光線を放つ[3][注釈 2]。この光線はあらゆる物質を破壊できるが[1]、鏡の光を反射する性質で無効化される。体組織は水に弱く[1][3]、長い間水中に留まると細胞が溶け出してしまう[1]と同時に、舌先からの冷凍液が噴射できなくなる。「バックミラー作戦」で体表を負傷した際には相当なダメージを受けはするものの、命を落とすには至らない。このあと、動物本来の本能にしたがい、断末魔まで虹光線は出していない。

また、高い跳躍力を持ち、自身に危険が迫ると、その殺気を遠くからでも敏感に感じ取れるほど発達した動物的本能や感覚を持つ。

ガメラを大阪城ごと凍結させて1度は勝利するも、琵琶湖での戦いでは人間たちの奮闘によって得意の冷凍液や殺人虹光線などが使用できなくなったことが災いし、噛み付きや舌による直接攻撃などで応戦する。次第に劣勢となり、最後はガメラに湖内へ引きずり込まれたために皮膚が溶解し、そのまま絶命する。

大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』、『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』(海外版)、『ガメラ対大魔獣ジャイガー』、『宇宙怪獣ガメラ』には、ライブフィルムで登場。『宇宙怪獣ガメラ』での登場シーンは、編集の都合で大阪から琵琶湖へ直行するようになっている。

バルゴンの美術・造形

ぬいぐるみ高山良策によって造型され、エキスプロダクションが細部の仕上げを行った。バルゴンのまぶたは横方向に開くが、これは当時の撮影所所長をモデルにしたものだった。湯浅によると、この所長は実際にそういうイメージの顔をしていたそうである。また、バルゴンの頭が大きいのは人間体型を可能な限り隠すためで、撮影では足元を写さないよう気をつけたという。湯浅は、「バルゴンは見栄えよりも動きを優先させて作った」とコメントしている。

高山良策の怪獣造形は「動きやすさ」を重視して作られ、非常に軽いぶん傷みやすかった。撮影でも痛みが激しく、連日補修が欠かせなかったという。ラストの琵琶湖に沈むシーンではぬいぐるみがなかなか沈まず、ハサミで腹を切り裂いて水を入れ、最後はほぼ頭だけの状態にしてようやく目的を達した。これには見学に来ていた子供たちも大笑いしたという。

ぬいぐるみと同サイズの、垂れ目気味かつ上半身だけで舌が伸びるギミック入りのギニョールも、高山によって作られた。舌を伸ばす仕掛けは、3人がかりで行うものだった。長い舌を伸ばしての冷凍液の噴霧には消火器が使われたが、舌を長く伸ばすのは、噴霧を拡散させて遠方まで冷凍液を飛ばしているように見せるためだった。

3尺サイズのギニョール人形も、同サイズのガメラと併せて琵琶湖セットでの撮影に使用された。卵から生まれる幼体のバルゴンはギニョール人形を使い、下から手を入れて動かしている。ギニョール制作はエキスプロ。孵化シーンで漂う煙にはたばこが、幼体バルゴンを覆うねばねばした粘液にはアメリカ製の特注素材がそれぞれ使われている。このバルゴンの孵化シーンは、湯浅が「本作品で最も気に入っているシーン」だそうである。

虹光線は、カラー化を意識したものとされる[5]

バルゴンの鳴き声

経緯は不明だが、ガメラとバルゴンの鳴き声は、『ゲゲゲの鬼太郎』第2作の「妖怪牛鬼」の鳴き声や、『マジンガーZ』の「機械獣」の声など、東映動画のテレビ作品に頻繁に流用されている。また、バルゴンの高音部分の鳴き声は、同年制作の円谷特技プロの特撮テレビドラマ『ウルトラマン』に登場した怪獣グビラのもの、低音部分の鳴き声はアレンジされて同プロのシリーズ作品『ウルトラセブン』に登場した恐竜戦車、『ウルトラマンタロウ』に登場したパンドラにそれぞれ流用された。

『大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン COMIC VERSION』

漫画『大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン COMIC VERSION』(2003年)に登場。

ワニのようだったオリジナルに対して、本作ではどちらかと言えばイグアナに近い形態となっており、デザインは異なっている(頭部には左右に1本ずつ、計2本の角がある。頭頂部に紅い宝石状の結晶体を有し、全身からは輝く棘を生やしている)。オリジナル同様、宝石を餌として好み、長い舌から冷凍液を吐き、水に弱い。本作では、目を合わせた人間の欲望を刺激して凶暴化させたり、背中からの虹色光線で敵を攻撃(津波を発生させるほどの威力を誇る)などの能力がある。

本作では、ガメラやギャオスと同様に超古代文明の人工生物が起源とされている[6]。ガメラと同等の体長を誇りながらも、本編に登場したのは亜成体であり、「バルゴンの魂」と言う宝石を取り込むことで、さらなる完全体となると言われている[6][注釈 3]

その他の作品に登場するバルゴン

宇宙怪獣ガメラ』の実質的な続編として描かれた月刊マンガボーイズの漫画作品『大怪獣ガメラ』では敵の一体として登場し、この状態でガメラと戦った他にも、昭和の敵怪獣の肉体の一部と特性を持つ「パワード・ギャオス」が登場しており、「パワード・ギャオス」はバルゴンの一部も有していた。

小さき勇者たち〜ガメラ〜』の小説版『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』には、オリジナルギャオスの死骸を摂取したトカゲが突然変異を起こした「Gバルゴン」が登場。冷凍液とは明記されてないが、光線とも霧(液体)とも取れるような物理的破壊力を持つ攻撃を口から発射する。バルゴンも含む「不完全体(宇宙ギャオス、ジーダス、Gバルゴン、Gバイラス、Gギロン、Gジャイガー、子ジャイガー、Gジグラ)」は、ギャオス細胞(GU細胞)に刻まれたオリジナルギャオスの記憶・人間を積極的に捕食しようとする性質・いかなる種類の最新鋭のレーダー(マイクロ波、音響式、レーザーパターン、熱源探知。)を無効化するステルス性を受け継いでおり、成長のために南西諸島付近の海域を根城として成長を続けた。また、主目的(ガメラの殲滅)を果たすと共食いまたは淘汰を行う可能性も示唆されている[8]

井上伸一郎の小説『聖獣戦記 白い影』では「青龍」に該当する存在として登場。虹光線の他にも、飛行能力を持つ、テレパシー、特定の人間に超人的な能力を付与する、霊体の状態から具現化する、天気を安定させるなどの超常的な存在として描写されている[9]

GAMERA -Rebirth-』には昭和の映画シリーズの敵では唯一登場しなかったが、能力などをストーリーに活かし切れなかったためにシーズン1では未登場だが、設定上はジャイガーの姉妹系統として存在している[10][11]

バイラス

概要 バイラス ...
諸元
バイラス
別名宇宙怪獣[12]
身長2 - 96 m[出典 3]
体重300 kg - 120 t[13][14]
出身地バイラス星[13]
閉じる

ガメラ対宇宙怪獣バイラス』(1968年)に登場。イカをモチーフとした知的宇宙生物で知能指数は2,500に達する[15][13]

足(触手)は6本あり[13][14]、イカのような吸盤を持ち、先端はゾウの鼻のように把握力を持っていて、この触手を使って直立できるだけでなく、ゾウの鼻の一万倍の握力を持つとされており[15]、ガメラの首に触手を巻き付けることでガメラを気絶させかねないほどの威力を発揮する[16]。眼は人間に似ており一対、まぶたは下から上に閉まる。口部はくちばし状。頭は三つの花弁状に分かれているが、一つにあわせると硬化し状になる[13][14]。水中および空中を、イカのように水平に滑走して槍状の頭部で攻撃する。槍状の頭部は非常に硬く、この「突き刺し攻撃は」ガメラの腹甲や岩塊や1メートルの鋼鉄[15]を貫くほどの威力を持つ[16]

2019年から複数ヶ所で開催された、撮影造形物などの展示会「特撮のDNA」では、公開された企画段階の絵コンテに、バイラスが人間を食べ[注釈 4]、触手の先端内部にコイルのような器官を持ち[注釈 5]、頭部から電撃状の光線を発射している場面があった[注釈 6][15][18]。後述のソノシートや漫画版などの資料によっては、頭部からは電撃(「10億ボルトの殺人光線」)を、目からはガンマ線を、触手の先端からは移動用の宇宙線反重力を発射するとされる[出典 4]。また、劇場公開前に出版された資料では、バイラスは頭部から発する電撃状の怪光線で人間の精神を狂わせるとされている[20]

当初は「ボス」(本体)だけが3メートル程度の「バイラス星人」の姿でいたため、子供たちに「宇宙動物園に送られる生物」と誤認された。「バイラス星人」として活動している際にはほぼ等身大だが、複数に分裂した個体が復元合体して巨大化することが出来る[出典 5]。バイラス円盤の「1号機」も「2号機」も、「ボス」の声は若山弦蔵である[12][注釈 7]

生命維持には窒素が必要で、そのため大気に窒素が豊富に含まれる地球に目をつける[出典 6]。自らを「宇宙で最も優秀な生物」と豪語し、「他の生物は不要」とさえ言い切るほどの自信家である[注釈 8]。ガメラの腹部を突き抜いて、勝利したかに見えたが、絶大な生命力を持つガメラは(バイラスが刺さったまま)回転飛行で遙か上空に上昇。バイラスは低温下で凍り付き、身動きがとれなくなる。そのまま高速回転したガメラから振り落とされ、動けないまま海上に墜落して砕け散る。

また、『ガメラ対大魔獣ジャイガー』や『宇宙怪獣ガメラ』にもストック・フッテージの流用によって限定的に登場している。

バイラスの制作

企画当初では「ゲッソー」という名がつけられていた[22][12]。決定名「バイラス」の名称は、『週刊少年マガジン』、『週刊ぼくらマガジン』両誌上での公募による[12]。公募賞品は特賞が「金十万円の奨学金」、「マガジンカップ」、「双眼鏡」などで、5人の当選者が発表された。しかし湯浅憲明によるとこれは「やらせ」だったといい、実際は「2倍、4倍」と巨大化することからつけられたものだったという[12]。本作品以後、『ガメラ対深海怪獣ジグラ』(1971年)まで、シリーズの敵怪獣の名は、同様に『マガジン』誌で公募された。昭和43年3月17日の『週刊少年マガジン』巻頭グラビアではバイラスの出身が「ドンガル星」になっていた。

本編タイトルでは「宇宙怪獣」とされ、本作品のポスターや劇場用予告編では「分裂怪獣」とテロップ表記されている。のちに『宇宙怪獣ガメラ』(1980年)が公開された際に、ガメラを「宇宙怪獣」とうたってしまったため、バイラスは強制的に「水中怪獣」と名称変更されてしまった[23]。公式ホームページでもこの「水中怪獣」に変更表記されている。正確には「宇宙怪獣」であり、「バイラス星人」という宇宙人である。アメリカではバイラスは「イカのような怪物」という名になっている。

デザインは間野重雄。造型は八木正夫エキスプロ。頭が槍状に一体化した操演用のミニチュアと、頭の触手が分離した人間が入るぬいぐるみタイプのものとが造られた。八木によると、湯浅監督から「柔軟性が欲しい」と注文があり、造形については主素材選びから苦労したという。結局、ウレタンを主材質に選んで、イカのようなキャラクターを実現させた[24]。八木はシリーズで「一番印象に残った怪獣」としてバイラスを挙げており[25]、「人は苦労して初めて得るものがあるんじゃないか、それを教えてくれたのがバイラスだった」と振り返っている。

ぬいぐるみの触手は、6本中2本に演技者の足が入り、残りの4本は操演によって動かされている[24]

バイラスのデザインは簡略化されたが、これはたとえば東宝キングギドラのように操演に人数を要することを予算面から憂慮したためであり、また当初はバイラスの能力として粘液を敵の体内に注入して内部から溶かすというアイディアも存在したが、やはり予算ゆえに却下になった[22]

バイラス人

バイラス円盤の中にいる、黒い半袖服を着た医者のような姿の5人の男たち。このバイラス人たちは、シルエットに目だけが点灯する不気味な姿で登場する[注釈 9]

その正体は、分裂したバイラスが人間などの他の知的生命体に「ユニフォームのように」寄生し、行動を支配しており[14]、寄生対象の体内に忍び込んでその「ぬけがら」を「服」にするともされている[20]。劇中でも正夫が、誘拐した地球人の体を乗っ取ったのではと推測していた。

腕がちぎれてもすぐに元に戻り、球体構造間の移動は、チューブ通路を滑空して行う。このシーンは通路セットを縦向きに作り、俳優がまっすぐ飛び降りたものを高速度で撮影し、逆回転させたもの。ズボンの裾がめくれないようテープでとめたりと気を使ったそうである。

正夫らの「怪獣(つまり彼らのボス)が暴れてる」といった嘘に全員あっさりだまされるなど、高い知能を持つゆえか、妙な部分で単純なところがある。終盤でボスによって首をはねられる(人形を並べて撮った)と、中からバイラスの分身が現れ、ボスに融合していった。正夫らに投げ縄で捉えられる男を演じたのは、映画「大魔神シリーズ」(1966年)で「大魔神」を演じた橋本力

バイラス円盤

黄色と黒の縞模様の球体5つをドーナツ状につないだ形状をした、ガメラよりも巨大なバイラスの侵略宇宙船。劇中には「1号」と「2号」の2機が登場する。「1号機」は冒頭のタイトル前に地球の成層圏近くでガメラと遭遇して破壊されてしまう[12]。ボスの台詞で「乗組員諸君」と呼びかけがあるが、内部での乗組員描写は無い。スーパーキャッチ光線[12]を放射して、船外の生物をオレンジ色の半透明のドーム内に捕らえ、対象物が人間サイズなら船内に転送ができ、ガメラのように大きなものは動きを止めることができる。続いて「脳波コントロール装置」という、脳波を支配して生物を操る武器を射出し、これを首の根元に打ち込まれたガメラはバイラスの言いなりになってしまう。

球体を一斉に反転させて底面からガメラのジェット噴射を消火する黄色いガスを噴出する。また球体それぞれは非常時には一つずつ切り離すこともできる。五つの球体それぞれの底面から着陸用の脚を伸ばして着地し、独立して動くことも可能。正夫とジムを人質にとったバイラス星人は、ガメラを操って各地を破壊して降伏を強要するが、子供らしい機転を活かした正夫とジムは自力で脱出し、ガメラの洗脳を解き、2号も1号同様反撃に出たガメラに破壊されて母星に帰還出来なくなり、追い詰められたバイラス星人は巨大化してガメラと対決する。

船内では脳波イメージ装置により、食べ物など、欲しいと思ったものそのものが再現され自由に手に入るが、宇宙船に危害を与えるもの、たとえば爆弾などを求めると警報が鳴るようになっている。機内の回路は三角形で構成されており、この三角形ブロックで「+」と「-」を構成していて、正夫らはこのブロックを逆に入れ替えてガメラのコントロールを解いてみせる。湯浅監督は「これこそ高橋二三一流のレトリック」と評していて、子供にも分かりやすいこのブロックの入れ替えアイディアを「撮っていて一番楽しいところだった」と述懐している。

バイラス円盤の美術・造形

個性的なバイラス円盤のデザインは、バイラスと同じく間野重雄による。3サイズの精巧なミニチュアが制作された。この黒い縞の入った特徴的なバイラス円盤は「宇宙を支配しようとする者の象徴」として、「一点豪華主義」で予算をかけて作られ、評判もかなり良かったという。湯浅はあとで左翼系の組合員から「あれはアメリカ合衆国を表してるんでしょう」と勘繰られて嫌な思いをしたと語っている。

円盤が地上に着地するシーンがあるが、ミニチュアのバランスが非常に悪かったので、ピアノ線でミニチュアを吊りあげ、少し地面から浮かせて撮影している。「スーパーキャッチ光線」で出来る透明のドームはアクリル製の出来合いのものが使われ、省予算のために場面を変えて対人間、対ガメラなど、さまざまなシーンに流用された。正夫たちがサンドイッチを頼むシーンがあるが、このサンドイッチは、機内の多方形イメージと統一して八角形に切ってある。「脳波コントロール装置も「半球型で黄色と黒の縞模様」と、バイラス円盤とイメージを統一したデザインとなっている。

上述したように、本作品の予算は徹底縮小されたため、円盤内部のセットは一つだけしか用意できなかった。劇中で「この円盤の中、何にも無いなあ」という正夫らの台詞があるが、これは予算不足で大道具を揃えられない現場の状況を逆手に取った演出だった。徹底した省予算のため、球体内部の照明を青や赤に変えることで、別の部屋に見せている[24]。「研究室」ではレトルトや化石標本などあり合わせの小道具を並べていて、湯浅監督によると「科学への夢が一つになったもの」だそうである。

本編で主要なシーンを占めるこのバイラス円盤内部の描写は、このように予算不足から同じセットを使い回して、小道具の位置を変えるなどして別のセットに見せる工夫をとっているが、これは湯浅が師匠である衣笠貞之助の助監督を務めていたころに、衣笠から教わった手法だったという。

『GAMERA -Rebirth-』のバイラス

概要 バイラス ...
諸元
バイラス
体高110 m[11]
体重1,200 t[11]
閉じる

アニメ『GAMERA -Rebirth-』第5話「月は無慈悲な夜の女王」(2023年)に登場。

「黄金色の悪魔」と呼ばれ、他の敵怪獣と比較しても圧倒的な戦闘力と特異な生態を持つとされる。金色の姿で長い触手を有し、人間を触手の口と牙のついた吸盤で捕食する。伸縮可能な触手にはそれぞれ捕食口と食道が存在する。発電能力を持ち、対象を電撃で攻撃するほかにも展開した頭頂部から通称「ヘムデンの雷」と呼ばれるプラズマエネルギーを用いた荷電重粒子ビーム「荷電重粒子砲」を発し、ガメラの火焔弾にも耐えるバリアを展開する。なお、「荷電重粒子砲」はガメラと共通した能力である。合計9個の眼を持っており、メインの両眼は赤外線電磁波を感知し、頭頂部の6個の眼球は「荷電重粒子砲」の照準装置として使われる。また、反重力を操る能力を持ち、反重力とプラズマによる推進を使って飛行する[26][11]

10万年前の「浄化」の際にも大きな被害を人類に与えた。死骸として与那国島の採掘基地の地下で発見されたが、怪獣の肉片を与えられたことで突如として復活する。一方で、ガメラに撃破された後の自身の死骸はエスギャオスの成長の糧(餌)となった。

本作のバイラスの能力の多くは昭和版と大きく異なるが、該当・類似した能力は全て昭和版の絵コンテや各種書籍で見られ[27][28][29]、『ガメラ:宇宙の守護神』にボスキャラクターとして登場したバイラスや『小さき勇者たち〜ガメラ〜』の世界観に登場する「Gバイラス」も本作と類似する特徴を持つ[注釈 10]。また、昭和版と用途は違えど本作にもバイラスにまつわる「檻」が登場する[31]。これらの他にも、素案ではバイラスの触手とギャオスの伸びる舌には共通性があると記載されており[11]、本作のバイラスとエスギャオスの以前にも過去の作品でギャオスとバイラスの出自に関連性があると描写されてきた場合がある[8]

その他の作品に登場するバイラス

宇宙怪獣ガメラ』の実質的な続編として描かれた『月刊マンガボーイズ』の漫画作品『大怪獣ガメラ』では、敵の一体として登場。そのほか、昭和の敵怪獣の肉体の一部と特性を持つ「パワード・ギャオス」が登場しており、「パワード・ギャオス」はバイラスの一部も有していた。

ダークホースコミックスのシリーズ『ガメラ:宇宙の守護神』では、ラスボスとして登場。女科学者のグレタ・カルボーンがメキシコの架空都市「グアノホタ」の研究施設で異星人「ブルーマーク星人」の技術を用いて生み出した人造生物であり、カルボーンはバイラスをテレパシーで操って人類を制御・指導する存在として利用しようと考えていたが、バイラスは逆にテレパシーでカルボーンを操り、パリを襲撃した。飛来したガメラを電撃光線などで苦しめ、テレパシーで一時的にガメラを支配下に置くが、最後はガメラによって教会の塔に叩きつけられ、(昭和版と対照的に)串刺しになるという最期を迎えた[30]

小さき勇者たち〜ガメラ〜』の小説版の一つ『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では、オリジナルギャオスの遺骸から「ギャオス細胞(GA細胞)」を摂取した生物群が怪獣化した「不完全体」の一体として「Gバイラス」が登場。オリジナルギャオスと「不完全体」に共通する能力として、特殊な皮膚のためにあらゆる最新鋭のレーダーの感知網を無力化するほか、Gバイラスは「黄色い閃光」を発射して敵を攻撃する。Gバイラスの場合は「GA細胞」を摂取したイカが怪獣化しており、他の「不完全体」と同様に成長のために南西諸島の近海に潜伏していた[8]。ジーダス、Gバルゴン、Gギロン、Gジャイガー、Gジグラと共にオリジナルギャオスの記憶と目的を受け継ぎ、トト(ガメラ)の抹殺と人間の殺戮のために波切や名古屋を襲撃する。「不完全体」の特性の一つとして弱い個体の淘汰があるため、波切での戦闘ではこれらの「不完全体」は互いに小競り合いを起こして統制が取れていない。名古屋での決戦では、唯一「赤い石」を摂取する前のトトに火球で撃破された[8]

ギロン

概要 ギロン ...
諸元
ギロン
別名大悪獣[32][33]
身長85 m[32][34]
体重110 t[32][34]
ジャンプ力一飛び1,300 t[32][34]
出身地謎の第10惑星[32]
閉じる

ガメラ対大悪獣ギロン』(1969年)に登場。

惑星テラの環境が電子頭脳の狂いによって変化したために発生した怪獣の1匹で、出刃包丁[注釈 11]に似た巨大な頭部を持つ四足歩行生物。発生した怪獣たちの中で唯一コントロールできたため、フローベラとバーベラが防衛用に使役しており、「番犬怪獣」と称される場合もある[出典 7]。あくまでコントロールされているだけであり、コントロールが効かない状況ではフローベラとバーベラにも襲い掛かり、バーベラに致命傷を負わせた。

刃物状の部分は絶大な硬度(ダイヤモンドの100倍)と鋭い切れ味を誇り[32]、ガメラの甲羅に斬りつけ出血させ、宇宙ギャオスの超音波メスを跳ね返す[34]。有事の際には、人工の川の水が逆流して干上がり、川床に有るハッチが開いて解き放たれ外敵を迎撃するが、後ろ脚には遊泳を補助するヒレを持つ。目はカメレオンのように360度の視界を持ち[32](360度レーダー眼)、歯はピラニヤの60倍の強さを誇る[35]。一方で、頭が重いため動きが鈍いのが弱点である[32]

頭部両脇に穴が開いて、自分の意思でコントロール可能な十字手裏剣を射出する[32][34][注釈 12]。ただしこの発射口はその部分だけ皮膚が弱く、弱点でもある[32][34]。『CR ガメラ』シリーズでは、手裏剣に青いエネルギーを纏わせて発射している。

跳躍力にも秀でており、背面跳びで後方のガメラを返り討ちにしている。資料によっては、体内のジェット液袋で液体酸素を生成して後ろ脚から噴射することで跳躍距離が1,300メートルに達するとされる[22]。前足の手のひらには強力な吸盤(マグネチック吸盤[34])があり[32]、物を吸い寄せることが出来る。その他の臓器として宇宙肺(スペースラング)、酸素袋、エネルギー袋(エネルギー貯蔵袋)、ウラン貯蔵袋、唾液袋などを持ち、宇宙空間に存在する多様なエネルギーを吸収・貯蔵したり、宇宙空間や水中でも動き回ることが可能とされる[35][22]

初戦では宇宙ギャオスを倒し、頭部の刃物で四肢を解体した後[32][注釈 13]、捕食しようとするがその肉が臭かったらしく、手を出さずに死体を放置している。その後フローベラとバーベラに殺されそうになった子供たちを助けに来たガメラと戦闘。手裏剣攻撃でガメラの頭部を傷つけ昏倒させる。しかし、復活したガメラと再戦するも、ひっくり返されて頭が地面に刺さって動けなくなったところに事前に放たれていたミサイルをガメラが拾い上げて投げ付け、手裏剣の発射口に突き刺さったところを火炎放射で爆発させられ滅ぶ。

四つ足怪獣としては珍しく尻尾を持たず、公開当時の雑誌掲載イラストやソノシートなどには誤って尻尾が描かれたものがあった[37]。劇中では刃物状の頭部を強調する演出が多用され、下半身は意図的に画面に映さないよう工夫されている。また、デザイン画では二足直立の怪獣として描かれており、映画の製作発表会での写真でも二足直立して、宇宙ギャオスを踏んでポーズをとっている。2019年から複数ヶ所で開催された、撮影造形物などの展示会「特撮のDNA」では、公開された企画段階の絵コンテに、ギロンが直立したり、背びれを発射している場面があり、当時のソノシートではこれらの能力が使用されている。また、当時のスチルにはギロンが手裏剣の代わりにビームを攻撃として発射しているものも存在した[38]

ガメラ対大魔獣ジャイガー』や『宇宙怪獣ガメラ』には、ライブフィルムで登場。

ギロンの美術・造形

ギロンのデザインは、前作まで怪獣デザインも担当していた美術の井上章が本作品の制作に入る前に大阪万博の仕事で腰を痛めてしまったため、矢野友久が代わって担当したものを井上がまとめる形となっている[33]。矢野は演技者が横向きに入る、湯浅によると「ヒラメのような怪獣」を考えていたが、演技の際の支障があって実現しなかった。井上はそれまで敵怪獣のデザインは「生物的にと念頭に置いてきた」とコメントしており、これと相反したような「生物」からかけ離れたギロンのデザインについては、「とにかく凄い怪獣にしようとスタッフで話し合い、全身を武器にとの発想が出てきて、刃物の頭に身体を着けたらギロンが出来た。もう生物じゃありませんよ、発想が武器から入っているから。だから目に見える武器を持っているのもギロンだけなんです」と語っている。井上はシリーズを振り返って、「一番好きな作品」として本作を挙げている。

ぬいぐるみは、シリーズで特殊造形を担当してきたエキスプロが韓国映画『大怪獣ヨンガリ』の怪獣造形にかかりきりだったため、開米プロによって造型された[33]。小型の精巧な操演用ミニチュアも造られた。

名前は前作のバイラスに引き続き、講談社の『少年マガジン』、『週刊ぼくらマガジン』誌で公募された。ギロンが宇宙ギャオスを切り刻むシーンで、湯浅は切り刻んだその肉をかいだギロンが上げる「くせえ、くせえ」という鳴き声[注釈 14]を、エフェクトをかけた音声で吐かせている。強敵であったはずのギャオスがあっさりとギロンに負けたこのシーンは、湯浅に「観客の子供たちの不評を買った」と述懐されており、残虐描写に関しては「いまだに気が引ける」とも語られている。その後、鳴き声は1973年に大映スタジオで撮影されたテレビ特撮ドラマ『ファイヤーマン』(円谷プロ、日本テレビ)に登場した怪獣「スコラドン」に流用されている[要出典]

『GAMERA -Rebirth-』のギロン

概要 ギロン ...
諸元
ギロン
体長130 m[11]
体高35 m[11]
体重600 t[11]
閉じる

『GAMERA -Rebirth-』第4話「斬る」に登場。

ニウエ島採掘基地で発見された卵から孵化・発生した。ガメラとは同系統から分岐した存在である[11]。全身をガメラと同様の堅牢な鱗装甲で防御している。あらゆるものを頭部の超振動ブレードを振動させることで切断し、地中を移動する。非常に敏捷で運動能力が高く、ルチャリブレを思わせるアクロバティックな動きを見せたり[10]、大洋を泳いで渡ることも可能[39]。また、鱗装甲の一部を尾部の電磁射出器官とプラズマ管によって高速発射する「鱗弾(うろこだん)」攻撃を行う[出典 8]。この攻撃は尾先から頭部先端までの鱗装甲の隙間をレールとして使用しており、鱗が高速回転することで手裏剣状の残像を作り出す[11]。伸縮性の胴体と内臓を持ち、最大で倍近くまで伸縮する。この胴体機構と頭部の刀で予測不能な攻撃の軌道を見せる。対馬にて、ジグラの遺骸を摂取する[11]

昭和版とは異なり、下顎には一対の牙が存在せず、下顎も分裂して開閉する構造になっている。また、頭部の刀とは別に頭蓋骨があるとされている。昭和版と同様に目立った尻尾は持たないが、最終デザインの直前までは尻尾もデザインされていた[11]。胴体が伸縮する構想は『トイ・ストーリー』の登場キャラクターであるスリンキー・ドッグに着想を得ており、下半身の様相は1970年代の外国車のようなダックテールを参考にしている[41]。ガメラとの戦闘のコンセプトは「忍者(ギロン)対 侍(ガメラ)」であり、戦闘の舞台となった与那国島沖の採掘基地の構図をリングに見立てており、ギロンの動きはルチャリブレを彷彿させる[10][41]

ギャオスと関連性のある怪獣[注釈 15]の遺骸を食しようとするのは昭和版にも見られた描写である。

その他の作品に登場するギロン

宇宙怪獣ガメラ』の実質的な続編として描かれた月刊マンガボーイズの漫画作品『大怪獣ガメラ』では敵の一体として登場し、この状態でガメラと戦った他にも、昭和の敵怪獣の肉体の一部と特性を持つ「パワード・ギャオス」が登場しており、「パワード・ギャオス」はギロンの一部も有していた。

小さき勇者たち〜ガメラ〜』の世界観に登場する「Gギロン」はオリジナルギャオスの肉片を摂取したマガキガイの変異体である。こちらでも宇宙ギャオスと共演している。成長途上では南西諸島の近海でで活動し、人間を捕食対象とし、大洋を泳いで人類の探知技術を翻弄する[8]

タカラ(現タカラトミー)が『G1』のスポンサーになるという構想が実現しなかったために、平成3部作にも影響を与えた『電光超人グリッドマン』の怪獣デザイナーであった深川昌之(ひがしなお)が提出していたコンセプトでは、「ゴジラ)に対比してを意識したデザイン」「宝石状の部位と発光機能を持つ甲羅」といった特徴などが見られた[42]

この他にも、平成ガメラシリーズ2作目の敵怪獣候補として名前が上がっていたが、不採用になった。しかし、宇宙怪獣、角が主な武器、無機物によって構成された体、などの特徴の多くは、マザーレギオンへ継承された[43]。他方、『ガメラ2』を監督した金子修介によれば、ガメラ2の対戦怪獣としてギロンの名前が挙がったのは事実ではあるものの、特技監督の樋口真嗣を交えてアイデアを出し合い、脚本を担当した伊藤和典が設定考証をした結果生まれたのがレギオンであり、ギロンがレギオンのモデルというわけではないと証言している。また伊藤も、宇宙怪獣の着想はギロンの影響があった可能性は述べているものの、ギロンがレギオンのモデルであると明言してはいない。一方で、ギロンやウルトラマンムカデンダーが比較用にコンセプトアートに描かれており、また、ジグラやムカデンダーやビオランテのイメージが投影されていると判明している[44]

2013年公開の映画『パシフィック・リム』に登場する怪獣の1体・ナイフヘッドへの影響の指摘は、ギレルモ・デル・トロ監督によって否定されたが[45]、デル・トロは『大怪獣ガメラ』を最も好きな怪獣映画の一つに挙げている[46]。また、『パシフィック・リム: アップライジング』では討伐された怪獣の対象にガメラ、ギャオス、ギロン、ジャイガー、ジグラ、ヤンガリーなどがイースターエッグとして含まれている[47]

ジャイガー

概要 ジャイガー ...
諸元
ジャイガー
別名大魔獣[32]
体長80 m[32][48]
体重200 t[32][48]
ジャンプ力500 m[32]
出身地ムー大陸(ウエスター島)[32]
閉じる

ガメラ対大魔獣ジャイガー』(1970年)に登場。

ウエスター島に眠っていたムー帝国の怪獣と言われる古代怪獣であり[48]、血の色は赤。漫画版では頻繁に直立する[49]。ガメラはその存在を知っていたらしく、人間たちが「悪魔の笛」を引き抜こうとするのを妨害するが、結局止められずに目覚めた。

海水を飲み込み、頭部横のエラからジェット噴射させることにより[32]、海上を時速300キロで滑走でき[48]貨物船も真っ二つにへし折る。短時間なら低空も飛行可能であり、ガメラに対して二度に渡って勝利した強敵である。手足に吸引力の強い吸盤を持つ[32]

ウエスター島では悪魔の笛と呼ばれる石像に動きを封じられていたが[32]、実は低周波の音波が弱点である[32][48]。悪魔の笛とは眠るジャイガーを静めるために生贄の血を注ぐよう造られた構造物であり、その内部で共鳴する低周波音によって結果的にジャイガーの動きを封じていたものである。なお、この音波は人間にも有害で、輸送中に南海丸の船員や大阪港の作業員が苦しむ現象も起きる。

ウエスター島でガメラと戦い、唾液固形ミサイルで手足を貫いて動きを封じてしまい、自分を封印した悪魔の笛を追って日本へ来襲。大阪城で追いついたガメラと2度目の戦いとなり、大阪城でのガメラとの再戦では、唾液固形ミサイルの戦法を学習したガメラによって空から攻められて劣勢になるが、隙を突いて、尾の針状の産卵管をガメラの首筋に突き刺し、ガメラを再びダウンさせて卵を産み付けてまたも撃退[4][32]、悪魔の笛が運ばれた万博会場へ向けて進撃する。自衛隊は万博会場に現れたジャイガーに対し、弱点である低周波音をスピーカーで拡大してその動きを止める作戦を取るが、ガメラ復活のためにも電力を回していたため失敗する。

しかし人類の活躍で復活したガメラによってマグネチューム光線も輸卵菅も封じられたジャイガーは後手に回りはじめ、最終的にはガメラによって悪魔の笛を額に突き立てられて無力化され、ガメラによってウエスター島に運ばれた。

マグネチューム光線
頭の一本角から発する超高周波の光線[48]。曲線を描いて到達し、地上のすべてを焼き払い人間を一瞬で白骨化させる[48]。当時の図鑑[要文献特定詳細情報]や漫画版などでは「オレンジ光線」「極超音波」「高周波」とも表記されている。
漫画版では、脱着可能な爪を発射して、複数の爪の断面からもこの攻撃を同時発射している。こちらでは、ガメラがこの攻撃を無効化するために回転ジェットで強力な空気の渦と真空空間を作り出している[49]
『CR ガメラ』シリーズでは、通常色の光線の他に、青い光線やエネルギー波を発射している。
固形唾液ミサイル[4][注釈 16]
鼻の両脇の角の先から唾液を固めた針を発射し[48]、ガメラの手足を串刺しにして動きを抑制させる。
吸血戦法
尻尾の先端に輸卵管の針があり[48]、その針でガメラの体内に卵を産み付け吸血寄生させる。寄生されたガメラの頭や前足が透けて見えることから、公開当時、「スケスケ戦法」とも呼ばれた。
マグネチック吸盤
前後両足の裏に「マグネチック吸盤」(掃除機の100万倍の吸引力)を具えており、離れたものを引き寄せることができる。また、ガメラの甲羅に張り付いての「必殺空中回転投げ」を使う。
漫画版では、爪を近接戦や中距離戦用の武器として脱着や発射をしている[49]
デザイン・造型
デザインは特撮美術の矢野友久が手掛けた[50]。公開前に『週刊ぼくらマガジン』で名称公募された際のイラストでは野牛のような姿となっている。
当時はエキスプロダクション韓国大怪獣ヨンガリ)や台湾での仕事を手掛けていたため、着ぐるみ開米プロダクションが製作した[50]。四足歩行のキャラクターだが膝を地面につけずに演技され、見栄えを重視してデザインされたこともあり、非常に動きづらかったという。また、6大の操演用のミニチュアも使用されている。

小ジャイガー

大阪城での戦いでジャイガーに卵を産み付けられたガメラの肺の中で誕生した体長2メートルほどの子供。小ジャイガー[51]の他に、当時の関連刊行物などでは「子ジャイガー」、「ジャイガー二世」、「吸血幼虫」「幼獣[52]」などと呼ばれている。親ジャイガーとは別に、開米プロダクションによって着ぐるみが作られた[53]

頭部の角が未発達であること以外は親と同じ形態をしており[48]、鼻の両脇の角から粘着力の高い液体(固形唾液ミサイルの不完全な物)を飛ばし、弘たちを釘付けにしようとする。体内で血を吸われたガメラは上半身が透明化し[52][注釈 17]大阪港で仮死状態になってしまう。親と同じく低周波の音波に弱く、潜水艇で体内に進入した弘たちが使ったトランシーバーの雑音によって倒され、親の弱点が判明するきっかけとなった。

小型とはいえ、人類が怪獣を直接倒すというシリーズでも珍しい展開となった[54]

『GAMERA -Rebirth-』のジャイガー

『GAMERA -Rebirth-』第2話「地下水道」に登場。

ヤモリのような胴体を持つ怪獣であり、不釣り合いなほどに大きな頭部と貧弱な体を持つ[11]。バルゴンとは同系統から分岐した[11]。額に第三の眼を持つ。ムチのように自在に動く尻尾を持ち、対象を尻尾先の尾棘(びきょく)で突き刺す。また、同種をふくむ怪獣や人間の血肉を摂取して成長・回復したり、高度な知能を用いて戦略的な行動を行い、成長のために意図的に共食いも行う[注釈 18]。また、他の怪獣と同様に全身にはプラズマ管が張り巡らされており[11]、尻尾に電磁パルスを纏わせることで尾棘攻撃が敵怪獣の「シールド」を貫通する。また、耐熱性および自身の再生能力を補助する粘液を体表から分泌するため、火炎や高熱などに耐性を持つ[55]

卵(増殖球)[11]インドネシアの大空洞で発見され、1年以上ユースタス財団の研究対象となるものの、目立った変化はなかった。だが、ギャオスが飛来した直後に、突如孵化して共食いを重ねて巨大化する[26]

瀬下寛之によれば、劇中(第2話)でガメラと戦った個体は完全な成体ではなく、成長し切っていれば体表にある水疱内の小型の分体を尾棘から敵の体内に寄生させるという昭和版と類似した寄生戦術が使えたとされている[56][57]

本作では未使用に終わったアイディアも多数存在し、それらの中には昭和版と同様の寄生戦術や、(バルゴンと同様に)長い舌や体表から粘液を発射して人間を溶かして吸いあげる、体表のイボから付着性の卵と幼生を飛び散らして敵を体内から攻撃する、弾力性のある肉質によって質量攻撃で潰されても生存し、体の部位が切断されても再生・増殖する、高い機動力で地面に潜ったりガメラに絡みつき、頭部の角や噛み付き攻撃を用いて攻撃する、火炎またはマグマに関する特性などが記述されている[11]

その他の作品に登場するジャイガー

大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン COMIC VERSION』では、超古代文明の生物兵器の一体であったことがイメージから示唆されている。

小さき勇者たち〜ガメラ〜』の世界観では、オリジナルギャオスの肉片を摂取したトカゲが変容した「Gジャイガー」および「子ジャイガー」が登場し、唾液ミサイルを武器とし、強力なステルス性で人類を攪乱する[8]

井上伸一郎の小説『聖獣戦記 白い影』では「白虎」に該当する存在として登場。テレパシー、特定の人間に超人的な能力を付与する、霊体の状態から具現化する、天候を操り、暴風雨や雷撃で対象を攻撃する、契約者の人間が死亡するとジャイガーの肉体も消失するなどの超常的な特性を発揮している[9]

ジグラ

概要 ジグラ ...
諸元
ジグラ
別名深海怪獣[58]
身長80 m[59][60]
体重75 t[59][60]
出身地天体ナンバー105系宇宙の第4惑星ジグラ星[59][60]
閉じる

ガメラ対深海怪獣ジグラ』(1971年)に登場。

高度な文明を持つ知的水中生物のジグラ人[出典 9](ジグラ星人[59])。環境汚染が進んだ自星を捨てて自身と一体化したような宇宙船に乗り、ひそかに地球へ移住しようと侵入する[59][58]。世界各地に関東大震災以上の大型地震を引き起こさせて次々と壊滅に追い込むが、その途中で子供たちを誘拐したところ、助けに駆けつけたガメラに宇宙船を破壊されたため、水圧の影響で巨大な姿に変貌する[出典 10]。水中ではサメに似た形態で地上では腹ビレが足に変化して直立が可能となるが[60]、水中のような機敏な動きはできなくなる[58]。背ビレには音階があり、ガメラが打楽器に見立てて背ビレを叩いて演奏している。

武器は頭部の単眼(3色の怪光線発射口)から撃つ赤色のレッド光線マグニチュード12以上の地震を起こす破壊熱線[注釈 19])、物質を移動させる緑色のグリーン光線(物体を別の場所に自由に移動させる転移四次元光線[58][注釈 20])、細胞組織を停止させるオレンジ色のオレンヂ光線(細胞活動を停止させる仮死光線[注釈 21])。「破壊光線」や「必殺光線」と表記される場合も存在し[16]、当時の各種スチルや漫画版、後年の『CR ガメラ』シリーズや『ガメラ:宇宙の守護神』ではジグラが物理的破壊力を持つ黄色や3色の光線や光弾、青いエネルギー波を使用している[61][30]。ヒレも武器とし[4]、当時のソノシートでは「毒びれゾーリンゲン背びれ」を使用している。

公開当時の映画館用スチールには、ジグラが海に落とした人間を次々に餌食として飲み込んでいる合成写真が存在したが、劇中にこういったシーンは存在しない。餌食の写真素材は過去作品から採られており、『対バルゴン』の江波杏子が食べられているものもあった。

資料によっては、ジグラは口から「分身ロケット」と呼ばれる核弾頭ミサイルを発射するとされている[62]

ガメラとの対戦においては、水中戦では自身の水中での高機動性と頭の刃を利用してガメラを圧倒する。地上での初戦ではガメラを仮死光線によって戦闘不能に追い込むが、再戦ではガメラに空中へ連れて行かれ、気圧によって単眼を破壊された後、大岩が鼻先に刺さったために身動きが取れなくなり、ガメラに背ビレで『ガメラマーチ』を演奏された直後に火炎噴射を浴びせられ、痕跡を残して焼死する。

ジグラやX1号催眠術と洗脳術はイルカクジラが障害物や獲物を捕らえる際に発する超音波に近いものらしく、催眠術にかかった対象は壁にぶつかることなく移動できるという特徴がある。また、医師による研究の結果、自衛隊の短波無線機などによる別の音波による妨害で催眠術から解放できることが判明し、実際に健一とヘレンの父2人とX1号(菅原ちか子)がこれで催眠術と洗脳から解放されている。

ジグラの制作

ジグラのデザインモチーフは深海魚のミツクリザメである

デザインは矢野友久[58]、造型はガメラとともにエキスプロダクションが担当[58]。人間が立って入るものと、同サイズの操演用の魚形態の2つが造られた[63][58]。エキスプロの前沢範は、左右の目玉の位置がずれた状態でジグラの頭を造型してしまったが、「このほうが目玉を動かす仕掛けを仕込みやすい」とメカニック担当のスタッフに言われたそうである。

デザインのモチーフはミツクリザメという深海性のサメ[58][64][要ページ番号]。操演用のミニチュアは、バショウカジキもほうふつとさせるものとなっている。

声は声優(担当不明)のセリフのテープ速度を落として使用。しゃべる際は単眼を明滅させる。

ジグラ円盤

ジグラが地球攻略のために乗って来た宇宙船。デザインはジグラの頭部をモチーフにしている。人類の月面基地を壊滅させ、その後地球に飛来した[21]。地震を誘発する特殊光線によって、地球の各地に壊滅的な被害を与えた。地球侵入後に房総半島沖に潜むが、ガメラの攻撃によって破壊される。

コントロール室の天井付近から、常に巨大なジグラの顔が覗いており、X1号に指令を下す。X1号は月面基地で捕縛した地球人だが、他に乗組員らしき姿は見えない。

撮影には上部に発光ギミックを仕込んだ、3大のミニチュアモデルが使用された。劇中メカでは、他に月面探検車の模型が作られた。

『GAMERA -Rebirth-』のジグラ

概要 ジグラ ...
諸元
ジグラ
体長130 m[11]
体重300 t[11]
閉じる

『GAMERA -Rebirth-』第3話「深く静かに潜航せよ」に登場。

エイのようなシルエットを持ち、プラズマエネルギーと超振動を併用することによってスーパーキャビテーションを発生させ、水の粘性による摩擦を減少させることで海中を時速600キロメートルという超高速で移動することが可能。その際には水泡で自身を包み込み、体から強力な衝撃波を発する[55]。一方で下半身は貧弱であり、陸上での機動力は大きく落ちるだけでなく自重を支えるために両腕(翼)も用いる[11]

ギャオスと同系統[注釈 22]であるために体型や体内構造の近似性がとくに強く、胸部に主力武器の生成器官が存在し、超音波に関する能力を持ち、足の裏に牙のついた吸盤を持つなどの類似点が多い。一方で、鱗の構造はガメラの鱗装甲との類似性がある[11]。ジグラも他の怪獣と同様に高い知能を持っており、戦略的に行動したり危険要素を直前に察知する傾向がある[55]。また、水中での行動の補助にエコーロケーションを用いる[11]

胸部から発射する「液状弾」はプラズマエネルギーとスーパーキャビテーションを併用した特殊金属微粒子の集合体であり、発光しながら螺旋状に回転して水中では音速に達する。発射の際には衝撃波が発生して胸部が若干だが膨らみ、ジグラは自身の頭部を傷つけないために発射の際には首を少し持ち上げて胸を張る姿勢を取る[11]。超長距離からの精密な狙撃が可能な攻撃であり、作中では少なくとも32キロメートル先の対象を狙って液状弾を使用していたり、捕食だけでなく直接人間を殺傷する際にもこの攻撃を使用する場合がある[55]。また、尻尾は体長の6倍以上に伸縮が可能であり、ジャイガーと同様に先端の尾棘で敵を突き刺す[11]

南太平洋パスクア島近辺の海中[26][40]で発見された卵が孵化し、やはり共食いを行った痕跡が確認されている。その後、太平洋の各地にて人間を襲っており、とくに以前にギャオスなどと接触歴のある子供を追跡・捕食していた[55]

ミツクリザメカジキマグロのような姿をしていた昭和版とは大きく異なる姿を持つが、昭和版でもエイ型のコンセプトが最初期の案として提示されていた。また、本作のジグラも当初は昭和版を思わせる頭部デザインが検討されていた[11]。なお、液状弾は当初は首の左右に2つずつ計4つの発射口を持つ予定だった[11]

その他の作品に登場するジグラ

宇宙怪獣ガメラ』(1980年)では、宇宙海賊の手先という設定となり、ライブフィルムで登場。ガメラがジグラの背ビレで演奏する本作品のシーンは未遂に終わるほか、ジグラ円盤による海上の破壊場面がジグラ自身が破壊したことになっている。

大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン COMIC VERSION』では、超古代文明の生物兵器の一体であったことがイメージから示唆されている。

平成ガメラシリーズ2作目の敵怪獣のマザーレギオンのデザインには、ジグラの影響もあるとされる[66]

ダークホースコミックスのシリーズ『ガメラ:宇宙の守護神』では、宇宙人の生物兵器の一体として登場した。こちらではギャオスと生物学上の出自の関連性を有しており、直接的な破壊力を持つ3色の殺人光線を発射して、体から電撃状のエネルギーを発する場面がある[30]

蕪木統文版ノベライズ本『ともだち 小さき勇者たち 〜ガメラ〜』では、オリジナルギャオスのギャオス細胞(GU細胞)を取り込んだミズウオが怪獣化したGジグラとして登場する。「オレンジ光線」や角や背びれを武器として持ち、高速遊泳や最新鋭のレーダーを無効化するステルス性[注釈 23]も可能としている[67]

ガラシャープ

湯浅憲明らガメラシリーズのスタッフは『ガメラ対深海怪獣ジグラ』のあと、『ガメラ対双頭怪獣W』と仮題する次回作の企画準備を進めていた[68]。原案は高橋二三、登場怪獣「W」のデザインは井上章が担当した。タイアップロケ地として、当時オープン間もない宮崎市フェニックス自然動物園との交渉も進めていたらしい[要出典]

この企画は1991年に大映から発売されたレーザーディスク『ガメラ永久保存化計画』の映像特典として再び高橋・井上両スタッフによってミニチュアとイラストによるシミュレーション映像が組まれた。この企画で、怪獣「W」はコブラのような双頭の「ガラシャープ」と命名され、『ガメラ対大邪獣ガラシャープ』と題名がつけられた。湯浅が監修に就き、ガメラシリーズスタッフによるこの映像企画の収録時には、マスコミ取材も殺到したという[要出典]

細部が異なる別バージョンが大映電脳文献シリーズのCD-ROM『大怪獣ガメラ』収録され[69]寺沢健一郎破李拳竜による『マンガボーイズコミックススペシャル:大怪獣ガメラ』には、Wとガラシャープをモチーフとしたオリジナル怪獣のダブリュースとガランシャープが登場した。

また、米たにヨシトモが制作する予定だったアニメ作品にもマルコブカラッパと共にガラシャープの登場が予定され[70]ダークホースコミックスのシリーズ『ガメラ:宇宙の守護神』の日本出版やアロー・フィルムズボックス・セットに収録された二次創作のグラフィックノベル『ガメラ:最後の希望』にもガラシャープが登場している[71][72]

イリス

概要 イリス ...
諸元
イリス[注釈 24]
体長99 m
翼長199.9 m(展開時)
触手最大到達距離1,999 m
体重199 t
最高飛行速度マッハ9
閉じる

ガメラ3 邪神覚醒』(1999年)に登場。

奈良県 南明日香村の山奥の祠から覚醒した謎の生命体[73]。劇中では長峰の調査によってギャオスの変異体と断定されてはいるものの[73]、いつから存在しているのか、どういった経緯やきっかけでギャオスから変異したのかなどは明らかにされておらず、多くの謎に包まれている。また、ガメラに対し、強い憎悪を抱いているとされているが、どう言った経緯で憎悪するに至ったかも明らかにされていない。名前は、綾奈一家が東京に住んでいた時期の飼猫の名前[注釈 25]に基づく。

かつてのガメラと同様に勾玉を用いて人間と精神交感を行うことができる[73][注釈 26]。また、捕食時に相手の体液から遺伝子情報を読み取り即時解析することで、相手のDNAを自分のDNAに組み込んで相手の能力や特性をコピーし、染色体レベルで無限に自己進化する能力を持っている[73]

南明日香村の八代(社)の沢に「柳星張りゅうせいちょう」という名で遥かな昔から卵の状態で封印されており、仮に復活を果たすことがあれば世界を終焉に導くと恐れられていた。そのため守部一族が代々封印の防人を務めていた。

イリスの別名「柳星張」は、中国星座二十八宿のうちうみへび座にあたる南方の三宿(「」「」「」)に由来することから、イリスが中国の伝説上の神獣で南方を守護する朱雀に対応することが劇中の会話により示唆される[注釈 27]

イリスには以下の3形態が確認されている。

第1形態
南明日香村の祠に封印されていた卵から誕生した際の姿。封印が綻びていたのは前作に登場した宇宙怪獣・レギオン撃滅のためにガメラが地球上のマナを大量消費したためである[注釈 28]
いわゆる幼体の状態であり、体長1メートルほどの巨大なカタツムリのような外見で頭部には二つの黒い瞳(本当の目ではない)は存在するが口は存在しない。体を覆う殻からは触手が何本か出ており、その触手の先に収納されている鋭くとがった爪のようなものをエサとなる対象に突き刺し、体液を吸い取ることで捕食を行う[注釈 29]
作中では封印を解いた綾奈の手により育てられることになる。その心中はガメラへの憎悪で満ちており、自身と同様にガメラを憎み周囲からほぼ孤立している綾奈の心中に共鳴。彼女に対し自身を保護・育成するように仕向ける。
第2形態
南明日香村の山中にて綾奈と融合を試みた際の姿。
幼体であった第1形態が山中の野生動物[注釈 30]を捕食した[73]結果、殻を開き触手がさらに増え、発光する部分が形成されるなどの成体時の特徴が表れ始めている。山中で綾奈と遭遇した際にはガメラを超える戦闘能力を得るため、かつてのガメラ同様に人間との精神交感を試みるため対象の人間との生体融合をしようと、綾奈を自身が作った繭の中に取り込み神経系統の融合を図ろうとするも、直後に綾奈を龍成に助け出され失敗に終わる。融合の際は彼女を取り込むために触手と薄い皮膜、粘液状の物質で覆われた繭を形成する。この段階の大きさは体長3メートル程度[注釈 31]。綾奈との融合は失敗したものの、自身の染色体構造をも変える爆発的な自己進化を遂げた後、南明日香村の多数の村人を捕食し、成体に成長していくことになる[73]
第3形態
成体となった姿。
綾奈との融合に失敗したあと、南明日香村の住人たち[注釈 32]の体液を奪い取りさらに成長。体色もオレンジに変化し、無数にあった触手も槍腕や脚に姿が変わり直立二足歩行を行うなど、人間的な特徴の体を持った状態となる。最初のカタツムリのような姿から、人型に近い姿に変化したのは、綾奈との融合の際に読み取ったDNAを吸収したことに加え、村の住人の体液を吸い取る際に、同様に彼らのDNAを吸収、それに伴う爆発的な自己進化を起こしたことによる結果だと考えられる。
頭部の形は僅かにギャオスの面影を残してはいるが、新たに発光する単眼とそれを覆う外骨格が旧頭部の上部に形成されている。身体的な特徴として単眼の他にも両肩から2本ずつ計4本生えている伸縮自在の触手、両腕の鋭利な槍状の手甲、部分的に発光する胴体、背面の4枚の翼状の突起などが認められる。背中には、ガメラの甲羅に良く似た外殻が存在する。
ギャオス同様、超音波メスを攻撃手段としてはいるものの、全体的な形態は上記の通り人型であり、頭部を除いてギャオスの原型はおろか面影を認めることすら困難である。鳴き声はギャオスのような甲高い声では無く、フクロウキジバトなどの鳥類の声を濁らせたような低い声で発声する。
劇中では南明日香村近隣でキャンプをしていたキャンパーたちを捕食した後、監視に当たっていた陸上自衛隊一個小隊を全滅させて飛び立ち、航空自衛隊F-15Jならびにガメラとの激しい空中戦を展開。ガメラの猛烈な追撃に苦戦しながらも両者を振り切った後、綾奈との完全融合を求めて京都に飛来し、京都駅ビルにてガメラとの死闘を繰り広げる[73]。空中戦とは一転して綾奈の憎悪に呼応するようにガメラを圧倒、鋭い手甲を使った攻撃で胴体を貫通、重傷を負わせて一時戦闘不能に追い込む。その場で綾奈と再会するも駆けつけてきた龍成によって自身と綾奈を結ぶ繋がりを絶たれ激昂する。龍成を攻撃し、再度強引に彼女を自らの体内に取り込み、ついに綾奈との融合を果たしたかに見えたその時、再起したガメラの逆襲で腹部を抉られ、今度は自身が重傷を負わされた上、融合寸前の綾奈を掴み出されてしまう。
直後に手甲でガメラの右手を壁に突き刺して身動きを取れなくした上で、吸収したガメラの体液からコピーしたオーバーブースト・プラズマを触手の先端で形成して放とうとしたが、ガメラは自らの右手をプラズマ火球で爆砕させて切り離して脱出する。最期は形成していたオーバーブースト・プラズマ2発をそのまま放つも、ガメラがそれらを破砕した右腕で受け止めて起死回生のバニシング・フィストを発動させ、綾奈の救出時に開けられた腹部の傷口に叩き込まれたのが致命傷となり、そのまま断末魔を挙げて爆死してしまった。
なお爆死後、頭部に加えて触手の一部などといった亡骸が京都駅ビル構内に散乱していたが、それらもガメラに踏み潰されている。

身体機構

スカル・フェイス
頭部の単眼(発光体)を包むように構成される外骨格。非常に軽いが頑強で内部が空洞になっている。
ショルダー・ブレード
両肩から翼のように突き出している貝殻状の背鰭。根元から生体エネルギーを放射して飛行の推進力とする。
ジーン・アナライザー
胸から腹部の発光器。ジーン・スナッチャーやスピア・アブソーバーで吸収した遺伝子情報を集計し、再構成する。
レッグ・テンタクル
一対の触手が人間の遺伝子情報を元に進化したもの。二足歩行や跳躍も可能にする。
ニー・パイル
脚から生えている鋭い突起。飛行時には尾翼兼方向舵を兼ね、接近戦では膝蹴りの要領で相手のボディに叩き込む。

能力

ジーン・スナッチャー
腹部の中心の発光体部分が開いて、強力な吸引力で生き物を吸い込み、体内に取り込んでしまい、全ての遺伝子情報を搾り取る。作中では綾奈を完全に融合させるために使用したが、一度目は龍成に、二度目はガメラに阻止されてそれぞれ融合は叶わなかった。器官自体も二度目の融合を試みた際、ガメラに抉られて綾奈を救出されると同時に破壊されている。
スピア・アブソーバー
腕の手甲部分が伸びて、槍状に変化する。格闘戦でのイリス最大の武器。ガメラの甲羅も刺し貫くほどの威力で、さらにはテンタクランサー同様、この部分からも相手の体液や遺伝子情報を取り込むことが可能。作中では戦闘に復帰したガメラに対し、右掌に突き刺してビルの壁に縫い留めることで動きを封じると共にガメラの血液を吸収していたが、結果的にはこの行為で墓穴を掘ることとなる。
テンタクランサー
4本の触手。先端は矢じり状になっていて、ギャオスより遥かに高出力の超音波メスを放つほか、生き物に突き刺して、獲物の体液を吸い尽くしたり、締め付けることも可能。また、この部分には独立した中枢器官(副脳)があり、それぞれ個別に自己判断を下し、敵からの攻撃に対処する。
この他、下記の通り飛行する際にも利用する。
飛行能力
テンタクランサーを展開させ、その間に両肩の翼から発生させた半透明の膜で軌道をとり飛行。攻撃の際は1本ないし、2本閉じて攻撃に使う。また、両肩にある突起の付け根部分からエネルギーを放出し、ジェット噴射のような加速と機動調整を行っている。飛行速度はマッハ9で、この際に脚も触手状に変化している。
超音波メス
テンタクランサー先端から放たれる。その性能は単純な威力面でもギャオスのものを上回り、縦横無尽に動く触手の機能も相まって、全方向・広範囲に向かって計4つものメスを放つことが可能。空中戦でガメラに放ち、ガメラの皮膚だけで無く、甲羅にまでダメージを与えた。
アンチ・プラズマ・フィールド
テンタクランサーを振り回してガメラのプラズマ火球を払いのける能力。作中では急降下するガメラからプラズマ火球で爆撃されるもこれによって全て撥ね除けており、逆に跳ね除けられた火球の着弾によって京都は激しく炎上してしまう。
オーバーブースト・プラズマ
別名偽プラズマ火球。スピア・アブソーバーから吸収したガメラの血液を体内で解析、ガメラのプラズマ火球をコピーし、テンタクランサーの展開した先端から発射するもの。威力はオリジナルを凌ぐとされ、作中では右掌を爆砕したガメラに2発同時に放つも、その火球を受け止めたガメラにバニシング・フィストを編み出されてしまい、そのカウンターを抉られた腹部の傷口に受けたことが致命傷となり爆砕されてしまった。
その他
準備段階では念力やそれによってガメラの火球や海水や空気などを操る、対象の肉片を破壊する念力、瞬間移動、ギャオスをギャオス・ハイパーに進化させて操る、などの中心とした多彩な能力が構想されており、『CR ガメラ』シリーズでは青いエネルギー波、対象のエネルギーを吸収する緑色の光線、エネルギーシールドなどを披露している。

ジーダス

概要 ジーダス ...
諸元
ジーダス
体長
  • 90 m(志摩市出現時)
  • 150 m(名古屋出現時)[74]
体高
  • 30 m(志摩市出現時)
  • 50 m(名古屋出現時)[74]
舌の長さ100 m(名古屋出現時)
体重2,000 t(名古屋出現時)[74]
ジャンプ力200 m[74]
水中速度70 kt[74]
閉じる

小さき勇者たち〜ガメラ〜』(2006年)に登場。

1973年のガメラとギャオスの戦い以来、怪獣の現れなかった日本に突如出現した凶悪怪獣。通称「海魔獣[注釈 33]。外見はエリマキトカゲに似ている。『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では、名前(G-dus)の語源は「ギャオス(GU)データユニット」とギリシャ神話の「Cetus」とされる[77]

「剛毛心臓」と呼ばれる強靭な毛状の筋肉組織に覆われた心臓を持つ。体表の球状のウロコ・耐ショックイボは衝撃を吸収し、ゴムのような質感で戦艦のミサイル攻撃も弾く[74][78]。「ジーダス邪眼」と呼ばれる眼は異様な輝きを発して獲物の身動きを止め、「サイケエリマキ」は極彩色に輝いて敵を威嚇する[74][78]。「ジーダスフィン」と呼ばれる背びれの付け根にエラのような器官を持ち、水中での呼吸が可能[74][78]。凶暴な性格に人肉を好む食性を併せ持ち、海中にて遭難中の人間を襲って食い荒らしていた。

また、『僕とトトの物語』では瞬時に翼を生やして飛行している他にも、昭和のギャオスと同様に肉片(爪)が自力で動くとされており、ジーダスの死亡の直後に爪がガラスケースを突き破って飛び出して、映画版とは異なり一ツ木と雨宮の頭部を直撃して、二名が記憶喪失に陥っている[79]

『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では、通常の走行時にも時速は時速180キロメートルに達し、自身の体長の何十倍も跳躍するジャンプ力を持つほか、エリマキは小型の翼として機能してガメラの火球を空中で何度も回避していた[80]。また、ジーダスを含む「不完全体」に共通する能力の一つとして、皮膚のステルス性が挙げられ、最新鋭のレーダー(マイクロ波、音響探知、レーザーパターン、熱源探知)を無効化するために追跡が困難である[77]

「ハープーン舌」とよばれる舌が最大の武器であり、血液を内部の網目状の組織に充満させて硬化させ、厚さ50センチメートルの鋼鉄板やガメラの甲羅さえも貫通する[74]。鋭利な突起が多数あり、人間を串刺しにする[79]。槍のように鋭利になっている舌の先端や手足の爪先からは溶解液を発し、かすり傷でも敵の肉体を腐食させる[74][78]。強靭な脚力で高いジャンプ力と「喧嘩キック」と呼ばれる蹴りを繰り出す[74][78]。沖縄近海に出現して船舶を襲撃した後、志摩市波切に上陸して暴れ始めるが、成長途上のトト=ガメラに足止めされ、橋の上で初戦を繰り広げる。

ガメラの火炎攻撃で海に転落して一時退却した後は名古屋に再び現れて街を蹂躙し、人間の手で急成長させられたガメラとの再戦をも優勢に進めていくが、最後は子供たちの連携によってもたらされた赤い石を食べてパワーアップしたガメラの火球攻撃で爆砕される。

出自について劇中では一切語られていないが、ギャオスの肉を喰らい、DNAを取り込んだトカゲの突然変異種という設定であり、用意されていた脚本ではトカゲがギャオスの目玉を舐める寸前にすでに変容が始まるなどの異様さが記載されている[81]。ノベライズ本ではギャオスの死骸を食べた爬虫類が変異したものとされ、ギャオスのガメラへの怨念に憑りつかれたような描写がされている。映画パンフレット紹介では、ガメラに比べてあまり知能は高くはないが、暴力的に弱者をいたぶることでは悪知恵が働くとなっている他、こちらでも「ギャオス細胞」に憑りつかれて人間の捕食とガメラの抹殺を命令され続けており、ギャオス細胞によって変異した生物が他にも存在する可能性も示唆されている[74]

『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では同じく「不完全体」である「Gバルゴン」「Gバイラス」「Gギロン」「Gジャイガー」「Gジグラ」と共に行動しており、これらの「不完全体」は成長のためにアヴァンガメラの自爆の後は暖かい海を目指して南西諸島に向かった[77]

ジーダスの制作

スーツアクターは吉田瑞穂

脚本の龍居由佳里によると敵怪獣を決めるにあたり、初めはイカ型の怪獣を考えており、体表が海底遺棄物除去用の食用バクテリアで覆われていたり、「冷却ミサイル」で攻撃するが適応して効果がなくなるなどのアイディアがあった。しかし「イカ型ではバイラスと被る」と思い、トカゲ型の怪獣となった[82][83]。トカゲ型と伸びる舌がバルゴンと被るが、二足歩行で差別化を図っている。ガメラシリーズの登場怪獣としては珍しく尾が長く、同時にガメラシリーズとしては尾を武器にする数少ない怪獣である。

背中のトゲはバランを意識したものであり、それと同様に透明なゴムホースで作られている[84]

造形物はギニョールや尾だけのモデルなどの複数が造られたが、着ぐるみは1体だけであり、ラストの爆破シーンで実際に燃やされた。その後、頭部は2019年末開催のイベント「特撮のDNA 平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮」にて展示されている[85]

その他の宇宙人など

バーベラ、フローベラ

『ガメラ対大悪獣ギロン』に登場。

テラの住民である宇宙人女性。翻訳機を使って日本語で明夫らと会話し、それぞれの名は「鳥のように可愛い」、「花のように美しい」という意味であると説明する。テラが電子頭脳の狂いによって氷河期に陥り始めたため、他の星へ移住しようと電波を飛ばしたうえに唯一残った円盤を飛ばし、明夫とトムをテラへ運ぶ。

明夫とトムの到着時には優しく振る舞っていたが、実際は彼らの脳を食べることで地球の知識を得て、円盤で地球に移住しようと目論んでいた。しかし、ガメラの介入と計画の露見のため、失敗に終わる。その後、バーベラはギロンが円盤を両断した際に負傷して動けなくなり、フローベラに「私たちの星では役に立たなくなった時は死ぬことになっている」という理由で射殺され、地上に戻った彼女も明夫たちが発射したミサイルがギロンの刃によって真っ二つになり、そのミサイルの一方がフローベラのいた建物に命中したため、爆発に巻き込まれて死亡する。なお、両者とも死ぬと身体が消滅する。

バーベラたちのコスチュームは、後年のテレビ作品『サンダーマスク』(1972年 - 1973年)に流用されている。

宇宙円盤

『ガメラ対大悪獣ギロン』に登場。

惑星テラから地球人捕獲のために送り込まれた宇宙円盤。ガメラが口に咥えられるほどの大きさで、上部に回転ギミックがついている。無人操縦され、地球とテラを数時間で往復する能力を持っている。ガメラとギロンの戦いで両断されるが、戦いを終えたガメラはこれを火炎放射で溶接して補修し、明夫とトムを地球に送り届ける。

X1号

『ガメラ対深海怪獣ジグラ』に登場。

ジグラ円盤内にいた女性工作員。人間を昏睡させる催眠術を得意としている。健一とヘレン親子を海で円盤に誘拐し、健一とヘレンの父を催眠術で昏睡状態にする。その後、父親と共に地上へ逃げた健一とヘレンを追って鴨川シーワールドに派遣され、諜報活動を行う。その正体は、ジグラ円盤が地球に来る前に襲った月面基地職員の菅原ちか子をジグラが拉致して洗脳したものであり、シーワールドで健一とヘレンを大追跡の末に捕えることに成功するも、その直後に催眠術から解放された健一の父が短波無線器を使ったことで洗脳から解放される。

ジグラに操られた菅原ちか子の着ている宇宙服は、『ガメラ対大悪獣ギロン』(1969年)に登場した宇宙人の服に似ているが、湯浅は「別物です。衣装にはそんなに予算はかかりませんからね」とコメントしている。この宇宙服は、本作品の翌年に東洋エージェンシーとひろみプロダクションが制作し、エキスプロが特撮を担当したテレビドラマ『サンダーマスク』(日本テレビ)での劇中衣装に流用されている。

平和星第3惑星人

宇宙怪獣ガメラ』(1980年)に登場。

武器を持たない異星人で「平和星人」とも称される[59]超能力や飛行能力を有する。ザノン号によって滅ぼされ、その生き残りがザノン号の地球侵略を防ぐためガメラに戦いを託す[59]。劇中ではキララ・ミータン・マーシャの3人組の女性として登場し、「スーパーウーマン」や「スーパーガール」とも呼ばれる。リーダーはキララ。

公開当時に展開されたアトラクションショーではエキスプロ製作のぬいぐるみが登場するほか、スーパーガールと同郷とされる宇宙人が登場し、『仮面ライダー』のように殺陣を披露する内容となっていた。この宇宙人は「平和星人」と呼称されていたが、これがスーパーガールらの公式設定と関連するのかは不明である。なお、その姿は全身タイツに装飾されたヘルメットであり、男女どちらでも演じられるようになっていた。

キララを演じたマッハ文朱は、自身を「ガメラで育った世代」で大ファンであることを公言して臨んだ本作品の撮影当時は20歳であり、アクションシーンはスタントマンなしですべて担当したうえ、変身ポーズは湯浅憲明に言われて自分で考えたという[86]

宇宙海賊船ザノン号

『宇宙怪獣ガメラ』に登場。

宇宙を荒らす海賊船[59]。凶悪であり、キララ達の故郷と種族を壊滅させた。殺人光線やコントロール下においた怪獣軍団などを使って狙った星々を侵略する。

ザノン号のプロップはヒルマモデルクラフトが担当した[87]。テレビCMキヤノン一眼レフカメラ「A-1」)で使用した宇宙船のミニチュアに、船体を切断してパイプで繋ぐなどの改造を施したものである[88]

ギルゲ

『宇宙怪獣ガメラ』に登場。

ザノン号から派遣された女性スパイ[59]。光線銃を武器に持つ。

地球を狙う敵として登場したものの、劇中で改心して正義のために身を投げ出し、ザノン号の殺人光線によって命を落とすことになる。

脚注

参考文献

Related Articles

Timelines

Top Qs

Fact Checks