ガメラ (架空の怪獣)

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初登場大怪獣ガメラ』(1965)
別名 Friend of All Children("全ての子供の友")[注釈 1]
Guardian of the Universe("宇宙の守護神")[注釈 2]
最後の希望[注釈 3]
地眷神[注釈 4]
守護獣[15]
玄武[注釈 5]
その他[注釈 6][注釈 7]
ガメラ
Gamera
ガメラシリーズのキャラクター
ガメラや「ガチョラ」等のキャラクター達がマスコットとして採用されている調布市[1][2]にある角川大映スタジオ
初登場大怪獣ガメラ』(1965)
作者
演者
詳細情報
別名 Friend of All Children("全ての子供の友")[注釈 1]
Guardian of the Universe("宇宙の守護神")[注釈 2]
最後の希望[注釈 3]
地眷神[注釈 4]
守護獣[15]
玄武[注釈 5]
その他[注釈 6][注釈 7]
種族 巨大な亀
人工生物[注釈 8]
[注釈 9]
その他[注釈 10]
性別 不明[注釈 11]
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ガメラは、大映(現:KADOKAWA)が1965年昭和40年)に公開した怪獣映画大怪獣ガメラ』にて初登場した架空の怪獣の名称である。『大怪獣ガメラ』以降も続編、およびガメラの登場する映画などが製作され続けており、ガメラを主な題材とした作品群を総称して「ガメラシリーズ」と呼ぶ。

カメ特有のユーモラスなデザインや飛行能力、人間と親和性の高いヒロイックな性格など独特の個性を持ち、東宝の怪獣と共に日本の怪獣映画界の代表的なキャラクターとして広く浸透している[出典 2]。同じく大映初の著名なキャラクターである「大魔神」も当初はガメラの最初の敵として構想されていた[28]

後述の通り、ガメラおよびガメラシリーズは1965年の第1作目の公開以降に高い影響力を示しており[29]、大映や各下請けスタジオの財政難を改善させて「大魔神シリーズ」や「妖怪シリーズ」等の発足に貢献した[30]。また、古生物の名前やアルゴリズム[31]などの科学的なトピックや地名、多数の作品や事象の名称などにガメラへのオマージュなどが存在している。数々の著名人や彼らの作品[注釈 12]も影響を受けており、日本映画の代表の一角として認識され[45]調布市の文化発信にも応用されている[出典 3]。また、11月27日は『大怪獣ガメラ』の公開日であるため「ガメラの日」と称される場合がある[47][48]

しかし一方で、その影響力とは裏腹にシリーズへの関心や注目度、キャラクターの知名度、影響力の評価などは主に経済的な事情に起因するフランチャイズの停滞によって転落の一途を辿ることとなった[出典 4]

シリーズの中断と低迷

本シリーズを中心とした「ガメラ」以降の大映系のフランチャイズは第1作目の時点から(製作面などでの関連性を有してきた)「ゴジラシリーズ」との競合[50][53]などの副次的な要因も含めた度重なる経済的な課題などに直面しており、権利会社が大映から徳間書店に、さらにKADOKAWA角川大映スタジオ)へと2度にわたって変更されている[54]

『大怪獣ガメラ』は、ガメラの生みの親の一人である社長の永田雅一が後押しこそしていたが湯浅自身も含めて多くの関係者が公開前から失敗すると見なしていた。しかし、予想外の成功を収めて以降は大映の主力フランチャイズの一角になり[55][3]、「ガメラシリーズ」が状況を改善させて同社や各下請けスタジオを実質的に単独で支えづづけたものの[56]、結果的に大映は第1作目から6年後の1971年に倒産を迎えた[55]

大映の逼迫と倒産

かつての大映は国内屈指の大手の映画会社であり、また永田雅一は「映画界の父」などの異名を持つほど映画界や政界などに対して強い影響力を持ち怪獣・特撮ジャンルの拡大にも貢献したにもかかわらず、「ガメラシリーズ」が発足した時点の大映はすでに倒産の寸前にあった。この背景には、当時の景気後退、(景気の悪化だけでなく、1964年東京オリンピックの人気[注釈 13]、永田が映画界の救済を目的として怪獣作品を中心とした邦画の海外輸出に着目したことが結果的に「怪獣ブーム」という後押しの一つとなった)テレビ業界との競合などに晒された日本映画界自体の低迷、永田の経営方針などに起因する大映自身の興行網(配給体制)の弱さや財政状況の悪化などが関係しており[出典 5]、永田自身が主導して「ガメラシリーズ」自体にも影響を与えた「六社協定」の制約などによって会社の衰退や労働環境の悪化が続いていた[59][60]

厳しい財政難のために、湯浅憲明との関連性を有する『宇宙人東京に現わる[61]が国内初のカラー特撮作品として1956年に公開されていたにもかかわらず、1965年の『大怪獣ガメラ』は財政上の都合から白黒作品として制作され[62]、先行していた怪獣映画である『鯨神』(1962年[63]もモノクロ作品として公開された[64]。その後も予算の低下が著しく、怪獣のデザインや能力の制限、新規怪獣の導入の中止[65]、都市部の破壊や戦闘シーンおよびロケーションの限定など、様々なアイディアや構想が阻害された。また、低予算の影響を受けた制作現場の疲弊によって大映側が望んだ年間2本または3本ずつの制作という展望も頓挫した[出典 6]

1971年、第7作目である『ガメラ対深海怪獣ジグラ』の劇場公開の数ヶ月後に大映は解散・倒産した。会社の衰退と倒産によってシリーズの中断と低迷だけでなく、複数の関係者の不慮の死[60]暴動着ぐるみなども含めた各種資料や知見や技術などの喪失[66][69]、ガメラの著作権を巡った諍いとそれによる高橋二三の旧来の関係者との絶縁[3]などの様々な悪影響が生じており、倒産後の初の映画作品である『宇宙怪獣ガメラ』の制作環境も倒産時の暴動の余波によって著しく阻害された[70]

ブランド力の凋落

様々な要因と来歴を経て本フランチャイズの展開には制作地獄や企画の中止に追い込まれる事例が少なくなく、1971年の倒産以降にはシリーズの中断やプロジェクトのキャンセルなどが頻発している。なお、この状況には「日本特撮の最高峰[71][72]と評されるほどに高い人気と評価を獲得した平成3部作の方向性の是非も作用した[73]。また、競合相手[50][53]である「ゴジラシリーズ」との間には、実現せずに終わった映画作品としてのクロスオーバーの構想や[出典 7]、『モンスター・ヴァース』の前身となった頓挫したガメラの企画が存在した[77]

結果的に、本シリーズに対する評価や認知度の低下が発生してきた。フランチャイズへの関心だけでなくガメラというキャラクター自体の知名度自体が低下し、メディアによる注目度も減退した。また、影響力の過小評価、質の劣ったゴジラの模倣という誤解の加速と、これらの要素の興行への悪影響なども誘発されてきた[出典 8]

なお、大映の倒産以降は「ガメラシリーズ」だけでなく「大魔神」などの復活にも財政的な支障が生じており[78]、『ガメラ対深海怪獣ジグラ』がダイニチ映配によって配給されたことを皮切りに、本シリーズの他にも「妖怪シリーズ」の関連作品や「座頭市シリーズ」なども東宝松竹などの他会社や動画配信サービスの影響を受けて制作・配給されている[55][4]

ガメラの誕生秘話

ガメラの原案と誕生

ガメラの厳密な原案者に関しては湯浅憲明高橋二三築地米三郎斉藤米二郎の間でも意見の相違が存在し、彼らによればオリジナルのアイディアを生み出したのは高橋とも永田雅一とも永田秀雅英語版)ともとあるホステスの噂話ともされている。

永田雅一アメリカ合衆国に向かう飛行機から見下ろした島または島の上に浮かぶ雲の形状が亀または亀の甲羅に似ていたことにインスピレーションを受けた、または飛行する亀の「幻影」を見たことがきっかけで[注釈 14]「大映の怪獣は空を飛ぶ亀をモチーフにする」事に決定されたという逸話がある[79]。一方で、当初は(永田雅一が主導した「六社協定」の影響もあって)現在のガメラの様な「怪獣らしいキャラクター」の創造が目指されていたわけではなく、最初に『大海魔』および『大海魔ダゴラ』というモグラタコの怪獣[80]が登場する企画が立ち上げられ[注釈 15]、その後に撮影こそされたが諸事情で製作中止となった『大群獣ネズラ』を経て[注釈 16]、永田のアイディアを受けて斉藤米二郎高橋二三によって考案された「火喰いガメ 東京を襲う」が『大怪獣ガメラ』の原案になったとされる[4]。一方で、生前の湯浅憲明は高橋二三がガメラの原案者だと思っており、ガメラの名付け親も高橋だと認識していた[3]

また、別の説として大映の撮影所の近所のとある神社の池に女性の参拝客が訪れる時に限って姿を現すことから「スケベガメ」と呼ばれたカメがいたため、大映の関係者の間ではこのカメがガメラのモデルになったという噂や、このためにガメラは「当初は子供ではなくて女性の味方と予定されていた」という噂も存在したとされる[53]。また、斉藤米二郎の証言でも「長崎県の海水浴場に現れる、回転しながら女性に接近するスケベなカメ」が紹介されており、とあるホステスから紹介されたこの与太話がガメラのモデルとなり、制作に影響を与えたともしている[62]

ガメラの名前を決めたのは(上述の通り湯浅は高橋だと思っていたが[3]永田雅一である。看板怪獣の名前を「火食い亀」にするわけにもいかず、永田がゴジラに対抗して「ガメラ」と名付けたが、他の面々はゴジラとの名前の類似性が強いことから反対した一方で、他に妙案もなかったので、ワンマン的な社長である永田に反対することもできずに決定となった[62]

また、『大怪獣ガメラ』はそれまでの様々な混乱[注釈 16]もあって企画段階から会社内での評価は決して芳しくなく、諸事情によって「(誰もやりたがらなかったために[66]たらい回しの末に湯浅憲明に押し付けられた」「これがきっかけで湯浅のキャリアが台無しになる[注釈 17]」とさえ言われていた。湯浅自身も高評価を得る事は最初から半ば諦めており、実際に完成した作品の社内試写でも評価は決して優れていなかったが、肝心の永田雅一が本作を好んで高評価を示し、(永田のワンマン体制ゆえに)永田に同調するためか他の関係者も一転して本作を評価し始め、実際に本作は(湯浅自身もなぜ成功したのかわからないと評しているが)予想外の成功を収めて大映の経済的窮地を改善し、その後に1971年倒産まで会社を支えることになった「ガメラシリーズ」が出発した[53][3]

ピー・プロダクションとの関係

上述の通り、ガメラの発案者に関しては諸説があるが、一方でピー・プロダクションの創設者であり円谷英二に師事したうしおそうじ(鷺巣富雄)がガメラの原案を生んだという説も存在し、1962年の企画「STOPシリーズ」のデモフィルム用に作成した「火炎を噴出して飛行する巨大な亀」がガメラのモデルになったという逸話があるが、うしおと同様に円谷に師事して後に『大群獣ネズラ』と『大怪獣ガメラ』に携わった築地米三郎はこれを否定して永田秀雅英語版)のアイディアだとしている[81]。また、井上章は『大怪獣ガメラ』の制作時に約50ものガメラのコンセプトデザインを制作しており、それらの中には「手足がなくムカデの様に地面を這って進む」などの完成版からは大幅に異なる物も含まれていた[5]

一方で、うしお自身が大映作品群と関わってきただけでなく、大映とピー・プロダクションは以降も人材面において互いに関与してきた。ガメラシリーズや他の大映特撮の関係者も、ピー・プロダクションが1968年に窮地に立たされて自力で特撮作品を作れなくなる以前から同社の作品群に協力し、1968年以降も大映の関係者によるピープロ側への参加は続き[注釈 18]、後年にはうしおの息子であり現社長である鷺巣詩郎も含めたピープロ側の関係者がガメラシリーズや大映系作品に参加する事例も増えた[注釈 19][注釈 20]

ピー・プロダクションの発起人には大映出身であり、やはり円谷との交流があった高山良策渡辺善夫も含まれており、小嶋伸介や田賀保など『大群獣ネズラ』の失敗とそれによる混乱に際して(既に経営状況が貧弱だった)大映を見限ってピー・プロダクションに移籍した者も複数いた[注釈 16]。一方で、田賀保は後に湯浅や菊池などのガメラシリーズの関係者と共に大映テレビ系の作品[注釈 21]や、大映の倒産後ではあるが『宇宙怪獣ガメラ』に携わっている[86]

人類との関係性

ガメラを子供の味方にする方針には永田雅一の意向が反映された一方で、ガメラの性格と子供達との関係性[注釈 22]、および子供向けの作風には湯浅の戦争に纏わる経験や永田秀雅英語版)の願いなども影響しており[注釈 23]、戦争の恐怖を象徴するゴジラとは異なり、ガメラは戦後の復興と希望を象徴している[87]

冷戦は「ガメラシリーズ」と「ゴジラシリーズ」の両方に影響を与えており、ゴジラと同様にガメラも「水爆」との関連性を持つが、あくまでもガメラが現代に出現するためのきっかけに過ぎず、「ゴジラシリーズ」とは異なり人類の負の面を象徴するための要素ではなく[3]、核エネルギーの被害者であるゴジラとは対照的にガメラはエネルギー自体を象徴してエネルギーの循環を促す存在として描かれている。また、エネルギーを栄養源とする描写もゴジラに先んじてガメラに導入されている[88]

また、湯浅の戦時中のプロパガンダナショナリズムへのトラウマがガメラと子供の関係性の形成に大きな影響を与えているが[注釈 23]、大映(大日本映画製作株式会社)も含めた当時(戦前)の大手の映画会社は全てが日本軍からの命令によって戦意高揚目的のプロパガンダ映画の製作に従事しており[5]、湯浅自身も子役時代の出演歴の多くは叔父・島耕二が監督した戦意高揚用の作品であった[53]。また、1930年代初頭から永田との交流があった円谷英二[58]公職追放ゆえに東宝を一時的に退社し、大映への入社も目的として「ガメラシリーズ」の発足以前まで大映との関係性を有していた。永田雅一自身も短期間ではあったが公職追放されている[89]。そして、これらの戦前のプロパガンダ映画が戦後の日本の「特撮」というジャンルの礎の一つになっている[5]

永田の主導によって制定された六社協定の影響で、東宝以外の会社は東宝が確立した特撮の技術などを表立って使うことができない状況にあり、ガメラの直接火炎を吐いたり飛行したり「ゴジラのような破壊神ではなく感情を持つ生物[注釈 22]」というキャラクター像、造形物の材料、特撮技術の利用方法など大映のガメラシリーズの製作面において大きく影響したとされる[53]

その他

なお、大映は1952年と1954年に、『ゴジラ』および「怪獣映画」というジャンルに多大な影響を与えることになった『キング・コング』と『原子怪獣現わる』の国内配給も行っており、前者のリバイバル上映は戦後の日本における最初のモンスター映画の国内配給であった。本シリーズの出発点である『大怪獣ガメラ』には、『キング・コング』および『原子怪獣現わる』とのプロットやキャラクター上の類似点[注釈 24][注釈 26]が見られる[5][91]

キャラクターとしてのガメラ

巨大な直立歩行を行うカメの姿をした怪獣である。甲羅の表面は「のような重なり合った形状」になっており、下顎の左右両端から大きな牙が1本ずつ、上に向かって生えている[注釈 27]。血液は緑色であるが、昭和版では眼の色が黄色で血管も赤く描写されており、2015年の50周年記念映像でも眼は黄色に近い色であった。

二次創作作品である『ガメラ4 真実』と『ガメラ:最後の希望』[92][22]以外ではガメラが厳密に死亡した描写は存在せず、『宇宙怪獣ガメラ』には続編となる漫画作品が存在していてその中でガメラは蘇生されて復活しており[93]、『ガメラ3 邪神覚醒』の冒頭に登場した「ガメラの墓場」は「ガメラを生み出そうとして失敗した前例の廃棄場」という説が作中で語られ[注釈 28]、『小さき勇者たち〜ガメラ〜』において自爆したアヴァンガメラは実際にはトトと「同体」であると仮定されている[94]

ガメラを含むガメラシリーズの怪獣は、ゴジラシリーズウルトラシリーズなどの作品に登場する怪獣と比べると、(設定上の)体重が非常に軽く[95]、とくに昭和版(80トン)と平成3部作(120トン)では実在する現生のヒゲクジラ類よりも軽い。書籍『空想科学読本』でも、体重から計算した体の密度空気の2倍程度と計算されている[96]

昭和シリーズで監督および特撮監督を務めた湯浅憲明は、ガメラとゴジラウルトラ怪獣との差別化として、ガメラを直立二足歩行だけでなく四足歩行などで這わせたり、流血描写などで動物性を強調させたと述べている[79]。昭和時代の敵怪獣にも四足歩行型が多いのも特徴とされる[62]。平成3部作では終始直立二足歩行で移動している。また、直接的な火炎を吐く、飛行する、人間を守る、光や核爆発を好む、生物としての性格の個性を持つ、北方から出現する[97]などの点も、人間・人為的な光・核爆発のすべてを憎み「破壊神」としての側面を持ち南方から現れたゴジラとの差別化要素として用いられたとされる[53][98]。怪獣の四足歩行や流血描写に関しても、湯浅の「怪獣を安易に擬人化したくない」という方針に影響されている[3]

正体

ガメラは映像作品以外にも小説・漫画やテレビゲームなど多数の媒体に登場しており、出自は世代や媒体によって大きく異なるが、アトランティスをはじめとする超古代文明と何らかの関わりを持つとされる場合が目立ち、厳密な正体が不明である場合と超古代文明によって生み出された人工生物とされる場合がとくに顕著である。昭和平成令和の各時代の「本編」に登場したガメラに関しては以下の各項を参照。

小説作品である『妖怪大戦争ガーディアンズ外伝 平安百鬼譚』と『聖獣戦記 白い影』にはそれぞれ「玄武」が登場しており、どちらも超常的な能力を持つ「」として描写されている[16][99][17]。『ガメラ 大怪獣空中決戦』の製作面において(ガメラの非生物的な飛行能力を巡って導入された)「人工生物[注釈 29]」という出自は企画が頓挫または金子修介の降板に繋がりかねないほどに賛否両論が激しく[100][23]、平成3部作の世界観にも霊魂[101]マナテレパシーや人間の治癒や蘇生などの超自然的な描写は存在してきたが、2006年の『小さき勇者たち〜ガメラ〜[注釈 30]』以降に、製作中止になった『ガメラ3D』も含め[注釈 31]、怪獣の起源自体が超自然的な要素を持つ作品が見られる様になり、『妖怪大戦争ガーディアンズ外伝 平安百鬼譚』では実際にガメラ(玄武)が火球と飛行能力を持つ点から神(神獣)である事が強調される場面が存在する[16][17][注釈 32]

京極夏彦[注釈 33]による長編小説シリーズ『虚実妖怪百物語』でも、ガメラ、大魔神ダイモンが一種の思念体のような存在として登場する場面が存在し、ゲゲゲの鬼太郎山村貞子[出典 9]加藤保憲犬夜叉殺生丸[106]といったガメラシリーズと間接的に関連性を持つ存在を含め、多数の著名なキャラクター群と共演している[107]

性質

性格面の大きな特徴として正義の存在である事が挙げられ[4][25]、人間とくに子供に親愛の情を示したり、人間や地球などを自らを犠牲にしてでも命懸けで守護する性質を持つ[出典 10]。また、人間だけでなく動物や無垢で(人間に意図的に被害を与えない)怪獣妖怪なども助ける可能性があるとされる[98][16]。一方で、その姿・性質・能力と敵怪獣との戦闘の様相から、人間からは脅威だと誤解を受けて攻撃されてしまうこともある[98]。後述の通り、基本的にエネルギー源は熱エネルギーや電気や原子力などに依存しており、人間や動物植物を捕食したり摂取することはない[98][110]

非常に知能が高く、人間の言葉を理解したり、助けた人間を傷つけないように力や動作を加減して行動したり、道具を使った戦術的な行動を取ったり、『ガメラ対大悪獣ギロン』ではミサイルを利用してギロンを撃破したり、子供達の不安を取り除こうと鉄棒[注釈 13]や『ガメラマーチ』の演奏といったコミカルな行動を取ったり、子供達のためにUFOを修理する場面も存在する[98]。昭和作品では火炎噴射が決め手になる事例が限定されており、知恵を使った戦法によって勝利することが多い[59]

能力

火炎を中心にプラズマ電気電磁波などにも通じる能力が代表的な戦闘能力であり、これらのエネルギーを戦闘だけでなく飛行や自身の回復などにも応用する。エネルギー源としても熱エネルギーや電気などが中心的であり、動物植物を捕食することはない[注釈 34][98][110]。また、通常兵器はおろか核爆発ですらガメラをパワーアップさせる可能性があるため、人間がガメラを攻略しようとしても一筋縄ではいかない[98]

また、自らよりも大柄な敵[注釈 35]に対しても果敢に立ち向かい、格闘戦でも引けを取らないだけでなく自身(80トン)よりも遥かに重量がある5万トン級の船舶を持ち上げ放り投げる怪力を持ち[112]ジャンプだけでなく走ったり鉄棒やアクロバティックな動きも可能なほどに身体能力も高い[113]。一方で、敵の能力には殺傷能力が高い場合が多く、ガメラは多くの戦闘で激しく傷ついており、通常の生物では行動不能(死亡)に陥るようなダメージも多数負ってきた[98]

また、超自然的な性質や能力も持ち合わせており、特にテレパシーを通じた人間との交信や遠方の対象などを察知する能力は昭和版[98]、平成3部作、『小さき勇者たち〜ガメラ〜[108]、『GAMERA -Rebirth-[114]の全てにおいて可能だとされる。平成3部作や関連作品では「マナ」と呼ばれる地球の生命エネルギーを司ったり、人間の傷を瞬時に蘇生したり、人間を蘇生したとも捉えられる描写がされていたり、周囲の市街地や火山を噴火させるなどの面も見られた[101]オカルト的な要素は『ガメラ3 邪神覚醒』で急増して関連作品(大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン COMIC VERSION)でも霊魂が明確に登場するが[注釈 36]、『小さき勇者たち〜ガメラ〜』の世界観でも、ジーダスがギャオスの怨念または霊魂によって操られている可能性が示唆されているなどの要素が存在する[23][110]。また、いくつかの小説作品では明確に「」として登場しており、物質化現象時間の停止、霊的な穢れの浄化などの様々な超能力を司っている[16][17]

本物の亀のように、頭や手足、さらには尾までも甲羅内へ引き込める。手足を引き込んだ位置から火炎を噴射し、その推進力を利用して大気圏内はもちろん宇宙空間でも飛行できる[113]。手足を引き込んだ四か所から火炎を噴射しつつUFOのごとく回転して飛ぶ場合(回転ジェット、円盤飛行)と、後脚の部分から後方に火炎を噴射し、前を向いたまま飛ぶ場合(ロケット飛行・巡行飛行形態)がある[115][116]。平成作品では、膝や肘からのジェット噴出で飛行している。大気圏内における最高飛行速度は秒速20キロメートル(マッハ58以上)[24]

昭和作品では比較的ゆっくり回転したり人間を運ぶ際などには無回転でも飛行していたが、高速で回転している場面もある。技術的・財政難による装備的な面で叶わなかったが、湯浅達の本来のイメージも後年の平成3部作と同様に激しく高速回転する物だった[3]。平成3部作では、付近のヘリコプターなどの飛行物を不安定にさせる突風が生じるほどの超高速で回転する。

この他にも、平成3部作ではより戦闘的な形態に進化するという設定も加わった影響で作品を追う毎に容姿の変容が見られ、とくに『2』以降は「ロケット飛行」の際に腕をヒレ状に変化させており、「高機動飛行形態」と呼ばれる[115][116]

各時代の本編のガメラ

以下は2015年の50周年記念映像以外の昭和、平成、令和時代の「本編」に登場したキャラクターについて解説する。

昭和のガメラ

基本データ
分類 カメ類[注釈 37]
年齢 8,000歳以上
性別 不明
体高 60 m[119][注釈 38]
全長 不明
甲羅長径 不明
甲羅短径 不明
体重 80 t[119]
飛行速度 マッハ3[113](大気圏内)
宇宙速度以上(宇宙空間)[注釈 39]
水中潜航速度 150 kt[113]
歩幅 20 m
武器・技 火炎噴射
怪力
回転ジェット
超能力
100万ボルトの怪光線
電磁妨害波
など
生息地 古代アトランティス大陸
出身地 北極[27]
好物 熱エネルギー[注釈 40]
落雷などの電気
原子力
趣味 モンキーダンス
嫌いな物 タマネギニンジン[121][注釈 41]

概要

エスキモーの伝承に「悪魔の使い」として語られた[注釈 42]、古代の怪獣[27][120]アトランティス大陸に生息していたとされる[113][120]北極の氷の中で眠っていたが、国籍不明の原爆搭載機の墜落による核爆発で閉じ込めていた氷が割れて覚醒し[119][120]、最終的には日本に上陸して破壊の限りを尽くす。当初は凶暴な怪獣として描かれているが、子供に対しては友好的な面も見せている[113][120]。一度はガメラ追放作戦「Z計画」で巨大ロケット内に閉じ込められて火星へ追放されるが、ロケットが飛行中に小惑星と衝突して崩壊した結果、地球へ再来する。

第2作以降は人間に対して具体的な敵意を示すことはなく、エネルギーの摂取時以外にはほとんど出現しなくなるが、侵略者や怪獣によって子供が危機に陥るような事態が起こると、どこからともなく現れて子供たちを救っていく。大人向けに製作した第2作を除く第3作以降は一貫して「悪の怪獣・侵略者を打ち倒す正義の怪獣」や「子供たちのヒーロー」として描かれる。第2作である『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』でも、撮影こそされなかったがガメラがバルゴンの被害を受けて凍らされた大阪の人々を救うという絵コンテが用意されていたとされ[98]、同作のソノシートでも子供(第1作目の俊夫少年)と協力する人類の守護者として明確に人間を守るためにバルゴンと戦っている[122]

シリーズの関係者[注釈 43]が協力している書籍では、本来は人間だけでなく野生動物や無垢な怪獣も助けようとする性格であるが[注釈 44]、第1作目でのガメラの狂暴性と第2作目での黒部ダムへの襲撃は、人類によって引き起こされた8,000年にわたる冬眠によってガメラが極度の空腹状態にあり自我を保てなくなっていたことが原因だとする説を掲載しており、人間そのものを攻撃対象としていたのではなく、核爆発によって現代の人間の技術力を察知し、人類を攻撃するとエネルギー源を得られることを学んだことが原因だと指摘されている[注釈 45][98]

また、エスキモーがガメラを「悪魔の使い」として恐れていたり、寒さを嫌うはずのガメラが北極の氷に閉じ込められていたのは、エスキモーの祖先とアトランティス人の古代の記憶と(アトランティスの崩壊も相まってガメラの情報が失われたこともあり)ガメラへの誤解が伝承されたためともされている[注釈 46][98]。実際に、『大怪獣ガメラ』にて俊夫少年は(自分が亀の愛好家であるだけでなくガメラと自身が共に孤独な存在であることも踏まえて[30])社会の反応と異なり一貫してガメラが「誤解されているだけで悪者ではない」と擁護する姿勢を見せており[注釈 23]、『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』ではすでにエネルギー摂取のために人間を攻撃することはなく自ら人間を守る姿勢を見せており、同作では意図的に山火事を起こしてガメラを呼び寄せていたが以降はガメラが積極的に人間を守るために救援に現れるという構図が定着した。また、同著では『ガメラ対大悪獣ギロン』にて鉄棒[注釈 13]を披露したり『ガメラ対深海怪獣ジグラ』でジグラの背びれを使って『ガメラマーチ』を演奏したのも、知能の高さゆえの遊び心があるだけでなく、子供たちの不安や恐怖を取り除こうとしていた可能性を指摘している[98]

宇宙怪獣ガメラ

宇宙怪獣ガメラ』では主人公の圭一が逃がしたクサガメ[注釈 47]が怪獣化してガメラになったような描写が用いられ[注釈 25]、それまでのガメラとは別個体(二代目)とする説もあり、高橋二三もこの説を「夢があって良い」と評している他[98]、一部の資料では明確にこの個体が二代目だと記載されている[27][117]

本作で宇宙海賊船「ザノン号」に特攻してからの消息は不明とされていたが、後の漫画作品ではこの個体がザノン号との決戦後にアトランティス人の末裔によってプラズマエネルギーを用いた人工太陽を使って蘇生されて「平成3部作」のガメラと似た姿に生まれ変わり、タイムマシーンによって過去の世界に送られた。これによって地球の歴史が改変され、ガメラが人類を守護しながらも監視することによって人類は破滅を免れるという描写がされている[93]

身体的特徴および攻撃技

口からの火炎噴射以外に、外観に似合わぬ運動能力[注釈 48]と怪力を誇り、周囲の岩や建造物を武器として使用することもある。また、身体を串刺しにされるほどの重傷を負っても戦闘を続行する生命力を持つ。しかし、ジャイガーの幼体に寄生されて吸血された際には昏倒してしまい、人間が幼体を排除してから体内に電気を供給することで復活した。負傷後は水中で休息することにより、傷を癒す。

前肢が発達しており、岩やミサイルを持ったり、鉄棒を掴んで大車輪を行ったり[注釈 13]、敵怪獣を投げ飛ばすことなども可能[113]。一方、初期には4足歩行で戦うことも多かった[113]

弱点は低温で、劇中でも「冷たい温度に弱い」と言われ、自衛隊の冷凍爆弾でも短時間活動を停止している。バルゴンの冷凍液には火炎噴射も通じず全身が凍結してしまったが、自然解凍と同時に火炎噴射を行って復活するなど、生命活動の停止には至らなかった。一方で、宇宙空間深海などでも活動可能である。

甲羅は頑強で、たいていの攻撃は受け付けない。また、実際のカメと同じく攻撃されると甲羅に各部を引き込んで防御を図ることも多い[113]。しかし、バイラスの頭には貫かれ、串刺しになってしまったほか、ギロンには何度も切りつけられ、流血してしまったこともある。ジグラのヒレでも表面に傷をつけられている。

エネルギー源はやそれに類するものであるため、体内に火力発電所のような組織を持ち、炎、マグマ高圧電気石炭石油ウランを常食とする。初期の段階では発電所や火山活動が活発な地域に出没することが多く、噴火中の火山に飛び込むこともあったほどで、火器を用いた攻撃やバルゴンの虹光線のエネルギーにも引き寄せられ、後期の作品では活動停止した際に人力による放電や落雷によって回復していた。また、初期の作品で人類を攻撃した理由として、上記の通りアトランティス人によって引き起こされた8,000年間もの飢餓状態から回復するために熱エネルギーや電気などを市街地などへの破壊行動から得たり、自衛隊による軍事作戦を意図的に誘発させて兵器からの熱エネルギーも摂取していた可能性があるとされている[98]

着ぐるみは第1作のもの、第2 - 4作のもの、第5 - 7作のものと合計3種類ある(『宇宙怪獣ガメラ』は飛び人形のみ)。

スーツアクターは荒垣輝雄(第2 - 4作)、泉梅之助(第5・6作)。

身体機構

石油袋[121]
ガメラが食べた石油などの液体を、いったん貯蔵しておく器官。
石炭袋[121]
ガメラが食べた石炭を、いったん貯蔵しておく器官。蓄えられた物質は、その後、高熱炉へ送られる。
高熱炉[121]
ガメラが摂取した石油、石炭、マグマミサイルウランなどはここに集められ、燃焼される。
熱エネルギー変換腸[121]
高熱炉で燃焼されたものがここに送られ、熱エネルギーに変換される。
熱エネルギー心臓[121]
働きは他の生物の心臓と同じだが、熱エネルギーで動くため、桁外れのパワーを持つ。
高熱筋肉[121]
別名「高温筋肉」。人間(力士豊登)の1万倍の腕力を誇り、いかなる高熱にも耐え、どんな金属よりも強靭。5万トン級の船舶を持ち上げ放り投げる[112]
視力
赤外線を捉え、真夜中でも見える[112][124]
肺活量も非常に強く、吐息は風速1,000メートルに達する[124]
火袋
体内に複数存在し、口や手の先から火炎を発する。足にある物はジェット袋と呼ばれる[112]
スプリング尾
しなやかで弾力性を持ち、ビルを一撃で両断するなど攻撃にも使える[112][124]
電気トゲ
甲羅のトゲには電気を溜める[125][126]
しびれ毒爪
手足の爪に毒を持つ[112]

能力

火炎噴射[113][注釈 49]
口から放つ10万度の火炎放射[119]。射程が短く、バルゴン戦やギャオス戦のように敵に直撃しない場面もあり、ギャオスやガラシャープは火炎噴射を無力化する手段をもっている。しかし、宇宙空間や海中でも使用が可能であり、第4作と第7作ではそれぞれ異星人の宇宙船を破壊している。また、第5作でのように威力を落とせば宇宙船の修理にも使える。火炎噴射が決め手となったのは、ミサイルを手裏剣発射孔に突き刺されてから引火されたギロンと、陸上で身動きが取れなくなったジグラのみである。
資料によっては、液体酸素と水素を化合した熱線だとされている[127]。また、回転ジェットと併用して飛行速度を上げる可能性も指摘されている[98]
飛行
四肢または後ろ足を収納した状態で青いジェットを噴射して自在に飛行する[119]。回転して飛ぶ形態は「回転ジェット」や「円盤飛行」と呼ばれ、後脚からのジェット噴射でのモーションは「ロケット飛行」や「巡行飛行形態」と称される場合がある。ロケット飛行は回転ジェットにスピードとパワーで劣るが両腕を使える利点がある[115][116]。最高飛行速度は大気圏内ではマッハ3、宇宙空間ではマッハ50[注釈 39]に達する事が示唆されている。
第1作では最初の飛行の離陸時以外は、高速回転する甲羅が炎の尾を引く描写がされ、無回転で飛行する場面もあった。以降の作品では、体当たりする際や子供を運ぶ際などに回転しないで四肢からのジェット噴射で飛行していたほか、場面ごとに回転の速度が変動していた。「ロケット飛行」は第3作目でギャオスに飛びかかる際に短距離を飛行したのが初使用であり、首や腕を引っ込めた状態での飛行もあった。関連スチルでは、頭部を収納しないで無回転で四肢からジェット噴射する突撃形態や、後脚からのジェット噴射でギロンを攻撃するという描写も見られた[98][128]。また、漫画作品では頭部や尻尾を収納した穴からも追加のジェットを行う場面も見られ、回転ジェットによる暴風で真空を発生させてジャイガーの極超音波を無効化する場面も見られた[129][130]
製作上の都合として、現場にコンピューターがなかったが、本来のイメージは平成3部作に近い高速回転であった[3]。また、ロケット飛行も製作費を削減するための措置として開発された[131]
電気・電磁波
電気を主要なエネルギー源とする他、資料によっては甲羅に電気を貯蔵するとされており[125]、『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』のソノシートでは、100万ボルトの怪光線を主要武器としてバルゴンに対して使用している[122]。また、第一作目では電磁妨害波を発して人類の機器に障害を与えてガメラに対する探知作戦を阻害している[91]
超能力
ガメラ対宇宙怪獣バイラス』にて、ガメラが少年たちをバイラス人のスーパーキャッチ光線から逃がす場面では、ガメラがテレパシーを使って少年たちの心を読み取った可能性が示唆されている[98]。また、同作以降は地球や人類や子供たちの脅威となる怪獣や宇宙人の出現を察知して行動するなどの描写も繰り返し見られた。
ガメラと子供の間のテレパシーを思わせる描写は第1作目の頃から存在しており、『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』のソノシートでも俊夫の意思や要請に呼応した動きを見せていた[122]
その他
各種書籍には上述の吐息[124]や毒[112]の他にも多彩な能力や技や戦術[注釈 50]が記載されており[91][132]宇宙怪獣ガメラ』の実質的な続編である『マンガボーイズコミックススペシャル:大怪獣ガメラ』でも「プラズマ掌打」や「ガメラ剣法まとめ斬り[注釈 51]」などの多彩な技や戦法が登場しており、グレイシー柔術なども習得している[133]

平成3部作のガメラ

便宜上、平成3部作の設定を継承する自主制作映画『ガメラ4 真実』のガメラについても記述する。

概要

基本データ
分類 不明[134]
年齢 推定1億5千万歳
体高 80 m[注釈 52]
全長 不明
甲羅長径 約60 m
甲羅短径 約40 m
体重 120 t
大気圏内飛行速度 マッハ3.5[注釈 53]
水中潜航速度 180 kt
歩幅 不明
エネルギー プラズマエネルギー
電気
など
武器・技 プラズマ火球
ハイ・プラズマ
ウルティメイト・プラズマ
バニシング・フィスト
など
生息地 深海など

スーツアクターは真鍋尚晃、鈴木潤(『1』)、大橋明(『2』)、福沢博文(『3』)。

昭和シリーズとは異なり「古代文明の技術を利用して生み出された生体兵器であり、永らく岩礁のような状態となって眠りに就いていた」という設定に変更されている。大幅なデザインや設定の変更や追加がなされ、従来のシリーズとは異なるキャラクターとして描かれている[注釈 54]

平成3部作の世界に玄武の伝承は存在するものの、亀の先祖に相当する生物が恐竜と同時期に絶滅した設定となっているため、ガメラは「怪獣」と呼ばれることはあっても、「巨大な亀[注釈 55]」といった表現で呼ばれるシーンはない[134]

制作

金子修介によれば、『1』においても当初は『2』や『3』のような顔つきだったが、原口智生に大映側から「昭和ガメラのイメージを残したものにしてくれ」と要請があり、『1』の制作発表が目前というタイミングでも大映側と金子側での要望は平行線をたどっていたため、お披露目の直前に原口智生たちが独自に調整して双方の意見の中間的な優しい顔つき[注釈 56]になったという[69][100]。飛行時に両腕をヒレに変形させるアイディアもこの当時は許可されず、『2』以降に採択されている[100]

『3』では、玄武の伝承とガメラが関連づけられたが、古代中国の文化を参考にする案は『1』から存在し、昭和ガメラと関連づけられたエスキモーの文化と古代中国文化のデザイン上の類似性を見いだした制作陣は、ガメラの甲羅に亀甲墓アンキロサウルスを、ギャオスのデザインには西洋のドラゴン春秋戦国時代中国の竜のイメージを投影した[23]

初期稿や最終稿[注釈 57]にて言及されたが作中には導入されなかった身体的・能力的な構想として、体から発する機械音[100]、変形や急成長[注釈 58]、発光[注釈 59]、甲羅に光沢を発生させてギャオスの超音波メスを反射させる能力、火炎攻撃やジェットに関する特徴[注釈 60]、人間の夢を介した超古代文明の記憶の共有がある[135]

身体的特徴

昭和ガメラよりも体格が大きいが、依然として体重は非常に軽い[注釈 61]。歩き方に関しては昭和ガメラとは異なり四足歩行を見せず、全編を通して直立二足歩行である。

3部作を通して姿が作品毎に変容している。これは、長期間休息する際に体質改善を行い、体をより戦闘的に進化させているためであり、作品がすすむにつれ、外見だけに留まらず、能力に変化が見られるようになっている[注釈 62]

1作目でのフォルム
頭部が大きく、大きな目が特徴の柔らかな顔付きが特徴。首や手足はやや太く短めと、全体的に柔和でずんぐりとした外見を持つ。3部作で唯一、エルボークローが通常時は露出しておらず、昭和に類似したロケット飛行[115]を行う。
転倒すると無防備で危険な状態となってしまい、ジェット噴射を行わなければ起き上がれない。
撮影に使用されたスーツは『2』に転用されたために現存しないが、2022年にクラウドファンディングを経て復元・永久保存化された展示用のスーツが制作された[出典 11]。2024年には、調布市の市役所付近の公園に関連キャラクターである「ガチョラ」のオブジェクトと共にこのデザインの銅像が設置された[2]
2作目でのフォルム
全体的に『1』の面影を残してはいるが、以前に比べてシャープな印象の姿になっている。以前より小型化して精悍さを増した頭部、大型化した体格や四肢、変容したエルボークローなどが特徴である。また、本作以降はロケット飛行[115]の際に腕と尻尾の形状が可変する「高機動飛行形態」を披露している[115][116]
前作とは異なり、転倒しても自力で起き上がれるようになっている。
3作目でのフォルム
さらに急激な進化を遂げており、以前とは大きく異なった刺々しく攻撃的な姿に変貌し、顔付きからも柔和さが消失している。
頭部の小型化と首の延長化や、鶏冠や手足や体格の大型化は『2』以上に顕著になっているが、対照的に目は小さくなって眼球は白目だった部分が全て緑色に変化している。手足や指の形状も変化し、後ろ足は特に大型化している。甲羅の表面と側面は以前と比較にならない程に鋭利化しており、縁は後述の「シェル・カッター」用の武器にもなる。エルボークローの形状と大きさだけでなく生え方にも変容が見られ、ふくらはぎにも「カーフクロー」と呼ばれる突起が新たに生えている。

正体

はるか太古に滅亡した超古代文明によって、ギャオスを倒すために、甲羅状の「器」に地球の生命エネルギー「マナ」を集めて創り出された一種の生体兵器とされている[注釈 28]
基本的に地球を守るために行動しており、守護対象は人間に限らず、すべての生態系や地球そのものとされており、生態系を破壊し地球環境に害をなす生物を倒すためならば、市街地や人命に被害が及ぶような戦闘を行うこともいとわない。『2』では「ガメラが地球を守るために人類と敵対する可能性」も示唆され、『3』において比良坂綾奈に恨まれて社会からも危険視されている。
一方で、逃げ遅れた子供や人々を敵怪獣の被害から助けることもある。コンビナートに墜落して大爆発に巻き込まれたり、レギオンプラント(草体)の爆発の直撃を受けて炭化してしまったり、敵怪獣に瀕死状態に追い込まれたりしても復活しているが、これらはいずれも「人間の祈り」、特に子供の祈りが鍵になっている[142]
岩礁のような状態で海を漂っていた自身の甲羅から発見された勾玉を手にした少女・草薙浅黄とは精神的な交信が可能になっていた。一時は、ガメラが受けたダメージがそのまま浅黄に伝わったり、負傷した箇所と同じ箇所を負傷したり、ガメラが傷の回復のために眠りに就くのと同時に眠りに就き、ほぼ同時に目覚めたりするまでに強かったが作品が進むにつれ、その傾向は徐々に弱まって行き、『2』の中盤で途絶えたような描写がある[注釈 63]

身体機構

甲羅
極めて頑丈であり、ギャオスの超音波メス程度なら防ぐことができるが、より強力な敵怪獣の攻撃によって損傷させられている[注釈 64]。昭和版とは異なり甲羅に身体を引っこめての防御や体当たりなどは行わず、検討された発光能力や光沢を発生させて超音波メスを反射する能力も未使用になったため[135]、『3』で回転飛行中に鋭利な甲羅の縁を利用した「シェル・カッター」が作中で使用された唯一の甲羅を使った戦法となる。
力(パワー)
腕力に任せてレギオンの大角を強引に引きちぎり、自分よりも遥かに大柄なレギオンを足止めするなど、怪力の持ち主である。その一方、イリスに取り込まれた綾奈を救出し、長峰や浅黄たちに預けるなど、繊細な扱いもできる。
人間に換算すると30.0という驚異的な視力を持つ[143]
ガメラブレイン(大脳
三半規管が発達しているため、円盤飛行などによる高速回転でも目が回らない。知能も高い。
テレパ・ブレイン(小脳
超古代文明の勾玉を持った草薙浅黄との精神波を送受信する。
熱エネルギー変換炉(プラズマ変換炉)
ガメラが全身で吸収した炎、高圧電流、核燃料などから発せられる熱エネルギーを、血液中の電子陽子原子核と融合させることで、プラズマエネルギーに変換・貯蔵しておく器官。地球の生命エネルギー「マナ」も、ここでプラズマエネルギーに変換される。全プラズマエネルギーを解放した際のパワーは、予測不可能である。
エルボークロー(邪斬突)
両肘にある鋭い爪のような突起。『1』では普段は肘の中に収納されており、任意で突出させることができる。ギャオスやレギオンとの格闘中に肘打ちのような動作で繰り出し、前者には大きなダメージを与え、後者も(ガメラよりもかなり大型でありながらも)この攻撃によって後退している。『2』以降は常に飛び出した状態になっている[注釈 65]
アメコミ作品『ガメラ:宇宙の守護神』では、エルボークローではなく下顎の2本の牙を使ってギャオスに斬撃を繰り出している[144]
カーフクロー(邪撃脚)
ふくらはぎにある蹴爪状の突起。相撲の内掛けの要領で敵を転倒させるが、イリスには通用せず、自分が転倒した。
ヴァリアブル・シェル(可変甲殻)
『3』で回転ジェットから着地する際、甲羅の表面を逆立てる。また、周囲の空気を吸引または放出し、離着陸する際の浮力調整も可能である。タイミング次第では敵の攻撃を跳ね返すことも可能。
表皮と耐久力
『3』の時点での表皮は以前よりも硬化しており、『1』ではギャオスの超音波メスで右手の甲を負傷していたが、この形態ではより強力なギャオス・ハイパーの超音波メスの直撃受けても右手の甲で光線の大部分を跳ね返している。また、『1』では飛行中に自衛隊のミサイルに対して被弾した際はバランスを崩して墜落してしまっていたが、『3』ではミサイルの直撃にも耐え、即座に体制を整え直して飛行を続行している。

攻撃技

ハード・スラップ(玄武掌)
登場作品:『1』
主に格闘戦で多用される拳打。福岡港では飛翔する幼体ギャオスを叩き落とした。
ラッシング・クロー(激突貫)
登場作品:『3』
鋭利な爪で相手の皮膚を引き裂く攻撃。作中では、イリスの胸を貫き体内に取り込まれた綾奈を救出する。
ブレイク・ファング(餓裂牙)
登場作品:『1』『3』
鋭い牙と、強力な顎の力を用いた噛み付き攻撃。一度食らいついたら離さない。ギャオスはこれを受けて、自らの足を切断してようやく脱出する。イリスとの空中戦でも使用。
シェル・カッター(旋斬甲)
登場作品:『3』
回転ジェットによる体当たり攻撃。『3』のガメラの特徴であるとがった甲羅の側面で敵を切り裂く荒技。イリスとの空中戦で使用しているが、接近しすぎたために直後に超音波メスで切り刻まれて流血してしまった。
類似した技は、『1』に準拠したデザインを持つガメラが登場した高橋二三による小説『ガメラvs.不死鳥』に登場しており、甲羅の縁を刃物状に変形させる必殺技となっている[23][109]
プラズマ火球(烈火球)
登場作品:『ガメラ:宇宙の守護神』や『4』なども含めた全関連作品
口からエネルギー火球を放つガメラの基本攻撃。
体内に貯蔵したプラズマエネルギーと酸素を喉にあるチャンバーで融合・圧縮することで強力な電離作用が発生し、凝縮されたエネルギーが火球となって口から噴射される、超放電と超光熱を伴う現象である。万物を瞬時に燃焼させる威力を持ち、連射も可能。作品が進む毎に威力は上昇していく傾向にあり[注釈 66]、単体や少数のギャオスには効果的であるが、マザーレギオンやイリスは無効化する手段を持つなど、次第に決定打とはならなくなっている[注釈 67]
ハイ・プラズマ(超烈火球)
登場作品:『1』『2』『3』
自力で、または外的要素を用いて通常の120パーセント以上の出力で放つプラズマ火球[注釈 68]。破壊力は大きいが、通常のプラズマ火球と違って速射はできず、発射前には幾分時間がかかっている。
火炎噴射
登場作品:『1[注釈 69]』『3[注釈 70]』『ガメラ:宇宙の守護神』『攻城戦記◆バハムートグリード』『CRガメラ』『ガメラ4 真実』など
本編で厳密に使用している場面はない[注釈 71]が、関連作品では使用している。『ガメラ:宇宙の守護神』ではギャオス自身も火炎を吐くが、ガメラはメキシコの戦闘でギャオスを上空からの火炎噴射で撃破している[144]
特殊な火球・火炎噴射
登場作品:『ガメラ対モルフォス』『ガメラ3 邪神覚醒』(コミカライズ版)
アニメージュに掲載されたMoo.念平による漫画作品『ガメラ対モルフォス』では、「偽ガメラ」に変化する強敵「モルフォス」を撃破した技として全身を赤く発光させて放つ強力な火球を披露している[145]
同じくMoo.念平によって『ガメラ対モルフォス』と同年に出版された『3』のコミカライズ版では、映画版における「バニシング・フィスト」の代わりに「オーバーブースト・プラズマ」のエネルギーを取り込んだ「プラズマ火球」または「火炎噴射」を用いてイリスを撃破している[146][147]
ウルティメイト・プラズマ(究極超烈火球[注釈 72]
登場作品:『2』『ガメラ2000英語版)』『4』
『2』で使用された究極の必殺技。ガメラが天に向かって咆哮すると地球のエネルギーであるマナが頭上に集まり始め、これを体内に収束してプラズマ変換炉でプラズマエネルギー化し、貯蔵限界までチャージした後に腹甲を開いてプラズマ変換炉を露出し、巨大なプラズマの奔流を体内から直接放射するという非生物的な様相を持つ[注釈 67]
マザーレギオンですら一瞬で撃破する威力を持つが、ガメラの生涯において一度しか使えないとされる[注釈 73]。代償として地球のエネルギーであるマナを大量に消費するため、この技の使用によって地球環境のバランスが崩壊する危険性を内包しており、『3』の世界各地で起きたギャオス・ハイパーの大量発生の原因の一つになった可能性が示唆されている[注釈 74]
後述の通り、てしろぎたかしによる漫画版では子供達の想いが光の帯となってガメラに届くという描写になっており[146]、こちらではガメラは腹甲を開閉しないで胸部前面に集約させたエネルギーを光線状にして放出している[142]
バニシング・フィスト(爆熱拳[注釈 75]
登場作品:『3』『CRガメラ』
対イリス戦で見せた大逆転の技。イリスの放った偽プラズマ火球(オーバーブースト・プラズマ)を、比良坂綾奈への償いとして自分で切り落とした右腕[注釈 76]の切り口で受け止め、そのエネルギーを吸収して「炎の拳」へ変化させたものである。イリスの腹部の傷に直撃させて体内から爆散させた。
「CRガメラ」シリーズでは、腕を失うこともないノーリスクな技として使用しており、ギャオスの超音波メスを防ぎ、攻撃時に爆発が発生している。
平成3部作のデザインを持つガメラは『マンガボーイズコミックススペシャル:大怪獣ガメラ』にて「プラズマ掌打」という技を披露しており[133]、『GAMERA -Rebirth-』に登場した「燼滅手」の英語表記も「Vanishing Fist」である[24]
バーナー
登場作品:『4』
四肢のいずれかを甲羅に引き込み、プラズマエネルギー噴射口から長大なエネルギーの剣を噴出させる。本来は『2』または『3』での使用が予定されていた[137]。対アルビノギャオス戦で使用され、勝利の決め技となった。
ホーミング・プラズマ[137]
登場作品:『4』
目標を自動追尾するプラズマ火球であり、これによってガメラは次の目標に素早く集中できるが、イリスの念力によって逆に火球がコントロールされる危険性がある。こちらも本来は『2』[注釈 77]や『3』での使用が検討されていた[136]
テレビゲーム『ガメラ 2000英語版)』では、ガメラが通常の技として敵を追尾するプラズマ火球を複数同時発射する。

その他の能力

飛行
昭和版と同様に、四肢を収納して回転する「回転ジェット(円盤飛行)」と、後ろ脚を収納して飛行する「ロケット飛行」を使い分けて飛行しており、(上述の通り本来は『1』での使用が予定されていたが許可されなかった)前腕をウミガメのヒレ状に変形させる「高機動飛行形態」は『2』から導入された[115][116]
ロケット飛行[115]の様相は作品毎に異なり、作品が進むにつれてより飛行時の機動性に適した形態を会得している。『1』では昭和との類似性が強く[注釈 78]、『2』以降は腕だけでなく尻尾も鋭利に変形しており、尻尾も完全に収納されなくなっている。『3』ではさらに特化している[注釈 79]。なお、『ガメラ4 真実』に登場するガメラのフォルムは、『3』の設定を踏襲している。
テレパシー
本編中では、勾玉を介して草薙浅黄と交信し、肉体的な損傷などが両者にリンクする場面も存在する。なお、たかや健二による漫画版では浅黄自身が勾玉を手にする以前からガメラとギャオスに関する予知夢を見るだけでなくガメラの行動を感知できるという特殊な人物である事が示唆されており、終盤では浅黄だけでなく直哉(浅黄の父)と長峰真弓と米森良成もガメラに力を与えていたとされている[146]
『ガメラ対モルフォス』では、勾玉を持たない主人公の少年との間に精神リンクが発生して、少年のアイディアをテレパシーとして共有した事でガメラがモルフォスを倒すきっかけが生まれた[145]
人間の治癒・蘇生
『1』では、劇中での最後のスーパーギャオスを倒した後、草薙浅黄に礼のような動作を見せたうえで浅黄の頬や腕の傷を一瞬で治している。『3』では、人工呼吸と心臓マッサージによる心肺蘇生法でも目を覚まさなかった比良坂綾奈がガメラの咆哮直後に目を覚まし、イリスによって弾き飛ばされていた守部龍成もほぼ同時に目を覚ましている。この時の浅黄と長峰真弓の反応から、ガメラが綾奈または龍成も含めた2人を蘇生したとうかがえる描写がされている。
金子によると、ガメラが二人を蘇生した際には周囲の精気がマナを吸収したことが原理として挙げられるが、肉体が四散してしまった倉田と美都の蘇生は不可能だったとされる[15]
『2』では一転して、焦土と化した仙台にて人々がガメラに祈りを捧げ、草薙浅黄の勾玉によって超常的な現象が発生してガメラが復活するという描写が見られる(代わりに勾玉は砕けてしまった)。また、映画ではマナの帯がガメラに集結したが、てしろぎたかしによるコミカライズ版では子供達の気持ちが光の帯となってガメラに集まるという描写になっている[146]
噴火
2003年の漫画作品『大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン COMIC VERSION』にて披露した能力であり、何らかの超常的な力によって地面や火山を意図的に噴火させる。バルゴンに凍結されたアスファルトの地面を噴火させて自身も回復し、さらにエネルギー補給のために火山帯に飛来して火山を噴火させている[101][45]
地震
Moo.念平による『ガメラ対モルフォス』において、相模湾にて復活した際にマグニチュード7の地震が発生しており、ガメラの体温も5,000度に達していた[145]
再生・身体構築能力
高い自己修復能力を持ち、環境への適応や戦闘能力の向上のために短期間で進化する能力を持っている。負傷しても短期間で回復し、作品を経る毎により戦闘に適した進化を遂げていく。『2』では、草体の大爆発に巻き込まれた際も表面の細胞が炭化して固まっただけで、内側に新たな細胞が再構築されており、祈りの力を得て復活できた。
Moo.念平による『3』のコミカライズ版では、映画版と異なりイリスの「オーバーブースト・プラズマ」に頭部を直撃され、頭部を一時的に破壊されたが瞬時に再生したかのような描写がされている[147]
霊視
大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン COMIC VERSION』に登場したバルゴンは自ら生成した複数の「魂」を回収して強大化していき、最終的には人間の少女の魂が霊界にバルゴンの最大の「魂」を抱えて連れていくという構図が展開され、ガメラはこの霊体の少女を視認しているかのような反応を見せている[101]

作中における行動

1995年
永い眠りから目覚めたスーパーギャオス3体と、人の手によって偶発的に復活したガメラが日本各地で激戦を繰り広げた。
当初は、休眠状態で太平洋を漂流しているのが発見され、プルトニウム運搬船と接触したことを機に奇妙な環礁として人類の調査対象となる。調査団のメンバーが甲羅に上陸し、中心部にあった金属板に米森良成らが触れたことで金属板が崩壊して復活した。
長崎県の姫神島において孵化した3体のギャオスを追って福岡市に上陸して以降は日本列島を北上した。福岡湾で1体、木曽山脈でさらに1体を倒し、残り1体を追うが自衛隊の攻撃を受けて富士の裾野に墜落する。自衛隊の攻撃を受ける最中にギャオスの追撃を受けて、浅黄の「祈り」と呼応するかのように退却し、海底で傷の回復を図る。
復活後、地下を移動して東京タワーの成体ギャオスの巣の直下に出現して交戦、幾度かの地上戦と空中戦の後に大気圏外でギャオスの足に食らいつき急降下する。地上に衝突する直前にギャオスが自らの脚を切断して脱出したため、コンビナートに墜落して大爆発に巻き込まれてしまう。しかし、浅黄の勾玉を通した「人間の祈り」[注釈 80]を受けて周囲の炎やコンビナートのエネルギーを吸収し、最後はギャオスと「ハイ・プラズマ」と「超音波メス」の撃ち合いで対決して勝利を収め、戦いの後は浅黄の傷を癒して海に去った。
1996年
ギャオスとの戦いから1年後、宇宙怪獣レギオンの飛来を察知。レギオンの地球上での繁殖と、共生生物「草体」の種子発射によるレギオン拡散を阻止するために戦う。
隕石の一つが落下した三陸沖の海中から出現して札幌市に飛来し、同地の草体を撃破するものの、直後にソルジャーレギオンの奇襲を受け負傷する。ソルジャーレギオンの注意が変電所に移った瞬間に回転ジェットでソルジャーレギオンを振り落としながら脱出し、傷を癒すために石狩湾に退却する。
数日後、同じく草体の出現した仙台市の戦いでは、空港にて避難途中の浅黄達を守るような形でマザーレギオンと戦うが、苦戦を強いられた末にマザーレギオンは退却した。その後、草体種子の発射を阻止するために仙台市内に到達し、種子の拡散こそ防いだものの大爆発に巻き込まれ、仙台市も壊滅した。
炭化して仮死状態に陥るが、こちらでも浅黄の関与による「人間の祈り」により復活してレギオンとの最終決戦に向かった。足利市から群馬、埼玉県境にかけて東京を目指して進行するマザーレギオンと自衛隊との交戦に割り入り、対格差で劣る強力な相手に苦戦しながらも奮戦する。プラズマ火球を無効化するバリアを突破できずにいたが、自衛隊による援護射撃によって攻撃が通用し始める。マザーレギオンの角の破壊にも成功するが、敵の奥の手である「マイクロ波ビュート」の反撃によって満身創痍そういの状態となる。最後の手段として地球のエネルギー「マナ」を体内に取り込み、諸刃の剣である「ウルティメイト・プラズマ」をもってレギオンに勝利し、一部の自衛隊員の敬礼を受けて空へと飛び去っていった。
1999年
レギオンとの戦いから3年後、前回の戦いにおいて大量のマナを消費した影響で地球各地に大量発生したギャオス・ハイパーを倒すために奔走。その過程で覚醒したギャオス変異体であるイリスと戦うこととなる。
とある週末の金曜の夜、東京上空でギャオス・ハイパー2体と空中戦を展開し、ギャオスの1体が渋谷に墜落したことで地上戦を行い、最終的に敵を殲滅した一方でプラズマ火球の連射によって人口密集地を壊滅させ、1万人以上の死者を出してしまう。これを機に、ガメラを敵視・危険視する声が高まり、直接の描写はないが、劇中では海上自衛隊がガメラを攻撃したとのニュースが放送されている。
その後、ギャオス変異体にあたるイリスの覚醒を察知すると再び日本に飛来し、紀伊半島上空でイリスと空自による空中戦に介入してイリスとの戦闘を開始する。イリスとは互いにダメージを与え合うが、逃亡するイリスを追尾している最中にガメラ掃討を優先した自衛隊のペトリオットの直撃を受け、墜落こそはしなかったものの速力が低下してイリスを取り逃してしまう。
イリスを追って京都に降下するが、プラズマ火球の連射をイリスに防がれ、弾かれた火球によって同地に甚大な被害を発生させた。降下後は地上戦を展開するが、苦戦して重症を負う。イリスともつれ合いながらJR京都駅になだれ込み、瀕死の状態に陥りながらも、イリスが比良坂綾奈との融合を計った隙に復活し、イリスの腹部をえぐって綾奈を救出した。イリスは手甲でガメラの右腕を貫いて拘束し、ガメラからコピーした偽プラズマ火球「オーバーブースト・プラズマ」を突き付けるも、ガメラは自らのプラズマ火球で右腕を犠牲に拘束を脱し、失った腕でイリスの放った火球を受け止めて「バニシング・フィスト」を形成し、綾奈を救出した際に与えた敵の腹部の傷を再度攻撃して勝利する。
浅黄と長峰に綾奈を預け、長峰による救命措置が失敗した直後に綾奈と守部龍成を蘇生させる[15]。半壊した京都駅を後にし、満身創痍ではあるが世界中から日本に迫りつつあるギャオスの大群を迎え撃つかのような咆哮を上げ、自衛隊が攻撃対象をガメラからギャオスに変更して総力戦を決意したところで物語は終わる。
3部作以降や派生作品
金子修介はガメラがギャオスハイパーの大群に勝利すると述べているが、伊藤和典はラストに登場したギャオスハイパーの大群はあくまでも「第一波」であると考えており、ガメラが勝利したかどうかについては(金子よりは)疑問を抱いている[23]。なお、予算やストーリー上の都合で却下されたが、金子は本来は『3』はガメラがギャオスの大群に勝利することを描き切りたかったとしている[52]
その後については、非公式ながら『ガメラ4 真実』や『ガメラ 大怪獣絶唱[150][151]で描かれることとなる。
この他にも、 『ガメラ対モルフォス』『ガメラ外伝Ver2.5』『大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン COMIC VERSION』『ガメラ:宇宙の守護神』は平成3部作の世界線から派生しており[注釈 81]、モルフォス[145]、シーギャオス、火炎属性のギャオス、バルゴン、ジグラ、バイラスとも戦っている他、ジャイガーや麒麟鳳凰の様な個体なども含めた未完成や培養途中の怪獣が複数登場している[101]

トラウマガメラ

ガメラ3 邪神覚醒』劇中の序盤で、比良坂綾奈の悪夢に出てきた妄想上のガメラ。スーツアクターは大橋明
スーパーギャオス襲撃の際に両親と飼い猫を亡くしたことでガメラに怨嗟を抱く綾奈の夢の中に登場した。
綾奈の怨念に影響された禍々しい姿を持ち[注釈 82]

、より一層ガメラへの憎悪を増させる要因となった。

当初は粉塵越しの不鮮明な姿であったが、終盤でイリスに取り込まれた綾奈が見たのは現実のガメラとは大きく異なる姿であり、ギャオスとの対比から綾奈に真実を気付かせた。

『小さき勇者たち〜ガメラ〜』のガメラ

基本データ
アヴァンガメラ / トト(志摩出現時) / トト(名古屋出現時)
分類 カメ類
年齢 不明
体高 35 m[152][注釈 83]8 m30 m[152]
体長 55 m[152][注釈 83]10 m50 m[152]
甲羅長径 不明不明29.7 m[152]
甲羅短径 不明不明24.7 m[152]
体重 1,200 t[152]不明900 t[152]
大気圏内飛行速度 不明
水中潜航速度 不明
歩幅 不明
エネルギー 熱エネルギー
武器・技 火球
自爆
火球
火炎噴射
回転ジェット
生息地 火山帯のどこか(推測)

スーツアクターは佐々木俊宜。幼体の撮影には本物のケヅメリクガメが用いられた(一部CG)。鳴き声は変更されている。

1973年の個体(アヴァンガメラ)と2006年の個体(トト)が登場したが、両者の厳密な関係や正体は明らかになっていない。昭和ガメラのように「人を助けるため自ら怪獣に挑む」という設定になっており、小説版の一つ『僕とトトの物語』では、アヴァンガメラは人間たちを守って彼らが山に逃げる時間を稼いで戦闘に巻き込まないために、あえてオリジナルギャオスに対して火球を使わずに体当たりでギャオスを誘導していたとされる[110]。また、子供と共感して力を発揮するシーンも見られる。ガメラが文明の産物ではなく、子供とガメラの成長物語で互いに助け合う関係にあるということを強調している点も、平成3部作とは異なる方向性である。

トトは最初は透の手に乗るほどの大きさであったが急速に成長した。なお、アヴァンガメラもトトもオリジナルギャオスも、体重がこれまでのガメラやギャオスよりも大幅に増加しているが[注釈 84]、対照的に体高や全長は大きく小型化している[注釈 57]

『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では、総個体数不明のオリジナルギャオスと宇宙ギャオスが登場している他、ジーダスと同様に「(ギャオス細胞で怪獣化した)不完全体」として出現した怪獣としてG-バルゴン、G-バイラス、G-ギロン、G-ジャイガーと子ジャイガー、G-ジグラ、雨宮の実験の被検体である宇宙ギャオスが登場しており、共食いを経て1体のみが飼育下で生存している宇宙ギャオス以外はトトとの戦いで全滅している[注釈 85]

なお、厳密な公式の存在ではないが、プロモーション用の公式ブログではトトの兄弟と妹達が登場している

実際の完成作品には使用されなかったが、アヴァンガメラとトトの眼球の彩色のバリエーションは複数用意されており、アヴァンガメラにもトトにも鮮やかな緑色の眼球のモデルが存在した[67]

正体

映画の劇中ではアヴァンガメラとトトの関係性や正体は未解明に終わっており、本作の世界観に超古代文明が存在したのかも言及されていない[注釈 57]

一方で、『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では、雨宮教授が遺伝子が同一である事から両者を「同体」と結論付けている。同著ではオリジナルギャオスも全個体が「同体」であるとされているが[注釈 86]、ギャオスを指す「同体」は「全個体が同じ自分」またはクローンに類する存在であるとされる一方で、一ツ木の(「同体」という特徴を踏まえた)「ガメラもギャオスと同様なのか」という質問を雨宮は否定しており、「親子ではなくアヴァンガメラがトトになった」という見解が述べられている[94]

ガメラもギャオス細胞(GU細胞)[94]も正体や起源が不明であり、『ガメラ2006 HARDLINK』ではガメラ細胞の復元結果を見た世界的な科学者の一人が衝撃を受けた末に自殺しており[102]、『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では雨宮が、ガメラの生態的な特徴から「神に最も愛された生物」や「神そのもの」という表現を取っている[21]。また、同著では「赤い石」を運ぶ子供達の心情が描かれており、石の影響を受けた子供達が不可解な行動原理で互いに面識がないにもかかわらず目的を共有し協力しあい、「自身が生まれる以前の大昔の記憶」を「思い出す」という描写も見られ、相沢透は石を持つことによってガメラの正体を「理解」している[154]

赤い石と緋色真珠

アヴァンガメラの自爆の跡地(大王崎が分断されて形成された緋島)で相沢透が「トト」の卵を発見した際に付随していた赤い石と、1973年のアヴァンガメラの自爆後に周辺で同年にのみ確認された赤い真珠[110]。アヴァンガメラのエネルギーの固形体と推測され、どちらもトトの成長に必要な物質である。動物性や植物性の餌を食べることは全くなく[110]、赤い石と赤い真珠を摂取することによってトトは急速に巨大化して強化されていく[注釈 87]。後者(真珠)は後に雨宮らによって回収され、2006年の怪獣災害ではトトの巨大化の促成剤として用いられた[出典 12]

赤い石はトトが人間との交信を行ったり敵怪獣の出現を察知する際などにトトと共鳴して赤く発光し、名古屋で赤い石を直接摂取して回転ジェット披露し、火球「トト・インパクト」によってジーダスを撃破することとなった[152][108]。小説『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では、名古屋での決戦において、子供達は互いに見ず知らずにも関わらずリレーによって「赤い石」をガメラに運ぶという自分達の行動の理由がわからず理解できななかったが、石をガメラに届けるという衝動に突き動かされていた。また、何故か「トト」という名前と指す対象(ガメラ)を把握して次の子供達に石を引き継ぎ、石から発せられる赤い光に「自分が生まれる以前の遥かな大昔」を「思い出して理解」している。また、上述の通り、透はリレーによって運ばれた赤い石に触れることでガメラの「正体」を「理解」していた。また、石を摂取したトトは戦闘力が急激に上昇しており、強化された火炎噴射や火球、回転ジェットを用いて敵怪獣の軍団相手に勝利を収めた[154][155]。小説『僕とトトの物語』においては、透は赤い石が自意識を持っていると信じており、トトを守りたいという石の意思によって導かれてトトと出会ったと考えていた。また、赤い石はより多くの子供達に触れられる程に発光を強めるという特徴がある[110]

これらの特異な真珠は「緋色真珠」と名付けられて社会的に注目を集め、名産品となって以降の売上は1973年の怪獣災害からの被災地一帯の復興に大きく貢献した。また、町民の中にはこれらの真珠を「守護天使の欠片」と呼んだりお守りとして携帯するという傾向も見られるようになった[156]

マット・フランクによる二次創作『ガメラ:最後の希望』でも、本作のデザインに準拠したガメラとガメラの卵と赤い石が登場している[22]

身体機構

ガメラアイ[152]
視力30.0[注釈 88]だといわれ、紫外線や赤外線を捉え、暗闇や深海でも見ることができる。
筋肉ヒートマッスル[152][注釈 89]
熱エネルギーによって筋力を増大させる[108]
ガメラファング・ガメラクロー[152][108]
牙と爪。格闘戦で威力を発揮する。成長途中のトトは威力を発揮できない。
DNA
『ガメラ2006 HARDLINK』にて、アヴァンガメラのDNAはギャオスのDNAを死滅させる効果が確認されている。また、世界的頭脳と呼ばれる12名の科学者が多数のスーパーコンピューターを用いて地球の環境を再現した「地球シミュレーター」を作り出し、22年という歳月を経てガメラ細胞を99%模倣したモデルを完成させている。しかし、実験結果を見た科学者の一人が何らかの理由で自死している[102]
『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では、雨宮が怪獣の起源と生態に関する複数の仮説を立てており、ガメラ細胞(GA細胞)とギャオス細胞(GU細胞)は互いにナチュラルキラーの関係にあり、ジーダスや他の怪獣がトトの殺傷を目論む理由の一つとされている。また、1973年の志摩の戦闘ではアヴァンガメラがギャオスの頭部への攻撃を意識していた様子が見られ、『ガメラ2006 HARDLINK』でも同様の描写が挿入されている[102]。雨宮はガメラが(ギャオス細胞の実態を把握した上で)ギャオスの視神経乳頭に内包された特定のギャオス細胞の根絶と通常生物の怪獣化を阻止するために、ギャオスの脳ではなく眼球を破壊しようとしていたと仮説している。2006年の名古屋の戦闘においても、トトはGジグラの頭部に噛み付いて下顎の牙でジグラの両眼を破壊してジグラを撃破していた[157]
手足のトゲ
トトの未発達の手足のトゲは、乳歯の下の永久歯のように、体内に隠されている[152][108]
高密度骨格
頑丈で軽量な骨は、未知の構成物で形成されている[152][108]
炎紋章
アヴァンガメラとトトの腹部には「炎」のように見える「炎紋章エンブレム」が存在し、後述の「トトインパクト」や自爆の際に赤い石と同様に赤く発光する[4]
『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では、映画版とは異なり螺旋状の紋章を腹部に持つ。火球攻撃や自爆の際などにこの紋章が発光したり光の粒子が発生する。また、紋章以外の体の各部からも光の粒子が発せられる場面が見られる[155]

能力

火球・火炎噴射
アヴァンガメラ・トト共に使用している。子亀や10メートル級のトトは火炎を単発噴射していて、小説版の一つでは明確に火炎噴射とされている[110]。それ以外は、通常色の火炎に朱色の火炎が混ざった火球を発射する。アヴァンガメラの火球は煙の尾を、トトのトトインパクトは光のような尾を曳く。『僕とトトの物語』では、火炎噴射を吐く際に目が赤く発光する[110]
『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では、火球や火炎噴射の際には腹部の螺旋模様が発光したり光の粒子が発せられる。巨大化後のトトは通常の火球でもGバイラスを一撃で撃破しているが、「赤い石」を摂取した後の攻撃力は劇的に上昇している。後述の「トトインパクト」に該する火球ではないが、通常の火球は口から発した瞬間に3倍以上に拡大・高速回転し、炎の尾を曳く事から「火炎のビーム」と表現されている。火球はGジャイガーやジーダスを一撃で撃破する威力を持ちながらも連発が可能である。また、火炎噴射は倒壊した高層ビルを貫通した状態でGギロンを浮かせながら瞬時に撃破している。ジーダスを撃破した際にはジーダスの舌がトトの喉に入った状態で火球を発射しており、火球がジーダスの舌を伝達するような形でジーダスの頭部を貫通している[155]
飛行
映画ではアヴァンガメラは一切飛行しておらず[注釈 90]、トトも幼体時の空中浮遊や、回転ジェット飛行は見せても、尾と後ろ足だけを収納したジェット噴射飛行形態は披露していない。なお、トトの回転ジェットは飛行機雲のような尾を引く。子亀のトトは、四肢や首をひっこめず空気のようなものを噴射して浮遊していた。なお、作中では見せていないが後ろ足からのジェット噴射だけでも飛行が可能とされる[108]
『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では、映画版とは異なりアヴァンガメラは波切の戦いでも飛行しており、回転ジェットだけでなく両脚からのジェット噴射でも飛行している[158]。また、トトも「赤い石」を摂取した後は回転ジェットの連続使用が可能であり、(エリマキを翼に発達させて空中で高い機動性を発揮する)ジーダスを上回る可変角飛行を見せている[155]
『僕とトトの物語』では、一部の昭和版の漫画と同様に[129][130]、頭部と尻尾を引っ込めた孔からも追加のジェットを噴射している[110]
索敵・交信能力
頭部に脳(正義脳)の他、スピリッツ・クリスタルと呼ばれる勾玉状の器官を眉間の奥に持ち、人間とのテレパシーを行ったり、人間の言葉を理解したり、悪の怪獣の出現を察知する能力を持つ。その際、赤い石が共鳴して発光する[152][108]
身体能力
『僕とトトの物語』では、昭和版のようにアクロバティックな動きを見せており、ジーダスを倒す際にハープーン舌をつかんで宙返りして、ジーダスの口に火球を命中させて倒した[110]
『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では、原理は不明だがトトが主役の少年の一人であるイシマルの技である横掛けを用いてGギロンを利用してGバルゴンを撃破している[155]
急成長
トトは餌も食べずに急激に体が大きくなり始め、さらに「緋色真珠」と、トトの卵に付随していた「赤い石」によって急速に巨大化していく[出典 13]
自爆
アヴァンガメラが最後の手段として使用した。全身が朱色に発光し、虹彩に火炎状の光沢が宿り、体内の全エネルギーを放出して強烈な発光と共に爆発する[4]。オリジナルギャオスを全滅させただけでなく、波切の大王崎の半島を分断する破壊力を持ち、その後周辺では後述の「緋色真珠」が取れるようになった。
『ガメラ2006 HARDLINK』では、アヴァンガメラが自爆した後に10万人を10年間動員する大規模な調査が行われたが、ガメラの痕跡は細胞や肉片一つすら発見されなかったとされている[102]。『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』でも同様に爆心地ではガメラ細胞(GA細胞)は一切採取されず、自爆以前に採取されていた血液が唯一の遺伝子に関する資料であり、雨宮はアヴァンガメラとトトの遺伝子の一致等の理由から両者が「同体」だと結論付けている[94]。『僕とトトの物語』では、オリジナルギャオスの群れがガメラの頭部と顔と胴体に嘴を突き刺した瞬間にガメラの体内からエネルギーが噴出して爆発が発生するという描写になっている[110]
トトインパクト
トトがジーダスを倒す際に使用した火球。自爆と同様に腹部の炎紋章の発光を伴うため、自衛隊員などには自爆の兆候と誤解された。その後全身が発光し赤熱化し[注釈 91]、光の尾を曳き高速回転する朱色の火球を発射した。
技名は(昭和のバイラス以降の敵怪獣の名前と同じく)一般公募であり、最終候補には「ガメラバズーカ」「ガメラダマ(牙滅羅魂)[注釈 92]」「ガメバウアー」「ととんぱー」「トト勇気球」「アースボール」「ブラストキャノン」「ド根性ファイヤー」「ちょい悪火球」「じばくと思わせるビーム」「アルファベータ・ガメラ」「アステカ[注釈 93]」などが存在した[45]。また、火球の様相は『スタートレック』シリーズの「光子魚雷」に着想を得ている[4]

作中における行動

1973年、オリジナルギャオスの群れに志摩半島が襲われるシーンから入る。『ともだち 小さき勇者たち〜ガメラ〜』では、日本を襲撃したオリジナルギャオスの総数が不明であり、波切の戦いでも登場人物が視認できただけでも最低でも7体のギャオスがいたとされている[158]。負傷したガメラはギャオスを巻き添えに自爆して人類を救い、幼かった相沢孝介はこの光景を目撃する。
33年後にアヴァンガメラが自爆した跡地で卵と赤い石が孝介の息子の透によって発見され、目の前で孵化した奇妙な小亀を透が、子亀が不器用に歩く様子から(死別した母が生前に自分につけたあだ名に因んで)「トト」と名付けた。トトは飛行したり餌を食べないにもかかわらずに急成長する、腹部に「炎」状の文様を持つなどの特異な生態を発揮したために、透の幼馴染である西尾麻衣によってガメラだと推測されるが、透はこの話を受け止めなかった。一度はトトを捨てようとした透だが、透を追って道路を歩いていたトトが自動車に轢かれる直前に助け、捨てることを思いとどまる。
トトは子供達の下で成長していくが、洋上で不可解な人身事故が続発していたのと同時期に突然失踪する。その後、志摩がギャオスの細胞を取り込んだ巨大怪獣「ジーダス」を襲撃を受け、犠牲者も発生し始めた。透や孝介や友人達の危機に、10メートル程に巨大化したトトが出現してジーダスを迎撃するが、圧倒的な体格差によって窮地に追い込まれる。機転を利かしてトトはジーダスの咥内に火炎攻撃を繰り出して撤退させるものの、力尽きてしまい、自衛隊によって確保された後に、名古屋市に運搬された。また、透達の友人である西尾麻衣が手術のために名古屋の病院に入院しており、透は例の「赤い石」を御守りとして麻衣に預けていた。
ジーダスの危険性を危惧した日本政府によって、アヴァンガメラの事件後に発見されてきた緋色真珠などの資料を用いてトトを巨大化させる試みが行われるが、一向に巨大化する兆候を見せなかった。子供達もトトと麻衣のいる名古屋に到着するが、ジーダスが再度出現して市内に多大な被害をもたらし始めた。トトが収容されている施設がジーダスによって破壊されたが、瓦礫の下から急激に巨大化したトトが現れて怪獣同士の戦闘が再開された。苦戦するトトに「赤い石」を届けるという使命感に駆られた麻衣は手術後であったために動けずにいた。しかし、突然見知らぬ少女が麻衣に助け船を出してトトに石を届けることを約束する。市内は混乱しており、少女もトトに到達することができなかったが、さらに別の子供達が同様にサポートを申し出て、リレー形式で石が子供達によって運ばれ、最終的に透達に届けられた。父親に助けられながら、透はJRセントラルタワーズにて衰弱したトトと再会し、自爆せずに生きることを伝えて石をトトに投与した。ジーダスの追撃によって落下したトトだが、回転ジェットを発動させて反撃に転じた。ジーダスの舌に甲羅を貫通されたトトの腹部の文様が発光し始めたために、自衛隊員などは自爆の兆候と勘違いするが、透達はトトが自爆しないことを信じていた。
そして、ジーダスの舌を引き千切った後に特大の火球「トト・インパクト」を発射してジーダスを撃破した。再度力尽きて倒れこんだトトを政府関係者や自衛隊が回収しようとするが、透や友人達だけでなく見知らぬ子供達が一斉に立ち塞がってトトを庇い、トトは脱出に成功する。透は飛び去るトトを「ガメラ」と認めて別れを告げた。

『GAMERA -Rebirth-』のガメラ

基本データ
体高 60 m[160]
体重 800 t[160]
飛行速度 マッハ3(高度1万メートル以下)
マッハ6(高度3万メートル以上)
秒速20km(マッハ58以上、地球重力圏突破時)[24]
武器・能力 火焔弾など
怪力
飛行

概要

リバースガメラ」とも呼ばれる[161]。他の怪獣と同様に、10万年前まで存在した超古代文明が戦争と人口の調節装置として生み出した。そのため、他の怪獣とはプラズマや電磁波や重力の生成や「シールド」の使用など共通する能力や身体機構を有しており、ギャオスとジグラ、ジャイガーとバルゴンが同系統であるのと同様に、ガメラもギロンなどと系統を共有している[注釈 94][24]。『GAMERA -Rebirth- コードテルソス』にて、超古代文明の「エリシタニア」の出身であり怪獣の研究開発に携わってきた同作の主人公のルシアスが、貴族階級による人口調節案の「テルソス計画」の発動に際して、妹のシーカにガメラの設計図を託した後に自死している[162]

全体的に大柄な体躯をしている。昭和作品のガメラと同じ身長だが体重は10倍に増加しており、『小さき勇者たち〜ガメラ〜』のガメラに近い体重設定である[注釈 84]。甲羅には「オリリウム」のチャンバーが存在し[161]、「オリリウム」の反応炉で発生させたプラズマエネルギーを全身に循環させる。その際、プラズマが甲羅を中心に体内で円を描いて流れている。また、骨格の構図には人間を思わせる部分も存在するとされる[24][18]

2015年の50周年記念映像に登場したガメラを参考にリデザインされており[163][161]石井克人も本作にガメラのデザイナーとしてクレジットに含まれており、2015年版の「動く岩山」というコンセプトイメージや、第1話でのボコ達との出会いと小型のギャオスの群れを火焔弾で迎撃する構図も受け継いでいる[24]。尖った鼻先や甲羅の形状などの細部は2015年版に類似しているが、目、全体的な体色や首元の装甲、小型化した爪、より大型化した手足や甲羅などの変更点も見られ、とくに目の印象は2015年版よりも知性や優しさなどを重視している[149][161]。アクションの多様性や敏捷性や破壊力などを意識して四肢の形状がデザインされており、後ろ脚は逆関節型に近い形状になっている[161]。また、『小さき勇者たち〜ガメラ〜』のガメラと同じく腹部が発光するが、こちらでは緑色になっている。体色は平成3部作以来となる黒を基調としたものになっている。目は平成3部作や『小さき勇者たち〜ガメラ〜』と同様に緑色であるが、これまでよりもより鮮明な色彩を持つ。全身に装甲状の鱗を持つ[24]。能力の発現時などに胸元や喉元の周辺などが青色や緑色などに帯電しており、歴代と同様に電気に纏わる設定を持ちながらも、映像作品の作中で視覚的な効果が描写されるのは初である[出典 14]

未使用のアイディアとして、後ろ脚もヒレに変形させる「水中航行形態」[167]、肘の刃状の大型の突起、全怪獣に予定されていた補助用の「足裏のキバが付いた吸盤」などがある[24]

能力

火焔弾(Magma Blaster)
口からプラズマエネルギーとパルス放電を併用し、粘性のある強力な"プラズマ火球"である「火焔弾」を発射する[24][168]。高速回転するマグマ状のコアを持ち、パルス放電は特定の波長を持つため、敵の怪獣の「シールド」を中和・貫通し、小型の怪獣であれば直撃しなくても超高温とパルス放電によって死亡する[24][114]。着弾点に衝撃波が発生し、ジャイガーが余波で転倒している。火球の発射時には目の周囲や首筋から火炎の発光が見え、攻撃をチャージする段階で胸元が帯電する[164][165]。また、連続して発射することもできる[165]
燼滅手(Vanishing Fist)
前腕を超高熱に加熱して触れる敵を攻撃・焼却する近接技[注釈 95]。ジャイガーが体表から発する耐熱性の粘液を突破するために使われた[24]
小説版では、胸部から発生した電撃が腕へと伝わり、大量の水蒸気と共に技が発動するとされている[114]。また、こちらではエスギャオスに対しても燼滅手を使用しているが、エスギャオスの異常な自己再生能力ゆえに決定打にはならなかった[18]
電磁衝撃波
胸部に電撃を発生させ、電磁パルスを伴う衝撃波として発射する[114]。人類のミサイルを無力化してレーダーを攪乱したり、ジグラのエコーロケーションを混乱・ダメージを与え、エスギャオスに対しても使用された。また、ジグラを対馬オメガ局に誘導するというジュンイチの作戦にも、この電磁衝撃波の波長パターンを解析したデータが用いられた[24]
シールド
本作の巨大怪獣に備わる基本的な能力であり、体表に不可視の「シールド」を発生させ、通常兵器の攻撃によるダメージを軽減する[114]に向かった子供たちを追うバイラスとの戦闘では、重力をコントロールしてバイラスの荷電重粒子砲を反射し、後述の「弾丸飛行形態(第二飛行形態)」の状態で体当たりしてバイラスを撃破した[24]
火焔旋撃(Plasma Roller)
ギロンを倒した技であり[166]、回転ジェットの状態で甲羅の先端を刃物状に変形させ、マッハ5で回転して敵を切り裂く。特定波長のパルス放電によって敵の「シールド」を中和・貫通する[24]
火焔烈球(Plasma Sphere)
「火焔旋撃」の応用技であり、垂直回転を付与させることで巨大な高速回転する球体となって敵を粉砕する。石垣島・崎枝半島にてエスギャオスに対して使用され、超音波メスも無効化していた[注釈 96][24]
荷電重粒子砲(Moon Buster)[18]
バイラスと同様に、プラズマエネルギーを使用した荷電重粒子ビームを光輪と共に発射する。地表からの地下施設を狙撃し、月ごと貫通するという威力を見せるが、この攻撃に全ての残存エネルギーを費やすと、ガメラの全身が青い発光と共に炭化・霧散してしまい、次のガメラの「卵」が残される[24]
身体能力
ジャイガーを頭上高く持ち上げたり尻尾を掴んで勢いよく叩きつける怪力を持つ。また、敵怪獣に走りながら素早く突進したり、ジャンプをして敵との距離を詰める場面も存在する。
劇中では未披露だが、敵に体当たりする際は四足歩行からの前傾姿勢を見せたり、爪を使ってギャオスの首を切断することも可能である[24]
再生能力
他の怪獣と異なり、人間や他の怪獣を捕食して回復・成長する描写は存在しないが、強力な再生能力を持ち、ギロン戦で失った左目と腹部と甲羅の穴は傷跡が残るもののバイラス戦時には回復していた。「オリリウム」のエネルギーの適切な投与によって再生能力が加速する。しかし、ギロン戦で失った右腕は回復しきっておらず、エスギャオスに襲撃される際にも全身が骨折を負っているなどの重傷状態であった[注釈 97]
飛行
プラズマジェットを噴射して飛行し、体内で液体燃料を生成・点火することでさらに速度を増す[24]。平成3部作同様、後ろ足からのジェット噴射での飛行時には腕をウミガメ状のヒレに変形させる(通常飛行形態)[24]。また、その際はヒレの後部からもジェット噴射を追加で行っている[注釈 98]。複数のミサイルの追撃を翻弄する機動性を発揮する。
前腕を収納することで空気抵抗を減らし、頭部を出す飛行形態も存在し(弾丸飛行形態/第二飛行形態)、地球の重力圏の突破の際の超高速飛行や体当たりなどに応用が可能である[注釈 99][24]
回転ジェットの状態では、歴代とは異なり前腕を体内に格納するのではなくて身体に密着する形で畳み込んでいる[24]
その他
上述の通り、バイラスとの戦闘では重力をコントロールしてバイラスの「荷電重粒子砲」を無効化している。また、歴代と同様にテレパシー能力を持ち、他の怪獣の精神干渉に影響を受けた人間を補助したり、特定の人間とのリンクによって古代の記憶を人間と共有できるが[注釈 57]、ギロン戦のようにガメラの傷が子供の体に痛みとしてリンクしてしまう場面も存在する。また、ガメラと接触した子供たちには怪獣の接近を近距離から察知する能力が付与されるだけでなく、ボコやギャオスの群れはガメラと接触する以前からガメラの接近を同時に察知する場面がある。また、ガメラの名前はそれそのものが子供の心に希望を与える効果を持ち、人間も「ガメラ」という名前がなぜか正しい名前であると自然に思うようになるという描写も存在する[114]

作中における行動

他の怪獣と同様に、10万年前に存在した超古代文明の上層階級が、当時の深刻な人口問題などに対処するために、人口の調節のためにガメラを生み出した。しかし、反乱者の暗躍によってガメラは人類の守護者に転ずることになった。なお、小説版にて佐々木宗篤が少年時代にガメラと遭遇していたことが明かされており、また、その際に佐々木少年が目撃した遺構からガメラが古代文明の崩壊当時(10万年前)に24種類の怪獣と戦っていたことが示唆されている[18]
1989年の夏、ユースタス財団がニューギニアの古代文明の遺構で発見した多数の卵からギャオスが孵化し、人間を捕食したり共食いを行いながら日本を目指す。西新宿立川市の一帯がギャオスの群れに蹂躙される中で、立川駅付近でボコ達がギャオスに追い詰められた際に相模湾からガメラが飛来し、小型の群れを全滅させた後に大型のギャオスを昭和記念公園に誘導して撃破し、戦闘機に攻撃・追跡される形で飛び去る[24]
その後、ギャオスよりも先に発見・回収されて福生基地に保管されていたジャイガーの卵がギャオスの出現後に孵化し始め、ガメラの存在を察知したこともあって意図的に[114]共食いや人間の捕食を行って巨大化する。一方で、ガメラは駿河湾の上空を飛行している最中に在日米軍からのミサイル攻撃を受け、電磁衝撃波を用いてレーダーの反応から消失する。その後、多摩川の付近で被害をもたらす成長途中のジャイガー[169]を空中から襲撃し、人類による攻撃を受けて苦戦しながらも、子供達の努力によってブロディの父親である将軍が説得され、攻撃対象がジャイガーに移った瞬間に反撃に転じて燼滅手でジャイガーを撃破し、多摩川の河川敷にジャイガーの遺骸を放り投げて火炎弾で焼却してから飛び去る[24]
数日後、ユースタス財団の所属船で南西諸島を目指すボコ達をジグラが襲撃した際にも救出に現れ、海中戦の末に電磁衝撃波でジグラの探知能力を攪乱させるが、自身も海中に沈んだ。その後、ガメラの電磁衝撃波に着想を得たジュンイチの発想でジグラは対馬浅茅湾対馬オメガ局)に誘導され、後からガメラも到着してジグラを倒した[24]
しかし、与那国島付近のユースタス財団の採掘基地で子供達を守りながらギロンと戦った際に、敵を倒したものの重傷を負ってしまい、直後に採掘基地の地下から復活したバイラスとの戦闘でも満身創痍の状態で戦闘を続行して昏倒する。子供達が月にあるユースタス財団の基地を目指すために乗ったスペースシャトルをバイラスが追跡していたタイミングで復活し、バイラスを倒すことには成功したがシャトルはバイラスの攻撃で航行不能に陥り、この余波でジョーが行方不明になる[24]
ガメラはボコ達こそ救出して石垣島の崎枝半島に着陸したものの、力尽きて身動きが取れなくなった。子供達に説得されたタザキによる政府関係者への交渉の甲斐あってガメラを治療する軍事作戦が決行され、超古代文明時代のガメラの記憶を垣間見た子供達によって「オリリウム」の効果的な利用方法が解明され、ガメラの回復効率が著しく改善し始めた。
しかし、特異なギャオス個体「エスギャオス」が、超古代文明の上層部の子孫である財団幹部の血縁であるエミコ・メルキオリとバイラスの死骸を摂取して巨大化し、財団上層部のコントロールを受けて石垣島を襲撃した。ガメラのために時間稼ぎを試みた子供達を守るために目覚め、再び不完全な状態でガメラは敵に直面した。エスギャオスを追い込むものの、敵が長大な舌の槍を用いて特殊なRNAウイルスをガメラに投入し始める。自衛隊在日米軍の尽力によって解放されたガメラはエスギャオスを倒すが、リプログラミング化の影響で殺戮兵器と化してしまう。子供達の中でも一際強くガメラとの精神的リンク有するボコの呼びかけもあってガメラは自我を取り戻し、「荷電重粒子砲」を用いて月の財団の基地を狙撃する。財団上層部から解放されたものの、ガメラの体は炭化して霧散し、岩のような形状の光る卵が残された。後に人類の管理下でこの卵から赤子のようなガメラが孵化し、施設を訪れた子供達と対面する[24]

その他のガメラ

ここでは他会社の作品群にゲスト登場してきたガメラ達を除外しており[注釈 100]、『虚実妖怪百物語』の思念体に近いガメラも実在する存在とは明記されていないので除外する[107]

なお、グラフィックノベルの『ガメラ:最後の希望』は自費出版された非公式の二次創作ではあるが[92]ダークホースコミックスによる作品『ガメラ:宇宙の守護神』が日本でフェーズシックスコミックスによって出版された際に収録され[22]アロー・フィルムズによるボックス・セットにも収録されているため[170]、同じく二次創作作品である『ガメラ4 真実』と同様に非公式作品ではあるが本記事に記載する。

『GAMERA』

基本データ
別名 地眷神
体高 65-70 m[171]
武器・能力 火炎噴射
飛行

2015年のガメラ生誕50周年記念でKADOKAWAが制作したプロモーション映像に登場した個体であり、「ガメラ2015」と称される[172]。すべてCGで表現されており[173]、2023年の『GAMERA -Rebirth-』に登場したガメラのデザインに影響を与えている[163]

体色は全体的に茶色い。歴代よりも前傾姿勢が強く、甲羅も図体に比べて大きい[161]。甲羅のディティールなどの意匠は『小さき勇者たち〜ガメラ〜』版のガメラから引き継いでいる[149]。長い爪や感情を読み取りにくいライオンのような目なども特徴である[161]。甲羅から血液が流出したような跡があり、煙が上がっている[注釈 101]。上顎よりも分厚い下顎を持ち、尖った鼻先と黄金色の小さな目を持つ。2023年に発売された書籍『平成ガメラ造型写真集』にて正式にモデルが公開されたが、劇中より昭和・平成3部作に近い黒い系統の体色にリペイントされている[149]。角川の当初の要請では体高が100メートル以上だったが、東京の路地に立つのに大きすぎると石井が感じたために変更された[171]

東京に襲来したギャオスの群れに立ち向かい、火炎噴射などで全滅させるが、その10年後に現れた新たな敵怪獣[注釈 102]に対し、再び現れて立ち向かう。

能力

火炎噴射
火山の噴火のような爆炎を噴射する。昭和のガメラとは異なり、空気を大量に吸い込んでチャージする描写がある[注釈 103]。小型とはいえ遠方のギャオスの大群を一瞬で殲滅せんめつする火力と射程と範囲があり、被弾したギャオスの身体が沸騰・破裂しているほか、前方の市街地そのものが消滅している。
飛行
ニューヨーク・コミコン限定のTシャツに掲載されたラフスケッチでは、四肢を引っ込めた状態で頭部は出し、甲羅から「ブースター」を噴射している。

ガメラ対不死鳥

高橋二三による新作の企画から誕生した小説『ガメラ対不死鳥』では[175]、それまでの(『宇宙怪獣ガメラ』の個体ではない)昭和ガメラが活躍してきた世界線のストーリーとなっている。昭和ガメラとは別にナスカの地上絵の地下から出現した平成3部作の特徴を持つ新たなガメラが登場した。甲羅の縁を刃物上に変形させて回転ジェットで対象を両断する技を持つ[45][109]

この新たなガメラは、環境汚染を引き起こす各地の工場などを襲撃したために人類からは敵視されたが、環境破壊によって復活し不死ゆえに苦しみ自死を遂げようとするフェニックスに対処した。最終的にはフェニックスを再封印したが、ガメラ自身は人類による環境破壊から地球を守るためにオゾンホールを自身の体で塞ぐという自己犠牲を行った。この結末はガメラとフェニックスの双方が人間による環境破壊のために犠牲になり死ぬこともできないという描写になっている。ただし、昭和ガメラとこの新ガメラの関連性は明らかにされていない[45][109]

妖怪大戦争ガーディアンズ外伝 平安百鬼譚

基本データ
別名 玄武
体高 不明
武器・能力 火球
飛行
物質化現象

三池崇史による大魔神が登場した『妖怪大戦争 ガーディアンズ』のスピンオフ前日譚である『妖怪大戦争ガーディアンズ外伝 平安百鬼譚』に登場した個体であり、とも神獣ともされている。「妖怪シリーズ」では、劇中でガメラが言及される場面は同様に三池の監督作品である前作『妖怪大戦争』にも存在したが、ガメラに該当するキャラクターが実際に作中に登場した事はこれまではなかった。作中では一貫して「玄武」として呼ばれる[16][99]

下顎に長い牙を持つなど明確にガメラの姿として描写され、火球と回転ジェットと両脚からのジェット噴射による飛行も披露している。厳密な大きさは不明である。巨大化した(偽妖怪獣)は身の丈が十三丈(約40メートル)とされており、玄武も鵺と同程度の身の丈を持つとされるが、鵺は四足姿勢であると明記されており、十三丈という数値が四足状態での高さなのか体長を指すのかが不分明となっている。なお、鵺は山本五郎左衛門の配下の巨大妖怪たち(大首手洗鬼見上げ入道、その他など)が集団でも抑えられない程の体躯と力を持ち、ここでの手洗鬼は伝承と同様に「山を跨いで海で手を洗う」と描写されている[16]

大江山とその周囲から出現した「玄武」の霊体(精気)が(ダイモンに関連付けられた安倍晴明の魔力を受けた)と戦うために物質化現象を経て実体化し、その際に人間の言葉を話す謙虚で恥ずかしがりな「老女」として描かれている。妖怪と人間だけでは安倍晴明と鵺の軍団に対抗できない場面で「玄武」が顕現し、鵺を火球や回転ジェットで圧倒して撃墜し、鵺が六尺程度(約1.8メートル)に小型・弱体化した事を確認すると妖怪と人間達が使命を果たせる様に彼等に顛末を一任して人知れず姿を消した[16]

「ガメラ」という名前こそ言及されていないが、「玄武」自身が「かつては玄武と呼ばれたこともあった」と発言し、太郎坊も「玄武であるが玄武以外の存在でもある」と表現している。一方で、「玄武」を応援する妖怪の喧騒や、妖怪や人間が初めて見るはずの「玄武」の姿と能力になぜか懐かしさと親しみを覚える場面や鵺の顛末に関して言及される場面では『ガメラマーチ』と『ガメラの歌』と『神話』と『ゲゲゲの鬼太郎の歌』の歌詞がそれぞれ導入されている[16]

能力

火球
通常の火球と息を大きく吸い込んで発射する火球を使用しており、鵺を圧倒した[16]
飛行
回転ジェットと両脚からのジェット噴射で飛行しており、体当たりを行うなど鵺を翻弄した。「玄武」が顕現する以前に主役側の妖怪と人間が鵺に苦戦した理由の一つが鵺が常に浮遊しているためであり、本著では玄武は最初の火球を使った後は空中戦のみを行っている[16]
その他
物質化現象を経て顕現し、戦いが終わった後もいつの間にか姿を消していた。また、人語を話し、妖怪も人間も初めて会うはずの「玄武」の姿や能力になぜか幼少時から知っているような懐かしさと親しみを覚えるという描写がされている[16]

聖獣戦記 白い影

「ガメラシリーズ」や『大魔神カノン』に携わってきた井上伸一郎による小説作品『聖獣戦記 白い影』にて言及された「七面山玄武」。本作では、バルゴンとジャイガーがそれぞれ「青竜」と「白虎」として登場し、終盤で「玄武」の存在が確認されている。この中で、(「白虎」がどこかにもにも見えると登場人物は述べているが)ジャイガーの名前は実際に作中で使われ、バルゴンは「青竜」という呼称のみが使われているが、姿の描写と背中から発射する虹光線の能力がバルゴンと合致している[17]

本作では各怪獣は普段は霊的な存在(神)として扱われ、勾玉を介して特定の人間を各怪獣が契約者として選び、彼らに超人的な身体能力などを授け、契約者が怪獣を実体化した存在として召喚することもできる。各怪獣は本来は神聖な存在であるが、怪獣の力を破壊的な行為などに使うと世界を「霊的」に汚染するともされ、これらの霊的な汚染は他の四神および契約者によって浄化することが可能となる。各怪獣の実体化には契約者の体力や生命力を大きく費やすために契約者には命の危険が伴う。また、「青竜(バルゴン)」は翼を持たずに飛行したり天候を安定させる力を持ち、「白虎(ジャイガー)」は嵐や雷などの天候を操作し、「青竜」の虹光線で倒された際にあるはずの「白虎」の死骸が忽然と消失している。「玄武(ガメラ)」は契約者である日蓮に時間を停止させる能力を授けており、日蓮は元寇の最中の「青竜」と「白虎」の戦いで生じた霊的な「穢れ」を浄化するために動くことが示唆された[17]

コスプレ戦士キューティ・ナイト

湯浅憲明の遺作であり湯浅自身も「湯浅博士」というキャラクターでも劇中に登場している『コスプレ戦士キューティ・ナイト』および『コスプレ戦士キューティ・ナイト2 帝国屋の逆襲』に登場した「カプセル怪獣」のガメラであり、人間大の大きさを持つ。演じたのは『宇宙怪獣ガメラ』の実質的な続編の漫画作品『大怪獣ガメラ』を担当した破李拳竜。同シリーズには作中の各所でガメラの写真や玩具などが背景に登場している[176][177]

関連シリーズである『セーラーファイト!』にもガメラが登場している[178]

ガメラ4 真実

既存の個体と新たな個体が登場する。

ガメラ:最後の希望

マット・フランクとジョシュア・ブゴッシュによる二次創作[92]の『ガメラ:最後の希望』では昭和版・平成3部作版・小さき勇者たち版のデザインに準拠する多数の個体が登場しているが、アレンジを経たデザインを持つ個体も少なくない[22]上述の通り、非公式作品である本作と『駕瞑羅4 真実』ではガメラが死亡する描写があるものの、実際の公式作品では明確にガメラが死亡したとする描写は存在しない。

超古代文明が地球上のマナを浪費した結果として(ガラシャープ)が大量発生して人類を襲撃し始め、軍隊ではないガラシャープの大群に被害は拡大した。そのため、東西南北を象徴する4名の将軍[注釈 104]の合議の結果、「南の将軍」の提案で都市用のマナを転用してガラシャープへの対抗策としてギャオスが生み出された。この他にも、イリスの卵が確認されている。ギャオスはガラシャープの撃退に有用であったものの「」を有していないために食欲のままに行動し始めて人間や動物を標的とするようになった。

黒曜石を纏う貴婦人の「北の将軍」はこの状況を憂慮し、「人類を知り人類のために戦う友」を召喚する事を決定した。「希望の勾玉」を媒体に、「北の将軍」の勇敢さを示した事で「地球の精霊」が呼応し、「精霊」の家臣達が人間と結託してガメラ達が生み出された。各ガメラには勾玉を介して通じ合う巫女や戦士が用意されてギャオスの大群と戦うが、ガメラが負う身体的損傷は巫女や戦士にもリンクして発生することもあって、ギャオスの殲滅と引き換えに「北の将軍」と彼女のガメラ以外は全滅した[22]

再びギャオスが現れることを危惧した「北の将軍」は警戒を解かず、彼女の危惧通りにギャオスの大群が再び発生した。彼女のガメラも復活したが、同時に出現した大型ガラシャープによってガメラと将軍は重傷を負っただけでなく、戦いの決着がつかないことと、地球がこれ以上のマナの消費に耐えられないことを把握したガメラは回転ジェットの状態で火炎噴射をまき散らして大爆発を発生させてギャオスの大群とガラシャープを殲滅したが、同時に都市も破壊され、ガメラは昏睡状態となって環礁の様な形で大洋を漂流することとなった。ガメラの甲羅の上に(『ガメラ 大怪獣空中決戦』に類する)碑石が歴史を記すために設置され、エピローグでは海底の「ガメラの墓場」と「卵と赤い石」が描写されている[22]

能力

火炎噴射・火球
各個体が使用している。「北の将軍」のガメラは通常攻撃としての火炎噴射の他にも、回転ジェットのジェットを火炎噴射として放出して周囲を攻撃したり大爆発を引き起こし、ギャオスの群れや大型化したガラシャープを葬っている[22]
飛行
回転ジェット、両脚からのジェット噴射、平成3部作と同様に両腕をヒレ状に変形させる飛行形態を各個体が披露しており、回転ジェットが火炎の尾を引いている個体もいる[22]

その他

ガメラ型のロボット

製作中止になった米たにヨシトモによるアニメ作品『牙滅羅』では「メカニックガメラ軍団」が登場する予定だった[159]

井口昭彦による「マシントータス・メカガメ」などガメラの様相を持つロボットが何度か商品化されている[出典 15]

月刊コロコロコミック』に掲載されていた谷上俊夫によるゴジラなども登場した漫画作品『プラモ改造武闘伝 ガン☆キッド』において、実際のガメラが人間の兵器で武装した強化形態である「キャノンガメラ」が、ガメラを模した巨大ロボットである「スケルトンガメラ」と戦うというストーリーが掲載されたこともある[182]

なお、製作中止になった2000年代のアニメ作品を制作・配給する予定だったカートゥーンネットワーク系列[183]の作品である『Megas XLR』にはガメラを模したロボット怪獣が登場している[184]。また、『超電磁マシーン ボルテスV』の実写化シリーズである『ボルテスV レガシー』では、旧作の(ガメラとの類似性も有している)「ガメンザー」[184]が外国語版では「GAMERA」と改名され、口部から火炎を発射する亀型のロボット怪獣として登場しており、同話のタイトルも『GAMERA』であった[185]。この他に、『ウルトラマンジード』に登場したキャラクターの「ギルバリス」の当初の制作時のコンセプトとして「メカガメラ」のイメージが存在しており[186]Facebookが提供するソーシャルゲーム『Social Wars』にも、「Gamera Mech(ガメラ・メカ)」を含む「Gamera」の名を冠する複数のガメラ型のロボットユニットが登場している[187]

偽ガメラ

『ガメラ対モルフォス』で登場した、変幻自在の液体型生物「モルフォス」がガメラに変身した姿。肉体の特性のために攻撃を受けても瞬時に修復し、(ガメラを模した姿の状態で)口、両腕、腹部からレーザービーム状の攻撃を発射する。また、それ以外の形態でも形態変化による様々な近接攻撃を披露している[145]

同名のキャラクターはエンジェルによるゲームボーイ用のテレビゲーム作品『ガメラ 大怪獣空中決戦』にも敵として登場している[45]

評価

昭和以降の各時代を通して影響力を発揮しており[29]、実在の亀である「シネミス・ガメラ」や「ガメラバエナ英語版)」、同名のアルゴリズムおよび関連プロジェクト[31]などの命名の由来になっているなど世界的に文化面等に影響を与えてきた側面があり、「第一次怪獣ブーム」や「妖怪ブーム」の形成にも貢献するなど[30]、「怪獣映画」というジャンルや特撮界全体にも多大な影響を与え[出典 16]日本映画のフランチャイズの代表格の一つとしても数えられている[45]。また、湯浅憲明大映の倒産後に大映時代の経験を用いてテレビ業界で手腕を振るい、当時のテレビ業界の最大のヒットメーカーの一人になった[53]。一方で、上述の通りシリーズの低迷によってプロダクションだけでなく、知名度、社会的関心、メディアからの注目度、影響力への評価などが阻害されており、より低質なゴジラの模倣といった誤解の拡大や興行成績へのさらなる悪影響も発生してきた[出典 17]

シリーズとの関係性が強い調布市[1][2]に位置する角川大映スタジオに設置された大魔神の像と右手後方のガメラのイラスト。

ガメラシリーズの成功によって(永田雅一自身が主導した「六社協定」の影響で他社が東宝の成功を安易に追従できない状況が変化して)他社の同ジャンルへの参入を促して「第一次怪獣ブーム」となり、これが後の「第二次怪獣ブーム」と、ガメラシリーズの影響を受けて加速した「妖怪ブーム」の礎となった[53][30]。大映自身の「大魔神シリーズ」や「妖怪シリーズ」等の発足や製作面だけでなく[30]、「ゴジラシリーズ」や「ウルトラシリーズ[出典 18]、「仮面ライダーシリーズ[177]、「デジモンシリーズ[103]、『大怪獣ヨンガリ』、『怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス[188]などの多数の作品群の動向にガメラシリーズからの影響が存在する[26][177]

トッド・マッカーシーバラエティにおけるレビューにて、「見た目こそ恐ろしいが、全てのモンスターの中で最も愛すべきキャラクターの一種である」と述べている[189]Film School Rejects英語版)のクリス・コッフェルも、「私は個人的に、ガメラの亀に因んだ姿と、子供との関係性から、シリーズとしてゴジラよりも優れていると思う」と評価している[190]

渡辺謙も、ガメラシリーズの影響を受けているモンスター・ヴァース」に出演した際のインタビューながら「(ゴジラよりも)ガメラの方が思い入れが強かった」という旨の発言をしている[191]ギレルモ・デル・トロ[注釈 105]も『大怪獣ガメラ』をとくにお気に入りの怪獣映画の一つに挙げており、「型破りだが素晴らしい人格を持つキャラクターであり、本多猪四郎の怪獣とは違って、怪獣映画の定番だけでなく滑稽さと愛らしさも持っている。僕の時代の子供は皆が巨大なロボットや(ガメラのような)ペットのような怪獣が欲しいと思っていた」という評価をしており[33]、また子供の頃によくオリジナルの怪獣やロボットなどを考案しており、参考にしたキャラクターにはガメラやバルゴンなども含まれていたと述べている[193]

多数の作品や番組などにアレンジを経た部分的や比喩的なオマージュ[注釈 108]が見られるだけでなく、直接的なキャラクターとしてガメラや敵怪獣や大魔神が本編やオープニング映像などに登場したり言及される事例も散見され[注釈 100]永田雅一との関連性を持つペプシコ[219]の炭酸飲料であるマウンテンデューのラベルにもガメラを意識したキャラクターが採用された事がある[220]

海外での評価

「ガメラシリーズ」は「ゴジラシリーズ」と共に海外で人気を博してきた一方で[57]、とくに国外市場では知名度の格差もあって本シリーズは「ゴジラシリーズ」と比較されて低評価されてきた側面があり、本シリーズが「ゴジラシリーズ」や「ウルトラシリーズ」などに与えてきた影響については注目されることが少なく、「ゴジラの模倣」という誤解を筆頭に頻繁に批判の対象になってきた[出典 21]

上記の通り、昭和期の本シリーズは経済的な背景からビデオの配給において「ゴジラシリーズ」との競合を避けるために対象市場を変更しており、配給やマーケティング自体も限定されてきた[53]アメリカ合衆国でガメラ作品が劇場公開されたのは1966年に配給された『大怪獣ガメラ』のみであり、以降は土曜日の午後の子供向け番組枠を中心にテレビ放送されるに止まった。一方で「ゴジラシリーズ」は常に劇場で公開され続けて映画雑誌でも特集を組まれるなど注目を集めるなど対照的な展開規模であり、経済的な背景によって製作面が限定されてきた昭和のガメラ作品への「安っぽい」という評価が加速した。これに加え、映画作品の描写にツッコミなどを入れながら解説する人気番組『Mystery Science Theater 3000』で昭和のガメラ作品が取り上げられてきたことで海外における「ガメラシリーズ」への印象が定着し、海外において本シリーズは揶揄の対象とされる風潮が形成されたとされている[69]

なお、平成3部作にも「アメリカでは平成3部作の人気がない」という誤解がとくに日本国内で存在していたが、実際にはロジャー・イーバートによる評論や「モンスター・ヴァース」への影響力など一転して高く評価されており[69][221]、とくに『ガメラ3 邪神覚醒』は「怪獣芸術映画」としてシリーズでも最高の評価を受け、「子供だましではないSF作品としての芸術性」という点では1954年の『ゴジラ』に次ぐ評価を受けているとされる[69]

ガメラに因んで命名された事象

  • 2023年に伊藤忠商事ビッグモーターの諸問題を受けて同社を買収する際に、買収プロジェクトのコードネームが「ガメラ」であったとしている[244]
  • 他作品に見られるオマージュやパロディーには、ガメラや大魔神や関連キャラクターがゲスト登場する事例だけでなく、ガメラに由来する名称のキャラクターやトピック[注釈 107]なども存在している。また、ガメラとの関連性を持つギャオス大魔神に因んだ通称を持つ人物やキャラクターなども見られる[注釈 110]

脚注

参考文献

外部リンク

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