シャンシア

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シャンシア学名Shanxia)は、中華人民共和国山西省化石が発見された、アンキロサウルス科に属する曲竜類恐竜[1]。四足歩行性の植物食恐竜であり、全長は約3.6メートル程度と推定されている[1]。タイプ種シャンシア・ティエンチェネンシスShanxia tianzhenensis)が知られており、属名は山西省、種小名は天鎮県に由来する[1]

1993年に河北地質調査所による調査で部分的なアンキロサウルス科の骨格が山西省の産地で発見され、中国科学院古脊椎動物古人類学研究所の職員に報告された。報告された化石は同年の下旬で同研究所の職員により収集された[2]。ホロタイプ標本IVPP V11276は神経頭蓋、後頭部、頭蓋天井、方形頬骨と思われる骨、軸椎とその他の頸椎胴椎尾椎上腕骨腸骨と思われる骨の断片、大腿骨皮骨板からなる[2]。ホロタイプ標本の頭骨は頭蓋天井を安定させ、また頭蓋天井を神経頭蓋に取り付けるため、部分的に石膏で復元されている[3]。Upchurch & Barrett (2000)によれば、この石膏は人為的な頭骨の拡張や伸展といった変形をおよぼしていない[3]。これらの標本は灰泉堡層英語版から産出したものであり、北京の中国科学院古脊椎動物古人類学研究所に所蔵されている[2]

シャンシアはBarrett et al. (1998)により新属として命名されたが[2]、Sullivan (1999)により疑問名と判断され、またティアンジェノサウルス英語版のジュニアシノニムである可能性が指摘された[4]。Sullivan (1999)はシャンシアの唯一の標徴形質である鱗状骨の角の特異的な形状について、これがエウオプロケファルスのような単一の分類群内で変異しうることを指摘した[4]。またSullivan (1999)は灰泉堡層から産出した他の2属のアンキロサウルス科恐竜がシャンシアと同一の分類群である可能性が高いとした[4]。Arbour & Currie (2015)はシャンシアをティアンジェノサウルスから区別する固有の形質が無いとし、またティアンジェノサウルスについてもサイカニアから区別する固有の形質が無いと指摘した[5]

しかし、Upchurch & Barrett (2000) は少なくとも固有派生形質や標徴形質に基づき、本属を有効な分類群とした[3]。Thompson et al. (2012)もまた本属を有効な分類群としており、その根拠として鱗状骨の角の尾側突起や頭骨の鎧の形状、および血道弓の接触部の形状を挙げている[6]

特徴

ホロタイプ標本が断片的なため、シャンシアの体サイズや外見についての情報は多くない[2]

Barrett et al. (1998)は鱗状骨の角の形態に基づいてシャンシアを他の全てのアンキロサウルス科から区別した[2]。Barrett et al. (1998)では、鱗状骨の角は斜めに傾斜しており、後側から見て頭蓋天井との接合部が狭く、背側から見て二等辺三角形に類似する形状をなすことが注目された[2]。シャンシアに分類された単離した方形頬骨はエウオプロケファルスとの類似性を共有する[2]。方形頬骨は三角形に近い形状であり、他のアンキロサウルス科に見られる方形頬骨の角と全体的に類似する[2]。Upchurch and Barrett (2000)はサイカニアを含む他のアンキロサウルス科から区別するさらなる2つの標徴形質を設立した。それは大型の上腕内側突起が存在しないことと、長方形に近い形状を示す大型のドーム状の皮骨板の対が頭骨に存在することであった[3]が、類似する骨化はティアンジェノサウルスにも見られている[3]。ホロタイプ標本に保存されている皮骨板は、楕円形の輪郭を持ち、断面が三角形に近く、腹側が窪み、背側のキールが発達しているもののみである[2]

Barrett et al. (1998)はノドサウルス科との共有派生形質をホロタイプ標本が保存している可能性を指摘し、共有派生形質の候補として、後頭顆が後側から見て楕円形から準円形をなすこと、および明瞭な"neck"によって神経頭蓋から隔てられていることを挙げた[2]。しかし、後頭顆の形状が完全には明確でなく、また当該の特徴がタルキアタラルルスおよびマレエヴス英語版にも存在することから曲竜類の原始形質である可能性もあり、共有派生形質としての解釈には慎重さが求められるとも主張している[2]

分類

古環境

出典

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