西武40000系電車
西武鉄道の通勤形電車 (2017-)
From Wikipedia, the free encyclopedia
西武40000系電車(せいぶ40000けいでんしゃ)は、2017年に営業運転を開始した、西武鉄道の通勤形電車。
|
| |
| 基本情報 | |
| 運用者 | 西武鉄道 |
| 製造所 |
川崎重工業車両カンパニー → 川崎車両 |
| 製造年 | 2016年 - |
| 製造数 |
26編成248両 0番台10両6編成 50番台10両14編成・8両6編成 ※2026年4月1日時点 |
| 運用開始 | 2017年3月25日 |
| 主要諸元 | |
| 編成 |
10両編成(0番台・50番台) 8両編成(50番台) |
| 軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
| 電気方式 | 直流1,500V(架空電車線方式) |
| 最高運転速度 |
105 km/h(西武線内) 80 km/h(地下鉄線内) 110 km/h(東横線内) |
| 設計最高速度 | 120 km/h |
| 起動加速度 | 3.3 km/h/s |
| 減速度(常用) | 3.5 km/h/s |
| 減速度(非常) | 4.55 km/h/s |
| 編成重量 |
0番台10両:318.5 t 50番台10両:303.4 t 50番台8両:246.7 t |
| 編成定員 |
0番台10両L:1,299人 0番台10両C:1,250人(座席440人) 50番台10両:1,439人(座席484人) 50番台8両:1,147人(座席382人) |
| 自重 | 25.4 - 37.0 t |
| 車両定員 | 本文参照 |
| 全長 |
先頭車:20,270 mm 中間車:20,000 mm |
| 車体長 |
先頭車:19,935 mm 中間車:19,500 mm |
| 全幅 |
2,848 mm(側灯幅) 2,808 mm(半自動SW) |
| 車体幅 | 2,800 mm |
| 全高 |
4,115 mm(パンタ折畳み) 4,050 mm(空調上面) |
| 車体高 | 3,610 mm(屋根上面) |
| 床面高さ | 1,135 mm |
| 台車中心間距離 | 13,800 mm |
| 車体 |
アルミニウム合金 ダブルスキン構造(efACE) |
| 台車 |
モノリンク式ボルスタレス台車 SS185M・SS185T |
| 車輪径 | 860 mm |
| 固定軸距 | 2,100 mm |
| 主電動機 | 永久磁石同期電動機 |
| 主電動機出力 | 190 kW |
| 駆動方式 | WN駆動方式 |
| 歯車比 | 6.21(87:14) |
| 制御方式 | IGBT素子VVVFインバータ制御 |
| 制御装置 |
東芝(一時は東芝インフラシステムズ)製 SVF102-H0(M1・M5) SVF098-E0(M3) |
| 制動装置 |
回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ 全電気ブレーキ対応 |
| 保安装置 |
西武形ATS 東京地下鉄新CS-ATC、ATO 東急・横浜高速ATC-P |
| 備考 |
L:ロングシート時 C:クロスシート時 |
|
2017年度 グッドデザイン賞受賞車両 | |
概要
西武池袋線系統(池袋線・西武有楽町線・西武秩父線)と東京メトロ有楽町線・副都心線、東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線を直通する有料座席指定列車「S-TRAIN」用として導入され[1]、2017年3月25日から運用を開始した[2]。2018年からは新宿線・拝島線系統の「拝島ライナー」での運行も開始した。クロスシートとロングシートに転換可能なデュアルシートを備える0番台は10両6編成が製造され、本形式の導入に伴い9000系・2000系の置き換えが行われている。
製造は川崎重工業車両カンパニーが担当した[3]。西武鉄道では同所での車両製造はモハ550形以来、約90年ぶり。なお川崎重工業車両カンパニーについては2021年10月1日に川崎車両として分社化されており[注 1]、ちょうど同日に40156編成が竣工している。
初代「スマイルトレイン」(30000系)の後継として「人にやさしい、みんなと共に進む電車」をコンセプトに今後のスタンダードの車両となるように開発された[4]。車両の設計においては、担当部署の鉄道本部車両部のほかに、2014年2月に社内から、20歳代を中心とする若手男女社員6名によるプロジェクトチームが選抜され、外観や車内設備にメンバーの意見を多く採り入れている。
2017年にグッドデザイン賞[5]、キッズデザイン賞を受賞した[6][7][8][9]。
なお、日本の鉄道事業者において電車の形式名に「40000系(40000形)」を採用した例は本形式が初めてである。
50番台
2019年度以降の製造分はロングシート固定として50番台に区分され、2023年度までに10両14編成が製造された。続けて2024年度から2025年度にかけて8両6編成が製造されている。
車内設備・運用等の相違点について、本項では各節ごとに0番台・50番台とを分けて解説を行う。
- 50番台10両編成の40155編成
(小手指 - 西所沢駅間 2021年10月20日)
構造
車体

(40102編成 2017年3月25日)
- 共通項
車体はアルミニウム合金製のダブルスキン構造とした[10]。リサイクル性を考慮し、同一の合金を使用する「モノアロイ化」を推進しており、先頭部構体も同じくアルミ合金としている[10]。工作にあたっては、FSW(摩擦攪拌接合)工法を用いて品質と精度の向上が図られている[10]。設計においては、有限要素法解析を行い、振動や衝突に耐えられる構造としている[10]。さらに、中間車の妻面構体部は、オフセット衝突に備え、妻柱部の強化、また端部をカット(Cカット)した形状としている[10]。また、正面衝突時の対策として、先頭部構体の強化や、コンピュータによるシミュレーションを実施し、想定外の事故においても生存空間を確保できるようにした[10]。本系列は川崎重工製であることから、30000系などのような日立製作所のA-train各車とは車体の断面や細部に違いが見られ、例としてはドア隅のR部分が独特な形状となっている[11]。
機能や全体のコンセプトはプロジェクトチーム形式で検討が行われ、これは30000系に続いて2例目となる。今回のチームは6名で構成され、電通やGKインダストリアルデザインも参画した[12]。また外装のデザインにはアレクサンダー・ノイマイスターも関わっている。
外装としては30000系と同じくアルミ合金の無塗装車体に、西武グループのコーポレートカラーであるブルーとグリーンをグラデーションで配したものとしているが[11]、ブルーが水色系のものとなっているほか、アレンジの仕方も30000系とは異なるものとなった。
先頭形状は30000系よりもさらに丸みを強調した球面状とし[11]、柔らかいイメージの先進的なデザインとした[10]。向かって左寄りに貫通扉が配置されて曲面の前面窓は3枚の構成となり、その下辺は円弧形状をとっている。その上部にはこちらも曲線形状の窓を設け、種別・行先表示器と前照灯を内蔵する。また車掌台側の窓内上部には運行番号表示器を備える[10]。窓下にはグラデーションが入り[11]、下方は側面と同じくストライプ状のデザインとされた。そしてこの両脇に円弧形状の尾灯を設けている。窓回りから屋根にかけては黒で締められている。スカートも曲線を多用した形状で車体より暗めの銀色に塗られており、Tc2車の向かって右側には中間連結器を格納する中間連結器箱を内部に設けている。
車体は他社への直通運転に対応できるよう、側構体をストレート構造として車両幅を2,800 mmとしている[10]。床面高さは30000系同様の1,135 mmとし、ホームとの段差を極力なくしている[10]。側面の窓寸法は30000系と概ね変わらないが、車端部の窓が妻側に5 mm拡大し655 mmとなったほか、下降窓の開口幅が322 mmと大きくなっている。ストライプ状のグラデーションデザインは側扉の本体に取り入れており、その周囲はブルーで囲まれている[11]。車椅子などのピクトグラムはこの扉周囲のブルーと一体化した吹き出し状のベースに入り[11]、号車番号表示は独立した丸の中に入れてある[11]。後述するパートナーゾーンの大窓については、窓周囲がオレンジで囲まれている[11]。扉には後述の半自動機能が設けてあり、向かって右側に半自動スイッチを有する。
表示器はフルカラーLEDによるものを採用、前面・側面ともに行先部の幅が従来各車より小さくなっている[注 2]。車側灯は20000系以前の標準的な配置に戻った。側面の幕板部にはこれらのほか車外スピーカーを片面2か所に備えている。前照灯はコイト電工製の白色LEDを採用している[注 3][11]。
電気式の戸閉装置を使用するため、車外のドア解錠ハンドル(ドアコック)は30000系と同じく各車4箇所に設置されているが、本系列では妻面下部の配置(露出して設置)に戻された[11]。ただし先頭部では例外的に側面(蓋の中)となる[11]。
妻面の貫通路は30000系同様の幅広タイプで、幌はダークグレーで上辺が直線の新タイプである。さらに各妻面には転落防止幌を備える。これは30000系同様の形態であるが長さが上に延長されている。ただしM6-Tc2間は30000系より若干短いものとなっているほか、T1車は同じ位置に誘導無線(IR)の側面アンテナを設けているため転落防止幌に代わって背の低い金属製のカバーが被せられ、向かい合う箇所も同じく小型の転落防止幌を用いている。また各車飯能方妻面の向かって右側(Tc1は池袋方左側)には車籍と製造所の四角い銘板をそれぞれ配している。
さらに各パンタグラフに隣接する妻面では床下から屋根上にかけてステップが設けられている。8両編成ではこれまでの箇所に加えてT1車の池袋方にも準備工事が施された(屋根上は本設置)[注 4][13]。
- 番台間の差異
座席の種類を示す表示が前面貫通扉窓上部と側面表示器横に掲出されており、0番台では水色地に白文字で「LONG/CROSS」、50番台では橙色地に白文字で「LONG」となる。
また後述の車内設備の関係で、側窓やピクトグラムの配置に変更が生じている。
車内設備
- 共通項
客室内の配色は白を基調とし[10]、車内の空間をより広く見せる工夫として、ガラスを多用し開放感を持たせている[10]。また座席のモケットやガラス部分には桜模様が取り入れられた。
側面の化粧板は側扉も含め高級感のある艶消し、妻面は木目調としている。天井部は曲線を生かした開放感のあるデザインとし、高反射の天井材を使用して車内全体を明るくした[10]。床敷物はゴム系とした。いずれも火災対策に配慮している[10]。天井中央部長手方向には補助送風機(ラインデリア)と室内灯を集約配置した[10]。
荷棚は採光確保や荷物への傷付け防止を考慮し、ガラス式としている[10]。
つり革は30000系で開発した卵をモチーフにした形状を踏襲しており[10]、カラーは通常部では薄い青、優先席部ではオレンジ、パートナーゾーンでは白とした。配置は30000系とほぼ変わらないが、ドア前のものが4つから5つに増加している。具体的な個数としては、線路方向のものが座席前10個(車端部4個)にドア前5個、枕木方向のものはドア前後(戸袋部)とドア間中央に各2個が標準的な配置となる。高さはクロスシートでの頭上空間を考慮して高めの1,660 mmを基本に[10]、ドア付近や車椅子スペースなどではさらに高い1,810 mm[10]、逆に優先席部は低めにとられている。
手すり類の表面処理は30000系の思想を引き継ぎつつ、ヘアラインを使用せずに大部分を梨地仕上げとしている。一方でつり手棒や貫通路脇・荷棚前縁の握り棒は鏡面仕上げに回帰した。
室内灯は調光・調色機能を持ち、用途に合わせて調整できるものとした[10]。色は昼白色・電球色・昼白色半減・電球色半減の4パターンが設定可能である。
非常通報装置は対話式で、客室内の非常通報器は各車とも2箇所(及びトイレ内1箇所)に6000系副都心線対応車同等品を設置している。
車椅子スペースは窓を固定式とするほか、手すりや非常通報器、車椅子固定ロープを設置することでより安全性に配慮した[10]。
弱冷房車は10両編成では地下鉄直通車両で標準の9号車、座席指定列車として運行する際は設定を解除している[14]。なお直通運転を行わない8両編成では2号車である。
10号車の客室先頭部には「パートナーゾーン」を設けている[10]。これは、ベビーカーで乗車する際の不便さを子育て中のチームメンバーが語ったことから発案されたもので[15]、車椅子・ベビーカー利用者のほか、大きな荷物を持つ方への配慮としている[10]。通常の座席に代わって車体中心部に”中腰いす”(軽く腰掛けるための設備)が配置され、その周辺は余裕をもって車椅子やベビーカーを置くことができる[11]。中腰いすの左右からは上方にポールが伸びており、関連してつり革やその支持具の配置が若干変則的なものとなっている[注 5]。隣接する側窓は1840 mm×1243 mmの特大固定窓とされた[注 6]。カーテンはなく、濃い着色ガラスが用いられている[11]。窓に面して隅丸方形の手すりを設けており[11]、これには二段の高さとすることで大人と子供のどちらでも使いやすくする狙いがある。通常の車椅子スペースと同様に、非常通報器や車椅子固定ロープも設けられている。また壁面にも軽くもたれることのできるクッションが配されているほか、戸袋部の化粧板が木目調となっており[注 7]、広告枠も独自のものが用いられている。さらに床面は黄緑色、つり革は白色と色分けがなされており、またつり革はドア付近や車椅子スペースと同様に高い位置へ設置されている。なお、側扉脇の握り棒については通常部と同一仕様となっている[注 8]。また最初の2編成では試験的に、パートナーゾーンの窓に2種類のガラスを用いている[11]。この2編成では池袋に向かって左側のガラスはスモークが濃く[注 9][11]、また車内から白っぽく見えるものとなっている。
側扉は半自動機能を備えており、向かって右側に半自動スイッチが設置されている。駅での長時間停車時における冷暖房効果を高めるためのもので、従来の一部締切機能[注 10]に代わるものとなっている。戸閉装置は、ナブテスコ製のDDM方式による電気式ドアエンジン(Rack☆Star)としており[10]、戸挟み防止機能を備えている[10][16]。
妻面貫通扉はガラス張りで900 mm幅、さらに左右200 mmのガラス部を設けた30000系同様のデザインである[11]。衝突防止模様は桜模様、さらに上部に鳥が描かれている。妻面の化粧板は乗務員室との仕切りを含め、木目調が新たに採用された(トイレ部を除く)。
サービス設備として、乗客が無料で使用できるWi-Fiアクセスポイント(SEIBU FREE Wi-Fi)が設置されている(50番台は後に撤去)[10]。また空気浄化装置(プラズマクラスター)も備えられており、各妻面上部の左右に設置している。1両あたりの数としては先頭車で2台、中間車は4台が基本だが、トイレのある中間車は3台(うち1台はトイレ内)となる。
車内案内表示器として、側扉の上部に2in1タイプ17インチワイド液晶ディスプレイ(LCD)表示器を設置し、高画質映像を表示している[10]。向かって右側の画面には行き先や停車駅・運行情報などを表示し、FOMA回線を使用しタイムリーな情報を提供する[10]。左側の画面には広告動画やニュース・天気予報などの情報を表示する[10](西武スマイルビジョン)。通信にはWiMAXを使用しており[10]、Tc2の屋根上にアンテナが2本設けられている。
ラインデリア(軸流ファン)はレール方向に取付けて風量バランスの改善を図った[10]。運転モードは強・弱・微の3速制御とし[10]、空調制御器の指令により最適な運転を自動で行う[10]。また乗務員の判断による強制運転も可能[10]。暖房装置は座席下部や車椅子スペースにシーズワイヤヒータを取付けており、寒冷期でも十分な能力としている[17]。
- 10号車のパートナーゾーン
40101・40102編成では中吊り広告に代わって天井部のLCDを備えるほか、左右で異なる窓ガラスを使用。
(クハ40001 2024年12月) - 50番台では扉脇の手すりが異なる。
(クハ40064 2024年2月) - パートナーゾーンの中腰いす
(クハ40001 2024年12月) - ドア上のスマイルビジョン
(画像は0番台)
- 0番台
西武初のロング・クロス転換シート(デュアルシート)を搭載している[10]。これは座席をクロスシートとロングシートの両方に切り換えられるもので、天龍工業製の2人掛けシートが採用された。標準的な座席配置としては扉間に2人掛けデュアルシート3基(1両に18基)、車端部に3人掛けの固定ロングシート1つ(1両に4箇所)となる。車端部のロングシートについても座席そのものはデュアルシートと概ね同一の仕様である。
座席寸法は座面高さが438 mm、着席幅はデュアルシート部で460 mmを確保しており[10]、車端部の3人掛け座席は全幅が1,395 mmである。
モケットは一般席・優先席ともに同一とされている。青系で窓底辺を境に2種が使い分けられており、下部は桜模様の入った薄い青、上部は横方向にライン状の模様が入った濃い青となり、さらに頭部には枕カバーが設けられる[10]。設備としては各座席脇(車端部のものは座席間のみ)の肘掛けのほか、背面に収納式のドリンクホルダーとフックを設置した[10]。また概ね3座席に2つの割合で100Vのコンセントも設けられており、扉間では壁面に、車端部では肘掛けの下に配されている[11][注 11]。このコンセントは一般列車運用時のロングシート状態であっても電気的には全ての差し込み口が使用可能である。
クロスシート時の座席番号は飯能方(1号車寄り)から車端部も含めて数え、各車4 - 12列がクロスシート、1 - 3列と13 - 15列がロングシートとなる(号車により欠番あり)。クロスシート部は飯能に向かって左からA・B・C・D席となり、ロングシート部は飯能に向かって左側がE席、右側がD席となる。
座席の状態・向きはS-TIM画面より操作し全号車一括での設定ができるほか、各妻面(先頭部は運転台背面)にある「座席転換スイッチ」を操作することで各車両ごとの設定ができる[注 12]。さらにグループでの使用を考慮し、クロスシート時には乗客による個別の任意回転が可能な構造とした[10]。腰掛下のペダルを踏むことで回転ができるが、ロングシートへの転換はできない。
袖仕切りはガラス製で桜の模様が入り、金属無地の縁取りが付く。スタンションポールの類は設置されていない。
荷棚は前述の通りガラス製で、扉間ではクロスシート時の頭上空間を考慮して高さが1,750 mmと若干高めにとられているほか、受け金具の下部にはつり革と同色の樹脂カバーが取り付けられている。車端部では高さ1,720 mmとなっている[10]。
床敷物はベージュ系のカラーとし、扉付近には警戒色の黄色を入れている。
側扉には有料座席指定列車運用時に備え、限定開扉機能を設けている[10][注 13]。また側扉両脇の握り棒には木材を使用し、落ち着いた空間を演出している[10]。

(元町・中華街駅 2017年3月26日)
車椅子スペースは1・2・4・9号車(及び10号車パートナーゾーン)に配置しており、概ね従来車に準じる[10]。このうち2・9号車は妻部に非常用車椅子が収納されており、側窓がない[11]。また1号車のものは扉間に設置されており、この部分の連続窓は大型の1枚ガラスとなっている。
優先席は各車2か所(6席)ずつ設けられ、奇数号車は池袋寄りの車端部、偶数号車は飯能寄りの車端部となる[注 14]。前述の通り、座席自体はその他の車端部と同一のものが使用されている。
トイレは4号車に設置されている[10]。清水空圧式の洋式便器(暖房便座付き)で、車椅子にも対応する構造とした[10]。また室内にベビーシートを設置している[10]。扉は円弧式の自動ドアとなる[10]。
2016年度製の2編成では天井部にもスマイルビジョン(広告用デジタルサイネージ)を設けており、中吊り広告がない[10]。これは座席転換により利用環境が変化しても適切な情報を提供することが目的で[10]、ドア上と同じ2画面一体型の17インチLCDを1両に8台(16画面)、各扉間の両方向および妻面に配置している[注 15]。なおパートナーゾーンには設置しておらず、編成全体では156画面となる[10]。
- 0番台、クロスシート時の車内
天井部にLCDを備える16年度製の車両
(サハ40602 2017年3月) - 0番台、クロスシート時の車内
中吊り広告を備える17年度製の車両
(モハ40804 2022年3月) - 0番台、ロングシート時の車内
腰掛下のペダルは収納される。
(モハ40201 2022年3月) - 通常の車端部(優先席付近)
優先席もモケットは変わらない。
各妻面には「座席転換スイッチ」の小さい蓋がある。
(モハ40504 2022年3月) - 4号車の後位側車端部
左がトイレ、右が車椅子スペース。
(サハ40402 2024年4月)
- 扉間の2人掛けデュアルシート
- 車端部の3人掛けロングシート
優先席でも座席の色は同じ。
(モハ40303 2022年2月) - 1号車先頭部の車椅子スペース
(クハ40101 2022年3月) - 2号車車端部の車椅子スペース
非常用車椅子を格納する。9号車はこれと線対称の形。
(モハ40201 2022年3月) - 車椅子スペースでは40103編成より、非常用車椅子の格納箱が小型化された。
(モハ40904 2024年12月) - 4号車のトイレ周り
(サハ40401 2024年11月) - 4号車の車椅子対応トイレ
(サハ40402 2024年2月) - 天井部のスマイルビジョン
(クハ40101 2026年6月)
- 50番台
座席は通常のロングシートとなっており[18]、ドア間は7人掛け、車端は3人掛けの標準的な配置で、基本構造は30000系に準じる。
座席は従来より凹凸が大きくなり、背ずり上部の波型も30000系より深い形になった。モケットは通常部は青色系、優先席部はオレンジ系の配色で、共に桜をモチーフにした模様が入れられている。座席幅はいずれも460 mm。7人掛け座席は従来3人と4人で分割されていたところ、本系列では2人・3人・2人の形で分割されている。座席間のスタンションポールについては7人掛け座席では2本、3人掛け座席では1本設置され、優先席部はオレンジ色着色品である[18]。袖仕切りは白を基調に、中央部には桜模様のついたガラスが入る。仕切り部のポールは下端が座面付近までが伸びた。荷棚の高さは扉間、車端部とも同一とされ、0番台の車端部よりも若干低くなっている。
優先席と車椅子スペースの配置は全面的に変更されており、車椅子スペースは各車1か所ずつ車端部に配置[18]、その他の車端部座席は全てが優先席とされた。具体的には1・2号車の池袋寄りと3 - 10号車の飯能寄り、飯能に向かって右側(1号車のみ左側)が車椅子スペースとなっている。
客室通常部の床敷物は30000系などにみられる近年の標準的な配色とされたが、色調が暖色系で、またドア下の黄色部分が細め[注 16]という独自のデザインとなった。
- 50番台の車内
(クハ40152 2022年12月) - 車端部の様子
(クハ40152 2022年12月) - 扉間の7人掛けロングシート
(クハ40151 2022年3月) - 車端部の3人掛けロングシート
全て優先席で、橙色のモケット。
(モハ40253 2022年1月) - 車端部の車椅子スペース
各車1か所ずつ設置されている。
(クハ40153 2022年1月)
乗務員室
運転室は全室構造とし、緊急時の避難経路確保のため、前面に非常扉を設けている。前面窓のワイパーは主ワイパーと予備ワイパーとを設けて、スイッチ操作で切り替えられるものとして冗長性を確保したほか、視認性向上のため非常扉にも電動ワイパーを設けている[10]。デフロスターは表示器部を含め全ての前面窓に装備される。
運転台は30000系と同様のグラスコックピット構成とされている。3枚のタッチパネル式液晶画面が並び、基本的には左端に「表示灯」画面を、中央に速度計や圧力計等の「メーター」画面を、右端には機器の状態表示や操作を行う「モニタ」画面を表示する。これはバックアップ機能を設けており[10]それぞれ別の画面を表示することも可能で、「バックアップ」画面として速度計と表示灯を1画面で表示することもできる。T型ワンハンドルマスコンによる主幹制御器は6000系同等品である。
地下鉄線内のワンマン運転やATOに対応しており、車上CCTV装置[注 17]として運転台の直上にはCCTVモニタ装置とCCTVミリ波受信器を設置している。列車無線制御器(送受話器を含む操作部)は新規のデジタル無線対応品で、6000系同様に1台で各路線に対応する。
客室との仕切り窓は床からの高さを30000系よりもさらに低い965 mmとすることで、子供にも前面展望を楽しむことができるよう配慮されている。客室側の意匠は連結面と同じ木目調となっている。
- 乗務員室
(クハ40153 2024年6月) - 運転台のアップ
(クハ40102 2022年5月)
主要機器及び床下機器
主回路には東芝のPMSM主回路システムを採用している。これは6000系の6157編成で試用しているものをベースに開発された[11]。全電気ブレーキと定速運転の機能を有している[10]。
なお東芝については2017年7月1日から2025年4月1日までの間、鉄道事業を含む社会インフラ事業が東芝インフラシステムズに分社化されていた[19][20]。
制御方式はIGBT素子を用いた2レベルVVVFインバータ制御で[11]、1つのインバータ回路で1台の電動機を制御する1C1M方式とし[10][注 18]、そのインバータ回路4つ(=1両分)を1台の冷却器にまとめた4in1インバータユニットとして小型化した[10]。この4in1インバータユニットを2群備えたVVVFインバータ装置(SVF102-H0)をM1・M5に搭載し、それぞれ自車に加えてM2・M6をモハユニットとして制御[10]、また10両編成のM3には1群のVVVFインバータ装置(SVF098-E0)を搭載する[10]。ベースとなる6157編成との相違点としては、フィルタリアクトルをアルミ製から低損失の銅製へと変更しているほか[11][10]、高速度遮断器(HB、引き続き東洋電機製造製)の形状が異なっている。
主電動機は190 kWの全閉形永久磁石同期電動機(SEA-547A)を使用する。
補助電源装置は260 kVAの静止形インバータ(SIV)を採用[10]。10・8両編成ともM2・M6に各1台、編成で計2台搭載する。素子にハイブリッドSiCを使用し、3レベルインバータ方式とすることでスイッチング損失を低減している[10]。また、編成内2台で並列同期運転を行うことで、1台が故障しても給電を(停止することなく)継続できる構成とした[10]。これに使用する区分開閉器箱をT1に設置している。さらにS-TIMのネットワークを利用し、軽負荷時に一部を休止させる軽負荷休止運転制御を行うことで、車両全体での電力変換効率向上を図っている[10]。形式はNC-GAT260A[10]。直流電源の蓄電池は100 Ahのアルカリ蓄電池を30000系と逆になる形でTc1・T3に設置している。
空気圧縮機は三菱電機製で、三相誘導電動機によるスクロール式コンプレッサである[10]。10・8両編成ともM2・M6に各1台、編成で計2台搭載する。当初採用されたものは30000系などとほぼ同等のMBU1600Y-3Bで、ユニット型としてアフタークーラ、除湿装置、起動回路を内蔵するとともに[10]、電動機および圧縮機を3台備えており、1台が故障しても運転を継続できるよう冗長性が確保されている[10]。2024年度に登場した8両編成ではオイルフリータイプのURC2000HD-I-Aに変更された[13]。これは20000系で2019年より使用されているURC2000HD-Iと同等であり、2台タイプとなっている点を除けば上記の仕様は変わらない。
集電装置はシングルアーム式のPT7116-Dを採用[10]。剛体架線対応として集電舟などを変更し、従来通り電磁かぎ外し装置と下降検知装置を備える[10]。10両編成ではM1・M3・M5、8両編成ではM1・T1・M5のいずれも飯能方に各1台、編成で3台を搭載する[注 19]。
台車は新日鐵住金製のモノリンク式ボルスタレス方式を採用[10]。なお新日鐵住金は2019年に商号を変更しており、50番台については日本製鉄製となる。牽引装置はZリンク式で、軸重調整機構付きである[10]。駆動装置歯車の歯面形状適正化により低騒音化を実現したほか[10]、応加重差圧弁を採用し走行安定性も向上している。基礎ブレーキは動台車、付随台車ともにユニット式の踏面片押しブレーキとした[10]。駆動方式はWN継手式の中実軸平行カルダン駆動方式を採用している。形式は動台車がSS185M、付随台車がSS185T[10]、外観は30000系のものと同じであるが、先頭車の速度発電機が第3軸に加えて第2軸にも設けられている点が異なる。
ブレーキは回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ方式(HRDA-1)で[11]、空気ブレーキはON/OFF制御弁による各軸制御が可能[10]。30000系のシステムを踏襲している[10]。遅れ込め制御、保安ブレーキ、圧着ブレーキ、フラット防止装置を装備する。ブレーキ受量器が台車単位でブレーキ力を演算しており、荷重の偏りや回生失効が発生した場合もS-TIMにより編成全体のブレーキ力管理が行われ、他の車両に分配するシステムとなっている[10]。また、台車ごとにブレーキ制御装置を装備することにより、空気配管が短縮され応答時間が約半分となり、ブレーキ時の空走時間短縮に繋がる[10]。
列車情報制御システムは30000系に次いでS-TIMを搭載した。力行とブレーキトルクを編成で一括管理制御する列車統合制御を行い、消費電力削減、乗り心地向上を図っているほか[10]、車両の主要機器との伝送経路を2重化して、機器間伝送の信頼性を向上させている[10]。また6000系のTISと同様に[22]直通先でのATO/TASC運転用としてATO制御部をS-TIMユニットに統合している[10]。その他、各機器の試験を自動化し、運転台の画面から操作可能としたことで、検修業務の効率化を図っている[10]。また各車の床下にS-TIM箱を設け、細かな機器をここに集約させることで車体配線の削減を図っている[10]。先頭車のS-TIM箱は30000系同等のS-TIM箱1、直通運転用の保安装置類を収めたS-TIM箱2の2台構成となっている。
空調装置は集中式で、外気取入れ機能つき[10]、容量58.14 kW(50,000kcal/h)のCU723Aを各車両の屋根上中央部に1台搭載している[11]。30000系のCU723と外観は変わらない。装置の冷媒はR407Cを使用している。全自動空調運転を念頭に設計されており[10]、全自動モードにおいては各車の温湿度、乗車率およびS-TIMがもつカレンダ情報に基づいて最適な空調モード[注 20]を選択し、暖房・冷房・除湿・送風をそれぞれ自動で行う。
その他、床下非常ハシゴをTc1・T1・T2・Tc2に搭載する。連結器は先頭部が密着連結器(CSD90)、中間部が半永久連結器(CSE50)でいずれも西武の標準品であり、先頭車の全長は20000系と同じく270 mm長くなっているものの同車や001系と異なり8両編成の先頭部においても通常品を使用している。
- 番台間の差異
0番台では各車に腰掛制御装置を設置している。50番台ではM1・M5・Tc2に調整荷重(バランスウェイト)が設けられた。
- SVF102-H0 VVVFインバータ装置
(モハ40253 2023年9月) - SVF098-E0 VVVFインバータ装置
(モハ40253 2023年9月) - NC-GAT260A SIV装置
(モハ40953 2023年9月) - MBU1600Y-3B 空気圧縮装置
(モハ40357 2026年7月) - URC2000HD-I-A 空気圧縮機装置
(モハ48353 2026年6月) - 先頭車のS-TIM箱1
(クハ40159 2026年1月) - 先頭車のS-TIM箱2
(クハ40159 2026年1月) - 中間車のS-TIM箱と腰掛制御装置
(サハ40703 2026年7月) - 床下非常ハシゴ
(サハ40402 2017年5月) - パンタグラフとその周辺
(モハ40201 2016年9月) - M3車のパンタグラフ周辺
(モハ40501 2016年9月) - 8両編成T1車のパンタグラフ周辺
(サハ48451 2024年12月)
導入後の変遷
- 2019年2月より、優先席にヘルプマークを掲出[23]。優先席ステッカーの(車内から見て)右下にヘルプマークステッカーが追加された。
- 先頭部の室外解錠ハンドル(ドアコック)蓋について、2020年1月から容易に開かないよう、四辺に銀色のテープを貼り付けて簡易封鎖を実施。これについは2021年度製造分より改良され、既存車も2022年春から夏頃にかけて同様のものへ交換が実施された。
- 2020年8月から10月にかけて、車内に抗ウイルス・抗菌加工を実施した[24]。
- 2021年8月、女性専用車ステッカーを池袋線・新宿線両対応のものへ貼り替え[注 21]。
- 2022年2月から5月にかけて、0番台の列車無線装置を更新(デジタル無線に対応)。運転台に列車無線表示器を新設[注 22]、屋根上の列車無線第2アンテナを本設置したほか、4号車側面・床下の誘導無線アンテナ等を撤去するとともに[注 23]、関連個所に転落防止幌を新設・交換している。
- 2022年12月、50番台からWi-Fiを撤去した。
- 2025年度、防犯カメラのない編成に8両編成と同様の通信式防犯カメラを新設した。
- 2025年、10両編成の乗務員室のラインデリアを8両編成と同じものへ交換している。
製造時期による差異
- 2016年度製造分(40101・40102編成)
- このグループのみ、天井部のデジタルサイネージを搭載する。
- 転落防止幌の台座が全て通常サイズとなっている[注 24]。
- 2017年度製造分(40103 - 40106編成)
- 側面先頭部のドアコック蓋を改良、妻面のステップ配置を変更、パンタグラフからの高圧配管について固定方法等を変更。
- 車内の非常用車椅子格納箱を小型化[13]、妻引戸のドアレールを変更(通路部分を平滑化)。
- 2019年度製造分(40151・40152編成)
- コイト製LED前照灯を2灯式から多灯式(10灯丸形)へ変更[13]。
- 列車無線アンテナの形状を変更[13]。またデジタル無線対応とし、誘導無線を廃止。
- 先頭車屋根上の列車無線第2アンテナを本設置とし、運転台へ列車無線表示器を設置、また誘導無線関連機器(側面・床下のアンテナ、床下の送受信機箱等)を省略。これに伴い関連個所の転落防止幌・妻面ステップ配置を変更。
- 2020年度製造分(40153・40154編成)
- 車内防犯カメラを設置(鴨居部に千鳥配置)[13]。
- M1・M5車の調整荷重を上下に拡大。
- 2021年度製造分(40155 - 40157編成)
- 2022年度製造分(40158 - 40160編成)
- 女性専用車ステッカーをメーカーでの貼付に変更。
- 2023年度製造分(40161 - 40164編成)
- 2024年度製造分(48151編成 - 48153編成)
特別装飾編成
他系列の例に漏れず、40000系においてもヘッドマークの掲出や車体へのラッピング、また車内への装飾が多数行われている。中でも特筆性の高いものについて、以下に解説する。
四代目「L-train」
(2025年3月19日 武蔵藤沢駅)
40152編成が四代目「L-train」として、2025年3月15日より池袋線系統で営業運転を開始した[27][28][注 27]。当初は地上線内のみでの運行であったが[注 28]、7月28日より他社線の直通運転を開始している[29]。最初の発表では運行区間が池袋線・狭山線・新宿線・拝島線とされていたが新宿線系統での営業運転は行われておらず、直通運転開始の発表時には運行区間から新宿線・拝島線が外されている。
デザインとしては紺色の車体にライオンズの各種ロゴを配置するという基本的な方向は先代と変わらないが、これまでペットマークロゴが配されていた前面はレオマークが描かれ、側面も車体裾に白のアクセントが入れられるなど、先代とは大きく違う印象を与えるものとなっている。側面は車端以外の戸袋部にレオマークのシルエット、ペットマークロゴ、背番号風の号車番号表示が並び、さらに2・3番ドアにはチームネームロゴが入っている。このドア部のデザインは中間車のみユニフォーム風のデザインとなっており、先頭車と中間車で異なるという点では初代の3000系に通じる。表記類はほぼ全て専用品が用いられ、目立つところとしては「LONG」「弱冷房車」が赤色ベースに、コーポレートマークなどが白単色になった。三代目の20000系に続くフルラッピングでの表現であるが、同車で見られた車内の装飾は行われておらず、2020年から行われていた選手のラッピングもなくなっている。
なお三代目についてはこれまで池袋線・新宿線の両路線で運行されていたが、池袋線では四代目と入れ替わる形で5月中旬に運行を終了した。
運用
2025年4月1日現在、デュアルシート車の0番台は10両6編成、ロングシート車の50番台は10両14編成と8両3編成がそれぞれ運用されている。0番台の2編成のみ新宿線系で運用、他の編成は原則全て池袋線系での運用となる。
運用範囲
- 池袋線系統(50番台・8両編成)
- 池袋線・西武秩父線:全線
- 豊島線:全線
- 狭山線:全線
池袋線系統(0番台および50番台・10両編成)
- 池袋線・西武秩父線:全線(飯能 - 西武秩父間はS-TRAINのみ)
- 狭山線:全線
- 西武有楽町線:全線
- 東京メトロ有楽町線:全線
- 東京メトロ副都心線:全線
- 東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線:全線
- 新宿線系統(0番台・10両編成)
- 新宿線:全線
- 拝島線:全線
10両編成は優等列車での運用が主体となっており、特に池袋線の池袋 - 練馬駅間と豊島線、また新宿線の西武新宿 - 上石神井駅間、および東急東横線と横浜高速鉄道みなとみらい線は、ホーム有効長などの都合により各駅停車としての運行はない。2023年開業の東急新横浜線および相鉄各線での運行はないが、試運転では新横浜駅まで入線実績がある。
0番台(10両編成)
2016年度から2017年度にかけて6編成が製造された。池袋線系統では2017年3月25日から2編成が営業運転を開始し[2]、現在では4編成が使用されている。新宿線系統では2018年3月10日から2編成が営業運転を開始した。
有料座席指定制列車(S-TRAIN・拝島ライナー)の全列車のほか一般列車にも充当されるが、原則として運用は固定されており、副都心線・東急に乗り入れる一般運用はほぼない。
有料座席指定列車として運転する場合は座席をクロスシートに設定するほか、室内灯を電球色とし、また弱冷房車設定を解除している[14]。
- 配属
40101 - 40104編成の4本は小手指車両基地、40105・40106編成の2本は玉川上水車両基地に新製配置され[注 29]、突発的な貸出を除き、それぞれ池袋線系統・新宿線系統で運用されていた[注 30]。
その後、2020年4月1日付で全編成が小手指車両基地の所属となり[30]、以降は40103 - 40106編成の中からいずれか2編成が常に新宿線系統へ貸し出されている[注 31]。当初は相殺処置として新宿線系統から同様に20000系2編成が貸し出されていたが、2022年度の40158・40159編成導入時に終了した。
50番台(10両編成)
2019年度から2023年度にかけて14編成が製造された。2019年12月26日から1編成が池袋線系統で営業運転を開始、2020年7月31日から東京メトロ有楽町線・副都心線、東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線への直通運転を開始した。
- 配属
40151 - 40154編成の新製配置は小手指車両基地であったが[30][31]、2021年4月1日付で武蔵丘車両基地へ転属[31]、以降40160編成まで全て武蔵丘に配置された。2023年度製造の40161 - 40164編成は再び小手指へ配属され、2024年度には40151 - 40155編成が小手指へ転属、2025年度に40155 - 40160編成が続き、小手指に集約された[32]。
新宿線系統への貸出も稀に行われており、当時「カナヘイの小動物」ラッピングを施していた40152編成が2020年に新宿線系統で運行されていたほか[33][34]、2021年には一般車の貸出が短期間ながら数度行われた。
50番台(8両編成)
2024年度から2025年度にかけて6編成が製造された。2025年1月13日に1編成が池袋線系統で営業運転を開始[26]、いずれも武蔵丘車両基地に配属されている。
地上限定車として運用されており、一部の6000系と同様に前面非常扉窓の下部に黄色のテープを貼付するとともに[13]、運転台へ「地下鉄非対応車」の表示を行っている[26]。弱冷房車は2号車で、CCTVミリ波受信装置・CCTVモニタ装置も省略されて落成した[13]。
特別な運用

- 0番台は、西武秩父行き臨時夜行列車(ちちぶ (列車)#臨時夜行特急を参照)に使用されている。2017年は5月26日と11月10日[35][36][37]、2018年は4月27日と11月16日にいずれも元町・中華街駅発で[38][39]、2019年は11月22日に新木場駅発でそれぞれ運行された[40]。
- 2021年10月7日・8日に、西武球場前駅に留置した車両でライオンズの試合前にテレワークができるという「WORKING TRAIN」を実施した[41]。本系列の0番台車両を使用し、コンセントやトイレといった車内設備が活用された。
- S-TRAINでは、2023年3月よりサイクルトレインを実施している。詳細はS-TRAIN#サイクルトレインを参照。
編成
0番台の10両編成と50番台の10両編成、また50番台の8両編成が存在する。付番方式は6000系以降のものを踏襲しており、百位で編成内の号車、十位以下で編成の番号を表し、また座席形態により0番台と50番台に別けられている。8両編成については30000系の方式が引き継がれ、千位が両数を表す「8」となり、百位はそのまま連結位置を表している。具体的には1号車が「48151」、8号車が「48851」という形になる。
編成表
- 0番台[42]
← 和光市 ← 西武新宿 | |||||||||||
| 号車 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 形式 | クハ40100 (Tc1) |
< モハ40200 (M1) |
モハ40300 (M2) |
サハ40400 (T1) |
< モハ40500 (M3) |
サハ40600 (T2) |
サハ40700 (T3) |
< モハ40800 (M5) |
モハ40900 (M6) |
クハ40000 (Tc2) | |
| 搭載機器 | BT | VVVF2 | SIV,CP | VVVF1 | BT | VVVF2 | SIV,CP | ||||
| 車内設備 | ♿︎,女性専用車 | ♿︎α | トイレ,♿︎ | ♿︎α,弱冷房車 | PZ | ||||||
| 自重 | 29.5 t | 36.9 t | 35.0 t | 28.2 t | 34.6 t | 26.7 t | 27.2 t | 37.0 t | 34.8 t | 28.6 t | |
| 定員 | ロング時 | 124 | 132 | 132 | 126 | 132 | 132 | 132 | 132 | 132 | 125 |
| クロス時 | 119 | 127 | 127 | 121 | 127 | 127 | 127 | 127 | 127 | 121 | |
| 座席 | 38 | 45 | 48 | 42 | 48 | 48 | 48 | 48 | 45 | 30 | |
| 車両番号 | 40101 : 40106 |
40201 : 40206 |
40301 : 40306 |
40401 : 40406 |
40501 : 40506 |
40601 : 40606 |
40701 : 40706 |
40801 : 40806 |
40901 : 40906 |
40001 : 40006 | |
- 車内設備配置(0番台)
- 50番台(10両編成)[18]
池袋 → ← 和光市 ← (西武新宿) | ||||||||||
| 号車 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 形式 | クハ40100 (Tc1) |
< モハ40200 (M1) |
モハ40300 (M2) |
サハ40400 (T1) |
< モハ40500 (M3) |
サハ40600 (T2) |
サハ40700 (T3) |
< モハ40800 (M5) |
モハ40900 (M6) |
クハ40000 (Tc2) |
| 搭載機器 | BT | VVVF2 | SIV,CP | VVVF1 | BT | VVVF2 | SIV,CP | |||
| 車内設備 | ♿︎,女性専用車 | ♿︎ | ♿︎ | ♿︎ | ♿︎ | ♿︎ | ♿︎ | ♿︎ | ♿︎,弱冷房車 | ♿︎,PZ |
| 自重 | 28.2 t | 35.9 t | 33.5 t | 24.8 t | 33.0 t | 25.4 t | 25.5 t | 35.8 t | 33.4 t | 27.9 t |
| 定員 | 135 | 146 | 146 | 146 | 146 | 146 | 146 | 146 | 146 | 136 |
| 座席定員 | 45 | 51 | 51 | 51 | 51 | 51 | 51 | 51 | 51 | 31 |
| 車両番号 | 40151 : 40164 |
40251 : 40264 |
40351 : 40364 |
40451 : 40464 |
40551 : 40564 |
40651 : 40664 |
40751 : 40764 |
40851 : 40864 |
40951 : 40964 |
40051 : 40064 |
- 50番台(8両編成)[13]
| 号車 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 形式 | クハ48100 (Tc1) |
< モハ48200 (M1) |
モハ48300 (M2) |
< サハ48400 (T1) |
サハ48500 (T3) |
< モハ48600 (M5) |
モハ48700 (M6) |
クハ48800 (Tc2) |
| 搭載機器 | BT | VVVF2 | SIV,CP | BT | VVVF2 | SIV,CP | ||
| 車内設備 | ♿︎ | ♿︎,弱冷房車 | ♿︎ | ♿︎ | ♿︎ | ♿︎ | ♿︎ | ♿︎,PZ |
| 自重 | 28.1 t | 36.2 t | 33.6 t | 25.7 t | 25.5 t | 36.3 t | 33.5 t | 27.8 t |
| 定員 | 135 | 146 | 146 | 146 | 146 | 146 | 146 | 136 |
| 座席定員 | 45 | 51 | 51 | 51 | 51 | 51 | 51 | 31 |
| 車両番号 | 48151 : 48156 |
48251 : 48256 |
48351 : 48356 |
48451 : 48456 |
48551 : 48556 |
48651 : 48656 |
48751 : 48756 |
48851 : 48856 |
- 車内設備配置(50番台、号車のカッコ内は8両編成の場合を示す)
- 凡例
各編成の詳細
2026年4月1日現在[32]
| 編成 | 編成両数 | 座席形態 | 竣工 | 所属 | その他・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 40101編成 | 10両 | LONG/CROSS | 2017.01 | 小手指 | 銘板表記は2016年 |
| 40102編成 | 2017.01 | ||||
| 40103編成 | 2017.10 | 4編成のうちいずれか2編成は玉川上水へ貸出 | |||
| 40104編成 | 2017.11 | ||||
| 40105編成 | 2018.02 | ||||
| 40106編成 | 2018.02 | ||||
| 40151編成 | 10両 | LONG | 2019.12 | 小手指 | |
| 40152編成 | 2020.02 | 四代目「L-train」 | |||
| 40153編成 | 2020.08 | ||||
| 40154編成 | 2020.11 | ||||
| 40155編成 | 2021.06 | ||||
| 40156編成 | 2021.10 | ||||
| 40157編成 | 2021.10 | ||||
| 40158編成 | 2022.07 | ||||
| 40159編成 | 2023.01 | 当初の銘板表記は2022年 | |||
| 40160編成 | 2023.03 | ||||
| 40161編成 | 2023.07 | ||||
| 40162編成 | 2023.08 | ||||
| 40163編成 | 2023.11 | ||||
| 40164編成 | 2023.12 | ||||
| 48151編成 | 8両 | LONG | 2025.01 | 武蔵丘 | 地下鉄非対応 |
| 48152編成 | 2025.02 | ||||
| 48153編成 | 2025.03 | ||||
| 48154編成 | 2025.04 | ||||
| 48155編成 | 2025.09 | ||||
| 48156編成 | 2025.10 |
今後の予定
2027年春に、新宿線特急「小江戸」用10000系の後継となる8両編成の新型ライナー車両として「トキイロ」を導入する予定[43][44][45]。この車両は車両管理上は40000系となるものの、デザインや接客設備等が一新されることから新型車両として案内されている[44][46]。
「トキイロ」は「時の色」に因む[43]。外装色は新たに「エナジーウェーブ」とよばれる躍動感あふれるダイナミックなラインを描き、8両それぞれで色に変化をもたせたデザインとなる予定である[43]。デザインは丹青社が手掛け、製造は40000系既存車同様に川崎車両が担当する[43]。座席はロング・クロス切替式である点は0番代車と同じであるが、新たにリクライニング機構が追加され、隣の目線が気にならない座席形状となる[43]。また、全席にコンセント、カップホルダー、フックを装備するほか、トイレも設置される[47]。2027年春に4本を導入する予定であるが、車両が一般列車でも使用されるかについては明らかになっていない[45]。2026年8月5日には「小江戸」を置き換える「トキイロエクスプレス」が2027年から運行開始、従来の停車駅に田無駅・新所沢駅を追加する(平日朝ラッシュ時間帯の上り列車を除く)。また「拝島ライナー」も現行の40000系0番台10両編成から「トキイロ」に置き換え「トキイロライナー」として2028年から運行することが発表された[48]。