ヘキサセン
From Wikipedia, the free encyclopedia
性質
合成
誘導体ではない無置換ヘキサセンについては、20世紀前半より合成法の報告例が散見していたが、再現性に乏しく、性質などに踏み込んだ研究は達成されていなかった[2]。
2007年に Neckersらの研究グループが初めて、無置換ヘキサセンの再現可能な合成法を報告した。彼らはジオンを前駆体として光化学的脱カルボニル化によりヘキサセンに変える手法を開発した[2]。ヘキサセンは < 10−4 M の希釈条件でもディールス・アルダー反応による二量化を起こしたり、痕跡量の酸素と反応して過酸化物に変わったりするため、溶液で安定に取り扱ったり単離したりすることはできなかった。そこでアクリル樹脂 (PMMA) のフィルムをマトリクスとして光反応を施すことで、通常の室内に一晩おける程度には安定な状態で無置換ヘキサセンを得ることができた。フィルムの色はヘキサセンの生成によって緑色を帯びていた。

