マセラティ・ブーメラン
From Wikipedia, the free encyclopedia
| マセラティ・ブーメラン | |
|---|---|
|
フロントビュー | |
|
リアビュー | |
|
ステアリングホイール | |
| 概要 | |
| デザイン | イタルデザイン・ジウジアーロ |
| ボディ | |
| ボディタイプ | 2ドア クーペ |
| パワートレイン | |
| エンジン | 90°V型8気筒DOHC 4,719cc |
| 最高出力 | 318PS/6,000rpm |
| 最大トルク | 47kgm/4,200rpm |
| 車両寸法 | |
| 全長 | 4,342mm |
| 全幅 | 1,860mm |
| 全高 | 1,070mm |
| 車両重量 | 1,400kg |
ブーメラン(Boomerang )は、マセラティが1971年にトリノオートサロンで発表した、2ドアクーペのコンセプトカー。スタイリングはジョルジェット・ジウジアーロで、シャーシをはじめとするメカニカルパートは、マセラティ・ボーラから流用された。
イタルデザインのジウジアーロが、2座ミッドシップクーペのエクスペリメンタルカーとして設計・製作した。1971年のトリノショーでモックアップが披露され、翌1972年3月のジュネーブショーで走行可能なプロトタイプとして発表された。
ボディはアルミパネルの手叩きで形成され、フレームやパワートレイン、サスペンションなどの主要部品にはマセラティ・ボーラのものが流用された。この関係で組み立ての実作業にはマセラティからメカニックが派遣された。レーシングカー譲りの4.7L、V8エンジンは、出力が310仏馬力まで高められた。
1974年までパリ、ロンドン、バルセロナの各モーターショーを巡回展示した後、そのままスペインに残され、有数のリゾート地であるベニドルム(Benidorm)のナイトクラブのオーナーに売却された。その後、1980年にエンスージアストの手に渡り、レストア作業を経て1990年にパリで行われたバガテル・コンクール・デレガンス(Bagatelle Concours d'Elégance)で再び披露された。このコンクールで審査員を務めていたジウジアーロの手により、リアパネルのナンバープレートが付く位置にサインが書き入れられた。
その後、約2万ポンドの費用と18ヶ月の時間を費やして機械部分と電装系のレストアが行われ、2003年初頭に完了した。2005年2月にはクリスティーズオークションに出品され、約1億840万円で落札された。
現在、ショーカー時代にフロントノーズに描かれていたイタルデザインのロゴとフロントフードのエンブレム(トライデント)は失われているが、ボディとインテリアのカラーはオリジナルを保っている。また、ナンバーを取得し走行可能な状態にあり、各地のコンクールやイベントに参加する様子がメディアで報じられている[1]。
特徴
強いウェッジシェイプにシャープな輪郭、平面で構成された各面と窓、給排気の開口部の調和など、スポーツカーに対するジウジアーロのアイデアが細部まで生かされており、サイドシルに比べてショルダーが張り出した逆台形のプロポーションが特徴である。平面ガラスを用いるアイデアは、同じくジウジアーロ(イタルデザイン)の作品であるロータス・エスプリ(シリーズ3まで)やフィアット・パンダにも見られる。
内装では、すべてのメーターとライトコントロール、ターンシグナルのレバーをはじめとした主なスイッチがステアリング・ホイールの内側に集中配置されており、通常のインストゥルメントパネル(メーターナセル)を持たない。中央にタコメーターを置き、その周囲の上半分には、左から燃料、油圧、水温、油温、電圧の小メーターがぐるりと囲み、下半分にはスイッチ類が並び、左右対称のデザインとなっている。このレイアウトのため、ダッシュボードはドライバーから遠く、ステアリングコラムは非常に太いものとなっている。