ミャンマー海軍
From Wikipedia, the free encyclopedia

ミャンマー海軍は、1947年12月24日に創設された。その際、イギリス軍から当時国軍総司令官だったアウンサン将軍へ、リバー級フリゲート艦が贈呈され、ラカイン州で日本軍と勇敢に戦ったビルマ王立海軍義勇予備隊に敬意を払い、ラカイン州を流れるマユ川の名を取って、「マユ号」と名づけられた[1]。
その後、海軍基地や部隊が増設され、艦船の数も増加していったが、ミャンマー内戦においては国境山岳地帯でのゲリラ戦が中心だったので、その役割は、河川や沿岸海域のパトロールと対反乱作戦における陸軍の支援など限定的だった[2]。
1990年代に国軍全体の近代化が進められる中でも海軍の増強は限定的だったが、2008年にバングラディシュとの間で、ベンガル湾における海洋境界線および海底資源探査権をめぐる対立が生じたのを機に、国軍は海軍の増強を促進[3][4][5]。2011年には国産フリゲート艦アウンゼヤが就役し、以後、別のクラスの国産フリゲートの配備[6]、中国製フリゲートおよびコルベットの導入、インドから譲り受けたキロ型潜水艦を改修したミンイェ・テインカトゥを就役させるなど、軍備の拡充に努めた[7][8]。
さらに、2021年ミャンマークーデター後の内戦の激化により海軍の役割は大幅に強化され、輸送任務にとどまらず、戦闘員の交代、食料と弾薬の供給、歩兵への近接火力支援、そして河川での共同作戦への参加へとその役割は拡大した[9]。
2021年には中国から提供された中古の035型潜水艦をミン・イェ・チョー・ティン号(Min Ye Kyaw Htin)として就役させ[10]、2025年11月にはロシア海軍との合同演習を実施した。この演習は、ラカイン州を掌握したアラカン軍(AA)に対する反撃準備と指摘されている[11][12][13]。
組織
海軍総司令官・参謀本部
海軍総司令官(Commander-in-Chief 〈Navy〉)が最高司令官で、2026年2月現在テインウィン提督が務めている。前任者のズウェウィンミンは、ラカイン州タンドウェー郡区にあるリゾート地・ガパリビーチをAAの部隊が陣取った際、ビーチにある国軍との親密な関係にある実業家たちが所有する不動産が被害を受けることを恐れたミンアウンフライン国軍総司令官の、「砲撃なしで攻撃せよ」という命令を拒否したことを理由に、更迭されたとされる[14][15]。
総司令官の下の海軍参謀本部(Chief of Staff 〈Navy〉)が、海軍全体の作戦・戦略・情報・計画を統括している。
管理・支援部門
- 国防省海軍本部(ネピドー)(Naval headquarters, Ministry of Defence)
- 海軍造船所(ヤンゴン)(Naval Shipyard)[16]
- 戦略海軍司令部(ネピドー)(Strategic Naval Command (headquarters in Naypyidaw))[17]
- 中央海軍司令部(セイッチ)(Central Naval Command (Seikkyi))
- 海軍訓練司令部(セイッチ)(Naval Training Command (Seikkyi))[1][18]
- 中央海軍水路補給所(ヤンゴン)(Central Naval Hydrographic Depot (Yangon))[19]
- 中央海軍潜水・救助基地(ヤンゴン)(Central Naval Diving and Salvage Depot (Yangon))[17]
- 中央海軍施設廠(ヤンゴン、ボタタウン)(Central Naval Engineering Depot (Botataung, Yangon)[17]
- 中央海軍補給基地(ヤンゴン)(Central Naval Logistic Depot (Yangon))[17]
- 中央海軍通信基地(ヤンゴン)(Central Naval Communications Depot (Yangon))[17]
- 中央海軍兵器基地(セイッチ)(Central Naval Armaments Deport (Seikkyi))[17]
海軍地域司令部
- エーヤワディ海軍地域司令部(Irrawaddy Naval Regional Command)(本部:ヤンゴン)[21]
- ダンヤワデイ海軍地域司令部(Danyawaddy Naval Regional Command)(シットゥエ)‐ 2026年2月現在、付近でAAと交戦中[25]。
- マウィヤワディ海軍地域司令部(Mawyawaddy Naval Regional Command)(モーラミャイン)[30]
- パンマワディ海軍地域司令部(Panmawaddy Naval Regional Command)(ハイジー島)
- タニンダーリ海軍地域司令部(Tanintharyi Naval Regional Command)(ミェイク)[31]