ミャンマー空軍
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| ミャンマー空軍 | |
|---|---|
| တပ်မတော် (လေ) | |
| 創設 | 1947年1月15日 |
| 国籍 |
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| 兵科 | 空軍 |
| 兵力 | |
| 上級部隊 |
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| 渾名 | タッマドー・レー |
| 記念日 | 1947年12月15日 |
| 戦歴 | ミャンマー内戦 |
| 指揮 | |
| 国軍総司令官 |
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| 国防大臣 |
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| 空軍総司令官 |
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| 識別 | |
| ラウンデル |
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| 機体尾翼識別標識 |
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| 旗 |
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ミャンマー空軍(ミャンマーくうぐん、ビルマ語: တပ်မတော် (လေ)、英語: Myanmar Air Force:MAF)は、ミャンマー軍(国軍)の空軍部門である。国軍は陸軍中心で、空軍は長らく重要視されてこなかったが、2021年ミャンマークーデター後、内戦が激化するに及び、空軍を含む航空戦力の役割が重要性を増していると指摘されている[2]。
ミャンマー空軍は、1947年1月15日に設立された。設立当初、空軍には40機のエアスピード オックスフォード、16機のタイガーモス、4機のオースター・エアクラフト、3機のスピットファイアしか保有しておらず、人員も数百名にとどまっていた[3]。
その後、航空基地や部隊が増設され、戦闘機の数も次第に増加したが、ミャンマー内戦においては国境山岳地帯でのゲリラ戦が中心だったので、空軍の主な任務は、一貫して陸軍への輸送、兵站支援、および近接航空支援(CAS)に限定されていた。また、空軍の装備は非常に貧弱で、近代的な軍隊としての体をなしていなかった[3]。
空軍の地位の低さは組織構造にも表れており、国軍全体の指揮権や重要ポストは陸軍出身者が独占し、空軍の司令官は陸軍の司令官よりも低い階級の者が任命されるのが常だった[3]。
1990年代に国軍全体の近代化が進められる中で、空軍も中国やロシアから戦闘機や輸送機を導入し始めた。しかし、陸軍優位の構造は変わらず、空軍の投射能力や戦略的運用能力は依然として限定的であった。MiG-29などの高性能戦闘機を導入したものの、組織としての運用能力や稼働率は低く、他国と比較すると実戦準備状態は十分とは言えなかった[3]。
転機となったのは2021年ミャンマークーデター後の内戦の激化だった。劣勢に立たされた国軍は、前哨基地、町、主要補給路(MSR)を相次いで喪失し、2024年10月からの三兄弟同盟による1027作戦においては、シャン州の広大な領土を喪失した[4]。
事態を重く見た国軍は、従来の航空作戦戦略の大幅に転換。空爆やCASなどの軍事作戦だけではなく、反政府勢力によって補給路を遮断され、孤立した前哨基地や町に対して、輸送機による弾薬・食料の空中投下を行うようになった。これにより、地上輸送が困難な地域においても部隊を維持し、前線の崩壊を防ぐことができるようになったとされる[4]。
また、戦闘機やヘリコプターに比べて格段にコストが低いドローンや、パラモーター、ジャイロコプターを使って、空爆、CAS、偵察などを行い、戦闘の効率化を図った。さらに、軍事情報・データを入手次第、即時軍事目標を攻撃する迅速対応型攻撃を行ったり、失地における軍事目標と民間人の双方を標的とした継続的な無差別空爆を行っているとされる[2][5][6][7]。
これらの作戦により、国軍は民間人に恐怖心を与え、反政府勢力への支持を弱体化させることを成功したが、一方で、民間人の死傷者数は急増していると指摘されている[4]。
いずれにせよ、空軍力の強化は、中国の政治介入、徴兵制導入による兵力増員などと相まり、2025年半ばからの国軍反転攻勢の大きな要因とされ、内戦における空軍の重要性は高まっているとされる[4]。
組織
空軍総司令官・参謀本部
空軍総司令官(Commander-in-Chief 〈Air Force〉)が最高司令官で、2026年2月現在トゥンアウン将軍が務めている。その下の空軍参謀本部(Chief of Staff 〈Air Force〉)が、空軍全体の作戦・戦略・情報・計画を統括している[8][9]。
空軍基地
出典[8]。
- ミンガラドン空軍基地司令部 (Mingaladon Airbase Headquarters)
- タウングー空軍基地司令部 (Taungoo Airbase Headquarters)
- ミッチーナー空軍基地司令部(ナムポン空軍基地)(Myitkyina Airbase Headquarters / Nampong Airbase)
- マグウェ空軍基地司令部 (Magway Airbase Headquarters)
- ナムサン空軍基地司令部 (Namsang Airbase Headquarters)
- シャンテ航空教育空軍基地司令部 (Shante Aviation Training Airbase Headquarters): 航空要員の教育・訓練を主目的とする基地。
- メイッティーラ地上作戦空軍基地司令部(Meiktila Ground Operations Airbase Headquarters)
- タダウ空軍基地(Tada-U Airbase)
- ネピドー空軍基地 (Naypyidaw Airbase)
- マウビ空軍基地 (Hmawbi Airbase)
- 航空機整備・生産司令部 (Aircraft Maintenance and Production Headquarters):
ミンガラドンおよびメイッティーラ近郊シャンテ(Shante)に所在し、航空機の整備・修理・関連生産を担当[10]。
統合作戦司令部(Joint Operation Command:JOC)
これに加え、2021年のクーデター後、ミャンマー軍政権は、陸海空軍および各種支援部隊による統合作戦を調整するため、統合作戦(特別)司令部(JOCs)を設置した。この指揮構造により、中央集権的な指揮系統の下で、空爆および地上攻撃を体系的に計画・実行することが可能となった[8][11][12]。
JOCには戦略JOC(Strategic JOC)と地域JOC(Regional JOC)の2種類ある。前者は副司令官、統合参謀総長、陸海空軍総司令官、陸海空軍参謀長およびその他司令部、支援部隊の上級将校によって構成される国家レベルの司令部で、全国レベルの航空作戦および統合作戦の計画立案および大規模な共同作戦の承認について、総合的な責任を負う。後者は作戦に関係する特別作戦局(BSO)、地域軍司令部(RMC)の司令官、地域副司令官、地上戦闘支援部隊の上級幕僚将校で構成され、戦略JOCからの命令を遂行し、地上攻撃を支援する空爆を含む地上作戦の調整を担当する[8]。
空爆およぶ航空支援を承認するプロセス
具体的な空爆と航空支援を承認するプロセスは、以下のようなものである[8]。
特別作戦局司令官(BSO Commander)または地域軍司令官(RMC Commander)が作戦に航空支援が必要であると判断した場合、まず報告書を陸軍司令官室(Commander-in-Chief's Office 〈Army〉)に送付する。空軍が自発的に空爆を決定するのではなく、陸軍主導の意思決定プロセスのもと、しかも地域レベルではなく中央レベルで判断される点が重要であり、現在においても空軍が陸軍の補助的役割として位置づけられていることを示す証左である[8]。
次にその報告書は、国軍副司令官(2026年2月現在ソーウィン)に提出される。国軍副司令官が空爆または航空支援の実施を承認すると、その決定は空軍および関係するRMCに通達され、これを受けてパイロットおよび航空部隊が出動する[8]。
この指揮系統は短縮される場合がある[8]。
各地域のJOCに配置された空軍代表が空爆または航空支援が必要と考えた場合、空軍総司令官室(Commander-in-Chief's Office 〈Air Force〉)および空軍参謀長(Chief of Staff〈Air〉)に直接報告する。その後、これらの高官は、最寄りの利用可能な空軍基地と調整を行い、要請された航空作戦を実施する。さらに、現在戦闘中であったり、緊急の場合には、その地域のJOCが、即時に空爆または航空支援を要請することもある[8]。
ただ、この場合でも、空軍総司令官および空軍参謀長は、国軍中央の指揮方針および政治的・戦略的枠組みの中で判断しているので、中央指揮系統との統一は維持していると言える[8]。