モンク (ダンジョンズ&ドラゴンズ)

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モンクは、ファンタジーロールプレイングゲームダンジョンズ&ドラゴンズ』(D&D)に登場するキャラクタークラスの一つ。

D&Dのほとんどの版でプレイ可能なクラスである[1]。D&Dのモンクはファンタジーの格闘家であり、素手戦闘の専門家である。一時期は、相当するクラスが「ミスティック」と呼ばれていたこともある。

Original Dungeons & Dragons

「モンク」というクラスは、1975年の『OD&D[注 1]』のサプリメントBlackmoor』で導入された[2]。『Designers & Dragons』シリーズの著者シャノン・アペルクラインは、「ブライアン・ブルームが『Blackmoor』に貢献したと信じられているのは、主にゲイリー・ガイギャックス[注 2]のある発言によるものである。『Blackmoor』制作から10年後に書かれた『Oriental Adventures』(1985)の序文で、ガイギャックスはモンクというキャラクター・クラスが「ブライアン・ブルームと『The Destroyer』という小説シリーズに触発された」と主張している。ティム・カスクはより曖昧な起源を述べており、「モンクは確かにデイヴ・アーネソンに起源を持つが、ブライアン・ブルームがそれを耳にし、独自に手を加えた可能性がある」という。カスクは「『Blackmoor』の編集のため"彼"に提供されたモンクPCの情報の中に、デイヴとブライアンのものがどれほど含まれているかは断言できない」と語っている[3]

Dungeons & Dragons Basic set

モンクに相当するクラスは、『D&D Basic set[注 3]』の『ダンジョンズ&ドラゴンズ・マスター・セット』おいて、「ミスティック」という名で登場した。

Advanced Dungeons & Dragons第1版

「モンク」は、『AD&D[注 4]第1版』の『プレイヤーズ・ハンドブック(『PHB』)』で使用可能なクラスであり[4][5]、5つの基本クラスの一つであった[6]

1981年、フィリップ・マイヤーズは『ドラゴン』第53号に掲載された[注 5]記事で、「モンクはキャラクタークラスの中で最も弱い」と主張した。マイヤーズはこのクラスに対し、多くのゲーム能力を拡張・強化する大規模な非公式改訂案[注 6]を提示した[7]

1985年、モンクの次なる公式改訂版が、ゲイリー・ガイギャックスとデイヴィッド・クックによる第1版『Oriental Adventures』ルールブックに登場した[8][9]。『ホワイトドワーフ』誌の書評によれば、この版のモンクは「東洋的な様式に合うよう改変」され、「ようやく適切なものになった」という[10]

Advanced Dungeons & Dragons第2版

モンクは『AD&D第2版』では、基本クラスとしては廃止された[5][11]。ただし『The Complete Priest's Handbook』では、クレリックが「ファイティング・モンク」のキット[注 7]を通じて、モンクのスキルを一部取り入れることが可能となった。このヴァージョンのモンクは、クレリックの呪文発動能力を保持しつつ、素手戦闘スキルを獲得する。

「モンク」は、『Faiths & Avatars』および『Player's Option: Spells & Magic』において、第2版の「プリースト」グループ[注 8]に属するクラスとして再登場した。このヴァージョンのモンクは完全なプレイアブル・キャラクター・クラスであるが、過去のモンクとは大きく異なる。プリースト呪文(ただし、クレリックとは異なるスフィアー[注 9]のもの)を獲得するが、素手攻撃と鎧わぬ守りの能力は保持するものの、過去のモンクにあったその他の能力は一切持たない。

『The Complete Psionics Handbook』により、第1版モンクのサイオニック能力や、サイオニック的能力の多くが、第2版でも利用可能となったが、第2版モンク自体にはこれらの能力は付与されなかった。

グレイホーク向けの『The Scarlet Brotherhood』では、「アサシン」と共に「モンク」が再登場した。このヴァージョンは第1版クラスの直接的なアップデート版であり、クレリックの力は一切持たない。

Dungeons & Dragons第3版

D&D第3版[注 10]』ルールのリリースに伴い、「モンク」が基本クラスとして再導入された[11]

モンクのアイコニック・キャラクター[注 11]は、ヒューマンの女「Ember」である。

Dungeons & Dragons第4版

このクラスのプレビュー版は、2009年5月発行の『ドラゴン』第375号でオンライン公開された。

『プレイヤーズ・ハンドブックIII 第4版』にあるように[12]、「モンク」は「サイオニック」のパワー源を持ち[注 12]、役割は撃破役である[注 13]。focuses(呪文発動クラスが使用する道具と類似した用途)を用いて素手攻撃に強化効果を加えることができる。武器を効果的に使用可能となり、一部パワーでは武器を道具として扱うこともできる。ただし高ダメージ武器の習熟がない場合、モンクは依然として素手戦闘を主体とするクラスである。

Dungeons & Dragons第5版

「モンク」は、『D&D第5版』の『PHB』に基本クラスの一つとして収録されている[13]。モンクには、サブクラスとなる「門派」がある。『PHB』では、戦闘で気を操る「開手門」、隠密行動に優れた「暗影門」、四大元素を操る「四大門」の3つが収録されている。

第5版の発売以降、複数のソースブックが門派を拡充している。『ソード・コースト・冒険者ガイド(Sword Coast Adventurer's Guide)』(2015)では、気で生死を操る「長死門」と、生命エネルギーを光や熱に変換する「陽魂門」の、2つの門派が追加された。『ザナサーの百科全書(Xanathar's Guide to Everything)』(2017)では「陽魂門」が再収録され、酔ったように予測不能な動きで運や機動力を上げる「酔拳門」と、特定の武器を極める「剣聖門」の、2つの新門派が追加された。『ターシャの万物釜(Tasha's Cauldron of Everything)』(2020年)では、さらに「慈悲門」と「幽波門」の2つの門派が追加された[14]。『フィズバンと竜の宝物庫(Fizban’s Treasury of Dragons)』(2021)では、「昇竜門」が追加された[15]

評価

マイケル・トレスカは著書『The Evolution of Fantasy Role-Playing Games』(2014)において、「元のモンクはクレリックの分岐であったが、『Oriental Adventures』で標準化されたモンクは、西洋の伝承に根ざさない数少ないクラスの一つである。十字軍の騎士は暗殺教団と遭遇したが、モンクは特に東洋的なものである。その結果、モンクのルーツは時に混同され、フランシスコ会風の修道士(Monk)が武術の構えをとるミニチュアセットもあった」と語っている[16]。トレスカはまた、「モンクは(『The Destroyer』に登場する)架空の武術『シナンジュ』に影響されたものであり、 [中略] 壁を登る、弾をかわす、車を追い抜くといった、ファンタスティックな能力を授けた」とも語っている[16]

Screen Rantは、第5版の12基本クラスの中で、モンクを2番目に弱いクラスと評価した[17]

The Gamerは、『ザナサーの百科全書』に登場する32の新キャラクター・オプションの中で、第5版のモンクのサブクラス「陽魂門」を、「13の素晴らしいサブクラス」の1つとして紹介している[18]

FiveThirtyEightのGus Wezerekによる第5版のレポートでは、 2017年8月15日から9月15日までに、D&D Beyondでプレイヤーが作成したキャラクター10万人あたりのクラスと種族の組み合わせの内、モンクは7,892で9位だったと報告した。種族別ではヒューマン(1,946)が最多で、エルフ(1,349)、アーラコクラ(835)が続いた[19]

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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